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2019年12月13日

ソーラーフロンティア社が中国「凱盛科技集団有限公司」と建材一体型太陽電池の開発で提携、中国市場での活用拡大を目指す

3週間ほど前になりますが、ソーラーフロンティア社が2019年11月19日に、

  • 中国「凱盛科技集団有限公司」との間で、CIS薄膜技術を用いる建材一体型太陽電池の開発に関する覚書を、締結した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


背景・目的
  • 凱盛科技集団有限公司は「中国建材集団」の子会社で
    • ガラス
    • 太陽光発電
    等での技術開発や産業化などを手がけている。
  • 今回の2社は、ソーラーフロンティアの親会社「出光興産」とともに、建材一体型太陽電池の中国市場における活用拡大を目指している。
今後の予定 調査に基づく検討結果は、その進捗に応じて発表する。


ソーラーフロンティア社については、ちょうど2年前(2017年11月)に日本国内市場に注力する方針を示していました。

しかし今回の提携では、(まだ検討段階とはいえ)巨大市場・中国での展開を想定しているとのことで、これは明らかな方針転換ではないでしょうか。

また同社の建材一体型についても、やはり2年前に2019年後半の発売を目指していることが報じられていましたが、現状でそれが実現したという話を聞きません。

やはりソーラーフロンティア社としては、停滞する日本市場を中心に事業展開することには限界があった、ということなのかもしれません。


それはともかく、凱盛科技が示している太陽光発電設備の事例[2]からは、太陽電池パネルを建築物に溶け込ませようという意図が感じられます。

また同社が手がける中心分野は、(親会社の名前の通り)元々はガラスやセメントといった建設素材とみられ[3]、これらの点が今回、建材一体型太陽電池の開発を目指すベースにあるものと考えます。

中国市場で展開するとなると、やはり現地メーカー製太陽電池の価格の安さが最大の壁になるかと思われるので、その点に両社(と出光興産)がどう対応していくのか、まずは今後発表予定の検討結果を待ちたいと思います。


※参照・参考資料:
[1]凱盛科技集団有限公司とソーラーフロンティア株式会社、覚書を締結
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2019/1119_press.html
[2]新エネルギー工程(中国凱盛国際工程集団有限公司)
http://www.ctiec.net/Japanese/business/system3_1.jsp
[3]公司紹介(同上)
http://www.ctiec.net/Japanese/corp_intro/profile.jsp

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 市場・業界の動向:国内

2019年12月09日

JinkoSolar社が高性能モジュール「Tiger」300MW分を、中国の超高電圧実証プラント向けに供給、「タイルリボン技術」でセル間の隙間を解消

JinkoSolar社が2019年11月29日に、

  • 中国国内の超高電圧実証プラント向けに、高性能の太陽電池モジュール「Tiger」を供給した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


実証プラントの場所 青海省(Qinghai Province)
「Tiger」モジュールの供給量 300MW
※地上設置型の大規模プロジェクトでの設置は、今回が初。
「Tiger」モジュールの特徴
  • モジュール変換効率:20.4%
  • 独自の「タイルリボン技術」を採用し、
    • 現実の環境(例えば部分的な影や、高温状況下)での出力アップ
    • 信頼性と効率の向上(セル間の隙間を解消)
    を実現している。


「Tiger」モジュールは新しい製品のためなのか、製品情報はまだJinkoSolar社のサイト内に見当たりませんが、豪州での展示会への出展レポート[2]で、ある程度の説明がされています。

その主な情報・データは次の通り。

モジュール変換効率 20.78%
ピーク出力 460W
採用技術とその効果
  • タイリングリボンテクノロジー:
    セル間のギャップを解消することで、効率を高める。
  • ハーフカットセル設計:
    セル電流の不一致とリボン電力損失を低減する
  • 9-Busbarテクノロジー:
    メインバスバーとフィンガーグリッドライン間の距離を縮めることで、抵抗損失を減らし、出力と効率を向上させる。

[2]のスマホ版ページでは、モジュールの写真を拡大すると、セル上の配線が細かい格子状になっていることが見て取れます。

ただ変換効率が[1]と異なるので、同じ「Tiger」でも違う形式の製品かもしれませんが、ともかく採用技術のユニークさには目を引かれます。

また出力400W超のモジュールは、SunPower社が今年(2019年)3月に400W・415Wの製品を発表していましたが、[2]のTigerモジュールはそれらを上回っており([1]も恐らく近い水準だろう)、500W到達も遠くないのではと思わせられます。


