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2014年01月31日

中国が、米・韓製の太陽電池向け多結晶シリコンに対する反補助金・反ダンピング課税を最終決定

中国商務部2014年1月20日に、韓国・米国製の太陽電池向け多結晶シリコンに対する、反補助金・反ダンピング課税の最終決定を発表していました[1][2]。

ニュース記事[3][4]によると、主な税率は下記の通り。

  • 反ダンピング課税
    米国メーカー53.3〜57
     最高税率は
     ・REC Solar Grade Silicon
     ・AE Polysilicon
     等の企業に適用。
    韓国メーカー2.4〜48.7
  • 反補助金課税
    米国メーカー0〜2.1

そして課税期間は、上記のいずれも2014年1月20日からの5年間とのことです。


中国メーカーはこれまで、多結晶シリコンの輸入調達割合が大きかっただけに、今回の最終決定は、価格競争力で優位な中国製パネルの生産・販売に、何らかのマイナス影響を及ぼす(少なくともプラスにはならない)ものと考えます。

ただ一方で、昨年既に商務部による米・韓製多結晶シリコンへの課税仮決定(7月)EUによる中国製パネルへの反ダンピング措置(8月)といったマイナス条件が生じているにも関わらず、ドイツでは2013年の太陽電池パネルの販売シェア上位10社のうち、5社が中国を基点とする企業[5]とのことであり、少なくとも中国の大手メーカーについては、これらの影響を乗り越えるだけの十分な競争力を備えているものと推測されます。

特に今回の最終決定は、昨年7月の仮決定(この時点で既に保証金の納付が必要)とほとんど同じ内容とのことなので、中国製パネルの海外販売には、さほどの影響は生じない可能性もあると考えます。


※参照・参考サイト:
[1]商?部公布?太?能?多晶硅反????的最?裁定
http://www.mofcom.gov.cn/article/ae/ai/201401/20140100466742.shtml
※Google翻訳の結果
[2]商?部公布?太?能?多晶硅反????的最?裁定
http://www.mofcom.gov.cn/article/ae/ai/201401/20140100466730.shtml
※Google翻訳の結果
[3]中国、太陽光発電用シリコンへの最終関税額を発表(CRIonline)
http://japanese.cri.cn/881/2014/01/21/201s216931.htm
[4]中国、米国製太陽電池用シリコンへの最終関税額を発表(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTJEA0J01G20140120
[5]Strong Footprint in World’s Leading Solar Markets Forms Backbone to Continued Success of Chinese Producer Yingli(米IHS社)
http://press.ihs.com/press-release/strong-footprint-worlds-leading-solar-markets-forms-backbone-continued-success-chinese
[6]AE POLYSILICON
http://www.aepolysilicon.com/

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2014年01月28日

シャープがタイで「SSP solar farm」(52MW)のEPC・O&M業務を受注、薄膜パネル約40万枚を供給

シャープ2014年1月27日に、

  • タイで大規模太陽光発電所「SSP solar farm」(52MW)のEPC・O&M業務を受注した。
と発表していました[1]。

事業の概要は下記の通り。

  • 事業者:「Serm Sang Palang Ngan Co.,Ltd」
  • 建設場所:ロッブリ県
  • 敷地面積:約1.3km2
  • 設置容量:約52.0MWdc
  • 太陽電池モジュール
    ・種類:薄膜型
    ・枚数:約40万
  • 事業担当
    事業運営:特別目的会社「Serm Sang Palang Ngan Co.,Ltd」(SSP)
    EPC:SSP社から、下記の3社が請け負う。
     ・シャープ
     ・ITALIAN-THAI DEVELOPMENT PUBLIC COMPANY LIMITED:タイ国内の大手建設会社。
     ・ITALTHAI ENGINEERING CO.,LTD.:上記ITD社の関係企業。電気設備供給、ビル・工場の設計などを手がけている。
    保守・メンテナンスと運転管理
     「Sharp Solar Maintenance Asia Co.,Ltd」(シャープのアジア地域の子会社)が請け負う。
  • スケジュール予定
    ・着工:2014年1月
    ・運転:2014年末までに開始

