【現在位置】トップページ

(スポンサード リンク)

2019年10月12日

酒メーカー「黄桜」の工場が、ソーラーフロンティア社の「初期費用ゼロ円設置モデル」により、133.2kWの太陽光発電設備を導入

ソーラーフロンティア社が2019年10月3日に、

  • 黄桜」社の工場に、初期費用ゼロ円設置モデルの太陽光発電システムを導入した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


導入先の施設 三栖工場(京都市)
導入の体制 「大丸エナウィン」社(大阪府、ソーラーフロンティアの代理店)との協働。
背景 大丸エナウィン社は黄桜社に、ビール製造に必要な炭酸ガスを納入している。
今回は再エネによる電力供給を提案したことで、太陽光発電システムの導入に至った。
太陽光発電設備
  • 設置容量:133.2kW(太陽電池モジュール720枚分)
  • 運転開始の時期:2019年10月


[1]の掲載写真を見ると、やはり(約133kWということで)太陽電池パネルの設置枚数もかなりのものです。
これを「初期費用ゼロ」で導入できたというのは、インパクトが大きいのではないでしょうか。

大丸エナウィン社が扱う太陽光発電は、基本的には住宅用のみ[3]のようなので、その中で今回、産業用設備の導入に携わることになったというのは興味深いです。

つい先日の「京セラEPA合同会社」の設立発表では、再エネを自家消費したい企業が増えている旨が示されていましたが、今回の黄桜社でのケースは、その事例の一つなのかもしれません。


※参照・参考資料:
[1]ソーラーフロンティア、大丸エナウィン株式会社と協働し、黄桜株式会社の工場に太陽光発電システム(初期費用ゼロ円設置モデル)を納入(ソーラーフロンティア社、2019/10/3)
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2019/1003_press.html
[2]会社概要(黄桜社)
http://kizakura.co.jp/company/profile.html
[3]リビング事業(2-住宅設備・太陽光発電&リフォーム)(大丸エナウィン社)
http://www.gas-daimaru.co.jp/business/living2.html

※関連記事:

2019年10月11日

カネカ社がセブンイレブンの実証実験(再エネ100%の店舗運営)向けに太陽電池パネルを提供、ヘテロ接合型の両面受光タイプ

2週間以上前になりますが、カネカ社が2019年9月26日に、

  • セブン‐イレブン・ジャパン社の実証実験(再エネ100%の店舗運営)に、自社の太陽電池パネルを提供する。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


背景
  • 今回の実証実験は、
    • セブン‐イレブン・ジャパン社と神奈川県が結んだ「SDGs推進に係る連携と協力に関する協定」
    • セブン&アイグループの「環境宣言」
    に基づく取り組みとして行われる。
  • 2019年8月からは、100%植物由来で生分解性をもつ「カネカ生分解性ポリマーPHBH」を用いたストローが、高知県内のセブン‐イレブンに試験的に導入されている。
    (※これはセブン&アイグループの環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」の取り組みの一環)
太陽電池パネルの特徴・機能
  • ヘテロ接合
  • 両面受光構造


当ブログで記録している範囲(※下記の関連記事)では、セブン‐イレブン・ジャパンによるコンビニ店舗への太陽光発電導入の取組みの最も古いもの(2008年の、ネクストエナジー社との提携)は、実に10年以上も前。

