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2014年12月31日

産業用太陽光発電(10kW以上)の新規認定量が、「2014年9月末時点」分から前月末比マイナスに転じる

資源エネルギー庁のサイト[1]で、再エネ発電設備の導入・認定状況が更新されていました。
その中で「太陽光(非住宅)」の新規認定容量(FIT開始以降の認定分)が、2014年9月末時点の分から、前月末比マイナスに転じています。

ここではそれらのデータから、幾つかの数字を見ることにします。(※四捨五入や単位の変換などは、当ブログ管理人による)


「太陽光(非住宅)」の全国合計(※カッコ内は前月比、以下同じ)

合計10kW以上50kW未満50kW以上500kW未満500kW以上1000kW未満1000kW以上2000kW未満2000kW以上
2014年8月末時点66356MW21729MW3086MW3892MW11693MW25956MW
9月末時点65844MW
0.8%減
22073MW
(1.6%増)
3103MW
(0.6%増)
3880MW
0.3%減
11537MW
13%減
25251MW
2.7%減
10月末時点65669MW
0.3%減
22703MW
(ほぼ横ばい)
3159MW
(1.8%増)
3892MW
(0.3%増)
11474MW
0.5%減
24441MW
3.2%減

回答保留が発表された地域

※各地域の道県の値を単純に足したものであり、各電力管内の正確な数字ではありません。
北海道東北四国九州沖縄
2014年8月末時点2826MW10182MW2353MW17516MW576MW
9月末時点2825MW
0.04%減
10184MW
(0.2%増)
2328MW
0.1%減
17408MW
0.6%減
538MW
6.6%減
10月末時点2818MW
0.2%減
10046MW
1.4%減
2406MW
(3.4%増)
17269MW
0.8%減
539MW
(0.2%増)

北海道の容量別

10kW以上50kW未満50kW以上500kW未満500kW以上1000kW未満1000kW以上2000kW未満2000kW以上
2014年8月末時点570MW128MW167MW524MW1438MW
9月末時点572MW
(0.4%増)
128MW
(ほぼ横ばい)
167MW
(ほぼ横ばい)
525MW
(0.2%増)
1434MW
0.3%減
10月末時点568MW
0.7%減
124MW
0.3%減
167MW
(ほぼ横ばい)
525MW
(ほぼ横ばい)
1434MW
(ほぼ横ばい)

かつて急拡大が続いてきた10kW以上のカテゴリーですが、全体では伸びどころか微減に転じており、潮が引いたように新規の事業計画が無くなっていることが痛感されます。

また、公表データのうち「9月末時点」は直近(12月24日)の更新であり、電力5社による回答保留〜接続上限などの発表を受けての、事業計画断念の影響がはっきり反映され始めていると考えられます。

回答保留の地域別では、10月末時点分で(意外にも)前月比増の地域がありますが、そもそもその10月分データの更新日が接続可能量の公表時期の前(12月2日)であるので、最新の状況(来年1月に公表?)では、10月分も軒並み減少している可能性が高そうです。

北海道の容量別については、私(管理人)の地元ということで特に取り上げてみました。
(本当は、回答保留の全地域について同じように見たかったですが、手間がかかるので止めています。)

北海道は早くから接続限界の可能性が発表されていたためか、今回の数字では減少幅が意外に小さく済んでいますが、やはり今月半ばに接続可能量が明示されたことで、今後は特に容量が大きくなるほど、中止される案件も増えるのでは、と懸念します。

ともかく、資源に乏しいはずの日本において、太陽光発電の普及拡大に対して「ノー」が突きつけられているかのような現状には、何とも不思議な気持ちになりますが、これはエネルギー構成の中で太陽光発電が確固とした位置を得るために、超えなければならない壁であるとも感じられます。


※参照・参考資料:
[1]固定価格買取制度 情報公表用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
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2014年12月27日

米商務省が、中国・台湾製結晶シリコン太陽電池のダンピング幅・補助金幅(最終調査結果)を公表

米商務省(DOC)が2014年12月16日に、中国と台湾製の結晶シリコン型太陽電池製品における、ダンピング幅・補助金幅の最終調査結果を発表していました[1]。

概要は下記の通り。


対象となる製品

※先にCVD・ADの適用となっている製品は対象外。

  • 中国製モジュール海外製セルを用いたもの含む)
  • 台湾製セルを用いて第三国で生産したモジュール
    第三国製セルを用いて台湾で生産したモジュールは対象外