シャープは昨年5月にタイ国内で完成させたメガソーラー2施設(計約84MW)に、薄膜型パネルを採用しており、それらの実績が、今回の大規模発電事業での事業全般にわたる受注につながったものと想像します。

シャープの薄膜パネルについては、英国工場の生産停止という話もありますが、今後(現在同社が注力している)国内市場の成長スピードが鈍化し、代わって新興国市場が本格的に拡大する際には、高温環境に強い薄膜型の生産・販売が盛り返す可能性もあるのでは、と考えます。

また今回の発電所は、パネル設置数が約40万枚と膨大であるだけに、不具合発見の確実性や保守メンテナンス作業の効率を高めるため、シャープがどのような技術・ノウハウを投入するのか、という点も非常に興味を引かれるところです。


※参照・参考サイト:
[1]タイ王国で約52MWの大規模太陽光発電所の建設を受注(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/140127-a.html
[2]薄膜モジュール(同上)
http://www.sharp.co.jp/business/solar/lineup/thin/na-f128gk.html

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posted by 管理人 at 01:13 | Comment(0) | メーカー:シャープ

2014年01月25日

岩手県雫石町で約25MWのメガソーラーが建設予定、スイスのIPP「Etrion」社が関わる

岩手県の雫石町2014年1月22日に、市内での大規模太陽光発電事業(約25MW)の立地に関して、町と事業者間での協定が結ばれたとのことです[1]。

事業の概要は下記の通り。

  • 事業者:特別目的会社「雫石太陽光発電合同会社
    出資比率は、スイスのIPP「Etrion」社が85%、日立ハイテクノロジーズが15%。
  • 場所:沼返地内(小岩井農場隣接地)の民有地(約51ha)
  • 発電出力2万4740kW
    一般家庭約7000世帯分に相当し、雫石町の全世帯分(2013年12月末時点で約6200世帯)を上回る。
  • 発電電力の用途:全量を東北電力に売電する。
  • 事業費用:約76億7000万円(発電開始まで)
  • 完成時期2015年10月の予定
  • 事業期間:発電開始から20年間
  • その他の取り組み予定
    地域への貢献
     事業担当の合同会社は、雫石町内に設置。
     ・建設工事での地元企業の利用、雇用
     ・発電開始後の地元雇用
     ・環境教育(町内児童の施設見学など)
     を行う。
    環境への配慮
     架台基礎には鋼鉄製杭を採用し、事業終了後は撤去する。

海外事業者による太陽光発電事業に関する最近の報道・発表では、事業者や建設場所などの重要な情報が公開されていない場合がしばしばあるので、今回の事業でそのあたりが明確に公表されている点は安心感がありますが、地域・自然への配慮を含めて、Etrion社の豊富な経験が伺える気がします。

また発電容量が、自治体内の一般世帯の電力需要を十分カバーできる規模であることには驚かされます。

約25MWという規模は、Etrion社のチリでのプロジェクト(70MW、100MW)に次ぐものであり、同社としても今回の事業の重要性は大きいものと思われますが、建設はもちろん、完成後の運営でも経験・ノウハウが十分に発揮されることを、期待したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]大規模太陽光発電事業立地に関する記者発表を行いました。(雫石町)
http://www.town.shizukuishi.iwate.jp/modules/etc/index.php/content2398.html
[2]Japan(Etrion社)
http://www.etrion.com/japan.php

※関連記事:
posted by 管理人 at 21:19 | Comment(0) | 国内のメガソーラー

中国Sungrow社が日本市場に太陽光発電用インバーター計3MWを納入、今後の本格開拓も準備中

中国のインバーターメーカー「Sungrow Power Supply」が1月24日に、日本市場への太陽光発電用インバーターの出荷状況などを発表していました[1][2]。

