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2014年08月15日

小名浜ソーラー発電所では、アルミ合金製ロックボルトや工場成形基礎、パネルの梱包材削減により施工期間を短縮

福島県いわき市2014年8月4日に、「小名浜ソーラー発電所」(12.2MW)が竣工したとのことです[1]〜[3]。

この発電所は三菱電機が一括受注したものとのことで、施工に関しては下記の取り組みが紹介されています。

  • パネル固定での耐塩害性をアップ
    架台への太陽電池パネル取り付けに、アルミ合金製ロックボルトを採用。
    このボルトは
    • 鉄・ステンレスと同等の強度
    • 高い耐食性・耐久性
    を備えており、塩害地域での長期信頼性を高めている。
  • パネル接地の簡易化
    上記ボルトの採用により、架台と太陽電池パネル(設置数4万6690枚)間の接地を、接地線を別途用いずに行うことができ、施工期間の短縮につながった。
  • 基礎を予め成形
    工場成形のコンクリート基礎を採用したことで、
    • 施工品質の均一化
    • 天候不良による工程遅延リスクの低減
    を実現した。
  • パネルの梱包を簡易化
    設置する太陽電池パネルの梱包材使用量を、1/3に削減。
    これにより、
    • 開梱作業時間の大幅短縮
    • 梱包廃材量の削減
    を実現した。

具体的な施工期間は示されていませんが、プロジェクトの発表(昨年1月末)から今回の完成発表(今年8月)まで約1年半。

1MWの設備でも数ヶ月かかる場合が多いことを考えると、10MW超の規模としては、確かにかなりの短期間という印象です。

パネルを4万枚以上も設置するとなると、反復される作業一つ一つの省力化がどれだけ重要であるかは、容易に想像されますが、その点で今回公表されている各種の取り組みは、メガソーラーの初期コスト低減や、施工の信頼性アップのための重要な視点を示しているようにも感じられます。

もっとも国内では例えば、他社による「大分ソーラーパワー」(82MW、建設期間1年)の事例もあり、案件によって条件が大きく異なるとは思いますが、ともかく大規模太陽光発電設備の建設では、まだまだ合理化を進める余地がある、ということかもしれません。


※参照・参考サイト:
[1]三菱商事の「小名浜太陽光プロジェクト」向け太陽光発電設備を竣工(三菱電機)
http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2014/0804-a.html
[2]いわき市の小名浜太陽光プロジェクトの12MW分が竣工、三菱電機製パネルを導入(Tech-On!)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140805/369164/
[3]発電所の実力を決めるEPCとO&M、福島の12MW太陽光(ITmedia)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1408/13/news033.html

※関連記事:
posted by 管理人 at 22:58 | Comment(0) | 国内のメガソーラー

2014年08月14日

中国の2014年1-6月の太陽電池製品輸出額は約14%増、日本が最大輸出先に浮上も、米国向けは6月に急ブレーキ

ニュース記事[1]で、2014年上半期の、中国の「太陽電池製品」の輸出状況が報じられていました。

これは、中国機電製品輸出入商会・太陽光発電製品分会の秘書長(事務局長)の方が報告したものとのことで、主な数字は下記の通り。

  • 2014年上半期の輸出総額:74億2000万米ドル(前年同期比13.85%増)
  • 地域別:
    • 日本:米国を抜き、最大の輸出先に浮上している。
      ・輸出量:3.6GW超
      ・輸出額:24億6000万ドル
    • 米国
      ・輸出量:2GW
       5月(550MW)までは月ごとに増加していたが、6月(200MW)に減少に転じている
      ・輸出額:24億6000万ドル

輸出全体では1割超の伸びと好調な印象ですが、有望市場では日本向けの増加が著しい一方、米国向けは急ブレーキがかかっており、下半期には(輸出全体で)同様の伸びは見込めないものと予想します。

米国向けの減速については、反ダンピング・反補助金調査の実施による影響が挙げられており、中国メーカー側のリスク回避(処分の正式決定を見越し、今のうちから米国市場への依存を減らす)という点では、合理的な姿勢と感じられますが、他方で米国国内において、中国製品の輸入量急減が太陽光発電設備の設置・導入ペースにどう影響しているか、というのは気になるところです。