※参照・参考資料:
[1]JinkoSolar Supplies 300MW of High-Efficiency Tiger Modules for China Ultra-High Voltage Demonstration Plant(JinkoSolar社、2019/11/29)
http://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-supplies-300mw-high-efficiency-tiger-modules-china
[2]JinkoSolar Unveils New Tiger Module with Tiling Ribbon Technology at All-Energy Australia 2019(同上、2019/10/23)
http://jinkosolar.com.au/2019/10/jinkosolar-unveils-new-tiger-module-with-tiling-ribbon-technology-at-all-energy-australia-2019/

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2019年12月08日

JinkoSolar社がオランダでの太陽光発電プロジェクト向けとして、Obton社に約40MWの太陽電池モジュールを供給

JinkoSolar社が2019年12月4日に、

  • オランダでの太陽光発電プロジェクト向けに、太陽電池モジュールを供給した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


発電設備の場所 オランダのAlmelo
太陽電池モジュール
  • 供給先:Obton
  • 供給量:40MW
    2019年の夏に設置された。
  • 機種:「Cheetah HC 60」


個人的にこれまでオランダについては、太陽光発電を導入しているイメージが無かったので、40MWものモジュールを供給したという今回の発表は、ちょっと意外でした。

ちょうどObton社ウェブサイトの1年前の記事[2]で、オランダのPV導入に関する解説がされており、それによると同国の国内エネルギーに占める再エネの割合は、2016年に6%(うち風力4%、太陽光2%)。
(※EUの再エネ導入目標は、2020年に20%)

この低調さの理由の一つに、国土が狭く人口密度が高い(=地上設置型の適地が限られる)ことがあり、それに対応する太陽光発電の有効な(継続的な導入が見込める)設置先として、Obton社は建物の屋上(rooftop)を挙げています。

欧州において、日本と似た制約を持つ国があることは興味深く、その意味でオランダでの太陽光発電導入の今後に、注目したいところです。


※参照・参考資料:
[1]JinkoSolar Supplies 40 MW to Obton for Almelo Project in the Netherlands(JinkoSolar社、2019/12/4)
https://www.jinkosolar.com/press_detail_1890.html?lan=en
[2]Renewables: How the Dutch can meet its impossible targets(Obton社、2018/12/17)
https://www.obton.com/en/news/renewables-how-the-dutch-can-meet-its-impossible-targets/
[3]アルメロ(ウィキペディア)
[4]Cheetah Mono PERC HC(JinkoSolar社)
https://www.jinkosolar.com/product_484.html?lan=en

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2019年11月25日

JA Solar社が北海道・標津海岸でのメガソーラー+蓄電池プロジェクトに、32MWのPERC単結晶モジュールを供給、厳しい環境に耐え得る製品

JA Solar社が2019年11月11日に、

  • 北海道でのメガソーラー+蓄電池プロジェクトに、32MWPERC太陽電池モジュールを供給した。
と発表していました[1]。

プロジェクトの概要は次の通り。


設置場所 北海道・標津町の海岸
※寒くて風が強く、極端な気象条件である。
太陽電池モジュール PERC単結晶型
  • セ氏-40〜+85度の温度範囲
  • 強い風圧、低温と積雪
等の環境下でも安定した高出力を維持でき、また耐塩性・耐アルカリ性に優れる。
発電電力量の想定値 30GWh/年
蓄電池の容量 10445kWh
※これにより自己調整を行うことで、ピーク時とオフピーク時の両方において、発電所の安定稼動を可能にする。
また、地域の需要に基づくインテリジェント制御システムにより、出力を調整してエネルギー消費を改善し、投資収益を最大化できる。
現在の状況 系統連系は既に済んでいる


「しべつ」と読む北海道の地名は、他に「士別市」がありますが、そちらは海に面していないので、「coastal Shibetsu」にあたるのは標津町のほうだと判断しました。

