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2012年09月10日

鹿児島県の枕崎市が休眠状態の「枕崎空港」を廃止し、メガソーラー(5〜10MW)を誘致する方針

鹿児島県の枕崎市が2012年9月8日に、

・休眠状態になっている「枕崎空港」を廃止し、メガソーラー誘致する。

との方針を公表したとのこと。

(ニュース記事)
・枕崎空港今年度で廃止 メガソーラー誘致へ(読売新聞)
 http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagoshima/news/20120908-OYT8T00920.htm

上記URL先ページによると、計画の概要は

・背景・経緯:
 枕崎空港(滑走路800m)は、1991年に全国初の「コミューター空港」として開港し、当初はチャーター機などが不定期運航していた。
 しかし、2003年に運航会社が撤退した後は運航実績は無く、現在は鹿児島県の消防防災ヘリの運航に利用されるのみとなっている。
 枕崎市が負担する同空港の累積赤字は、2011年度末で約8億3,500万円に到達。
 更に今後は、約8,000万円の施設整備費が新たに必要になることから、2012年度末での廃止を決定した。

・メガソーラーの誘致:
 ・事業者:
  2012年9月中にも、立地協議を行う発電事業者を選定する。
  (現在打診を受けているのは6社)
 ・用地:
  ・空港の敷地(約11万4,000m2
  ・隣接する市有地
  の合計(最大約17万2,000m2)を、発電事業者に貸与する。
 ・想定規模:
  ・設備投資額(パネル設置など):25〜30億
  ・発電容量:5〜10MW

等というもの。

また記事では、枕崎市市長による

・「空港の廃止は長年検討してきたこと。
  跡地は新たな土地造成も不要でメガソーラーに適している。
  土地使用料や固定資産税などの収入も見込め、市財政に大きなプラスとなる」

とのコメントが紹介されています。


経済的負担が大きくなっている施設に新たな役割を与えることは、消防ヘリの拠点機能を維持する見通し[1]であることも含めて、非常に合理的な判断だと考えます。

ただ、滑走路上にそのまま架台と太陽電池パネルを設置する場合は、アスファルトからの照り返しによる高温が発電所としての稼動・設備維持にどのような影響を及ぼすのか、というのがかなり気になるので、実際にどのような設置計画となるのか、今後に注目していきたいところです。


※参考サイト:
・[1]枕崎飛行場(ウィキペディア)
・[2]枕崎空港
 http://www.synapse.ne.jp/~makurazaki/airport.html
posted by 管理人 at 06:51 | Comment(0) | 国内のメガソーラー

ドイツでの太陽光発電導入を巡る状況を解説している「JCAST」の記事

下記URL先ページでは、ドイツにおける太陽光発電の大量導入を巡る状況について記述されています。

・日本の「お手本」ドイツで太陽光発電大きく後退 家庭用中心に電気料金高騰、供給に対する不安も(JCAST)
 http://www.j-cast.com/2012/09/08145501.html?p=1

この中で、

発電電力量に占める太陽光発電の割合:電力全体の3.3
電気料金
 2000年(FITの導入年)以降に上昇傾向。
 家庭用は現在、2000年比で1.8倍以上に達している。
産業界の反応:
 NPO法人国際環境経済研究所の主席研究員は、下記の内容を語っている。
 ・ドイツのFITでは、大規模需要家の費用負担の減免幅が大きい。
  しかしそれ以外は、電力消費量に応じた負担であり、最近は繊維業界から
  ・再生可能エネルギー法は憲法違反。
  との訴訟を起こされている。
 ・ある大手銅メーカーは、
  ・1/10の停電でも生産ラインが停止してしまう。
  として、電力供給に対する不安を表明している。

等の数字・状況が示されていました。


ドイツの電気料金の変化についてデータを探したところ、為替レート換算(ドル)では

産業用
 ・2001年:0.041ドル/kWh
 ・2011年:0.12ドル/kWh(※日本は0.158ドル/kWh)
家庭用
 ・2001年:0.121ドル/kWh
 ・2011年:0.323ドル/kWh(※日本は0.228ドル/kWh)

とのことで[1]、確かにこの10年で、産業用・住宅用ともに大幅に上昇していることが見て取れます。
(それでも、産業用は日本より安い。
 またこれらの傾向は、OECD/IEAによる統計でもほぼ同じとなっている[2])

ただし今回のニュース記事では、ドイツの政策について「産業育成にも結びつかず、補助金もバラマキに終わった」等と辛辣に書かれていますが、他方で昨年11月には、NGO「グリーンピース」の気候変動エネルギー部門長の方が、

フランスからの電力購入の背景:
 原発は、一定の発電量で運転するのが最も効率が良い。
 このため、原発比率が非常に高いフランス(8割弱)は、需要変動に対応するため、原発の発電電力を安価で他国に売電している。

・再生可能エネルギー産業の雇用
 ドイツ政府によると、
 ・2004年:16万
 ・2010年:37万
 と急拡大している。
 (原子力産業の雇用は約3万5,000人)

原子力産業へのドイツ政府による投資額
 1950年以降の補助金などの総額は24兆4,200億円。
 (※この額には、核廃棄物の処理費用などは部分的にしか含まれていない)

産業界の判断:
 大企業(電力、化学、重工業、自動車など)を中心に、脱原発に反対する声は多い。
 しかし他方で、再生可能エネルギーの導入をビジネスチャンスと捉える企業が増え始めている。
 例えば、電力消費量が大きいアルミ精錬のトップ企業が、政府の判断を歓迎している。

との状況・数字を示しています[3]。

今回のニュース記事の主張も、グリーンピースによる見方も、両方ともバイアスがかかっている可能性がありますが、提示されているデータや状況(産業界の反応など)を拾い上げていくと、ドイツの現状は決して最悪でも最善でもないのでは・・・と感じられます。

ただ、大きな補助を受けながらも供給電力量に占める割合がまだ数%に留まっている点、また(近年は急速に下がっているとはいえ)導入費用の高額さは、今後の徹底的な改善が必要である大きな課題だとも考えます。


※参考サイト:
・[1]電気料金の各国比較について(資源エネルギー庁、2011年8月)
 http://www.enecho.meti.go.jp/denkihp/shiryo/110817kokusaihikakuyouin.pdf
・[2]電気料金の国際比較(社会実情データ図録)
 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4105.html
・[3]ドイツが脱原発を決めた本当の理由 環境NGO「グリーンピース」トーマス・ブリュアー気候変動エネルギー部門長に聞く(復興ニッポン)
 http://www.nikkeibp.co.jp/article/reb/20111108/289865/?ST=rebuild


※関連記事:
ドイツの両院協議会が、太陽光発電の累積導入量(現在約2,700万kW)の目標を5,200万kWと決定(2012/06/30)
ドイツ両院協議会でのFITに関する合意内容を紹介している「EIC」の記事(2012/07/13)
posted by 管理人 at 06:47 | Comment(0) | 市場・業界の動向:欧米