主な内容は下記の通り。

背景

  • 1997年設立のSungrow社は、太陽光・風力発電用のインバーター等を手がけており、中国国内でのシェアは30%超。
    また世界全体での設置実績は、2013年第4四半期までで7GWを超えており、PV用の出荷量は2012年に世界第3位だった。

日本市場への出荷状況

  • Sungrow製インバーターは、2005年には既に日本国内に設置されている。
  • 2014年1月初旬には、太陽光発電用インバーター計3MWを納入した。(用途は商業用屋上発電設備)

日本市場での今後の方針

  • 現在は、日本に特化した製品のテストも実施中。
    太陽光発電システム・ソリューションにおいて、同市場の更なる開拓に向けた準備を整えている。

海外パワコンメーカーでは、欧州のABBやSMAが既に日本市場に参入していますが、今回は更に中国の大手メーカーの本格参入ということで、パワコン分野でも(パネルに続いて)多国籍化が少しづつ進んでいることが感じられます。

中国政府による2014年の太陽光発電設備導入方針では、特に分散型設備の比重が高いですが、今回の日本向け出荷も類似の(中小規模の屋上設置)設備向けと思われるので、中国国内で高シェアを持つSungrow社が、その分野(分散型設備向け)でどのような優位性を持っているのか、というのは興味を引かれるところです。


※参照・参考サイト:
[1]Sungrowが年初時点で日本に3MWのインバーターを供給(紀伊民報)
http://www.agara.co.jp/prw/?m=1&i=201401247755
[2]Sungrow Delivered 3MW Inverters to Japan at the Beginning of 2014(Sungrow Power Supply社)
http://www.sungrowpower.com/sungrow-english/news.php?page=5&item=310
posted by 管理人 at 21:14 | Comment(0) | パワーコンディショナー

Yingli社の2013年のモジュール出荷は3GW超、世界シェアは8.3%

米IHS社が1月21日に、Yingli Green Energy社の2013年の太陽電池モジュール出荷についての調査結果を発表していました[1]。

主な数字は下記の通り。

全体の数字

  • 出荷量:3GW超
    2年連続で世界トップ。
  • 世界市場でのシェア:8.3%(前年より0.9ポイント増)

主要4市場(世界需要の2/3を占める)での出荷量

  • 中国:第1-3四半期に4625.3MW(シェア1位)
  • 米国:通年で479.8MW(シェア2位)
    首位のFirst Solarより70MW少ない。
  • 日本:シェア9
  • ドイツ:通年で589.3MW(シェア1位)
    最も近い競争相手であるTrinaの2倍以上。

2008年にはモジュール生産能力1GW超のメーカーは1社(Suntech)のみであり、またYingli社の2011年の供給契約が約1GWだったことを思い返すと、今回出荷量が3GWを超えていることには、その間の世界市場(需要)の拡大・再編と合わせて、僅か5年のうちに隔世の感さえあります。

地元である中国市場でのシェアトップはともかく、ペナルティー措置が実施されたEU内のドイツで1位、また同じく米国でも2位に入ったのは、Yingliの製品が既に、価格以外の競争力も十分に備えていることを、表しているようにも思われます。

日本市場ではまだ苦戦しているようですが、昨年10月には楽天ソーラーが住宅用システムの取扱予定を表明しており、今後のシェア拡大の可能性はまだまだあるものと考えます。


※参照・参考サイト:
[1]Strong Footprint in World’s Leading Solar Markets Forms Backbone to Continued Success of Chinese Producer Yingli(IHS)
http://press.ihs.com/press-release/strong-footprint-worlds-leading-solar-markets-forms-backbone-continued-success-chinese