個人的に中国のモジュールメーカーについては、これまでのところは赤道付近の新興国向けの供給が盛ん、というイメージが強いです。

そのため、全く環境が異なる北国での大規模プロジェクトで、実際にどれだけ安定稼動できるのか、というのは非常に気になるところです。

またその点で確かに、今回のケースはJA Solar社にとって「important milestone」なのだと思われます。


※参照・参考資料:
[1]JA Solar Supplies High-efficiency PERC Modules for a 32MW Solar-Plus-Storage Project in Hokkaido(JA Solar社、2019/11/11)
http://www.jasolar.com/index.php?m=content&c=index&a=show&catid=55&id=56
[2]標津町(ウィキペディア)

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2019年11月24日

食品メーカー「明治」が、自社工場に計8.4MWの太陽光発電設備を導入する計画、自家消費が目的

菓子・食品メーカーの「明治」が2019年11月19日に、

  • 自社工場に、自家消費を目的とする太陽光発電設備の導入を進めていく。
との方針を発表していました[1]。

概要は次の通り。


背景 明治グループでは、2018年に策定した「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」の活動テーマの一つに、「環境との調和」を掲げている。
その中で、「脱炭素社会の実現」を視野に入れCO2排出量の削減を進めており、その取り組みの一つとして再エネの活用推進を行っている。
導入目標 2028年度までに、計8.4MW
投資額 総額30億円規模の見込み。
現在の取組み 本年度(2019年度)は、九州工場に太陽光発電設備を導入する。(2020年3月に発電開始予定)


日本国内で2012年度にFITが開始されてから、電力買取価格の引き下げが続いてきた一方で、太陽光発電設備の初期費用も大きく低下しています。

それに加えて、昨年(2018年)の北海道での地震に伴う全域停電に、今年の千葉県での台風に伴う長期の大規模停電と、既存の電力供給体制が揺らぐケースが現実に起こっています。

CO2の排出削減の他に、これらの状況も、今回の導入計画の決定に、大きく影響したものと想像します。


九州工場への導入規模は、報道[2]によると680kWとのことで、他の工場も同等の規模と仮定すると、太陽光発電が設置される工場の数は、単純計算で8.4[MW]/0.68[MW]=約12ヶ所となります。

明治の工場の数は、ウェブサイト[3]によると28ヶ所ですが、そのうち北海道は7ヶ所であり、いち北海道民の私としては、北海道の工場にどれだけ太陽光発電設備が導入されることになるのかが、気になるところです。


※参照・参考資料:
[1]2028年度までに年間CO2排出削減量6,000トン※(2019年度比)に 株式会社 明治 自社工場における再生可能エネルギーの活用拡大 -発電規模8.4メガワットの国内有数の自家消費発電を目指す-(明治、2019/11/19)
https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2019/detail/20191119_01.html
[2]明治、自社工場に太陽光発電設備 年6000トンのCO2削減目指す(時事ドットコム、2019/11/19)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019111900925&g=eco
[3]事業所紹介(明治)
https://www.meiji.co.jp/corporate/about_meiji/establishment/#tab-3

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 導入施設

2019年10月12日

酒メーカー「黄桜」の工場が、ソーラーフロンティア社の「初期費用ゼロ円設置モデル」により、133.2kWの太陽光発電設備を導入

ソーラーフロンティア社が2019年10月3日に、

  • 黄桜」社の工場に、初期費用ゼロ円設置モデルの太陽光発電システムを導入した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


導入先の施設 三栖工場(京都市)
導入の体制 「大丸エナウィン」社(大阪府、ソーラーフロンティアの代理店)との協働。
背景 大丸エナウィン社は黄桜社に、ビール製造に必要な炭酸ガスを納入している。
今回は再エネによる電力供給を提案したことで、太陽光発電システムの導入に至った。
太陽光発電設備
  • 設置容量:133.2kW(太陽電池モジュール720枚分)
  • 運転開始の時期:2019年10月


[1]の掲載写真を見ると、やはり(約133kWということで)太陽電池パネルの設置枚数もかなりのものです。
これを「初期費用ゼロ」で導入できたというのは、インパクトが大きいのではないでしょうか。

大丸エナウィン社が扱う太陽光発電は、基本的には住宅用のみ[3]のようなので、その中で今回、産業用設備の導入に携わることになったというのは興味深いです。

つい先日の「京セラEPA合同会社」の設立発表では、再エネを自家消費したい企業が増えている旨が示されていましたが、今回の黄桜社でのケースは、その事例の一つなのかもしれません。


