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2018年10月15日

九州電力が本土で再エネの出力制御を実施、好天+需要減少により再エネの10%前後を制御

九州電力20181013日(土)・14日(日)に、

  • 九州本土での再エネ発電の出力制御
を実施したとのことです[1][2]。

概要は次の通り。


<背景>

  • 該当の両日において
    • 九州一円での好天(太陽光発電の出力増加)
    • 電力需要の減少(気温が低めで推移するため)
    等が見込まれたことから、2018年10月11日に再エネ発電の出力制御見通しを発表した。

<実績の主な数値>

2018/10/13(土)2018/10/14(日)
予想需要
(※エリア需要+
蓄電池充電・揚水運転
+域外送電)
1250万kW1158万kW
供給力全体1293万kW1229万kW
再エネ出力595万kW542万kW
出力制御量
(再エネ全体に対する割合)
43万kW(7%)71万kW(12%)
実施期間9時〜16時
最大余剰電力発生時刻12時〜12時半11時〜11時半


個人的にはまず、両日ともに、再エネの供給力が全体の半分近くまで達していることに驚きました。

その再エネの内訳は記載されていませんが、例えば本日(10/14)の「電力使用状況の推移」のグラフ([3]内)では、太陽光発電実績が10〜14時に渡って全体の半分前後を占めていました。

そのため今回の出力制御の対象も、殆どが太陽光発電だと思われますが、これは(当然ですが)燃料を消費せずに得られる電力です。

それだけに、その供給力の1割前後を、わざわざ止めなければならなかったというのは、非常に勿体無く残念です。


先月の北海道の地震(胆振東部地震)では、北海道全域が約2日間停電しましたが、その中で「自立運転した太陽光発電が役に立った」という話を、地元紙でちらほらと見かけます。

太陽光発電は確かに出力が「不安定」ですが、一般家庭では、例え日照のある間しか電力供給がされなくとも、それだけでも停電時の利便性や安心感が全く違うものです。

そのように、必ずしも「高品質」な電力のみに需要が有るわけではないので、太陽光発電を既存の電力系統に連系する(=強制的に止められる場合が有る)ことは、実は合理性に欠けるところが大きい(多少不安定でも供給があれば助かる、という現実のニーズに対応できない)ようにも思われます。

その意味で今後は、蓄電池の併設なども含めて、(電力系統の状況に関係なく稼動できる)独立電源を指向する動きがますます高まってくるのでは、と考えるものです。


※参照・参考資料:
[1]再生可能エネルギーの出力制御見通し(10月11日 17時発表分)について補足します(九州電力、2018/10/11)
http://www.kyuden.co.jp/notice_181011.html
[2]H30年度指示内容(九州本土:10月14日更新)(九州電力)
http://www.kyuden.co.jp/power_usages/pdf/kyushu/H30%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E6%8C%87%E7%A4%BA%E5%86%85%E5%AE%B9%EF%BC%88%E4%B9%9D%E5%B7%9E%E6%9C%AC%E5%9C%9F%EF%BC%9A10%E6%9C%8814%E6%97%A5%E6%9B%B4%E6%96%B0%EF%BC%89.pdf?dt=20181014153010
(※「http://www.kyuden.co.jp/power_usages/pc.html#saiene」内。)
[3]でんき予報(電力のご使用状況)(同上)
http://www.kyuden.co.jp/power_usages/pc.html

※関連記事:

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2018年10月10日

JA Solar社が日本で両面PERC太陽電池技術の特許を取得、また2018年上半期には日本市場でのモジュール出荷量トップに

もう1ヶ月以上前ですが、JA Solar社が2018年9月7日に、

  • 日本において、両面PERC太陽電池技術特許を取得した。
と発表していました[1]。

その中から、同技術に関する情報をまとめてみました。


<両面PERC太陽電池の歩み>

  • 2013年の初め
    中国の知的財産局に
    • 「A Bifacial Light-Absorbing Solar Cell with Localized AI-BSF and the Method of Making It」
      (局在化AI-BSFを用いた光吸収型太陽電池とその製造方法)
    の発明開示を行った。
  • 20163:上記技術に特許が与えられた。
  • 20171Q
    ダブルガラスの両面PERC太陽電池モジュールの生産を開始
  • 2018
    日本の特許庁により、PERCセル・モジュール技術の知的財産権を保護する特許出願が認められた。