そしてセブン‐イレブン店舗への太陽光発電の導入率は、2019年2月末時点で約4割に達している[2]とのことで、継続的な取組みの成果が伺えます。


今回のカネカ社の発表では、神奈川県内での実証実験における、導入設備の詳細は記述なし。

ただ、掲載されている店舗の写真からは、太陽電池パネルは最低でも36枚(1列6枚×6列)設置されているのが見てとれます。

また、神奈川県による「SDGs推進協定」についての発表[3]では

  • 「太陽光発電と電気自動車のリユースバッテリーを活用した蓄電システムのセブン-イレブン店舗における実証実験の実施及び導入店舗の拡大」

と記述があり、「再エネ100%の店舗運営」ということで、やはり相応の規模の発電+蓄電設備となっているようです。


※参照・参考資料:
[1]カネカ 高性能太陽電池パネルを潟Zブン ? イレブン・ジャパンに提供 “再エネ100%”の店舗運営に関する実証実験に(カネカ社、2019/9/26)
https://www.kaneka.co.jp/service/news/nr20190926/
[2]セブン&アイグループの環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』4つのテーマを定め、2050年までに実現を目指します。(セブン&アイHD、2019/5/8)
https://www.7andi.com/company/news/release/20190508.html
[3]神奈川県と株式会社セブン&アイ・ホールディングスは「SDGs推進協定」を締結しました!(神奈川県、2019/4/19)
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/bs5/sebunai-kyoutei.html

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:カネカ

2019年10月06日

京セラ社が「京セラEPA合同会社」を設立、企業向け電力サービスを行いたい事業者(新電力など)向けに太陽光発電設備をリースすることで、資金的課題の解決などを狙う

京セラ社が2019年10月1日に、

  • 電力サービスを提供したいサービス事業者(新電力など)向けに、太陽光発電システムをリースする「京セラEPA合同会社」を設立した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


背景・目的
  • 再エネを自家消費したい企業が増えている中で、太陽光発電システム導入時の初期負担が、大きな課題となっている。
    また、地域に密着したサービス事業者(新電力など)が、企業向けに太陽光発電を用いての電力サービスを提供しようとした場合でも、資金面(設備の購入など)等から断念せざるを得ないケースも少なくない。
  • 今回の新会社では、上記のような
    • 太陽光発電システムを導入したい企業
    • 太陽光発電による電力を提供したいサービス事業者
    の両者にメリットをもたらす、サービス事業者向けのリーススキームを提供する。
想定されるメリット
  • サービス事業者:
    「京セラEPA合同会社」から設備のリースを受けることで、
    • 資金的な課題(設備の購入など)の解決
    • サービス提供先の企業との間の、ビジネス上のリスクの軽減
    が可能になる。
  • 太陽光発電を導入したい企業:
    上記の事業者によるサービスを利用することで、初期投資なし(※発電量に応じたサービス料金は支払う)で、太陽光発電システムを使用できるようになる。
設立日 2019年10月1日


FITにおける「非住宅」の電力買取価格は、今年度(2019年度)が税別14円/kWh(※10kW以上500kW未満)で、制度開始当初(2012年度に同42円/kWh)の半額を大きく下回る水準まで低下。

しかし意外にもその中で、太陽光発電を導入したい企業は増えているとのことですが、確かに私(北海道在住)の行動範囲の限りでも、大きな施設(流通拠点など)の屋根に太陽電池パネルが設置されているケースを、ちらほらと見かけるようになっています。

これについては、近年続いてきた太陽光発電の初期費用の低下(2018年は6年前(2012年)から32%減)や、環境意識の高まりに加えて、やはり昨年の北海道に今年の千葉県と、大規模・長期間の停電が実際に続けて起こったことも、(売電目的ではなく)備えとして自前の発電設備を導入したい意欲を、刺激しているのではないでしょうか。


企業を対象とする初期費用ゼロの太陽光発電サービス事業としては、昨年(2018年)に横浜市でソーラーフロンティア社による事業が開始されていました。

いっぽう今回の新会社「京セラEPA合同会社」は、そのような太陽光発電サービス事業を直接提供する立場ではなく、サービスを提供しようとする事業者がターゲット。

日本国内の太陽光発電市場の元気が無い中で、今回の新会社がその狙い通りに、日本各地での企業の太陽光発電導入を促進することを、強く期待したいところです。


※参照・参考資料:
[1]新会社「京セラEPA合同会社」を設立(京セラ社、2019/10/1)
https://www.kyocera.co.jp/news/2019/0906_godo.html