※関連記事:
posted by 管理人 at 21:13 | Comment(0) | 中国メーカー

印Moser Baer製太陽電池モジュールの日本輸出額は、2013年4-12月に10億ルピー超と急増

インドのMoser Baer社が2014年1月20日に、日本市場での最近の太陽電池モジュール販売状況を公表していました[1]。

主な数字・状況は下記の通り。

  • 販売額2013年4-12月10億ルピー以上
    (※管理人注:現時点(1/25)では1ルピー=約1.63円[4]。)
  • 出荷量の変化
    Moser Baer製モジュールの日本出荷は過去4年間に渡っているが、最近の9ヶ月で出荷量が急増した。

同社は過去数年で太陽光発電関連事業への投資を急速に進めていましたが、日本市場に一定規模の出荷を行うまでになっていることには、ちょっと驚きました。

FIT実施を受けての発電事業急増を背景に、日本の大手太陽電池メーカーによるパネルの生産・供給は、(需要に対して)遅れが続いている[5]とのことで、その中で海外メーカー製モジュールの販売余地も拡大し、Moser Baer社の製品もその恩恵を受けているものと思われます。

一方モジュールではなくセルでは、2013年度の日本国内出荷統計で、海外生産された多結晶セルの国内出荷量が4-6月7-9月ともに前年同期比約4.4倍と驚異的な伸びでしたが、Moser Baer社の多結晶型セル[3]もその中に含まれていないのかが気になるところです。(今回発表されていないということは、さほどの量ではない・または輸出していないのか)


※参照・参考サイト:
[1]Promoting bi-lateral trade with Japan, Moser Baer Solar first to achieve Rs 100 crore business in its segment within 9 months(Moser Baer社)
http://www.moserbaer.com/mediaroom.asp
[2]Multicrystalline Modules(Moser Baer Solar社)
http://www.moserbaersolar.com/products-multi-crystalline-modules.asp?links=pr3
[3]156mmx156mm Multicrystalline Solar PV Cells(同上)
http://www.moserbaersolar.com/products-multi-crystalline-cells.asp?links=pr2
[4]為替レート計算結果(Yahoo!ファイナンス)
http://info.finance.yahoo.co.jp/fx/convert/?a=1&s=INR&t=JPY
[5]<第11回>「2013年度の太陽光発電所のEPC受注額は約600億円に」、九電工・本松氏(上)(page 2)(Tech-On!)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/FEATURE/20140116/327704/?ST=pv&P=2

※関連記事:
posted by 管理人 at 21:11 | Comment(0) | 他の海外メーカー

2014年01月23日

米Pecan Street Researchが、西向きのパネル設置がピーク需要の削減効果が高い、等の調査結果を公表

米国の「Pecan Street Research Institute」が昨年11月に、太陽光発電設置住宅夏季発電電力・消費電力についての調査結果を公表していました[1]。

主な内容は下記の通り。

調査の要綱

  • 対象地域:テキサス州オースティン
  • 対象住宅:1戸建て住宅約50戸(試験に参加した175戸から、ランダムに選定)
  • 太陽電池パネルの設置向き
    南向き:24戸
    西向き:14戸
    南向きと西向きの組み合わせ:14戸
  • 対象期間2013年6月1日〜8月31日
    この期間は
    ・日照時間
    ・電力需要(空調向けが増加)
    の点で、他の季節と需給動向が大きく異なっている。

主な結果

  • ピーク需要時間帯午後3時〜7時)の電力需要の引き下げ割合(逆潮流分を除いた数字):平均58
    ・南向きシステム:54
    ・西向きシステム:65
  • 発電電力のうち自家消費分の割合
    ・ピーク需要時間帯:平均80%(発電電力の20%は電力網に送電)
     ・南向きシステム:73%(同22%)
     ・西向きシステム:84%(同16%)
    ・1日:64%(同36%)
  • 消費電力に占める太陽光発電電力の割合(逆潮流分を除いた数字):36
    そのうち約1/3(32%近く)が、ピーク時間帯に発電されている。

日経新聞の記事[2]に掲載されているグラフでは、1日の発電電力量(グラフで囲まれた面積)は西向きと南向きで概ね同等ですが、発電のピークは西向きが(南向きより)明らかに後ろに移動しており、その分需要のピークにより近くなっている(=ピークを相殺する効果がより高い)のが見て取れます。