<両面PERCモジュールの長所>

  • 両面発電
    モジュールの表・裏両方で発電できる。
  • 高い耐久性
    耐摩耗性・耐摩耗性・耐腐食性に優れる。
  • 厳しい環境での大規模設備に向く
    上記2点の長所により、特に
    • 沿岸地域
    • 気候的に困難な環境
    における事業規模の発電設備に対して、長期安定性を提供できる。

また、JA Solar社CTOのWei Shan博士によるコメントの中で

  • 高いセル・モジュール技術が製品の品質とパフォーマンスを保証し、2018年上半期には、JA Solar社が日本でモジュール出荷量トップとなった。
との旨の説明があります。



発表からかなり時間が経っているプレスリリースですが、日本市場での太陽電池モジュール出荷量の順位に関する記述があったので、今回取り上げました。

日本市場では、2017年(通年)にはハンファQセルズ社がモジュール出荷量のシェア1位でしたが、その翌年(2018年)の上半期は別メーカーのJA Solarがトップとのことで、(日本メーカーを含めて)メーカー間の出荷量の差は、現状ではまだそれほど開いてはいないものと推測します。

ただいずれにしても、海外メーカーの存在感が以前よりも増し、日本市場で足場を固めていることは確かだと思われます。

そして海外メーカーの技術力や品質が、日本でも評価されつつあるとすれば、これまでは日本メーカーが長く強みを持っていた国内太陽光発電市場も、変化が続きそうです。


※参照・参考資料:
[1]JA Solar’s IP on Bifacial PERC Technology Patented in Japan(JA Solar社、2018/9/7)
http://www.jasolar.com/index.php?m=content&c=index&a=show&catid=55&id=40

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2018年10月02日

シャープ社がモンゴルで16.5MWのメガソーラーを完成、ベトナムでは49MW×2ヶ所の建設を受注

シャープ社が2018年9月に、

  • モンゴルでのメガソーラー完成
  • ベトナムでのメガソーラー建設の受注
を相次いで発表していました[1]。

各々の主な情報は下記の通り。


<モンゴル>

場所 ドルノゴビ県ザミンウード市
太陽電池モジュールの容量 16.5MWdc
発電電力量 約3万1162MWh/年の見込み。
スケジュール
  • 2018年9月中旬:運転開始の予定
建設の背景
  • モンゴル政府は、
    • 2020までに、発電電力量に占める再エネの構成比25に引き上げる。
    との目標を掲げている。
  • シャープ社は2016年12月に、重光商事などとの共同で、同国初の太陽光発電所(約10MWdc)を建設している。
    今回の発電所は、
    • 重光商事
    • モンゴルのエネルギー関連企業「Solar Tech LLC」
    と共同で建設した。

<ベトナム>

場所ビントゥアン省ロンアン省
太陽電池モジュールの容量49MWdc49MWdc
発電電力量約7万6920MWh/年の見込み約7万2820MWh/年の見込み
スケジュール
  • 2018年8月:着工
  • 2019年4月:完工・運転開始の予定
  • 2018年9月:着工
  • 2019年5月:完工・運転開始の予定
建設の背景
  • ベトナム政府は、再エネ普及のため、2017年6月FIT(固定価格買取制度)を導入した。
    また、太陽光発電の施設容量
    • 2020年:850MW
    • 20301万2000MW
    とする計画を掲げている。
  • 今回の2事業は、不動産・エネルギー・農業・教育などの複合企業「Thanh Thanh Cong Group」から受注した。


今回の3事業については、(インドネシアでのメガソーラーのように)二国間クレジットを利用しているかは不明です。

ただそれはともかく、シャープ社は2017年度の業績発表で海外EPC事業が堅調と記述しており、今回の2つの発表からは、同事業に現在も継続して取り組んでいることが伺えます。