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:京セラ

2019年10月05日

京セラ社が「クレイ型リチウムイオン蓄電池」を用いた住宅用蓄電システムを製品化の予定、クレイ型は「長寿命」「高安全性」「低コスト」を実現

京セラ社が2019年10月2日に、

  • 新開発した「クレイ型リチウムイオン蓄電池」を用いる、住宅用定置型蓄電システムの製品化を決定した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


商品名 Enerezzaエネレッツァ
開発の背景・目的
  • 日本国内の太陽光発電市場では2019年11月から、住宅用太陽光発電のFITでの買取期間(10年間)が満了となるユーザーが生まれる。
    これに伴い市場は、エネルギー自家消費型への転換が進みつつある。
    また、災害などによる停電時の太陽光発電システムの有効利用策として、蓄電システムが注目されている。
  • 京セラ社では今回の製品を、エネルギー自家消費型市場における戦略商品の一つに位置づける。
    設置済み太陽光発電システムを引き続き有効活用するための商品として、積極提案していく方針。
特徴
  • クレイ型リチウムイオン蓄電池」を採用:
    正負の電極層粘土状であり、電極の厚さを従来方式(液体型)の3〜5倍に設計できる。
    これにより、製造プロセスの大幅な簡素化低コスト化がもたらされる。
    加えて、ユニットセル(パウチ材で密閉)を組み合わせモジュール化した構造により、長寿命高安全性を実現している。
  • デザイン等の配慮
    主な構成機器(パワコン、蓄電池ユニット、リモコン)は、継ぎ目のない滑らかな曲面で覆われたデザイン。
    またリモコンの表示は、よく確認する情報(蓄電池の残量、太陽光発電システムの発電量など)を見やすくするために、メリハリを効かせ工夫している。
  • 3種類の容量を用意:
    定格容量は5.0kWh・10.0kWh・15.0kWhの3種を用意。
    ユーザーの使用環境(PVの容量、生活スタイル、非常時に使いたい電力量など)に応じて選べる。
  • 見守りサポート機能
    LTE専用回線通信モデムを標準で用意。
    ユーザーのネット接続環境によらず、専用サーバーに接続し、個別動作の状況を把握してサポートする。
価格 オープン
今後の予定
  • 2020年1月以降:少量限定販売を開始する。
  • 同年秋本格量産を開始する。


今回の発表と同日には、奇しくも?シャープ社も住宅用蓄電システムの新製品を発表していました。

それといい今回の京セラ社の新製品といい、「FIT終了後」の住宅用太陽光発電は、蓄電システムにおいても、国内市場での新しい重要な需要先とみられているようです。


京セラ社は2016年末に「フィルム型リチウムイオン蓄電池」を採用した蓄電システムを発表していましたが、この「フィルム型」は積水化学工業が開発したものでした。

いっぽう今回の「クレイ型」は、京セラ社が独自に開発したものであり、蓄電システムのコスト低下や性能向上における、同社の継続的・積極的な姿勢が伺えます。


ただ、やはり最も気になるのは価格であり、新技術を用いる今回の新製品が、果たしてどの程度の価格ダウンを実現できるものなのか、非常に気になるところです。


※参照・参考資料:
[1]住宅用蓄電システム「Enerezza(エネレッツァ)」を製品化(京セラ社、2019/10/2)
https://www.kyocera.co.jp/news/2019/1002_chio.html

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:京セラ

2019年10月04日

シャープ社が新しい住宅用蓄電池システム「JH-WBPB6150」を発表、停電時は最大出力5.5kVA(※PVとの組み合わせ時)・出力電圧200V、蓄電池の2台設置(計13kWh)も可能