実証実験や調査がまだまだ必要だとは思いますが、パネルの設置施設(電力の自家消費場所)の需要ピーク時間帯がはっきり判っており、またそれが長期に渡って変化する見込みが無い場合に、発電電力のピークが需要ピークにできるだけ近づくようにパネルの設置向きを決める、というのは、太陽光発電を有効利用する一つの方法と成り得るのかもしれません。

また住宅用以外にも、例えばメガソーラー内でパネルの設置向きを変えた場合(1/3づつ東・南・西など)、出力の平準化にどのような効果をもたらすのか等、いろいろ興味を刺激される調査結果だと思います。


※参照・参考サイト:
[1]Report: Residential Solar Systems Reduce Summer Peak Demand by Over 50% in Texas research trial(Pecan Street Research Institute)
http://www.pecanstreet.org/2013/11/report-residential-solar-systems-reduce-summer-peak-demand-by-over-50-in-texas-research-trial/
[2]南より西向き有利 米国発、太陽光発電の「意外な事実」(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1600E_W4A110C1000000/
posted by 管理人 at 01:27 | Comment(0) | 戸建住宅

パナソニックとエプコが共同で「家庭用太陽光発電アグリゲーション事業」を開始予定

パナソニックと「エプコ」社が2014年1月21日に、

  • 合弁会社「パナソニック・エプコ エナジーサービス」を設立し、共同で「家庭用太陽光発電アグリゲーション事業」を手がける。
との方針を発表していました[1][2]。

事業の概要は下記の通り。

背景・目的

  • パナソニックは
    ・住宅業界でのリレーション
    ・住宅用太陽光発電システムの納入チャネル
    ・家庭の電力消費を統合的に低減する技術・商品(HEMS搭載の分電盤など)
    に強みを持つ。
    一方エプコ社は、
    ・住宅用・産業用太陽光発電設備の設計(年間約14万件)
    ・コールセンター(顧客約100万戸を管理)
    ・HEMSアプリ、家庭向けの電力売買取引システム、電力ビッグデータ処理システム
    を手がけている。
  • 政府が計画する電力システム改革では、家庭向け電力小売全面自由化(2016年予定)により、7.5兆円の新市場開放が見込まれる。
    パナソニックとエプコは合弁会社において、住宅向けのエネルギーソリューションを提供する予定だが、まず全面自由化の前に実現可能な事業として、住宅からの小規模電力を購入・集約して販売するビジネスモデルを展開する。
    (合弁会社は、特定規模電気事業者(新電力)の届出をする予定)

事業内容

  • 太陽光発電システムを設置している住宅について、エネルギーマネジメント(発電量予測など)を行い、発電電力を買い取る。
    そして社外の様々な電力需要先(新電力、需要家など)に、電力の販売(卸売・小売)を行う。
    また住宅向けに、多様なアプリケーションサービス(省エネ等)の提供も行う。
  • 住宅所有者側には、
    ・FITの電力買取価格にプレミアムを上乗せしての買取
    ・アプリ活用による、電力に関する家計の改善
    とのメリットが見込まれる。

今後の予定

  • 関東・関西地域で実証実験を通じ、オペレーション体制を確立。
    一般顧客向け事業は、2014年夏頃から随時、地域別に本格展開する。

昨年末の楽天の住宅用「プレミアムパッケージ」に、電力売買などに関するエナリスとグリムスの包括提携、そして今回のパナソニック・エプコによる共同事業と、(住宅用太陽光発電に絡んだ)電力小売の完全自由化を見据えた動きがここに来て相次いでいるのは、非常に興味深いです。

太陽光発電の発電コストの急速な低減が、これらの動きが起こっている背景にあると思いますが、導入先進地であるドイツでさえFIT縮小により新規導入量が半減したことを考えると、住宅での発電電力の売買が明確に経済的メリットを生み出すようになるには、初期コストの低減がまだまだ大きく進む必要があるとも思われます。