モンゴルでは2000年以降に、政府が伝統的な住居(ゲル)への、約10万台の小型太陽光発電の供給を実施

更に現在では、具体的な再エネの導入目標(エネルギー構成比25%)も掲げているとのことから、今後はメガソーラーの建設も、更に増えていくものと考えます。


ベトナム国内におけるメガソーラー事業については、先月(8月)には

との、海外大手メーカーによる太陽電池モジュール供給予定が、相次いで発表されていました。

そして更に、今回のシャープ社による建設受注ですが、ベトナム政府による太陽光発電の導入目標の大きさ(2030年には2020年の約15倍)を考えると、これらの活況ぶりも納得できます。

そのためベトナムも今後しばらく、太陽光発電市場の急成長が見込まれるものと考えます。


これまでとは異なる新興国市場の成長については、JinkoSolar社の2017年業績の中で言及されていました。

今回のシャープ社の発表も、そのような世界市場に起こっている流れを示す、一つの事例なのかもしれません。


※参照・参考資料:
[1]モンゴル国ザミンウード市に太陽光発電所(メガソーラー)を建設(シャープ社、2018/9/14)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180914-a.html
[2]ベトナムのビントゥアン省とロンアン省において太陽光発電所(メガソーラー)の建設を受注(同上、2018/9/21)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180921-a.html
[3]ザミンウード(ウィキペディア)
[4]ビントゥアン省(同上)
[5]ロンアン省(同上)

※関連記事:

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2018年10月01日

ハンファQセルズ社が日本で6ヶ所目の営業拠点「岡山営業所」を開設、販売ネットワークの強化・顧客ニーズへのいち早い対応を図る

ハンファQセルズ社が2018年9月18日に、

  • 日本で6ヶ所目の営業拠点となる「岡山営業所」を開設した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


<背景>

  • ハンファQセルズ社は2017年に、太陽電池モジュールの日本国内出荷シェア第1位を獲得した。(外資系メーカーで初)
    また、日本国内の販売店は850(2018年8月末)に達している。
  • 今回は、営業拠点(従来5ヶ所)を増やすことで、顧客ニーズへのいち早い対応を実現するため、既存の福岡支店・大阪支店の中間である岡山市に拠点を設置した。

<日本国内での販売ネットワーク>

下記の16拠点が、密接に連携を取りながら販売インフラネットワークを築いている。

  • 営業拠点:下記の計6ヶ所。
    仙台支店・東京本社・名古屋支店・大阪支店・岡山営業所・福岡支店
  • 物流拠点:北海道〜沖縄まで計9ヶ所。
  • 技術センター1ヶ所(つくば技術センター)


日本の太陽光発電市場は、FIT開始2014年度前半までの活況から、電力会社による接続申込への回答保留を契機として同年度下半期に反転が始まり、現在も減速ぶりが際立つ状況が続いています。

その中でもハンファQセルズ社は、外資系メーカーでありながら、日本での事業体制を縮小せず、むしろ出荷シェアの拡大を実現。

日本市場におけるシェア拡大には、かつてハンファ社幹部が「密林の真ん中で“太陽光の皇帝”を発見したようだ」[2]と評されたほどの、買収した旧・独Qセルズ社の高い品質・技術が、根本にあるとは思われます。

しかしそれだけでなく、ハンファQセルズ社は日本国内での販売インフラの継続的な強化に努めてきたようで、更に今回は営業拠点1ヶ所を新設。

文字通り「日本に根差した」メーカーになろうという、同社の強い姿勢が感じられます。

日本メーカーの元気が無い一方で、海外企業のハンファQセルズ社が更に日本市場で勢力を増していくことになるのか、続けて注目していきたいところです。


※参照・参考資料:
[1]ハンファQセルズジャパン、 6か所目の営業拠点「岡山営業所」を開設 中国・四国地方の営業体制強化へ(ハンファQセルズ社、2018/9/18)
http://www.q-cells.jp/press/0918
[2]「太陽電池、ライバル企業より20%高くても注文増加」…韓国のハンファQセルズ(中央日報、2013/9/16)
http://japanese.joins.com/article/195/176195.html?servcode=300§code=320