また今回のデータは輸出のみですが、中国の内需では、同じく今年上半期(2014年1-6月)の新規設置量(系統連係分)が3.3GW[2]と、思ったより低い水準に留まっており、下半期にこれを転換できるかという点も、中国モジュールメーカーの今後の業績に大きく影響するものと考えます。


※参照・参考サイト:
[1]中国:太陽電池製品の対日輸出急増、上半期は米国抜いて最多に(newsclip.be)
http://www.newsclip.be/article/2014/08/13/22788.html
[2]今年、中国は新設の太陽光発電設備容量13GWの導入目標を達成(新華社)
http://www.xinhuaxia.jp/business/43361

※関連記事:
posted by 管理人 at 03:18 | Comment(0) | 市場・業界の動向:アジア

2014年08月13日

NEC等が、インドの携帯電話基地局でEMS技術(太陽光、蓄電池)などの実証実験を行う予定、エネルギー消費を50%削減の見込み

NECピクセラ社・NEDO2014年8月7日に、

  • インド国内の携帯電話基地局で、エネルギーマネジメント技術の実証実験を行う。
との計画を発表していました[1]〜[3]。

これはNEDOからの委託事業として、2社がインドの政府・企業の協力を得て行うもので、概要は下記の通り。

背景

  • インド国内では現在、携帯電話基地局が急激に増えており、その数は40万に達する。
    しかし一方では
    ・停電の頻発地域
    ・電力供給を受けられない地域
    も多くある。
    それらの地域では、基地局の継続運用(停電時など)のためにディーゼル発電機を用いており、運用コストにおいてはディーゼル燃料の割合が高くなっている。

実証試験

  • 方針・目的:
    携帯電話基地局に
    • NECのエネルギーマネジメント技術(太陽光発電、リチウムイオン蓄電池、遠隔監視・制御用装置)
    • ピクセラ社の光触媒塗料(太陽光の反射率が高い)
    を導入することで、基地局での
    • 電力使用量(ディーゼル燃料の消費量)の削減
    • 安定した電力供給システムの実現
    を目指す。
    (※基地局40万局に、これらの方策を導入した場合、
    • 従来システム比の省エネ率(削減率):約50
    • ディーゼル燃料の消費量:年100万kLの削減
    が見込まれる。)
  • 実施場所:
    ・デリー郊外
    ・ムンバイ郊外
    等、国内各地・62ヶ所の携帯基地局を予定。
    うち20ヶ所には、エネルギーマネジメントシステムを導入。
    また52ヶ所には、建物外側に光触媒塗料の塗装を施す。
  • 実施期間:2014〜2016年度(2年間)

ちょうど最近のニュース記事[4]で、インドの携帯電話基地局における太陽光発電の導入状況が報じられており、

  • 導入率は現在1%未満
  • 大気汚染や都市部での高層建築乱立などの悪条件がある
等、ネガティブな内容だっただけに、今回の実証試験決定はかなり意外に感じられました。

ただ、建物の日影になる場合はどうしようも無いとは思いますが、基地局40万局のディーゼル発電による排ガスも間違いなく大気汚染につながっていることから、今回の実証試験は基地局の安定稼動実現に留まらず、インド国内の環境改善にもつながる可能性を持つものと考えます。

また、太陽光発電設備は基地局に隣接して設置するとのことなので、両設備の位置関係によっては、建物(光触媒塗料)からの反射光が発電量アップにつながる可能性も考えられ、その点についての調査にもちょっと期待したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]NEC、インドで携帯電話基地局へのエネルギーマネジメントシステム導入に向けた実証実験を開始(NEC)
http://jpn.nec.com/press/201408/20140807_01.html
[2]インドでの携帯電話基地局のエネルギーマネジメントシステムの実証に光触媒塗料で参画(ピクセラ)
http://www.pixela.co.jp/company/news/2014/20140807_2.html
[3]インドの携帯電話基地局でエネルギー・マネジメント・システムを実証へ(NEDO)
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100301.html
[4]インド、太陽光の普及進まず 発電効率や立地条件などに課題(サンケイビズ)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/140728/mcb1407280500009-n1.htm