シャープ社が2019年10月2日に、

  • 太陽光発電との組み合わせで、停電時に5.5kVAを出力できる住宅用クラウド蓄電池システムJH-WBPB6150
を発表していました[1]。

概要は次の通り。


構成
  • リチウムイオン蓄電池<JH-WB1921>
  • 蓄電池連携型パワコン<JH-55KF4>
  • 蓄電池用コンバータ<JH-WD1901>
  • クラウド連携エネルギーコントローラ
  • ケーブル
等。
特徴
  • 停電時は出力電圧200V
    従来機種(2018年度発売、100V)から向上し、停電時でも家中のコンセントが使用できる。
    また100V家電だけでなく、200V機器(大型エアコン、IHクッキングヒーター等)も使用可能。
  • 停電時は最大出力5.5kVA
    従来機種(2.0kVA)よりも多くの電気機器を、同時に使用できる。
    (※ただし5.5kVAは、太陽光発電との組み合わせ時
    蓄電池のみだと2.0kVA。)
  • 蓄電池の2台組み合わせが可能:
    パワコン1台だけで、蓄電池2台を使用できる(13.0kWh)。
    そして2台目は、後からの増設が可能。
    (※ただし販売期間の都合上、 パワコンの設置から5年以内が目安)
  • 蓄電池の性能アップ
    • 公称容量:6.5kWh
      従来機種(2016年度発売、4.2kWh)から50%以上アップ
    • 体積:従来機種から5%縮小した。
    • 設置場所:屋内と屋外の両方に対応。
希望小売価格 税別260万
発売時期 20201の予定。
月産台数 1000


蓄電池の公称容量は、昨年(2018年)発売の前回のシステム(8.4kWh)からは小さくなっており、これは価格引下げのためかと思われます。(※前回のシステムの希望小売価格は税別291万円)

いっぽうで、停電時(自立運転時)の最大出力の数値はインパクトが大きいですが、それはあくまで太陽光発電システムと組み合わせた場合。

また月産台数も、前回機種(250台)の実に4倍であり、今年から生じていく「FIT終了後」の住宅をメインのターゲットとしていることが伺える発表内容です。


ただ価格については、やはりまだまだ高額であり、導入には大きな壁だと感じざるを得ません。

約1年前の北海道の全域停電や、つい最近の千葉県内での長期停電といった出来事を考えると、蓄電池+太陽光発電という独立電源に対する関心・需要じたいは高まっていると思うので、より多くの企業がこの分野に参入し、コストダウンがぐんぐん進むことを、期待したいところです。


※参照・参考資料:
[1]住宅用クラウド蓄電池システムを発売(シャープ社、2019/10/2)
https://corporate.jp.sharp/news/191002-a.html

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:シャープ

2019年09月25日

中国JinkoSolar社の2019/4-6の太陽電池モジュール出荷量は3386MW(前年同期比21.2%増)、中国市場や海外新興市場が活況

3週間以上前になりますが、中国のJinkoSolar社が2019年8月30日に、2019年第2四半期2019/4-6)の業績を発表していました[1]。

今回はその中から

  • 太陽電池モジュール出荷量
  • 太陽電池市場の状況
に関する数字や内容を、抜き出してまとめてみました。


太陽電池モジュールの出荷量 3386MW(前年同期比21.2%増)
市場の状況
  • グリッドパリティに急速に近づくにつれて、2019年は世界の太陽光発電産業のマイルストーンとなる見込み。
  • 海外の新興市場の多くは、太陽光発電の発電コスト低下につれて、GWレベルに急速に到達しつつある。
  • 中国国家エネルギー局は2019年5月に、風力発電と太陽光発電のグリッドパリティプロジェクトの、最初のバッチについて発表。
    続いて7月には、2019年の政府補助金が確保された承認済み太陽光発電プロジェクトのリストが発表された。
    中国では現在、40GWの太陽光発電プロジェクトが、今年末までに系統連系される見込み。


世界トップクラスの規模とは言え、いちメーカーの四半期単独のモジュール出荷量が約3.4GWに到達し、しかも前年同期から2割以上も伸びていることに驚きました。

政府補助を背景に大規模導入が計画される地元・中国の需要と、急拡大する海外新興市場の需要を、しっかり捕らえているものと思われますが、それにしても近年日本メーカーが退潮し、また2年前には老舗の独SolarWorld社が経営破綻したいっぽうで、なぜこうも好調を続けることができているのか、(今更ですが)やはり強い疑念を抱かざるを得ません。


太陽電池ではなく液晶ディスプレイの話ですが、最近の「中央日報」の記事[1]で、中国メーカー「BOE」が受けた政府支援について、下記の数字が示されていました。

  • 安徽省合肥の第10.5世代工場への投資額:600億元(約9151億円)
    しかし内訳は、
    • BOE社の独自調達分:5%程度
    • 地方政府が発行した公共ファンド:50%
    • 国策銀行による貸付:40%
  • 製品(液晶パネル)の出荷価格:
    上記の結果、韓国企業より約20%安い。

投資額の規模(日本円で1兆円に迫る)と、政府支援の割合(9割)、そしてそれらにより実現された価格競争力と、非常に興味深いデータです。

また続く記事[2]では、かつて韓国のディスプレイメーカーが、やはり大規模な政府支援を背景に、2000年代半ばに日本メーカーから世界シェアトップを奪ったことが記されており、こちらも政府による巨額支援の効果の絶大さが伺えます。

(もちろんいずれのケースも、その支援をメーカーがしっかり生かして努力したことは、確かだと思いますが)


中国政府による自国内太陽電池メーカーへの(公にならない)支援の規模については、2013年に欧州委員会が、売上高の11.5%相当との調査結果を公表していました。

当時はこれがどの程度妥当なのか全く判りませんでしたが、上述の(ディスプレイ分野の)事例を知ったうえだと、十分に有り得るという印象です。
(※JinkoSolar社の2019年2Q単独の売上高は、約69億人民元(約10億米ドル)[1]。)


ともかくこのような状況下では、日本の政府や産業界はもう、原子力発電に拘り続けている場合ではなく、再エネの導入・普及や再エネ産業の振興について、一刻も早く明確かつ強力な姿勢を示すべきだと考えます。


※参照・参考資料:
[1]JinkoSolar Announces Second Quarter 2019 Financial Results(JinkoSolar社、2019/8/30)
http://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-announces-second-quarter-2019-financial-results
[2]韓国ディスプレー最後の砦、有機EL…サムスン・LGに残された時間は3年(1)(中央日報、2019/9/18)
https://japanese.joins.com/article/730/257730.html
[3]同(2)(同上)
https://japanese.joins.com/article/731/257731.html

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2019年09月18日

ハンファQセルズ社が新築戸建住宅向けの「初期費用ゼロ円」導入サービス「ソーラーメイト」を発表、電力会社はユーザーが自由に選択可能

ハンファQセルズ社が2019年9月2日に、

  • 初期費用ゼロ円」で、新築戸建住宅での太陽光発電システムの設置・利用を可能にするサービス 「ソーラーメイト」を展開する。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


サービス
の内容
  • 無償で設置し、発電電力をユーザーに販売
    「レネックス電力合同会社」(ハンファQセルズ社が新設)が、新築戸建住宅の屋根に太陽光発電システムを無償で設置する。
    この太陽光発電システムの発電電力をユーザー宅に供給し、レネックス社が料金の支払いを受ける。)
  • 自律運転は無料
    停電時はパワコンの自立運転機能により、発電電力を無料で利用できる。
  • 保証が付帯
    契約期間中は、太陽光発電システムの機器保証・施工保証などが付く。
  • 電力会社の選択は自由
    このサービスは、ハンファQセルズ社が単独で展開する。
    そのため電力会社や契約プランは、ユーザーが自由に選択できる。
    (※余剰電力の売電収入は、レネックス社が受け取る[2])
  • 10年後には無償譲渡
    契約の満了後(10年後)には、太陽光発電システムがユーザーに無償譲渡される。
対象エリア 日本全国(※設置には審査が必要)
電力料金 全国一律の24.9円/kWh(税別)
今後の
予定
  • 2019年9月上旬:サービス取扱希望のハウスメーカー・ホームビルダー・工務店を募集開始する。
  • 同年10月以降:サービス取扱希望の法人向けに、全国の主要都市で説明会を開催していく。


「ソーラーメイト」の公式サイト[2]では、対象地域は「鹿児島県、宮崎県内」と書かれており(※2019/9/16時点)、日照が豊富な一部地域での先行実施を経て、今回全国展開を決定したものと思われます。

「初期費用ゼロ円」の導入サービスは、日本国内メーカーでは専ら大手電力会社との共同事業となっていますが、今回のハンファQセルズのサービスではその縛りが無し。

更に対象地域も全国、太陽光発電の電力料金も全国一律と、外資系ならではの型に嵌らない姿勢が伺えます。

このように海外メーカーも参入してくるとなると、今後、「FIT後」を狙う同様のサービス(そして参入事業者)が果たしてどこまで増えるか、というのも気になるところです。


※参照・参考資料:
[1]Qセルズ、新築戸建住宅向け「初期費用ゼロ円」 太陽光発電システム設置・利用サービス 「ソーラーメイト」を展開開始(ハンファQセルズ社、2019/9/2)
http://www.hanwha-japan.com/news/press-release/domestic-press-release/2019/0902/
[2]ソーラーメイト
https://solar-mate.jp/

※関連記事:

2019年09月12日

千葉県の「山倉水上メガソーラー太陽光発電所」で「台風15号」後に火災が発生、太陽電池パネルが吹き寄せられ折り重なった箇所から出火

千葉県市原市の「山倉水上メガソーラー太陽光発電所」で2019年9月9日に、火災が発生していたとのことです。

各種の報道・発表[1]〜[7]から、主な状況は次の通り。


  • 経緯:
    • 2019年9月9日の午後1時頃:火災が119番通報される。
      消防車7台が出動[1]。
    • 同日午後5時20分:消防の消火活動により鎮火した。[1]
  • 現場の状況:
    湖面に敷き詰められていた太陽電池パネルが、「台風15号」の強風により一方向に吹き寄せられたとみられ、その一部で
    • フロートごと水面からのめくれ
      ([1]にアップ、[4]に上空からの遠景の写真)
    • パネルの折り重なり([2][3]の写真)
    が生じていた。
    火災は、湖岸近くの太陽電池パネルが折り重なった部分で発生し、黒煙と炎が上がった。
  • 被害の規模:不明[1]
    延焼した太陽電池パネルの枚数は「数十枚以上」[3]、「少なくとも約50枚」[2]
    (※発電所全体のパネル数は約5万枚)


私が写真を最初に見たのは[4]の記事でしたが、「めくれ」や「皺」を含めて、湖面の太陽電池パネル群があたかも「薄い膜」のように見え、発電設備の規模の巨大さがひしひし感じらました。

そのような大規模設備(燃えたのはごく一部ですが)で、しかも(燃えやすい建物屋根などでなく)「水の上」の設備で起こった火災だけに、インパクトも強かったです。


火災の原因は不明ですが、[2]のアップ写真からはやはり(フロートではなく)太陽電池パネル自体がメインで燃えているようです。

そのため発火の原因としては、台風の強風による無理・急激な移動でケーブルが断線し、その状態でパネルが発電を継続したためにアーク(直流のため消え難い)が発生して、バックシートや封止材に引火した・・・ということだと推測します。


それにしても水上太陽光発電所の場合、浮かべたフロート(+太陽電池パネル)が風で流されないような措置(湖底や湖岸からのワイヤーによる係留)が施されている筈です。
(しかも今回の発電所の設計・施工などは、京セラが担当

それにも関わらず吹き寄せられてしまったというところに、台風15号の凄まじさが想定を超えたものであったことが伺えますが、それだけに今回の火災から得られる知見が、他の水上発電所の安全確保に生かされることを願います。


また、自然災害の多い日本国内で今回のような火災が実際に起こったことから、その備え・対策として、火災発生時に各パネル毎に出力を自動停止する機能(例えばTigo Energy社のソリューション)の普及も、いよいよ本格的に進める必要があるのではないでしょうか。

それが、太陽光発電に対する「制御不能」「怖い」というイメージを払拭するためにも、必要なことだと考えます。


最後に、昨年の北海道・胆振東部地震での停電を経験したものとして、現在千葉県で停電にあわれている方々が、無事に苦境を乗り越えられることを、祈っております。

このような事態において、はっきりと社会を支え得るだけのインフラに、太陽光発電をはじめとする再エネが、(電力系統などの課題解決も含めて)成長・発展していってほしいものです。


※参照・参考資料:
[1]水上メガソーラー焼ける 市原の山倉ダム(千葉日報、2019/9/10)
https://www.chibanippo.co.jp/news/national/625796
[2]ダム水面の太陽光パネルが数十枚燃える 千葉・市原(朝日新聞、2019/9/9)
https://www.asahi.com/articles/ASM994V27M99UDCB01M.html
[3]鉄塔倒壊、パネルから火災も=「最強級」の爪痕深く−台風15号(時事ドットコム、2019/9/9)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019090900907&g=soc
[4]強風の影響か 千葉のメガソーラー発電所で火災(2019年9月9日)(BIGLOBEニュース)
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0909/abt_190909_5983522241.html
[5]令和元年台風第15号による被害・対応状況について(9月11日(水)6時30分時点)(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/press/2019/09/20190911002/20190911002.html
[6]空撮:台風の影響か ダム水面上の太陽光パネルが火災 千葉・市原(YouTube、アカウント「毎日新聞」の投稿動画)
https://www.youtube.com/watch?v=jzvYnmuzYII
[7]電柱倒れパネル炎上も・・・首都圏襲った台風15号の爪痕(19/09/09)(YouTube、アカウント「ANNnewsCH」の投稿動画
https://www.youtube.com/watch?v=jzvYnmuzYII

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 市場・業界の動向:国内

2019年08月14日

シャープ社がFIT終了後の住宅用太陽光発電の余剰電力買取サービス(丸紅ソーラートレーディングと協業)を発表、「SHARPプラン」が7.0〜10.6円/kWh、「蓄電池プレミアム」が11.0〜14.6円/kWh

シャープ社が2019年8月5日に、

  • 丸紅ソーラートレーディング」社との協業による、FIT終了後住宅用太陽光発電の余剰電力買取サービス
を発表していました[1]。

サービスの概要は次の通り。


プランの種類
  • SHARPプラン」:
    卒FITを迎える家庭(※2019/11〜12だけで約53万世帯)を対象とする、太陽光発電の余剰電力買取。
  • SHARPプラン 蓄電池プレミアム」:
    シャープ製蓄電池新規購入した顧客を対象に、「SHARPプラン」の買電価格に4円/kWhを上乗せする。
買取価格 ※消費税相当額(10%)を含む。
※地域(電力会社の管内)により異なる。
※今後見直しになる可能性がある。
「SHARPプラン」 「蓄電池プレミアム」
7.0〜10.6円/kWh 11.0〜14.6円/kWh
サービス開始時期 2019/11/1の予定。
事業の担当
  • 丸紅ソーラートレーディング:電力の買取業務
  • シャープエネルギーソリューション:営業支援業務


地域別の買取価格は、

  • 最安:九州電力管内(「SHARPプラン」で7.0円/kWh)
  • 最高:北海道電力管内(同10.6円/kWh)
と、最大で3.6円もの差があります。

この理由は不明ですが、基本的には南の地域ほど安く、北の地域ほど高くなっているので、日照条件の違い(=太陽光発電の発電電力量の違い)が、関係しているのかもしれません。


私の居住地域である北海道について、先に発表されている北海道電力と北海道ガスの買取価格と比べると、やはり電力会社よりは高い価格ですが、北ガスの価格(11.00円/kWh)よりは(「SHARPプラン」は)下回っています。

しかし一方「蓄電池プレミアム」では、北ガスのW発電の買取価格(13.24円/kWh)を上回っており、このあたりには「FIT後」を巡る業者間の競争が、伺える気がします。


※参照・参考資料:
[1]丸紅ソーラートレーディング株式会社との協業により太陽光発電システムの余剰電力買取サービスを開始(シャープ社、2019/8/5)
https://corporate.jp.sharp/news/190805-a.html
[2]丸紅ソーラートレーディングとシャープエネルギーソリューションが協業のもと、余剰電力の買取サービスを提供へ 買取単価は最大14.6円(丸紅ソーラートレーディング社、同上)
https://marubeni-st.co.jp/news/20190805

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 国内の電力買取制度

2019年08月13日

関西電力がアフリカの未電化地域でサービス展開する「WASSHA」社と業務提携、太陽電池パネルや充電式LEDランタン等を調達・貸与

関西電力2019年8月6日に、

  • アフリカで事業を展開する「WASSHA」社との間で、未電化地域向け電力サービスに関する業務提携について合意した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


背景
    WASSHA社は主にタンザニアの未電化地域(人口の約67%が未電化)で、日用品を扱う小型店舗「キオスク」(現在1100店以上)を通じての、充電式LEDランタンレンタルサービスを展開している。
レンタルサービスの概要
  • キオスクの各店舗屋根に太陽電池パネル(1店あたり約120〜150W)を設置し、これにより昼間にLEDランタンを充電する。
    (※LEDランタンの点灯時間は約15時間。
    またUSBポートを備えており、携帯電話の充電も行える。
    加えてこのランタンにはロック機能があり、盗難されても使用できない)
  • ユーザーはキオスクで貸し出し手続き(※一晩あたり約25円)を行い、店舗スタッフが
    • LEDランタン
    • Unlock Box(ランタンを遠隔でロック解除できる装置)
    • スマートフォン(アンロック等の操作用、各キオスクに1台設置)  
    を連結して、ランタンのロックを解除する。
  • ユーザーは翌日、ランタンをキオスクに返却する。
提携の内容
  • 関西電力は機器メーカーから
    • 太陽電池パネル
    • LEDランタン
    • スマートフォン
    • Unlock Box  
    調達し、WASSHA社に貸与する。
  • WASSHA社は現地でキオスクの店舗数を増やし、貸与された機材を店舗に導入し、事業拡大を図る。


WASSHA社は本社が「東京大学アントレプレナープラザ」[3]内なので、東大発のベンチャー企業と見受けられます。

同社のサイト[2]からは、理想を掲げてアフリカで意欲的に事業展開していることが伺え、この新鮮さ・若々しさは、大学発のベンチャー企業ならではなのかもしれません。


レンタルサービスの内容を見ると、充電用の電源(太陽電池パネル)の規模は100W台と大きくないのが、ちょっと意外でした。

この点は、現状の用途がほぼLEDランタンの充電のみであるためと思われますが、小規模の太陽光発電でも用途によっては十分な役割がこなせることを、改めて感じさせられます。

私自身ももう一度、災害時への備えという意味も含めて、小型の太陽光発電(+蓄電池)の有効な利用・活用方法を、考え直してみたいと思いました。


※参照・参考資料:
[1]アフリカ未電化地域向け電力サービスに関するWASSHA(ワッシャ)株式会社との業務提携について(関西電力、2019/8/6)
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2019/0806_1j.html
[2]WASSHA
http://wassha.com/
[3]アントレプレナープラザ(東京大学)
https://www.ducr.u-tokyo.ac.jp/activity/venture/entre_plaza.html
※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 発展途上国での導入