※参照・参考資料:
[1]ソーラーフロンティア、大丸エナウィン株式会社と協働し、黄桜株式会社の工場に太陽光発電システム(初期費用ゼロ円設置モデル)を納入(ソーラーフロンティア社、2019/10/3)
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2019/1003_press.html
[2]会社概要(黄桜社)
http://kizakura.co.jp/company/profile.html
[3]リビング事業(2-住宅設備・太陽光発電&リフォーム)(大丸エナウィン社)
http://www.gas-daimaru.co.jp/business/living2.html

※関連記事:

2019年10月11日

カネカ社がセブンイレブンの実証実験(再エネ100%の店舗運営)向けに太陽電池パネルを提供、ヘテロ接合型の両面受光タイプ

2週間以上前になりますが、カネカ社が2019年9月26日に、

  • セブン‐イレブン・ジャパン社の実証実験(再エネ100%の店舗運営)に、自社の太陽電池パネルを提供する。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


背景
  • 今回の実証実験は、
    • セブン‐イレブン・ジャパン社と神奈川県が結んだ「SDGs推進に係る連携と協力に関する協定」
    • セブン&アイグループの「環境宣言」
    に基づく取り組みとして行われる。
  • 2019年8月からは、100%植物由来で生分解性をもつ「カネカ生分解性ポリマーPHBH」を用いたストローが、高知県内のセブン‐イレブンに試験的に導入されている。
    (※これはセブン&アイグループの環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」の取り組みの一環)
太陽電池パネルの特徴・機能
  • ヘテロ接合
  • 両面受光構造


当ブログで記録している範囲(※下記の関連記事)では、セブン‐イレブン・ジャパンによるコンビニ店舗への太陽光発電導入の取組みの最も古いもの(2008年の、ネクストエナジー社との提携)は、実に10年以上も前。

そしてセブン‐イレブン店舗への太陽光発電の導入率は、2019年2月末時点で約4割に達している[2]とのことで、継続的な取組みの成果が伺えます。


今回のカネカ社の発表では、神奈川県内での実証実験における、導入設備の詳細は記述なし。

ただ、掲載されている店舗の写真からは、太陽電池パネルは最低でも36枚(1列6枚×6列)設置されているのが見てとれます。

また、神奈川県による「SDGs推進協定」についての発表[3]では

  • 「太陽光発電と電気自動車のリユースバッテリーを活用した蓄電システムのセブン-イレブン店舗における実証実験の実施及び導入店舗の拡大」

と記述があり、「再エネ100%の店舗運営」ということで、やはり相応の規模の発電+蓄電設備となっているようです。


※参照・参考資料:
[1]カネカ 高性能太陽電池パネルを潟Zブン ? イレブン・ジャパンに提供 “再エネ100%”の店舗運営に関する実証実験に(カネカ社、2019/9/26)
https://www.kaneka.co.jp/service/news/nr20190926/
[2]セブン&アイグループの環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』4つのテーマを定め、2050年までに実現を目指します。(セブン&アイHD、2019/5/8)
https://www.7andi.com/company/news/release/20190508.html
[3]神奈川県と株式会社セブン&アイ・ホールディングスは「SDGs推進協定」を締結しました!(神奈川県、2019/4/19)
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/bs5/sebunai-kyoutei.html

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:カネカ

2019年10月06日

京セラ社が「京セラEPA合同会社」を設立、企業向け電力サービスを行いたい事業者(新電力など)向けに太陽光発電設備をリースすることで、資金的課題の解決などを狙う

京セラ社が2019年10月1日に、

  • 電力サービスを提供したいサービス事業者(新電力など)向けに、太陽光発電システムをリースする「京セラEPA合同会社」を設立した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