調査結果

  • ダンピング幅
    中国
    • Trina Solar26.71
    • Renesola、Jinko Solar78.42
    • リスト掲載の43社(BYD、Canadian Solar、Hanwha SolarOne、Yingli、JA Solar等):52.13
    • 中国全体165.04
    台湾
    • Gintech Energy27.55
    • Motech11.45
    • 他社19.50
  • 補助金幅
    中国
    • Trina Solar49.79
    • 無錫Suntech、Rietech、Ren De New Energy、Kuttler Automation Systems27.64
    • 中国全体38.72
  • 2013年の該当製品の推定輸入額
    ※過去年からの増減は当ブログ管理人が計算。
    • 中国から:約15億ドル(2011年比52、2012年比28%
    • 台湾から:約6億5700万ドル(2011年比156%増、2012年比28%増)

今後の予定

  • ITCによる損害の最終決定は、2015年1月29日頃の予定。
    これで肯定的な決定をされた場合は、商務省がAD・CVDの注文を発行する。
    一方、否定的な決定をされた場合は、それで調査終了となる。

中国からの輸入規模は量・金額ともに減少幅が著しく、先に実施している制裁措置が相当に響いていることが推測されます。
(輸入額の減少については、メーカーによる生産コスト低減が進んでいることもあるとは思いますが)

今回の調査結果での報告レートは、その実施済み措置での数値や、2013年に欧州委員会が認定した補助金割合(売上高の11.5%相当)より大きく、ITCがこれを正式認定した場合は、中国から米国への太陽電池輸出が更に減少することは、避けられないと考えます。

また台湾製品についても、これまでの3年間で米国の輸入額は(中国製品と対照的に)大幅に伸びていますが、前回措置後の中国製品の減り幅を見ると、ダンピング幅が中国製品より小さめとはいえ、かなりの影響を受けることが懸念されます。

ただ米国太陽光発電市場が受ける影響については、例えばCanadian Solarが懸念を表明しています[2]が、米国の太陽光発電導入量は前回の措置実施後も順調に拡大を続けており、今回の認定レートによる制裁措置が実行されたとしても、影響は限定的なものに留まると予想します。


※参照・参考資料:
[1]Commerce Finds Dumping of Imports of Certain Crystalline ...(米商務省)
http://enforcement.trade.gov/download/factsheets/factsheet-multiple-certain-crystalline-silicon-photovoltaic-products-ad-cvd-final-121614.pdf
[2]Canadian Solar's Statement on the Latest AD/CVD ruling by United States Department of Commerce
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2001023

※関連記事:
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2014年12月23日

電力会社5社が連系協議などの再開方針を発表、ただ無補償期間の記載にバラつき有り

固定価格買取制度の見直し案発表を受けて、回答保留を発表していた電力会社5社が2014年12月22日までに、今後の対応を発表していました[1]〜[5]。

概要は下記の通り。


北海道電力

  • 10kW未満
    • 当面:従来どおりに受け付ける。
    • 省令改正後の申込み分:出力制御ルールの変更内容を踏まえて、接続に向けた協議を行う。
  • 10kW以上500kW未満
    • 10月1日以降の申込分:省令の改正内容を踏まえて、回答保留を解除し、接続に向けた協議を再開する。
    • 9月30日までの申込分:接続に向けた協議を継続する。(※受入れ量は接続可能量の範囲内)
  • 500kW以上
    30日超の出力抑制に補償しないことを承諾する場合は、受付を継続する。

東北電力

  • 高圧・特別高圧
    • 9月30日までの系統連系申込み受付分
      現行ルールで取り扱う。
      ・500kW未満:無補償での出力制御は無い。
      ・500kW以上:年間30日まで無補償の出力制御に協力することが前提となる。
    • 10月1日以降の受付分
      新ルールを前提として協議する。
      (500kW未満・以上の両方とも、無補償(※上限期間無し)の出力制御に協力すること)
      回答再開は新ルールの施行(2015年1月中旬)後。
  • 低圧(住宅用含む)
    • 新ルール施行日の前日までの系統連系申込み受付分:現行ルール通り。(無補償での出力制御は無い)
    • 施行日以降の受付分
      全てにおいて、無補償の出力制御(※上限期間無し)への協力が必要となる。
      ただし住宅用(10kW未満)の出力制御は、非住宅(10kW以上)の出力制御を先に実施した上で行う。