今回の発表では、電力買取でのプレミアム価格上乗せに言及されていますが、ただでさえ通常の電力料金より割高な買取価格に、更に上乗せをするとなると、その差額を何処から得る計画なのか、というのは非常に気になるところです。(太陽光発電由来だからと言って、一般需要家にどこまで高値で販売できるものなのか)
(1/24追記:FITによる付加金は、新電力も対象に含まれるとのことなので、買電価格設定での事業者側の負担は、ある程度は押さえられるものと思われる)

とはいえ、一般家庭での売電収益確保の選択肢が広がる可能性がある、という点では、革新的な取り組みであることは確かであり、将来につながる事業体制を確立されることを、強く期待したいものです。


※参照・参考サイト:
[1]家庭用太陽光発電アグリゲーション事業に関する合弁会社設立について(パナソニック)
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2014/01/jn140121-3/jn140121-3.html
[2]同上(エプコ)
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material&sid=26514&code=2311
[3]パナソニック・エプコ エナジーサービス株式会社(同上)
http://www.epco.co.jp/pe.shtml
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2014年01月22日

長野県佐久市が「太陽光発電施設の設置にかかる規制」を発表、地元との事前協議・市による審査などを規定

長野県の佐久市2014年1月8日に、「太陽光発電施設の設置にかかる規制」を発表していました[1]。

主な内容は下記の通り。

背景

  • 佐久市は日照時間が国内トップクラスであることを生かし、太陽光発電施設の普及に取り組んでいるが、一方で設備の設置においては、周辺住民とのトラブルも起こっている。
    市は既に、山林・原野への設置について「市自然環境保護条例」の適用の厳格化を表明しており、今回は他の地目についてもカバーする。

太陽光発電設置に関する主な内容

  • 市自然環境保護条例
    対象地目:山林、原野
    対象規模500m2以上の土地への設置
    規制内容
     ・地元などに対する、事業計画の事前説明会などの実施(※今回追加)
     ・地元・関係者からの意見に対する事前協議協議経過書の提出(※同上)
     ・計画内容の周知期間(計画申請は、説明会開催から2週間後)(※同上)
     ・市による計画内容の審査(造成、外観などの指導)
     ・市と行為者間での協定書締結(面接要件による)
     ・完了後の現地確認による再指導(必要な場合)
    罰則規定:あり
  • 市開発指導要綱
    対象地目:宅地、雑種地、農地、その他
    対象規模:区画形質の変更(道路などの整備、盛土切土、農地転用など)を伴う、1000m2以上の土地への設置
    指導内容
     ・事業地への標識の設置による、住民への周知(事前協議の1ヶ月前)
     ・事前協議前の利害関係者との協議協議経過書の提出
      (周辺に影響を及ぼすおそれ、または利害関係者から説明などの要請がある場合)
     ・事前協議書による、市への協議
     ・技術指導(造成など)
     ・各種届出(事業着手、変更、完了など)の提出
    罰則規定:なし

佐久市ではなく私が住んでいる地域ですが、昨年末に久しぶりに通りかかった場所で、かなりの数の太陽電池パネルが設置されており、全く予備知識を得ていなかったので(賛否は全く別として)驚いた記憶があります。

佐久市内で現状、どのようなトラブルが起こっているのかは不明ですが、FIT導入で全国的に太陽光発電所の計画・設置が急増しているだけに、周辺住民への周知徹底を図る今回の措置は、太陽光発電が(通常の設備・建築物と同じく)ごく一般的な存在となっていく上で、必須の過程であると考えます。

その点で、今回のような自治体による規制・指導の新設は、今後全国で相次ぐものと予想します。


※参照・参考サイト:
[1]記者会見(平成26年1月8日)(佐久市のサイト内)
http://www.city.saku.nagano.jp/cms/html/entry/15107/545.html
[2]日照時間が全国トップクラスの佐久市、太陽光発電の規制を強化(スマートジャパン)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1401/20/news017.html
posted by 管理人 at 00:41 | Comment(0) | 地方自治体の取り組み