※関連記事:

2018年09月16日

パナソニック社が住宅用HITモジュールの新製品「P255α Plus」を発表、電荷の消失を抑えて出力を高めた最上位モデル

パナソニック社が2018年9月12日に、

  • 住宅用HIT太陽電池モジュールの最上位モデルとなる新製品「P255α Plus
を発表していました[1]。

その中から、従来品から変化した点をまとめてみました。


<特徴>

  • 電荷の消失を低減
    新技術により、光を受けて発生した電荷(プラスとマイナス)の再結合を制御する。
    電荷の消失を低減することで、変換効率を更に高め、従来品と同じ面積で出力を向上させた。

<従来モデル「P252αPlus」との比較>

※「P252αPlus」については[2][3]を参照しました。

P255αPlusP252αPlus
公称最大出力 255W252W
モジュール変換効率 19.9%19.6%
寸法 1580mm×奥行812mm×高さ35mm
重さ 15kg
受注開始日 2018年11月21日2017年4月19日
希望小売価格
(税・工事費別)
17万650017万4500円


最近はメーカーのウェブサイトを見ていても、太陽電池・太陽光発電関係の発表はめっきり少なくなっており、数年前の市場の隆盛時と比べると、火が消えたような感を受けています。

そのため、従来製品[2]から約1年半ぶりとなるパナソニックの今回の新モジュール発表には、少し安心しました。


モジュールの大きさ・重さは、(私の知る限りの過去である)6年前(2012年)に発表の「HIT240シリーズ」から変っていない一方、公称最大出力はジワジワと向上が続いています[3]。

また今回の新モデルの希望小売価格は、従来製品との差が僅か2000円に抑えられています。

それらの点から、パナソニックにおいてHIT太陽電池の技術の進歩やコストダウンが、地道に続けられていることも伺えます。


ただ前回モデルの発表時は、(同時発表の下位モデルと合わせた)「販売目標」のセット数が示されていましたが、今回[1]はその記載が無く、この点は国内市場の見通しの立たなさが、現れているようにも思われます。

先日の北海道地震(胆振東部地震)で、北海道の全域停電というまさかの事態を体験した身としては、やはりいざという際に(電力系統の状況と関係なく)自立運転・独立稼動ができる発電設備は、絶対に普及を進めるべきものだと考えます。

その意味で、日本国内の住宅用太陽光発電市場が、再び勢いを増すことを、願いたいところです。


※参照・参考資料:
[1]住宅用 太陽電池モジュール HIT 新製品「P255α Plus」発売(パナソニック社、2018/9/12)
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2018/09/jn180912-2/jn180912-2.html
[2]「住宅用」太陽電池モジュールHIT 「P247α Plus/P252α Plus」 を発売(同上、2017/2/21)
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2017/02/jn170221-1/jn170221-1.html
[3]パナソニックの太陽光発電システム:商品情報(個人のお客様向け)(同上)
http://sumai.panasonic.jp/solar/lineup.html


※関連記事:

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2018年09月10日

Canadian Solar社が株式非公開化(Going Private)の検討を継続中、ただし具体的な決定はまだ全く無し

Canadian Solar社が2018年9月6日に、

  • 自社株式の非公開化(Going Private)に関する最新情報
を発表していました[1]。

その中から、主な情報をまとめてみました。


  • Canadian Solar社の
    • 特別委員会(Special Committee)
    • 取締役会
    • 財務・法務顧問
    は、社長兼CEOのShawn Qu氏が2017年12月9日に提案した「非公開」取引について、評価(assess)を続けている
  • Qu氏は財務アドバイザーを雇い、
    • 潜在的な株式パートナー(potential equity partners)
    • 債務調達先(debt financing sources)
    と協議している。
  • Canadian Solar社は、Qu氏と幾つかの潜在的な株式パートナーとの間で、機密保持契約とび停止契約を締結し、自社に関する情報へのアクセスを提供した。
    特別委員会は、Qu氏と潜在的な株式パートナーに対し、自社に対するデュー・ディリジェンスを完了させるため、2018年9月末まで与える。
  • 取締役会は、株式の取引を考えている株主やその他の者に対し、
    • 特別委員会と取締役会は、提案された取引について、いかなる決定も行っていない
    ことを注意する。


太陽電池メーカーの株式非公開化と言うと、まず昨年(2017年)3月のTrina Solar社の件を思い起こします。

またつい先月には、(パナソニックが太陽電池生産で協業している)米Tesla社で、CEOが非公開化の話を持ち出していました。(その後まもなく撤回されました[3]が・・・)

また非公開化では無いものの、今年6月にはYingli Green Energy社の米国預託証券(ADS)が、ニューヨーク証券取引所で上場廃止となっていました。


Trina社・Yingli社・今回のCanadian Solar社は、いずれも世界市場で大手の太陽電池メーカー。

またTesla社は(太陽電池ではなく)電気自動車が主力ですが、太陽電池メーカーと同じく、新しい分野・製品に取り組んでいる企業です。

そのような企業においては、短期の業績アップを求める(投資家からの)圧力は、事業を継続し成長させるうえで、もう容認できないほどの大きな障害になっている、ということなのかもしれません。


※参照・参考資料:
[1]Update on Preliminary, Non-Binding "Going Private" Proposal Letter Received by the Company from its Chairman, President and Chief Executive Officer, Dr. Shawn Qu(Canadian Solar社、2018/9/6)
http://investors.canadiansolar.com/news-releases/news-release-details/update-preliminary-non-binding-going-private-proposal-letter
[2]デューディリジェンス(ウィキペディア)
[3]テスラ、株式非公開化を撤回(日本経済新聞、2018/8/25)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34601190V20C18A8NNE000/

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2018年08月29日

JinkoSolar社がベトナム「Dau Tieng solar plant」プロジェクトの第2フェーズ(420MW)向けに、太陽電池モジュール240MWを供給予定

JinkoSolar社が2018年8月24日に、

  • ベトナムの大規模太陽光発電プロジェクト向けに、太陽電池モジュールの供給契約を結んだ。
と発表していました[1]。

その中から、同プロジェクトに関する情報をまとめてみました。


発電所の名前 Dau Tieng solar plant
太陽電池モジュールの供給量 JinkoSolar社は240MWを供給する。
(※これは、プロジェクトの第2フェイズ(420MW)に含まれる)
建設場所 ベトナム南西部のTay Ninh州
開発企業 下記の2社。
  • ベトナムの「Xuan Cau Co Ltd」
  • タイの「B.Grimm Power Public Co Ltd.」
EPC 「POWERCHINA Huadong Engineering Corporation Limited」が担当。
※同社が、今回のモジュール供給契約の相手。
※同社が開発してきたプロジェクトは、「Belt and Road(一帯一路)」ルートに沿った電力不足の国々に多数ある。


本プロジェクトの全体のモジュール設置量は不明ですが、第2フェイズだけでも420MWという規模に驚かされます。

また、事業者の1社・B.Grimmは今月に、ベトナムでの他のプロジェクト「Phu Yen Solar Power Plant」(257MW)の調印を行っていました[2]。

中東中南米に続き、東南アジア地域でも、大規模太陽光発電プロジェクトが活発化しつつあるのかもしれません。


ただ東南アジアは、(中東・中米と異なり)湿度の高い熱帯地域が多い筈なので、大規模プロジェクトの開発に向く土地が果たしてどの程度有るのか、というのは気になるところです。