四国電力

  • 10kW以上
    • 2014年12月2日までの契約申し込み受付分
      順次回答を再開する。
      (※接続済み+契約申込み済みの設備量は、同日を持って接続可能量(219万kW)に到達している)
    • 12月3日以降の契約申し込み受付分
      省令改正(2015年1月中旬)まで、接続可否の回答を引き続き保留する。
      ただし、省令改正により接続可能量が拡大する見込みであるため、保留解除に向けた準備は進める。
  • 10kW未満
    省令改正までの期間は、従来通りの取扱いを継続する。(回答保留はこれまで通り行わない)

九州電力

  • 500kW以上
    自社が12月22日に指定事業者に指定されたことを受けて、年間30日超の無補償の出力制御への協力を前提として、接続のための技術検討・回答再開する。
  • 500kW未満(低圧10kW未満を除く)
    省令改正(2015年1月中旬)により指定電気事業者制度が適用される予定。
    これを受けて、年間30日超の無補償の出力制御への協力を前提に、接続のための技術検討・回答を再開する。
  • 低圧10kW未満
    • 2015年3月の申込分まで:経過措置として、現行どおりに取り扱う。(回答保留を行わずに接続する)
    • 同4月以降の申込分
      指定電気事業者制度に基づく、年間30日超無補償の出力制御への協力を前提に、接続を行う。
      ※ただし非住宅(10kW以上)の出力制御を先に行う等、住宅用は優先的に取り扱う。

沖縄電力

  • 300kW未満
    8月8日以降の申込受付済み分は、従来と同様に接続できる見込みとなったため、連系手続き再開する。
    (※系統WGで確定した接続可能量は356MW。
      一方、12月12日時点の沖縄本島での太陽光発電の接続申込量(接続済み含む)は約336MW。)
  • 300kW以上
    太陽光発電設備の短周期制約は、従来の接続可能量(57MW程度)から変更なし

同じ改正案に基づく対応にも関わらず、各電力会社の発表内容はかなり異なっており、回答保留を巡る各社の事情の違いが良く伺えるものです。

ただ、省令改正後の出力制御の無補償期間については、北海道電力の発表には言及無し(年30日のまま)、東北電力の発表資料では「年間360時間超」と「年間360時間まで」が両方とも同じ扱い(事実上の無期限)、また九州電力の発表資料では年720時間までと記載されており、いずれも経済産業省の発表(年360時間まで)[6]と異なっています。

(※12/24追記:経産省の資料では「接続申込量が接続可能量を上回った場合には、 30日を超えて無補償の出力制御を受ける可能性があることを前提に接続することを可能とする」とあるので、九州電力の記載は内容的には合っています。
 ただ、「年間360時間」云々は誤解を招きそうな表現ではありますが。)

どうも、(私も人のことは言えないが)電力会社側で改正案の受け取り方に混乱が生じていると思われ、これから接続協議を再開するのであれば、発電事業者の収益に直接関わるこの重要点については、早急に正確な内容(条件)をはっきりさせる必要があると思います。

また「遠隔監視制御システム」の扱いについては、実際の機器などがまだ存在しないためか、どの社の発表にも詳しい言及はありません。

これについても、導入費用が(従来のシステム無しと比べて)どの程度増えるのか等、現状では不透明であり、改正省令を巡っては、先行きの不安が拭えません。


※参照・参考資料:
[1]再生可能エネルギー発電設備の系統連系申込みに対する回答保留への対応について(北海道電力)
http://www.hepco.co.jp/info/2014/1189969_1635.html
[2]本日の新エネルギー小委員会における議論を踏まえた当社の今後の対応について(東北電力)
http://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1188674_1049.html
[3]再生可能エネルギーの接続可能量の確定および契約申込みに対する回答保留の一部解除について(四国電力)
http://www.yonden.co.jp/press/re1412/1187012_2064.html
[4]九州本土の再生可能エネルギー発電設備に対する接続申込みの回答再開について(九州電力)
http://www.kyuden.co.jp/press_h141222-1.html
[5]沖縄本島における再生可能エネルギーの接続可能量について(沖縄電力)
http://www.okiden.co.jp/shared/pdf/news_release/2014/141218.pdf
[6]「再生可能エネルギーの最大限導入に向けた固定価格買取制度の運用見直し等について」をとりまとめました(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/press/2014/12/20141218001/20141218001.html

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2014年12月20日

TMEICの産業用パワコン「SOLAR WARE630」が、中国での「Zero Voltage Ride Through」の試験に合格

東芝三菱電機産業システム(TMEIC)が2014年12月17日に、

  • 自社の産業用太陽光発電向けパワーコンディショナが、中国の送配電会社が行った性能試験「Zero Voltage Ride Through(ZVRT)」に合格した。
と発表していました[1]。

概要は下記の通り。

  • 背景
    系統電圧の瞬時低下への対応機能として、多くの国(日本含む)では、「Low Voltage Ride Through(LVRT)」(30%程度までの瞬時電圧低下でも、系統連系したまま運転を継続する機能)が要求されている。
    しかし中国では更に厳しく、瞬時停電(系統電圧がゼロまで低下)時でも運転を継続する「ZVRT」が求められる。
  • 対象機種:「SOLAR WARE630
    ※この機種は中国で現地生産している。
  • 試験の実施者:「中国国家電網公司」の中国電力科学研究院

日本などよりも中国のほうがパワコンに対する要件が厳しい、というのは意外でしたが、中国国内での電力供給の不安定さ[3][4]は、日本での常識を大きく超えるもののようです。

そのため、系統側の信頼性が日本等よりも格段に低い現状では、太陽光発電設備のほうにより高い機能が要求されている、ということだと推測します。

また、中国政府が東部沿海地域を中心に分散型太陽光発電設備の導入を進めていることについても、自家消費を優先(余剰電力のみ売電)する屋根設置などの発電設備を増やすことで、企業の工場などでの電力調達を少しでも安定させる狙いがある、と考えると合点が行きます。

今回の中国でのZVRT合格は、日本メーカーでは初とのことで、既に現地生産していることと合わせて、大規模市場である中国での製品展開において、TEMICが日本メーカーの中で一歩リードすることになるものでは、と考えます。


※参照・参考資料:
[1]太陽光発電用パワーコンディショナで国内初の合格〜中国国家電網ZVRT試験(東芝三菱電機産業システム)
http://www.tmeic.co.jp/news/pressrelease/2014/pdf/20141217.pdf
[2]用語解説「FRT」(日本電機工業会)
http://www.jema-net.or.jp/Japanese/res/dispersed/data/yougo310.pdf
[3]「電力不足先進国」中国に学べ!?(日経ビジネス)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110413/219421/?rt=nocnt
[4]生産現場に襲いかかる「突然停電」(同上)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20110623/221096/
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2014年12月18日

電力6社が再エネの接続可能量算定値を公表、太陽光発電の回答保留分はカバーできず

国内の電力会社6社が12月16日に、再生可能エネルギー接続可能量算定値(系統WGへの報告内容)を公表していました[1]〜[6]。

その中で、太陽光発電に関する主な数字は下記の通り。
(※空き項目は資料に記載無し。また、一部の数字は当ブログ管理人が計算)

電力会社以前の接続可能量新しい接続可能量現在の接続済+接続申込受付回答保留分最低負荷時における再エネの割合
北海道電力117万kW116万kW
※うち接続済は52万kW。
※30日超の出力抑制の無補償案件は除く。
1.3万kW(10〜11月の申込分)46%
東北電力552万kW583.6万kW(11月30日時点)
既に新算定分を超過している。
北陸電力110万kW
(※連系線活用による上乗せ分40万kWを含む)
63万kW(12月5日時点)
うち連系済39万kW、申込済24万kW。
接続検討の申込分(34万kW)を足しても110万kWを下回る。
四国電力219万kW太陽光発電のみで57.2%
九州電力819万または817万kW
(風力発電の導入量により異なる)
1324万kW
(※うち接続済+接続承諾済は815万kW。
接続契約申込507万kWは右項目と重複)
1071万kW
(接続契約申込+接続検討申込)
沖縄電力31.0万kW35.6万kW42%
(※ベース電源との合計で需要超過)

発表資料において、北海道では分散設置による平滑化効果が考慮されている一方で、沖縄では本島全域の日射変動がほぼ同時に起こるため考慮していない等、同じ太陽光発電でも地域による事情の違いが現れているのは、非常に興味深いです。

他にも風力発電導入量との兼ね合い等、地域(電力会社)ごとに条件の違いはあるものの、以前に回答保留を発表した電力会社については、新しく算定された接続可能量は新規申込分を到底カバーできるものでは無く、現状の手法の限界が伺えます。

(12/21追記:経産省が18日に公表した資料[7]によると、沖縄電力については十分にカバー可能、四国電力もギリギリカバーできる数字となっています。)

ただしいずれの算定も、1日単位(上限30日/年)の出力抑制実施を前提としたものであり、欧州のような1時間単位での出力抑制が行える環境(パワコンの機能拡充、集中制御センターの設置など)を整備できれば、状況が大きく変わることが期待できそうです。

蓄電池と揚水式発電については、効果の見積もりが個人的に期待していたものよりも小さく、その点でも接続可能量の大幅な拡大には、太陽光発電設備のより細やかな出力抑制を実現するしか、もはや現実的な方策は無いように思われますが、とりあえずは経産省のWGでの議論がどうなるかに注目したいと思います。


※参照・参考資料:
[1]再生可能エネルギー発電設備の系統連系申込みに対する回答保留に係る検討状況 (北海道電力)
http://www.hepco.co.jp/info/2014/1189912_1635.html
[2]再生可能エネルギー発電設備の接続可能量に関する当社算定結果について(東北電力)
http://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1188672_1049.html
[3]再生可能エネルギー接続可能量の当社算定結果の報告について(北陸電力)
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/14121601.pdf
[4]新エネルギー小委員会 系統ワーキンググループへの再生可能エネルギーの接続可能量の当社算定結果の提出について(四国電力)
http://www.yonden.co.jp/press/re1412/1187008_2064.html
[5]九州本土の再生可能エネルギー発電設備に対する接続可能量算定結果の提出について(九州電力)
http://www.kyuden.co.jp/press_h141216-1.html
[6]沖縄本島における再生可能エネルギーの接続可能量の当社算定結果の提出について(沖縄電力)
http://www.okiden.co.jp/shared/pdf/news_release/2014/141216.pdf
[7]系統ワーキンググループによる各電力会社の接続可能量の検証結果(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/press/2014/12/20141218001/20141218001-A.pdf

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2014年12月17日

Trina Solarの2014年第3四半期はモジュール出荷量1GW超、下流事業も好調で増収増益

既に1ヶ月ほど経っていますが、Trina Solar社が11月18日に、2014年第3四半期の業績を発表していました[1]。

その中から、主な数字・状況を抜き出してみました。(※一部数字は当ブログ管理人が計算)

業績

  • 太陽電池モジュールの出荷量1063.8MW(前四半期比12.8%増、前年同期比37.3%増)
    ※うち127MWは、自社の下流事業向けの出荷だった。
  • 売上高6億1680万ドル(前四半期比18.8%増、前年同期比12.5%増)
  • 粗利益率16.7%(前四半期は15.4%、前年同期は15.2%)
  • 営業利益率5.8%(前四半期は3.0%、前年同期は1.1%)
  • 純利益1060万ドルの黒字(前四半期比2.7%増、前年同期比7%増)

背景

  • モジュール・下流ともに好調
    ・為替の変動
    ・欧州での需要減少
    といったマイナス要因はあったものの、
    ・モジュール事業
    ・下流事業
    の両事業とも好調だった。
    太陽電池モジュールについては、主に日本中国で需要が増加し、営業利益の大幅増加(前四半期比127%増)につながった。
    また、モジュール総出荷量のうち新興市場向けは約15%を占めており、近年取り組んできた地域的な展開拡大が功を奏しつつある。
    下流事業では、中国国内で100MW規模のプロジェクト(分散型発電も含む)が複数進行中。
    また、欧州・中東でもプロジェクト開発を進めている。
  • 粗利益率の向上
    粗利益率は予想より大きく向上しており、これは
    売上品構成の変化(日本向け出荷の増加と、米国向け出荷の減少による)
    ・社内での製造コスト削減(スケールメリットの拡大と、業務効率の向上による)
    等、複数の要因による。
    英国での発電プロジェクト(10.6MW)の売却における利益率が、モジュール販売のそれより比較的高かったことも影響した。

モジュール出荷量は四半期単独で1GWを超えており、Yingli Green Energyの同期(903.4MW)とともに、現在の中国トップメーカーの勢いに驚かされます。

利益のほうも、TrinaのほうはYingliより先に黒字化を果たしているようですが、両社とも前年同期から大幅に改善している点は同じであり、かつての製品価格急落の中での「売れば売るほど赤字」という状態からは、完全に脱していることが伺えます。

そして両社は、技術力の向上(製造コスト削減、発電性能アップ)に注力している点も共通しており、この調子で行くと、日本や欧米のモジュールメーカーにとって、市場競争は更に厳しい状況になっていくと考えざるを得ません。

下流事業については、Trina・Yingliとも世界各地で展開しているとはいえ、現状では中国国内の割合がかなり高いようですが、政府が太陽光発電の積極的な導入推進策をとっていることも丁度、地場メーカーにとって強力な追い風になっているものと思われます。


※参照・参考資料:
[1]トリナ・ソーラー、2014年第3四半期の業績を発表(Trina Solar社)
http://www.trinasolar.com/jp/about-us/newinfo_732.html

※関連記事:
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2014年12月13日

安川電機がGaN半導体採用の住宅用パワコン「Enewell-SOL V1シリーズ4.5kW」を発表、設置面積の半減に騒音低減などのメリット

安川電機2014年12月11日に、GaN窒化ガリウム)パワー半導体を用いた住宅用太陽光発電向けパワコン「Enewell-SOL V1シリーズ4.5kW」を発表していました[1][2]。

概要は下記の通り。

主な特徴

  • 本体の小型化
    取付面積を、従来機種の約1/2に低減している。
  • 発電量を向上:
    低出力時からの発電効率の早期立ち上がりを実現しており、1日の発電電力量アップが期待できる。。
  • 静粛性の向上:
    可聴領域を超える高周波スイッチングにより、高周波音(モスキート音)を解消している。
    また自然空冷方式により、冷却ファンも不要化している。(風きり音が無い)

主な仕様

  • 設置場所:屋内
  • 最大変換効率98
  • 本体サイズ:幅380×奥行き140×高さ225mm
  • 発売予定時期2015年1月

窒化ガリウムはちょうど、日本人のノーベル物理学賞受賞で話題となった「青色LED」に用いられている素材ですが、高温に強くかつ絶縁性も高い[3]とのことで、今回の製品発表からは、太陽光発電用パワコンにも多大なメリット(大幅な小型化・発電量アップ・騒音の低減)をもたらしうる、ということが伺えます。

ただし同様の特徴は、シリコンカーバイトを用いた他社製品(オムロンの「次世代型ALL-SiCパワーコンディショナ」三菱電機の「PV-PN44KX」)も備えています。

SiCとGaNの違いについては、「スマートジャパン」さんの(「PV Japan 2014」での出展品に関する)記事[4]によると、

  • SiCのほうが高価だが、変換効率を高められる。
  • GaNでは筐体体積をより小さくできる。
    また、スイッチング周波数を高めやすい。
といった点があるとのことで、今後各パワコンの製品化・販売が本格化した際に、実際にどのような相違点(実際の製品価格、一定期間の発電電力量の違い等)が出てくるかは、非常に興味を引かれるところです。


※参照・参考資料:
[1]世界初!GaN(窒化ガリウム)パワー半導体モジュール搭載の太陽光発電用パワーコンディショナ「Enewell-SOL V1シリーズ4.5kW」を販売開始(安川電機)
http://www.yaskawa.co.jp/php/newsrelease/contents.php?id=423&year=2014&
[2]安川電、取り付け面積半分の太陽光発電用パワーコンディショナー(朝日新聞)
http://www.asahi.com/tech_science/nikkanko/Cnikkanko20141212001.html
[3]窒化ガリウム(ウィキペディア)
[4]「窒化ガリウム」で高性能、それでも安価な家庭用パワコン(スマートジャパン)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1408/06/news043.html
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2014年12月12日

Yingli Green Energyの2014年第3四半期は売上高7%減も、営業利益は約3年ぶりに黒字

Yingli Green Energy社が11月25日に、2014年第3四半期の業績を発表していました。

主な数字・状況は下記の通り。

業績

  • 売上高:5億5150万米ドル
    (前四半期(2014年Q2)比0.7%減、前年同期(2013年Q3)比7%減
  • 粗利益率20.9
    (前四半期は15.6%、前年同期は13.7%)
  • 営業利益:3254万ドル(1億9971万元)の黒字
    (前四半期は8590万元の赤字、前年同期は7029万元の赤字)
    2011年第2四半期以降で、初めての黒字転換となった。
  • 営業利益率:5.9
    (前四半期はマイナス2.5%、前年同期はマイナス1.9%)
  • 純損益:2001万ドル(1億2285万元)の赤字
    (前四半期は2億8516万元の赤字、前年同期は2億3559万元の赤字)
  • 太陽電池モジュールの出荷量903.4MW(前四半期比1.7%増)
    特に伸びた地域は、
    日本向け:同30%増
    中国向け:同19%増
     ※自社の下流事業への出荷量は109MW。
    その他の新興国向け:同17%増

背景

  • 粗利益率の上昇
    モジュール製造の全プロセスにおける、継続的なコスト低減の努力が功を奏した。
  • 営業費用の低減
    特に、一般管理費と販売費のコントロール強化が功を奏した。
  • 中国市場
    モジュール販売
     平均販売価格は比較的高く、また支払条件も良かった。
    パイプラインプロジェクト
     国内の多くの地域に渡り、計約1.4GWを有している。(※ただし、承認段階は各事業で様々)
    分散型プロジェクト
     国家エネルギー局による新しい推進策の発表(9月)があった中で、新たに120MWの承認を受けた。
  • 日本市場
    最近100MWの受注を新たに獲得した。
  • 欧州、米国市場
    堅調に推移。
    フランスでは、単独プロジェクト向けで120MWのパネル供給契約を締結した。
  • 下流事業全体
    上半期の開発は予想よりスローペースだったが、下半期は好調で、第3四半期には185MW分の建設を開始。
    これで建設中のプロジェクトは計340MWに達し、それら自社事業向けのモジュール出荷量は計187MWに到達している。

モジュール出荷量と売上高は、前四半期からほぼ横ばいですが、一方で粗利益率や営業利益率は大幅に改善。
純損失でも赤字幅が前四半期比・前年同期比でほぼ半減しており、モジュール出荷量で世界トップクラスのメーカーにおいて、生産コストの引き下げも相当に進んでいることが伺えます。

モジュール出荷量については、流石にトップメーカーらしく、第3四半期単独で0.9GWという規模に驚かされますが、一方で通年での予想は約3.3GWと、昨年実績(約3.2GW[2])から微増に留まっているのは意外でした。

ただ、中国国内向けを中心に下流事業が好調であることから、今後は各プロジェクトの進捗状況や、新規事業の受注次第で、モジュール出荷量が大きく変化する可能性はありそうです。

Canadian Solar米First Solarもそうですが、大規模メーカーにおいては下流事業の動向が、業績の鍵を握りつつあるのかもしれません。


※参照・参考資料:
[1]Yingli Green Energy Reports Third Quarter 2014 Results(Yingli Green Energy社)
http://ir.yinglisolar.com/phoenix.zhtml?c=213018&p=irol-newsArticle&ID=1992720
[2]Annual Report 2013(同上)
http://media.corporate-ir.net/media_files/IROL/21/213018/YingliGreenEnergyHoldingCompanyLimited_20F_20140411_final.pdf

※関連記事:
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2014年12月11日

エコホールディングス社が中国「Hanergy Global Solar」と業務提携、BIPV型のフレキシブルCIGSモジュールで協力

エコホールディングス社が2014年11月26日に、

  • 中国のフレキシブル薄膜太陽電池メーカー「Hanergy Global Solar Asia Pacific Limited」との間で11月16日に、持続的な業務提携に関する契約を締結した。
と発表していました[1]。

提携内容の詳細は不明ですが、発表内で紹介されている内容は下記の通り。

  • 日本向け製品の供給
    今回の提携では、エコホールディングス社の太陽光事業部の統括者を技術顧問として、
    日本の風土に適合するBIPV型薄膜CIGS太陽電池モジュールの製造
    ・上記製品の日本での販売促進(特殊活用を含む)
    に取り組む。
    また、製品の取扱店も募集を開始する。
  • 技術講習会の実施
    11月17日には、2社と大阪大学の共同により、同大学キャンパス内で、フレキシブルCIGS太陽電池についての技術講習会を開催した。
  • 技術交流の実施

エコホールディングス社はシート型CIGSモジュールについては、以前から米「Global Solar Energy」社の製品を取り扱っています[2]が、同社は昨年7月にHanergy Holding Groupに買収されており[3]、その点では今回の提携は合点が行きます。

そのHanergyグループは、過去にもフレキシブル太陽電池のメーカー2社(Q-Cells子会社だった「Solibro」と、米国の「MiaSole」)を買収しており、技術力の向上に対する貪欲さが伺えます。

一方のエコホールディングス社は、同タイプのモジュールを用いて、農業設備や箱型トラックへの導入技術を開発しており、Hanergyグループとしては自社製品の適用幅や需要先を拡大するうえで、エコホールディングスの技術に強い関心を持っている、ということかもしれません。

またエコホールディングス側としても、大規模生産能力を持つHanergyグループとの長期提携により、太陽電池モジュールをより低コストで安定的に調達できるメリットがあるものと推測します。

両社間では技術交流も進めるとのことなので、日本市場でのフレキシブル太陽電池の普及拡大につながる新製品や技術が生まれてくることを、期待したいところです。


※参照・参考資料:
[1]Hanergy Global Solar Asia Pacific Limited社 と持続的な業務提携に関する契約を 締結しBIPV型薄膜CIGSモジュール 取扱店の募集開始(エコホールディングス社)
http://www.ecohd.jp/news/news20141126.php
[2]パワーフレックス(同上)
http://www.ecohd.jp/products/globalsolar/powerflex.php
[3]Hanergy Acquires Global Solar Energy(Global Solar Energy社)
http://www.globalsolar.com/company/media/global-solar-hanergy/
[4]Thin-film Solar Power Generation(Hanergy Holding Group)
http://www.hanergy.com/en/industry/industry_310.html
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2014年12月10日

ハンファQセルズとハンファソーラーワンが合併する方針、シナジー効果でグローバル展開を強化

ハンファQセルズジャパン社が2014年12月9日に、

  • 韓国ハンファグループ傘下の「ハンファQセルズ」と「ハンファソーラーワン」が、合併することに正式合意した。
と発表していました[1]。

概要は下記の通り。

期待されるメリット(シナジー効果)

  • コスト競争力の強化
    2社の合併により、調達・生産・販売拠点などの規模を拡大。
    これにより、コスト競争力の向上が見込まれる。
  • 製品展開の強化
    ハンファQセルズの高品質・研究開発力に基づく製品群を強化する。
    また、ハンファソーラーワンのコスト効率が高い生産設備を生かすことで、コスト競争力の向上も図る。
  • 事業分野の拡大
    ハンファQセルズは下流分野(EPC、O&M、発電所事業など)にも強みを持っており、生産能力の拡大と合わせて、その世界的な展開が可能になる。
  • 資金調達力の強化
    合併による財務基盤の強化で、市場での資金調達力の向上が期待できる。

今後の予定

  • 新法人の代表:現ハンファソーラーワンのナム・ソンウCEOが就く。
  • 本社の所在地:下記2ヶ所を本社とすることで、グローバル企業としての機動性強化を図る。
    ・ドイツのタールハイム(技術力・研究開発の強化を狙う)
    ・韓国のソウル市(経営拠点として、ハンファグループとの連携を生かす)
  • セル生産能力3.28GW/年
  • 合併時期2015年2月

2012年のHanwhaグループによる買収後は、Q-cellsとHanwha Solar-Oneの2ブランド体制が継続されてきたので、ここに来て合併するというのはかなり意外でしたが、世界市場での競争力強化を今後も確実に進めるためには、両社の強みを融合する必要がある、という判断だと思われます。

ただ、本社を機能別に2拠点体制とすることには、両社各々の特徴を尊重する意志も伺え、その点では運営体制が統合されても、(市場で築き上げてきた認知度を生かすことにもなるので)ブランド自体は2つとも維持するものと予想します。

また、合併後は下流分野の展開も拡大していく方針とのことで、それを軌道に乗せることができれば、モジュールの供給先も同時に確保できることになり、その点でも合併の効果が見込めそうです。

特にソーラーワン社については、元々は中国の太陽電池メーカー(ソーラーファン・パワー・ホールディングス)であり、現在も主要な生産拠点を中国内に構えているとみられるので、合併後はQ-cellsのノウハウを活用しての、中国内での発電所事業の展開も期待できるのでは、と考えます。


※参照・参考資料:
[1]ハンファグループの太陽光関連2社、ハンファQセルズとハンファソーラーワンが合併し新法人発足(ハンファQセルズジャパン)
http://www.hanwha-japan.com/pdf/20141209.pdf

※関連記事: