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2013年09月17日

中国では系統連係の不十分により、風力・太陽光発電の電力を「捨てる」状況とのこと

中国の「国家能源局」が、

  • 国内の10の省・直轄市・自治区で、風力発電と太陽光発電について、
    電力網の併合
    電気料金の収入状況
    に対する監督・管理体制を始動する。

との方針を発表したとのことです[1]。

記事によると、これは同局のウェブサイトで2013年9月13日に発表されたもの。

中国では現在、電力網の関係により、風力・太陽光発電の電力を充分に利用できず「捨てる」状況が続いており、これによる2012年の直接経済損失は50億元に達したとのことです。


国家能源局のサイトで該当の発表を見つけることができませんでしたが、7月22日付けで[2]の発表がされており、その中でも「電力を捨てる」との表現がされているようです。

ニュース記事[1]での「電力網併合」は、発電設備の系統連係を指しているものと思われますが、「電気を捨てる」との表現には、発電設備の建設・設置が大幅に先行しているアンバランスな状況が強く感じられます。

中国政府は太陽光発電の導入目標を大幅に上方修正しており、それを実効性のあるものとするためにも、電力系統の十分な整備が同時に進められなければならないと考えますが、系統の受け入れ能力不足については日本でも同様の課題があるだけに、国の規模の大きい中国ではどのような方策をとっていくのか、強く興味を引かれるところです。


※参照・参考サイト:
[1]中国国家能源局、風力・太陽光発電関連の管理を強化へ(サーチナ)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0916&f=business_0916_013.shtml
[2]国家能源局综合司关于开展风电太阳能光伏发电消纳情况监管调研的通知国能综监管〔2013〕251号(国家能源局)
http://zfxxgk.nea.gov.cn/auto92/201309/t20130913_1704.htm

※関連記事:

Hanwha Q Cellsの事業の現状を報じている「中央日報」「東亜日報」の記事

ニュース記事[1][2]で、「Hanwha Q Cells」社の状況が報じられていました。

主な状況は下記の通り。

マレーシア工場

  • 販売
    ライバルメーカーの製品より価格は10〜20%高いが、注文は増加している。
    ・日本市場での販売量:
     ・2012年通年:11MW
     ・2013年上半期(1-6月):108MW
    ・セルの販売量:
     ・買収当時:1四半期あたり、平均60MW水準
     ・2013年:
      ・第1四半期(1-3月):173MW
      ・第3四半期:150MW台の水準
  • 稼働率
    ・買収当時:20〜30%水準
    ・最近:90
  • 生産比率(セル:モジュール):
    ・買収前:4555
    ・2013年第2四半期:2872
     付加価値が高いモジュールの比重を高めている。
  • 生産体制
    物流自動化システム(AMHS)により、ウエハーの全工程(検査・洗浄・表面処理・品質検査)を自動で管理。
    これにより、不良率は平均0.0025%に抑えられている。
  • 好調の要因
    R&D:ドイツ
    生産:マレーシア工場
    市場開拓:Hanwha
    との三角体制が、シナジー効果を発揮している。

Hanwhaの太陽光事業での業績

  • 2010年
    ・営業損益:1,000億ウォン台の黒字(※SolarOne社での数字)
     太陽光事業でこれまで唯一の黒字。
  • 2012年
    ・売上高:7,393億ウォン
    ・営業損益:2,527億ウォンの赤字
  • 2013年上半期
    ・売上高:7,746億ウォン
    ・営業損益:618億ウォンの赤字

また[1]では、Hanwhaの技術企画チーム長の方が、買収前にQ-Cellsマレーシア工場を視察した際の

  • 「(Qセルズが)破産して6ヶ月が経過したが、技術と品質は素晴らしかった」
  • 「密林の真ん中で“太陽光の皇帝”を発見したようだ」
とのコメントが紹介されています。


HanwhaによるQセルズの買収は市況が悪い真っ只中で、当時ニュースで知ったときはどうなるものかと思いましたが、果敢な選択・実行がその後、着実に結果を結びつつあることが伺えます。

価格が割高にも関わらず注文が伸びているというのは驚きましたが、Q-cellsのモジュールは例えば独Fraunhofer CSPの耐PIDテストで優れた結果を出しており、長期の安定稼動を求める事業者・ユーザーから、それだけ品質・性能について高い信頼を得ている、ということかもしれません。

その高い技術を持っている企業でも経営破綻せざるを得なかったのは、事業の難しいところだと思いますが、Hanwhaの買収によりその技術や資産が今も生き、顧客の信頼に応えているとすれば、大きな価値があることなのではないでしょうか。

現在はまだ赤字とはいえ、その幅は大きく縮小してきているようなので、果たしていつ黒字化を実現するのか、という点は注目したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]「太陽電池、ライバル企業より20%高くても注文増加」…韓国のハンファQセルズ(中央日報)
http://japanese.joins.com/article/195/176195.html?servcode=300§code=320
[2]立ち直りの太陽があがる、その準備をしている太陽光業界(東亜日報)
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2013091678168

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