くれぐれも、太陽光発電所建設のために森林を大規模伐採するような愚は、避けて欲しいものです。


※参照・参考資料:
[1]JinkoSolar Signs Solar Module Supply Agreement for the Development of Southeast Asia's Largest Solar Power Project(JinkoSolar社、2018/8/24)
http://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-signs-solar-module-supply-agreement-development
[2]Signing Ceremony between B.Grimm Power and TTVN Group for the Development of 257 MW Phu Yen Solar Power Plant(B.Grimm社、2018/8/16)
https://www.bgrimmpower.com/en/update/news/159/signing-ceremony-between-bgrimm-power-and-ttvn-group-for-the-development-of-257-mw-phu-yen-solar-power-plant
[3]タイニン省(ウィキペディア)
[4]D?u Ti?ng District(Wikipedia)

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2018年08月21日

JA Solar社がメキシコの大規模太陽光発電プロジェクトに太陽電池モジュール404MWを供給、Trina Solar社はベトナムのプロジェクトに258MWを供給

JA Solar社とTrina Solar社が2018年8月3日に、新興国の大規模太陽光発電プロジェクトへの太陽電池モジュール供給予定を発表していました[1][2]。

今回はその中から、各プロジェクトの概要をまとめてみました。


<JA Solar社の供給先プロジェクト>

建設場所
    メキシコのPuerto Libertad。
    (Sonoran Desertの中)
太陽電池モジュール供給量 404MW
発電電力量 963GWhの見込み。
プロジェクトの開発企業 ACCIONA EnergyとTuto Energyが合弁で開発する。
その他
  • 建設場所には
    • 高い気温
    • 強い紫外線
    • 砂嵐
    という厳しい環境がある。
  • JA Solar社の製品は、様々な耐久テスト・環境テストをパスしており、同じ地域での大規模プロジェクト(IEnova社による)にモジュール200MWを供給した実績がある。

<Trina Solar社の供給先プロジェクト>

建設場所 ベトナムのニントゥアン省の省都ファンラン=タップチャム。
敷地面積 264ha
太陽光発電と風力発電を組み合わせた発電所となる。
太陽電池モジュールの供給量 258MW
太陽電池モジュールの種類 単結晶PERC両面ガラスモジュール。
完成時期 2019年6月30日の予定。
その他 このプロジェクトは、ベトナムの大手投資企業「Trung Nam Group」の出資を受けている。


私がこれまでチェックしてきた限りでも、アジア・中南米でいろいろな規模の太陽光発電プロジェクトが進行していました(※記事末尾の関連記事)。

そして今回の2件は、いずれも数百MW規模のプロジェクトであり、新興国における大規模太陽光発電の導入の活発さが感じられます。


メキシコのプロジェクトについては、砂漠の中という厳しい環境でありながら、発電電力量の見込み数値(年963GWh)は、太陽電池モジュール供給量の数値(404MW)×1000の、更に2倍以上に達しています。

建設予定場所の日照の豊富さもさることながら、JA Solar社がモジュールの安定稼動・性能維持に高い自信を持っていることが伺えます。

またベトナムのプロジェクトでは、単結晶PERC型・かつ両面発電という高性能モジュールを、200MW以上も供給するとのことで、こちらも高い発電性能が予想されます。


いずれの件からも、新しい市場への進出を進める海外モジュールメーカーの勢いが、伝わってくる気がします。


※参照・参考資料:
[1]JA Solar Further Expands Reach in Mexican Market(JA Solar社、2018/8/3)
http://www.jasolar.com/index.php?m=content&c=index&a=show&catid=55&id=38
[2]トリナ・ソーラー ベトナム最大の民間PVプロジェクトにモジュール供給を発表 急増する新興市場での需要(Trina Solar社、2018/8/3)
https://www.trinasolar.com/jp/resources/newsroom/fri-08032018-1800

※関連記事:

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2018年08月20日

Canadian Solar社の2018年上半期の太陽電池モジュール出荷量は3074MW、JinkoSolar社は4809MW

Canadian Solar社とJinkoSolar社が先日、

  • 2018年第2四半期(2018/4-6)
の業績を発表していました[1][2]。

今回はその中から、20181Q・2Qの太陽電池モジュール出荷量を抜き出してみました。


2018年
1Q2Q
Canadian Solar1374MW1700MW
JinkoSolar2015MW2794MW
(前年同期比3.1%)


太陽電池モジュール出荷量を業績発表の中で公表している大手メーカーは、私の知る限り現在この2社だけであり、今となっては貴重なデータ発表だと思われます。

それはともかく、1Qと2Qの合計(=2018年上半期)を計算すると、Canadian Solar社が3074MW、JinkoSolar社が4809MWとなります。

いっぽう前年(2017年)通期は、Canadian Solar社が6828MWJinkoSolar社が9807MWでした。

そのため両社とも、2018年は(少なくとも現在のところは)前年を少し下回るペースであり、JinkoSolar社の年間モジュール出荷量の10GW到達は、微妙なところかもしれません。

ただそれでも、日本国内の同期間のモジュール出荷量[3]が計約2819MWであることを考えると、(世界のトップクラスとはいえ)単独のメーカーがそれを悠々と超える規模を出荷していることには、やはり驚きます。


※参照・参考資料:
[1]Canadian Solar Reports Second Quarter 2018 Results(Canadian Solar社、2018/8/14)
http://investors.canadiansolar.com/news-releases/news-release-details/canadian-solar-reports-second-quarter-2018-results
[2]JinkoSolar Announces Second Quarter 2018 Financial Results(JinkoSolar社、2018/8/13)
https://jinkosolar.com/press_detail_1696.html
[3]月次出荷速報(太陽光発電協会)
http://www.jpea.gr.jp/document/figure/index.html#fig

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2018年08月13日

ハンファQセルズジャパンの日本市場での2017年度の太陽電池モジュール出荷量は770MW、シェア1位を獲得

ハンファQセルズジャパン社が2018年7月26日に、

  • 2017年度日本市場での太陽電池モジュール出荷量で、シェア1を獲得した。
等と発表していました。

その中から、同社の日本におけるモジュール出荷量の推移を抜き出してみました。


<ハンファQセルズジャパンの日本市場での太陽電池モジュール出荷量>

年度 出荷量シェア順位
2012年度 50MW
2013年度 500MWを突破外資系でトップ
2016年度 700MW2位
2017年度 770MW1位


発表[1]では住宅市場に関する記述が多いですが、2017年度のモジュール出荷量の用途別内訳(住宅・非住宅)は明らかにされていません。

そのため、住宅向け製品の充実がシェア1位獲得の主因なのかどうかは、判断しかねます。

ただ2018年1-3月の太陽電池出荷統計では、かつてFITでの高い電力買取価格を背景に急拡大していた「発電事業」向けの出荷量の減少が際立っていました。

高性能・高品質を誇るメーカーの1つであるハンファQセルズが、今回日本市場でシェア1位を獲得したのは、大規模事業の減少に伴い、ユーザーの需要が価格優先から性能・品質優先にシフトしていることを、示しているものと考えます。


ちなみに2017年度の太陽電池出荷統計で、太陽電池モジュールの「国内出荷」量は

  • 全体:約5246MW
  • 日本企業における出荷量:約2968MW
となっています。([2]の7p)

そのため海外企業による出荷量は、約5246MW-約2968MW=約2278MWであり、その中でハンファQセルズジャパン(出荷量770MW)は、実に約1/3のシェアを占めたことになります。

いっぽう、「国内出荷」全体における同社のシェアは約15%であり、こちらは1位といっても、それほど大きいシェアとは言えません。

その意味で今年度(2018年度)以降に、メーカー別のシェアがどう変動していくか、というのは、強く興味を惹かれるところです。


※参照・参考資料:
[1]ハンファQセルズジャパン、2017年度国内出荷量シェアトップの 太陽電池モジュールメーカーに(ハンファQセルズジャパン社、2018/7/26)
http://www.hanwha-japan.com/news/news-letter/overseas-news-letter/2018/0726-2/
[2]日本における太陽電池出荷統計 2017年度第4四半期及び2017年度(太陽光発電協会、2018/5/22)
http://www.jpea.gr.jp/pdf/statistics/h294q.pdf
(※http://www.jpea.gr.jp/document/figure/index.html内。)

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