※関連記事:
posted by 管理人 at 01:16 | Comment(0) | 導入施設

2014年08月12日

鹿児島県・徳之島で蓄電システム併設メガソーラー(2MW)が計画、サムスンSDI製の蓄電システムを採用

鹿児島県の徳之島で、蓄電システムを併設するメガソーラーの建設が計画されているとのことです[1][2]。

事業の概要は下記の通り。

  • 場所:鹿児島県大島郡天城町
  • 発電容量:2MW
    発電電力は全量を売電する。
  • 担当企業:
    • 発電事業者:御船ホールディングス
    • EPC:エジソンパワー
    • 蓄電システムの供給:サムスンSDI
  • 蓄電システム:
    • 蓄電池の種類:リチウムイオン電池
    • 出力:2MW
    • 容量:1MWh
    • コスト:1kWhあたり10万円(※日本の一般製品の半額とのこと)
  • 総事業費:7億円規模
  • 完成時期:2015年3月の予定

またこの事業に先立ち、日本市場におけるサムスンSDIの大型蓄電システムの普及について、同社とエジソンパワーは提携を結んだとのことで、その主な内容は下記の通り。

  • 蓄電システムの販売
    停電時のライフライン確保用として、エジソンパワーが蓄電システムを販売していく。
  • 蓄電システム併設メガソーラーの建設
    島嶼部(沖縄など)・北海道などの日本各地に、大型リチウムイオン電池蓄電システムを併設するメガソーラーを建設していく。(今後5年間で20ヶ所を予定)

徳之島は九州電力における再生エネの接続保留地域の一つになっており、蓄電池を併設しての計画運転は、接続申込者側で取りえる方策の例として挙げられてはいます。

ただ、今回のメガソーラーの蓄電システムが、その「計画運転(昼間に充電、夜間に放電)」を十分に行える性能(容量など)を備えているのか、という点は不明であり、その判断については今後の九州電力との協議にかかっているものと思われます。

ただそれはそれとして、蓄電池設置で懸念されるコスト増加分は、1億円程度と意外に低く収まっており、大型蓄電システムにおいてサムスンSDIが持っているアドバンテージの大きさが伺えます。

蓄電池というとまだまだ高額なイメージが強いですが、韓国企業のサムスンSDIが、メガソーラー向けでその状況に風穴を開ける存在となるのか、注目する必要はありそうです。


※参照・参考サイト:
[1]日本で初めてリチウムイオン電池蓄電システム併設した事業用メガソーラーを徳之島に建設(エジソンパワー)
http://www.edisonpower.co.jp/theme53.html
[2]太陽光発電事業(御船ホールディングス)
http://www.mifune-holdings.jp/news-2.html
[3]ESS > Utility Solution(SAMSUNG SDI)
http://www.samsungsdi.com/ess/utility-solution
[4]買取価格・期間及びその適用関係(資源エネルギー庁「なっとく!再生可能エネルギー」内)
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/faq.html#period
posted by 管理人 at 01:49 | Comment(0) | 国内のメガソーラー

ハンファQセルズジャパンが「3本バスバー電極構造」の特許訴訟で、京セラと全面的に争う方針

ハンファQセルズジャパン2014年8月8日に、

  • 京セラにより起こされた「3本バスバー電極構造」の特許権侵害訴訟について、全面的に争うことを決定した。
と発表していました[1]。

示されている方針は下記の通り。

  • 特許権の未侵害を徹底主張
    自社製品が該当の特許権を侵害していない、との判決を得るために、裁判所で自社の考えを徹底的に主張していく。
  • 無効審判の請求を検討
    特許庁において該当の特許権を無効とする審決を得るために、無効審判を請求することも視野に入れている。

「全面的」「徹底的」と、強い言葉が使われているあたりはキナくさいですが、先月の京セラ側の発表が、(今回の訴訟には含まれていないものの)販売店・販売事業者相手の訴訟も匂わせるものだったので、今回のハンファ社の発表は、京セラが示した強硬姿勢に対する反発の意味もあるように感じられます。

ただし今回の訴訟では、対象製品について(意外にも)販売・使用の差し止め請求などはされていないとのことで、京セラ側の抑え気味の姿勢も伺え、実際にどのような状況になるかは図りかねますが、裁判の勝ち負けは別として、太陽光発電の重要技術に関する特許の妥当性がを、公の場で「徹底的に」議論されるという意味では、良い機会という気もします。