背景・目的
  • 再エネを自家消費したい企業が増えている中で、太陽光発電システム導入時の初期負担が、大きな課題となっている。
    また、地域に密着したサービス事業者(新電力など)が、企業向けに太陽光発電を用いての電力サービスを提供しようとした場合でも、資金面(設備の購入など)等から断念せざるを得ないケースも少なくない。
  • 今回の新会社では、上記のような
    • 太陽光発電システムを導入したい企業
    • 太陽光発電による電力を提供したいサービス事業者
    の両者にメリットをもたらす、サービス事業者向けのリーススキームを提供する。
想定されるメリット
  • サービス事業者:
    「京セラEPA合同会社」から設備のリースを受けることで、
    • 資金的な課題(設備の購入など)の解決
    • サービス提供先の企業との間の、ビジネス上のリスクの軽減
    が可能になる。
  • 太陽光発電を導入したい企業:
    上記の事業者によるサービスを利用することで、初期投資なし(※発電量に応じたサービス料金は支払う)で、太陽光発電システムを使用できるようになる。
設立日 2019年10月1日


FITにおける「非住宅」の電力買取価格は、今年度(2019年度)が税別14円/kWh(※10kW以上500kW未満)で、制度開始当初(2012年度に同42円/kWh)の半額を大きく下回る水準まで低下。

しかし意外にもその中で、太陽光発電を導入したい企業は増えているとのことですが、確かに私(北海道在住)の行動範囲の限りでも、大きな施設(流通拠点など)の屋根に太陽電池パネルが設置されているケースを、ちらほらと見かけるようになっています。

これについては、近年続いてきた太陽光発電の初期費用の低下(2018年は6年前(2012年)から32%減)や、環境意識の高まりに加えて、やはり昨年の北海道に今年の千葉県と、大規模・長期間の停電が実際に続けて起こったことも、(売電目的ではなく)備えとして自前の発電設備を導入したい意欲を、刺激しているのではないでしょうか。


企業を対象とする初期費用ゼロの太陽光発電サービス事業としては、昨年(2018年)に横浜市でソーラーフロンティア社による事業が開始されていました。

いっぽう今回の新会社「京セラEPA合同会社」は、そのような太陽光発電サービス事業を直接提供する立場ではなく、サービスを提供しようとする事業者がターゲット。

日本国内の太陽光発電市場の元気が無い中で、今回の新会社がその狙い通りに、日本各地での企業の太陽光発電導入を促進することを、強く期待したいところです。


※参照・参考資料:
[1]新会社「京セラEPA合同会社」を設立(京セラ社、2019/10/1)
https://www.kyocera.co.jp/news/2019/0906_godo.html

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:京セラ

2019年10月05日

京セラ社が「クレイ型リチウムイオン蓄電池」を用いた住宅用蓄電システムを製品化の予定、クレイ型は「長寿命」「高安全性」「低コスト」を実現

京セラ社が2019年10月2日に、

  • 新開発した「クレイ型リチウムイオン蓄電池」を用いる、住宅用定置型蓄電システムの製品化を決定した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


商品名 Enerezzaエネレッツァ
開発の背景・目的
  • 日本国内の太陽光発電市場では2019年11月から、住宅用太陽光発電のFITでの買取期間(10年間)が満了となるユーザーが生まれる。
    これに伴い市場は、エネルギー自家消費型への転換が進みつつある。
    また、災害などによる停電時の太陽光発電システムの有効利用策として、蓄電システムが注目されている。
  • 京セラ社では今回の製品を、エネルギー自家消費型市場における戦略商品の一つに位置づける。
    設置済み太陽光発電システムを引き続き有効活用するための商品として、積極提案していく方針。
特徴
  • クレイ型リチウムイオン蓄電池」を採用:
    正負の電極層粘土状であり、電極の厚さを従来方式(液体型)の3〜5倍に設計できる。
    これにより、製造プロセスの大幅な簡素化低コスト化がもたらされる。
    加えて、ユニットセル(パウチ材で密閉)を組み合わせモジュール化した構造により、長寿命高安全性を実現している。
  • デザイン等の配慮
    主な構成機器(パワコン、蓄電池ユニット、リモコン)は、継ぎ目のない滑らかな曲面で覆われたデザイン。
    またリモコンの表示は、よく確認する情報(蓄電池の残量、太陽光発電システムの発電量など)を見やすくするために、メリハリを効かせ工夫している。
  • 3種類の容量を用意:
    定格容量は5.0kWh・10.0kWh・15.0kWhの3種を用意。
    ユーザーの使用環境(PVの容量、生活スタイル、非常時に使いたい電力量など)に応じて選べる。
  • 見守りサポート機能
    LTE専用回線通信モデムを標準で用意。
    ユーザーのネット接続環境によらず、専用サーバーに接続し、個別動作の状況を把握してサポートする。
価格 オープン
今後の予定
  • 2020年1月以降:少量限定販売を開始する。
  • 同年秋本格量産を開始する。


今回の発表と同日には、奇しくも?シャープ社も住宅用蓄電システムの新製品を発表していました。

それといい今回の京セラ社の新製品といい、「FIT終了後」の住宅用太陽光発電は、蓄電システムにおいても、国内市場での新しい重要な需要先とみられているようです。


京セラ社は2016年末に「フィルム型リチウムイオン蓄電池」を採用した蓄電システムを発表していましたが、この「フィルム型」は積水化学工業が開発したものでした。

いっぽう今回の「クレイ型」は、京セラ社が独自に開発したものであり、蓄電システムのコスト低下や性能向上における、同社の継続的・積極的な姿勢が伺えます。


ただ、やはり最も気になるのは価格であり、新技術を用いる今回の新製品が、果たしてどの程度の価格ダウンを実現できるものなのか、非常に気になるところです。


※参照・参考資料:
[1]住宅用蓄電システム「Enerezza(エネレッツァ)」を製品化(京セラ社、2019/10/2)
https://www.kyocera.co.jp/news/2019/1002_chio.html

※関連記事:

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2019年10月04日

シャープ社が新しい住宅用蓄電池システム「JH-WBPB6150」を発表、停電時は最大出力5.5kVA(※PVとの組み合わせ時)・出力電圧200V、蓄電池の2台設置(計13kWh)も可能

シャープ社が2019年10月2日に、

  • 太陽光発電との組み合わせで、停電時に5.5kVAを出力できる住宅用クラウド蓄電池システムJH-WBPB6150
を発表していました[1]。

概要は次の通り。


構成
  • リチウムイオン蓄電池<JH-WB1921>
  • 蓄電池連携型パワコン<JH-55KF4>
  • 蓄電池用コンバータ<JH-WD1901>
  • クラウド連携エネルギーコントローラ
  • ケーブル
等。
特徴
  • 停電時は出力電圧200V
    従来機種(2018年度発売、100V)から向上し、停電時でも家中のコンセントが使用できる。
    また100V家電だけでなく、200V機器(大型エアコン、IHクッキングヒーター等)も使用可能。
  • 停電時は最大出力5.5kVA
    従来機種(2.0kVA)よりも多くの電気機器を、同時に使用できる。
    (※ただし5.5kVAは、太陽光発電との組み合わせ時
    蓄電池のみだと2.0kVA。)
  • 蓄電池の2台組み合わせが可能:
    パワコン1台だけで、蓄電池2台を使用できる(13.0kWh)。
    そして2台目は、後からの増設が可能。
    (※ただし販売期間の都合上、 パワコンの設置から5年以内が目安)
  • 蓄電池の性能アップ
    • 公称容量:6.5kWh
      従来機種(2016年度発売、4.2kWh)から50%以上アップ
    • 体積:従来機種から5%縮小した。
    • 設置場所:屋内と屋外の両方に対応。
希望小売価格 税別260万
発売時期 20201の予定。
月産台数 1000


蓄電池の公称容量は、昨年(2018年)発売の前回のシステム(8.4kWh)からは小さくなっており、これは価格引下げのためかと思われます。(※前回のシステムの希望小売価格は税別291万円)

いっぽうで、停電時(自立運転時)の最大出力の数値はインパクトが大きいですが、それはあくまで太陽光発電システムと組み合わせた場合。

また月産台数も、前回機種(250台)の実に4倍であり、今年から生じていく「FIT終了後」の住宅をメインのターゲットとしていることが伺える発表内容です。


ただ価格については、やはりまだまだ高額であり、導入には大きな壁だと感じざるを得ません。

約1年前の北海道の全域停電や、つい最近の千葉県内での長期停電といった出来事を考えると、蓄電池+太陽光発電という独立電源に対する関心・需要じたいは高まっていると思うので、より多くの企業がこの分野に参入し、コストダウンがぐんぐん進むことを、期待したいところです。


※参照・参考資料:
[1]住宅用クラウド蓄電池システムを発売(シャープ社、2019/10/2)
https://corporate.jp.sharp/news/191002-a.html

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:シャープ