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2014年01月12日

米SEIAの調査結果では、米国の2013年第3四半期の新規導入量は930MW(前年同期比30%超)

SEIAが昨年12月に、2013年第3四半期米国ソーラーマーケットに関する調査結果を公表していました[1]。

このうち、太陽光発電に関する主な数字・状況は下記の通り。

導入量

  • 新規導入量930MW(前四半期比20%超の増加、前年同期比35%超の増加)
    四半期別では、米国史上2番目に大きい。
    部門別では、
    residential186MW(前年同期比49%増)
     四半期別では、史上最も大きい数字となった。
     TPO(third-party-owned)の割合も増しており、例えばCalifornia州では約70%、Arizona州では80%超に達している。
    non-residential:全体としては横ばい。
    utility539MW
     新規導入量の半分以上を占めた。

設備の価格・規模

  • PVシステム価格3.00ドル/W
    前四半期(3.13ドル/W)比4.2%減、前年同期(3.59ドル/W)比では16.4%減。
    部門別では、
    residential4.72ドル/W(前四半期比2%減、前年同期(5.22ドル/W)比9.7%減)
     価格の範囲は、3.00ドル/W未満〜7.00ドル/W超。
    Non-residential3.96ドル/W(前四半期比6.5%増、前年同期(4.22ドル/W)比6.1%減)
     価格の範囲は、1.85〜7.75ドル/W。
    ・Utility:2.04ドル/W
     ※前四半期は2.10ドル/W、前年同期は2.40ドル/W)
  • システムの平均サイズ
    residential:約6.0kW
    non-residential100kW未満(100kWを下回ったのは2011年以来)

国土が広大な米国で「utility」(メガソーラー等)が大きな割合を占めているのは当然として、今回は住宅用(residential)が大きな伸びを見せているのが意外ですが、non-residentialの小規模化と合わせて、新規導入分については大規模から中小規模へのシフトが起こりつつある、ということかもしれません。

住宅用のシステム価格の下がり幅の大きさは、機器の値下がりだけでなく、政府主導による「Rooftop Solar Challenge」や、販売事業者による販売・顧客獲得コストの低減といった取り組みの効果も出ているものと想像します。

もう一つ住宅用では、第三者が設備を所有する「TPOモデル」[3]の拡大も進んでいるとのことで、(住宅所有者による導入費用負担が一般的な)日本とは、また異なる状況が伺えるのが興味深いです。

ただ全体の(住宅用・産業用あわせての)導入量については、日本の最近の導入ペース(月あたり500MW超)を下回るものであり、国土(日本の約27倍)と人口(同約2.5倍)の差を考えると、まだまだ物足りない気もします。


※参照・参考サイト:
[1]Solar Market Insight 2013 Q3(SEIA)
http://www.seia.org/research-resources/solar-market-insight-2013-q3
[2]米国の2013年の太陽光発電システムの設置が4.3GWと「記録破りの年」に(Tech-On!)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140108/326331/
[3]高まる太陽光発電の“ソフトコスト”、2020年までに80%削減へ(同上)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20140107/325960/

※関連記事:
posted by 管理人 at 12:08 | Comment(0) | 市場・業界の動向:欧米

2013年度(10月末時点)の太陽光発電の稼動済み容量は、住宅が約870MW・非住宅が約3123MW

経済産業省が2014年1月10日に、2013年10月末時点再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表していました[1]。

このうち、太陽光発電に関する数字は下記の通り。

容量(2012年7月〜2013年10月

  • 認定容量
    • 住宅(10kW未満):約2042MW
    • 非住宅(10kW以上):約2万2490MW(うちメガソーラーは約1万4087MW)
  • 稼動済み容量
    • 住宅:約1839MW
      2013年度は約870MW。
      月別の稼動開始容量は、
      ・4-7月:約552MW
      ・8月:約130MW
      ・9月:約100MW
      ・10月:約87MW
    • 非住宅:約3827MW(うちメガソーラーは約1080MW)
      2013年度は約3123MW。
      月別の稼動開始容量は、
      ・4-7月:約1691MW
      ・8月:約445MW
      ・9月:約419MW
      ・10月:約568MW

件数(2012年7月〜2013年10月)

  • 認定件数
    • 住宅:約47万
    • 非住宅:約19万6000件(うちメガソーラーは3060件)
  • 稼動済み件数
    • 住宅:40万2600
    • 非住宅:約7万5400件(うちメガソーラーは625件)

住宅・非住宅の双方ともに、普及・導入における課題を潜在的に含んでいるデータであると考えます。


まず住宅(10kW未満)の稼動開始容量は、8・9・10月と右肩下がりに減少しており、これは補助金申請件数の減少のほうと歩調が合っています。

その背景にある事情・要因は不明ですが、初期費用のダウン・導入補助金の毎年の引き下げ(2009年度はkWあたり7万円だったが、今年度は同1.5万円または2万円[2])・余剰電力買取価格の引き下げ等、(プラスマイナス合わせて)諸々の条件を総合すると、現在は住宅用太陽光発電の経済的魅力が以前より明らかに薄れている、ということかもしれません。

導入補助金については、今年度での受付終了が公表済み[3]であり、(補助額が既に大きく下がっているとはいえ)住宅用設備の普及拡大にプラスになることは有り得ないので、来年度以降にどのような影響が出るのか、そして国が(補助金に代わるものとして)何らかの方策を採るのか、非常に気になるところです。


産業用については、稼動開始容量の伸びは1ヶ月あたり400MW超と、国土面積が遥かに小さい日本が米国の2013年の導入予測(約4.3GW)[4]を上回るペースであることに、改めて驚かされます。

ただしそれでもなお、認定容量は7月末時点(約2万317MW)から約2100MW増(1ヶ月あたり約700MW増)と、稼動開始容量の増加ペースを上回っており、このペースでは両者のギャップが何時になったら埋まるのか、見通しが付かないように思われます。

このギャップに関しては、利ざや狙い(事業計画の認定を先に済ませておき、設備価格が下がるまで着工を遅らせる)の事業者がある、との見方もありますが、現状では稼動済み容量が認定容量の2割未満であり(メガソーラーに至っては1割未満)、残り8〜9割もの事業計画が全て利ざや狙いとは考えにくく、この点では(事業者の責によらない要因が多いという)自然エネルギー財団の調査結果[5]のほうが実態に沿っているのでは、と個人的には考えます。


※参照・参考サイト:
[1]再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成25年10月末時点)(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/press/2013/01/20140110002/20140110002.html
[2]補助金制度の概要(J-PEC)
http://www.j-pec.or.jp/subsidy_system/summary.html
[3]住宅用太陽光発電導入支援補助金の補助金申込書の受付終了について(経産省)
http://www.meti.go.jp/press/2013/11/20131105001/20131105001.html
[4]Solar Market Insight 2013 Q3(SEIA)
http://www.seia.org/research-resources/solar-market-insight-2013-q3
[5]アンケート結果報告「太陽光発電事業の現況とコスト2013」(自然エネルギー財団)
http://jref.or.jp/activities/reports_20131220.php

※関連記事:
posted by 管理人 at 12:06 | Comment(0) | 国内の電力買取制度