NPCが検査装置「エプティフ」を開発、設置済みのパネル・ストリングを短時間でEL・PL検査可能

NPC社が2014年1月20日に、

  • 新開発した検査装置エプティフEPTiF)」を用いての、太陽光発電メンテナンスサービスを開始した。
と発表していました[1]。

概要は下記の通り。

目的

  • 主要事業の太陽電池製造装置で培ってきた技術・ノウハウを生かして、太陽光発電システムの適切な運転管理需要に対応する。
  • 従来の事業領域(太陽電池モジュール工程)から、新たに太陽光発電システム全般に係る領域への事業展開を図る。

エプティフによるEL検査の原理

  1. 太陽電池パネルまたはストリングに、一定周期信号を入力する。
  2. 信号が入力されたパネルまたはストリングを、ビデオ撮影する。
  3. 撮影動画の解析を行い、その結果を表示する。

エプティフの主な特徴

  • 現場でのEL・PL検査が可能
    ・独シュツットガルト大学が開発した検査技術
    ・NPC独自の画像解析・データベース管理ソフトウェア
    を組み合わせており、暗室やレーザー光線が不要。
    太陽光発電システムの設置現場で、エレクトロルミネッセンス検査・フォトルミネッセンス検査ができる。(パネルは設置したままで可)
  • 短時間で結果を表示
    動画解析では、約30秒で検査結果を表示できる。
  • 判りやすい結果表示
    入力信号と同じ周期で発光している部分のみを、画像化する。(周期と異なる部分はノイズとみなし排除)
  • 天候に依らない
    曇りから晴天まで、ほぼ全ての日射条件で検査が行える。
  • システム規模に依らない
    住宅用〜大規模設備まで、多様な太陽光発電システムを検査できる。
  • ストリング全体の検査に対応
    パネル単体だけでなく、ストリング毎の検査も可能。
  • 他ストリングからの電源調達
    電源が無い設置現場でも、検査対象以外のストリングの発電電力を、EL発光用の電源に使用できる。
  • 屋内・屋外の双方に対応
    システム設置現場での検査だけでなく、
    ・設置前の受入検査
    ・竣工検査におけるモジュール検査
    等にも利用できる。

受注見込み

  • エプティフ:年間約15
  • メンテナンスサービス:初年に約30件(四国地域が中心)
    高知県のシステム施工会社から、出荷前パネルの自社検査・設置後の検査用として、1台を受注済み。

パネル製造装置の大手メーカーが(製造過程ではなく)設置現場で使える検査装置を開発し、サービス提供も始めた、というのが非常に意外でしたが、それだけ現状では、設置済みシステムの検査を手軽・迅速に行える手段が乏しく、参入の余地が大きい、ということかもしれません。

今回の装置で行えるのはEL検査・PL検査ということで、セル自体以外(例えばバイパスダイオードやインターコネクタはんだ付け部)の異常も検出できるのかは判りませんが、少なくともセルの実体的な異常について、少ない手間・時間で発見可能になる、ということであれば、急増する太陽光発電設備の保守・メンテナンスのハードルを引き下げ、また検査の正確性・確実性を増す意味でも、安定稼動に寄与できるところは小さくないものと考えます。

また近年は太陽電池製造装置の需要が縮小しており、NPCも一昨年に人員削減などを実施。

結晶シリコンパネル用に限らず、製造装置需要の低迷は現在も続いている(例えばフェローテック東京エレクトロン)だけに、今回の新しい事業が、NPCの経営安定化につながるものとなっていくのか、という点にも、注目したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]屋外検査装置とサービス提供開始のお知らせ(NPC社)
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/62550/47c06a2d/da18/43e4/af0a/f0eb89dfa4cf/20140120093037212s.pdf
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