また、この種の訴訟で判決が出るまでの平均期間は1年ちょっとだそうですが、現在は新しいバスバー構造のモジュール(例えば[2])も発表され始めているだけに、今後1年間でより高性能な電極構造の開発・実用化が進めば面白い・・・とも考えます。


※参照・参考サイト:
[1]京セラによる特許権侵害訴訟提起について(続報)(ハンファQセルズジャパン)
http://www.hanwha-japan.com/pdf/HQJ_kyocera_20100808_fin.pdf
[2]REC Solar社の太陽電池モジュール、4本バスバーなどで出力を270Wに(Tech-On!)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/EVENT/20140730/368104/?bpnet

※関連記事:

2014年08月08日

独SMA社の2014年1-6月期は売上高26%減・インバータ販売量20%減、欧州需要減と値下げ圧力が影響

独SMA Solar社が8月7日に、20141-6月期の業績を発表していました[1]。

主な内容は下記の通り。(※一部数字は管理人が計算)

  • 売上高3億4120万ユーロ(同26
  • インバーターの販売量2.0GW(前年同期比20
  • EBIT6240万ユーロの赤字(前年同期から3910万ユーロの損失増)
  • 背景:
    • 売上・販売量の減少:
      欧州での需要減少
      ・高い値下げ圧力
      が影響した。
    • ドイツ市場への依存度減:
      国内での需要は、1年間で40%減少した。
      一方、ドイツ以外での売上の割合は70.8%(前年同期より3.4ポイント増)。
    • 最重要の海外市場:
      北米
      豪州
      日本
      グレートブリテン
      の4市場。

パワコンの世界シェアトップであるはずのSMA社が、売上高と販売量をかなり落とし、更に損失も大幅に悪化していることに驚きます。

欧州市場の存在がいまだに大きいことはともかく、売上高の減り幅は販売量の減り幅を上回っており、(太陽電池モジュールに続いて)パワコンも価格競争が激しくなっている状況が推測されます。

[2]では「中国製の低価格品との競争」が挙げられていますが、トップメーカーの業績下降を目の当たりにすると、メーカー別シェアにどのような変動が起こっているのか、というのが非常に気になるところです。

SMA社としては今後、有望市場への注力をより強化していくことが予想され、日本市場でのパワコンメーカーの競争も、(需要先として見込まれる未稼働案件が膨大にあるとはいえ)厳しさを増していくことは間違い無いと考えます。


※参照・参考サイト:
[1]Weak Demand in Europe Negatively Affects Consolidated Earnings of SMA Solar Technology AG(SMA Solar社)
http://www.sma.de/en/investor-relations/ir-news/news/5299-weak-demand-in-europe-negatively-affects-consolidated-earnings-of-sma-solar-technology-ag.html
[2]独SMAソーラー、第2四半期EBITが7期連続の赤字(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/jpchina/idJPKBN0G70JU20140807
posted by 管理人 at 00:29 | Comment(0) | パワーコンディショナー

2014年08月07日

XSOLが野立て用架台「XSOL RACK」を発表、施工の労力・期間や設置面積の大幅削減が可能

XSOL社が、野立ての太陽光発電設備の施工を大幅に省力化できる架台XSOL RACK」を発表していました[1][2]。

その主な特徴は下記の通り。

  • 基礎工事が不要
    支柱を地中深くに打ち込む方式を採用した。
  • 太陽電池パネルの取り付けが簡単
    パネルを架台の上に置き力をかけることで、
    ・架台への固定
    ・電気的な配線
    の2つを同時に済ませることができる。
    (※パネルメーカーの協力により、パネル側にはあらかじめ専用部材を取り付けている)
  • 必要な土地面積を削減
    パネルの設置では(従来のように)架台全ての完成を待たずに、組んだ架台から順にパネルを設置していくことが可能。
    これにより架台の間に、部材運搬用の車両の通り道を確保する必要が無くなり、1MWの設備を、約3500坪の土地に設置することができる。(従来は約6000坪が必要)
  • 施工期間とコストを大幅削減
    ・基礎工事の不要化
    ・部材運搬の効率化
    ・パネルの固定・配線作業の簡略化
    ・ネジ・ボルトの必要数の削減
    により、
    工期:従来の約1/4
    作業人数:同約1/2
    に削減することができる。

ちなみに発売予定日は、2014年10月21日とのことです。


太陽電池パネルは通常のものではなく、専用の部材を取り付けたものが必要になるので、例えば20年間の稼動でパネルの交換が必要になった際に、交換用の製品がちゃんとキープされているかどうかは気になるところですが、一方で工期が1/4に人員も1/2で済むこと、更に必要な土地面積もかなり縮小できることから、相当な魅力を持っていることも確かだと考えます。

支柱の数が少ないのは米First Solar社の方式[3]と似ており、強度の点から設置可能地域は限られそうですが、未稼働の大規模設備については経産省の報告徴収が予定されているだけに、この「XSOL RACK」が一気に需要を掴み、販売を伸ばす可能性もあると考えます。


※参照・参考サイト:
[1]エクソルラック(XSOL)
http://www.xsol.co.jp/product/industrial/lineup/xsolrack/
[2]太陽電池モジュールをワンタッチで固定して配線も完了、エクソルが発売(Tech-On!)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/EVENT/20140804/368991/?bpnet
[3]Fixed Mounting Solutions(First Solar社)
http://www.firstsolar.com/Home/Technologies-and-Capabilities/Mounting-Systems/First-Solar-Fixed-Mounting-Solutions
posted by 管理人 at 00:43 | Comment(0) | 架台

2014年08月06日

神戸市の住宅用補助金の申請件数が減少中、2014年度は6月末時点で前年度の約半分

ニュース記事[1]で、兵庫県内の自治体における、住宅用太陽光発電向けの導入補助制度の現状が報じられていました。

この中で、神戸市の申請件数の推移は下記の通り。(※一部は管理人が計算)

  • 2011年度:約1630件(前年度比1.5倍)
  • 2012年度:約1730件(同約6%増)
  • 2013年度:約1360件(同約21
  • 2014年度(6月末時点):133件(同時点では前年度比約48、2012年度比約61

また記事では、

  • 川西市・三田市・養父市での補助制度打ち切り
  • 姫路市・明石市での予算余り
等の状況も紹介されています。


国の補助制度の申請件数も、昨年度(2013年度)から減少に転じていましたが、地方自治体での数字を見ると、住宅用太陽光発電の導入ペースが明らかに減速していることが、より生々しく感じられます。

2014年度については、消費税率アップ前の駆け込み需要の反動が、まだ強く出ている可能性はありますが、それでも

  • 販売・施工業者の(より利益率の高い)小規模産業用へのシフト
  • 補助金額の引き下げ
といった要因だけでなく、根本的に消費者側において、住宅用太陽光発電に対する関心・需要が低下しているのかもしれません。

こ住宅で非常に重要な「屋根」に関わることだけに、簡単なことでは無いとは思いますが、現状を打ち破るには、もっと劇的に(心理面・経済面での)導入ハードルを引き下げられる、何らかの画期的な方策・仕組みが必要になると考えます。


※参照・参考サイト:
[1]役割終えた?太陽光発電補助制度 昨年度から申請急減
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201407/0007194145.shtml

※関連記事:
posted by 管理人 at 01:54 | Comment(0) | 導入補助制度

経産省が、2013年度の認定設備(400kW以上、未稼働)について報告徴収を行う方針

経済産業省2014年7月5日に、

  • 2013年度にFITで認定された太陽光発電設備について、前年度と同様に報告徴収を実施していく。
との方針を発表していました。

概要は下記の通り。

対象設備

  • 2013年度にFITの認定を受けた、運転開始前400kW以上の設備
    (※一つの場所に複数の発電設備が設置されている場合は、一つ一つが400kW未満であっても、合計出力が400kW以上であれば該当する。)

報告徴収の内容

  • 認定に係る場所の確保の有無
  • 認定に係る仕様での設備発注の有無
  • 場所・設備の確保が遅れている場合、その理由

スケジュール

  • 通知の時期:2014年8月中
  • 報告徴収の提出期限:同年9月30日

徴収後の対応

  • 「場所」と「設備の仕様」の決定が確認できない場合は、順次聴聞を経て認定を取り消す
  • ただし、
    • 電力会社との接続協議が継続中
    • 東日本大震災の被災地域
    のいずれかに当てはまる案件の場合は、2015年3月末に改めて確認を行う。
    そこで「場所」と「設備の仕様」が決定済と確認できない場合は、聴聞を経て認定を取り消す。

2013年度の産業用の認定分は、年度末に凄まじい伸びを見せており、報告徴収のチェックも(前年度より格段に)大きな手間がかかると思われますが、同一の土地で複数の案件が通った事例が多い、との指摘もある中で、果たしてどれだけが実体のあるプロジェクトなのかを明確化する意味で、今回の調査は非常に重要になるものと考えます。

また、最近は全国的に系統連係が困難なケースが増えているとのことで、2013年度認定分も相当な影響を受けていると思われるので、今回の報告徴収と聴聞により、FIT2年目における系統制限の実態が浮き彫りになってくることも、期待したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]太陽光発電設備に対する報告徴収を実施します(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/press/2014/08/20140805002/20140805002.html
[2]PVeye誌 2014年8月号 p16-22「改革待ったなし 瀬戸際の系統連携」

※関連記事:
posted by 管理人 at 01:53 | Comment(0) | 国内の電力買取制度

2014年08月03日

沖縄電力が沖縄本島での接続保留分(2014年4-7月申請分)を接続できる見通しと発表、火力発電の出力抑制などで接続可能量を確保

沖縄電力2014年7月31日に、

  • 沖縄本島保留していた太陽光発電の接続申し込み分(4〜7月申請分、出力300kW未満)について、接続可能量を拡大することで接続できる見込みになった。
と発表していました[1][2]。

概要は下記の通り。

措置

  • 2014年4月〜7月の申し込み分(約500件、約24MW分)
    下記1〜3番の対策を講じることで、接続可能量見込みを310MW程度まで確保する。
    これにより、電力系統に接続できる見込みとなった。
  • 8月以降の申し込み分
    接続可能量の計310MWに到達する見込みであり、接続が困難になる可能性がある。
    ただし、発電事業者ごとに個別に協議し、事業者側で下記4番・5番の対策を取ることで、接続可能になる場合がある。

対策

  1. 火力発電の出力低減
    自社火力発電機の出力を、運用上の最下限まで絞り込む。
  2. 自社再エネ設備の停止
    電力需要が少ない11月〜翌年5月(7ヶ月間)に、需供バランスが厳しくなる場合は、自社の再エネ設備を停止する。
  3. 風力発電の接続可能量の空きを割り当て
    風力発電の接続可能量は25MWだが、現在の既接続量・接続予定量は計17MWで、追加申込も無い。
    このため、残り8MWを太陽光発電に割り当てる。
  4. 太陽光発電設備側での出力抑制
    電力需給バランスが特に厳しい2月〜4月(3ヶ月間)に、太陽光発電の出力を抑制する(発電停止など)。
  5. 太陽光発電設備側での蓄電池による充放電
    太陽光発電設備に蓄電池を設置し、
    ・昼間:発電電力の全量を充電
    ・18時頃〜25時頃:放電
    を行う。

とりあえず、7月までの保留分は接続できる見通しが立ったとのことで、電力会社の工夫・配慮が強く感じられますが、それだけに今後の申請分向けとして、更に(電力系統側の対策で)接続可能容量を拡大できる見込みがどれだけあるのか、というのは非常に気になるところです。

発電設備側での対策として現実的なのは、出力抑制だと思いますが、それを具体的にどのような体制で実施するのか。

例えば、該当期間中に出力を完全に停止するのか、それとも発電設備にタイマー的な機能を追加して、供給過剰が見込まれる時間帯に停止するようにするのか、いずれにせよそのあたりの方策は、国内でも他の地域に先駆けたものになると思われます。

また、これまでの発表では再生エネへの対応に苦慮している(要するに厄介者という)印象が強いですが、今後火力発電の出力を最低限に抑えることで、もし燃料費(経常費用の1/3以上を占める[3])の明確な削減効果が生まれれば、再生エネに対する見方・取り組み方が大きく変わる可能性はあるかも・・・と考えます。


※参照・参考サイト:
[1]沖縄本島系統における再生可能エネルギー接続について(沖縄電力)
http://www.okiden.co.jp/shared/pdf/news_release/2014/140731_01.pdf
[2]沖縄電力、太陽光500件接続可能 今月以降は困難(琉球新報)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-229444-storytopic-4.html
[3]第1四半期決算の概要(沖縄電力)
http://www.okiden.co.jp/shared/pdf/ir/zaimu/2014/140731_3.pdf

※関連記事: