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2015年09月25日

Trina Solar社の2015年2Qは売上高が前年同期比39.2%増・営業利益は286.5%増、モジュール出荷量は約1.2GW

1ヶ月ほど前になりますが、Trina Solar社が8月18日に、20152Q2015/4-6)の業績を発表していました[1]。

今回は、管理人が関心のある項目について、これまでの推移を見るべく、2013年以降の数字を表にまとめてみました。

(※数値は、当ブログで過去にチェックしていた四半期業績の発表資料を見直して、明記されている数字(2013年の実績を含む)を抜き出したものです。
  調べる手間の都合上、空白の項目がありますが、ご容赦ください。)


業績

※1万ドル未満は四捨五入。
 またカッコ内は前年同期比。

売上高粗利益率R&Dの費用営業利益
2013 1Q(1-3月)2億6022万ドル1.7%548万ドル4007万ドルの赤字
2Q(4-6月)4億4073万ドル11.6%409万ドル2386万ドルの赤字
3Q(7-9月)5億4839万ドル15.2%436万ドル603万ドル
4Q(10-12月)5億2564万ドル15.1%601万ドル1981万ドル
2014 1Q(1-3月)4億4481万ドル20.6%477万ドル3825万ドル
2Q(4-6月)5億1943万ドル15.4%515万ドル1570万ドル
3Q(7-9月)6億1680万ドル16.7%548万ドル3560万ドル
4Q(10-12月)7億504万ドル15.7%686万ドル3051万ドル
2015 1Q(1-3月)5億5809万ドル18.0%768万ドル2915万ドル
2Q(4-6月)7億2290万ドル
(39.2%増)
20.0%801万ドル6070万ドル
(286.5%増)
  • 2015/2Qの背景:
    • 売上高とモジュール出荷量の増加
      前四半期比での増加は、中国・米国その他の新興市場での需要成長が、主な要因だった。
      これが、欧州・日本での出荷量落ち込み(FIT見直しによる需要低迷)を相殺した。
    • 粗利益率の改善
      前四半期比での上昇は、
      ・規模の経済の拡大
      ・事業運営の効率アップ(素材価格と人件費を削減)
      による、Wあたりのコスト低減が主因だった。

売上高は、今回の2015年2Qでは2年前(2013年1Q)の3倍弱にまで達しており、世界トップクラスのメーカーらしい力強さが感じられます。

粗利益率も、2013年1Qは2%未満でしたが、その直後(2Q)には10%超に回復。
その後も上下動はあるものの、2015年2Qには20%に到達しており、モジュールの価格競争が厳しい中で、継続的なコストダウンの取組みが、明確に成果を挙げているものと考えられます。

R&Dへの投資額は、営業赤字だった頃(2013年1Q〜2Q)も400〜500万ドル台の規模を保っており、単に売上を伸ばしているだけでなく、(将来の業績を支える)技術力向上の地道な取組みにも抜かりないことが伺えます。
更に、2014年4Q以降には明らかに増額の傾向があり、既に製品化されているスマートモジュールや、今回の発表で言及されている「interdigitated back contact (IBC)」技術といった新しい製品の開発が、これから加速していくものと予想します。


モジュール出荷量

総出荷量出荷先
外部顧客自社の下流事業
2013 1Q(1-3月)392.6MW
2Q(4-6月)646.6MW
4Q(10-12月)770.1MW
2014 1Q(1-3月)558.0MW534.2MW23.8MW
2Q(4-6月)943.3MW794.6MW148.7MW
3Q(7-9月)1063.8MW127MW
4Q(10-12月)1098.8MW1070.5MW28.3MW
2015 1Q(1-3月)1026.2MW891.7MW134.5MW
2Q(4-6月)1231.6MW1000.7MW230.9MW

モジュール出荷量では、最近の4四半期連続で、1GW超を安定して達成していることに驚きましたが、今後もこのペースが続くかどうかは、中国・米国でのモジュール需要好調が何時まで続くのか、ということに大きく依存していると考えます。

それに大きく関わると思われることで、米国での再エネ設備対象の投資税控除制度(ITC)において、控除対象額(現在は設備投資額の30%)が、2016年末から大幅に引き下げられる(住宅用は終了、非住宅用は10%)予定であり、これに伴い、現在は大規模発電所の建設ラッシュが起きているとのこと[2]。

現政権のジョー・バイデン副大統領は、つい先日(9月16日)に開催された展示会「Solar Power International」で太陽光発電を推進する姿勢を示している[3]ので、2017年にいきなり米国のモジュール需要が激減するとは考え難いですが、かと言って需要がこれまで通りに伸びていく(またはキープしていく)とも思えないので、Trina社をはじめとして米国向けの出荷量が多いメーカーについては、(他の有望市場が現れない限り)2017年以降に売上高や出荷量が下降する可能性があると考えます。

それはさておき、自社の下流事業向けは増減の幅が大きく、出荷量が伸びているのか俄かに判断しづらいですが、これは大規模プロジェクト故の不安定さであり、Trina社もそれからは逃れ得ていない、ということだと思われます。


太陽電池モジュールの生産能力

生産能力
2014 3月末時点約3.0GW
6月末時点約3.6GW
9月末時点約3.6GW
2015 3月末時点約4.0GW
6月末時点約4.4GW

業績の成長に伴い、生産能力もジワジワと拡張が続いていますが、現在は四半期単独の出荷量が1GWを超えているだけに、年産4.4GWだとギリギリな状態と思われるので、今後も継続的な拡張が実行されていくものと予想します。


下流事業

当該四半期
に系統連係
内訳
分散型(DG)大規模発電所(utility)
2015 1Q(1-3月)55MW
2Q(4-6月)121.3MW(全て中国)31.3MW90MW
3Q(※8/18時点)53.9MW
  • 2015/2Qには、英国で50.0MWの発電所を売却した。
  • 6月末時点で保有している、下流事業の運営資産(発電を行っている)は次の通り。
    合計地域別の内訳
    中国米国欧州
    358.5MW336.3MW
    ※utilityが300.0MW、
    DGが36.3MW
    4.2MW18.0MW

2014年4Q以前は、個々のプロジェクトの紹介はあったものの、意外にも合計規模の明記は有りませんでした。

2015年の上半期のみで、自社保有資産(約360MW)の半分(約180MW)が稼動開始したことになるので、それだけ今年に入って下流事業が本格化してきた、ということかもしれません。

ただ地域別では、中国国内が殆どであり、海外でのプロジェクト開発が簡単ではないことも推測されます。


※参照資料:
[1]Trina Solar Announces Second Quarter 2015 Results(Trina Solar社)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2080181
[2]累積20GWを超えた米太陽光市場、2016年末まで毎月1GWの建設ラッシュ(同上)
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/286991/091600002/
[3]バイデン米副大統領が演説、「太陽光発電は可能性に満ち、大きな転換期に向かっている」
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/091800398/

※関連記事:
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2015年09月22日

JPEAが水害時における太陽光発電設備への対処方法を発表、太陽電池パネルの発電などに要注意

太陽光発電協会2015年9月11日に、太陽光発電設備水害に被災した場合の、注意点や対処方法を発表していました[1]。

ここではその中から、発生しうる危険についての内容を抜き出してみました。


設備の水没・浸水時

  • 太陽電池パネル
  • 集電箱
  • パワーコンディショナ
が水没・浸水している場合は、
  • パネルとケーブルの接続部の浸水・水没
  • 漂流物などによる
    ・ケーブルの断線
    ・機器の破損
が発生している可能性があり、接近・接触すると感電する恐れがある。

被災した太陽電池パネル
  • 絶縁不良が生じている可能性:
    接触すると感電する恐れがある。
  • 複数枚の太陽電池パネルの危険性:
    接続されたまま飛ばされる・流される等したものは、接続活線状態の場合、日射を受けて発電し高電圧・電流が発生する。
浸水したパワコン

直流回路が短絡状態になる可能性がある。
そして、太陽電池パネルが活線状態の場合は、短絡電流が流れて

  • ショート
  • 発熱
が発生する可能性がある。


2011年3月の東日本大震災のときと異なり、現在はFITの導入により、地上設置型の発電設備が段違いに増えていることから、このような注意事項の周知は、万が一の(しかし十分に起こりえる)災害への備えとして、極めて重要な意味があると考えます。

個人的に特に怖いと思うのは、複数枚の太陽電池パネルが接続を保ったままの場合であり、その点で例えば、沿岸部に設置されているメガソーラーが津波に被災した場合の危険性(感電による被害の発生)は、強く懸念されます。

外からは海に囲まれ、内側も河川が多い日本においては、最低でも地上設置用の太陽電池パネルについては、浸水・水没時に自動または手動で出力を遮断できる機能を、1枚1枚個別に備える必要があるのではないでしょうか。

現在市場に導入されている「スマートモジュール」は、火災発生時の対処能力(出力の自動停止)はあるものの、水害に対して機能しうるのか否かは不明ですが、日本の国土・環境に合った機能を持つ太陽電池パネルというのが、今後は必須になってくるものと考えます。


※参照資料:
[1]【注意喚起】太陽光発電設備が水害によって被害を受けた場合の対処について(JPEA)
http://www.jpea.gr.jp/pdf/t150911.pdf

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 監視・メンテナンス

2015年5月末時点での「太陽光発電」認定量に対する導入量の割合は住宅82.9%・非住宅21.4%、メガソーラーは13.3%に留まる

今回は、FITにおける20155月末時点の認定量・導入量データ(9月3日公開[1])から、太陽光発電について、認定量に対する導入量の割合を計算してみました。

計算にあたっての注意事項は下記の通り。

  • 計算式は(導入量/認定量)×100で、当ブログで先に整理した数値(認定量導入量、「新規認定分」のみ)を用いて算出しています。
    また、カッコ内は前回の数値(%)からの増減(ポイント数)です。
  • 各地域の都道府県の内訳は、電力会社の管轄に概ね合うよう、下記の区分としています。
    北海道北海道
    東北青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島
    関東茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川
    北陸富山、石川、福井
    中部新潟、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知
    関西三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山
    中国鳥取、島根、岡山、広島、山口
    四国徳島、香川、愛媛、高知
    九州福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島
    沖縄沖縄
  • 2014年12月末〜2015年4月末の数字は、前回までの計算結果から引き継いで掲載しています。
    (※「非住宅・1MW以上」のみ、今回新たに計算)
  • 数値は検算や見直しを行い、正確さに極力気をつけてはいますが、ミス(項目の見間違い、数値の読み間違い等)が存在する可能性をゼロには出来ないので、その点はご了承ください。

全国での割合

住宅(10kW未満)非住宅(10kW以上)非住宅の規模別(※一部のみ)
50kW未満1MW以上
201412末83.4%18.6%21.4%11.1%
20151末83.9%(+0.5)19.5%(+0.9)22.3%(+0.9)12.0%(+0.9)
2末83.2%(-0.7)19.8%(+0.3)23.1%(+0.8)12.3%(+0.3)
3末81.7%(-1.5)19.0%(-0.8)23.8%(+0.7)11.6%(-0.7)
4末83.0%(+1.3)20.6%(+1.6)25.6%(+1.8)12.7%(+1.1)
5末82.9%(-0.1)21.4%(+0.8)26.6%(+1.0)13.3%(+0.6)

「住宅」は、1ポイント以上伸びた前回(2015年4月末)から一転して横ばいですが、それだけ新規案件と導入量が両方とも堅調に増えているということであり、FITの大幅な制度変更でも無い限り、今後も80%台の割合が続いていくものと予想します。

いっぽう「非住宅」は、前回(1.6ポイント増)より伸びは半減したものの、少しづつ割合が高まる傾向にあることは、好ましいことです。

ただし規模別で見ると、低圧(50kW未満)に比べてメガソーラーの数値(パーセンテージ)は小さく、また毎月の伸びも大きくなく、大規模案件が思うように進捗していない現状が伺えます。


住宅(10kW未満)での割合

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 75.0%86.0% 84.8%85.4%83.8% 84.8%86.5%84.0% 79.5%80.0%
20151末 76.9%
(+1.9)
86.0%
(0)
85.2%
(+0.4)
85.7%
(+0.3)
84.0%
(+0.2)
85.6%
(+0.8)
86.0%
(-0.5)
82.5%
(-1.5)
78.5%
(-1.0)
80.0%
(0)
2末 78.5%
(+1.6)
83.7%
(-2.3)
84.9%
(-0.3)
86.0%
(+0.3)
84.3%
(+0.3)
83.6%
(-2.0)
84.1%
(-1.9)
82.9%
(+0.4)
78.6%
(+0.1)
80.0%
(0)
3末 73.6%
(-4.9)
84.0%
(+0.3)
84.1%
(-0.8)
84.3%
(-1.7)
81.8%
(-2.5)
82.4%
(-1.2)
85.6%
(+1.5)
80.3%
(-2.6)
74.8%
(-3.8)
80.6%
(+0.6)
4末 75.3%
(+1.7)
84.6%
(+0.6)
85.5%
(+1.4)
84.6%
(+0.3)
83.1%
(+1.3)
83.8%
(+1.4)
86.5%
(+0.9)
81.9%
(+1.6)
76.3%
(+1.5)
80.6%
(0)
5末 73.7%
(+1.6)
84.3%
(+0.3)
85.0%
(-0.5)
84.9%
(+0.3)
83.1%
(0)
83.5%
(-0.3)
86.1%
(-0.4)
82.1%
(+0.2)
77.3%
(+1.0)
80.6%
(0)

「住宅」の伸びは全国合計では微減(0.1ポイント減)でしたが、地域別で見ても総じて、数値の伸びは前回(4月末時点)と比べて縮小しています。

ただしこれは、前の項目(全国)でも触れましたが、計算式の分子(導入量)だけでなく分母(認定量)も同時に増えているためであり、住宅用太陽光発電の普及という点では、特にマイナスの要素は無いものと考えます。


非住宅(10kW以上の全て)での割合

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 13.9%6.3% 19.7%25.6%24.5% 28.0%19.9%30.3% 17.2%27.7%
20151末 15.2%
(+1.3)
6.7%
(+0.4)
21.6%
(+1.9)
25.2%
(-0.4)
25.5%
(+1.0)
28.0%
(0)
20.4%
(+0.5)
32.7%
(+2.4)
18.1%
(+0.9)
27.8%
(+0.1)
2末 16.6%
(+1.4)
6.7%
(0)
21.2%
(-0.4)
26.0%
(+0.8)
25.6%
(+0.1)
28.9%
(+0.9)
20.0%
(-0.4)
34.1%
(+1.4)
18.9%
(+0.8)
27.6%
(-0.2)
3末 16.3%
(-0.3)
6.4%
(-0.3)
20.1%
(-1.1)
25.2%
(-0.8)
24.6%
(-1.0)
25.3%
(-3.6)
19.4%
(-0.6)
34.1%
(0)
19.5%
(+0.6)
29.1%
(+1.5)
4末 17.3%
(+1.0)
7.2%
(+0.8)
22.0%
(+1.9)
26.4%
(+1.2)
26.4%
(+1.8)
27.3%
(+2.0)
20.7%
(+1.3)
36.6%
(+2.5)
21.0%
(+1.5)
32.6%
(+3.5)
5末 18.0%
(+0.7)
7.7%
(+0.5)
22.8%
(+0.8)
27.0%
(+0.6)
27.2%
(+0.8)
28.2%
(+0.9)
21.4%
(+0.7)
37.5%
(+0.9)
21.8%
(+0.8)
33.5%
(+0.9)

「非住宅」も、今回(5月末時点)は前回よりも数値の伸び幅が縮小していますが、これは認定量の伸びが導入量のそれを下回った(地域によっては認定量が逆に減少した)ことが大きいと考えられます。

発電事業の環境が厳しくなってきた(年間の出力抑制時間の無制限化、電力買取価格の引き下げ等)ことで、産業用の新規案件の伸びも減速していることから、今後は全ての地域において、認定量に対する導入量の割合はジワジワと上がっていくものと予想します。


非住宅・50kW未満での割合

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 11.9%13.2% 19.8%25.0%26.6% 28.8%25.0%30.4% 17.3%30.9%
20151末 12.3%
(+0.4)
14.0%
(+0.8)
20.9%
(+1.1)
26.2%
(+1.2)
27.4%
(+0.8)
29.7%
(+0.9)
25.8%
(+0.8)
31.6%
(+1.2)
18.2%
(+0.9)
31.3%
(+0.4)
2末 13.0%
(+0.7)
14.6%
(+0.6)
21.4%
(+0.5)
27.6%
(+1.4)
28.1%
(+0.7)
30.5%
(+0.8)
26.1%
(+0.3)
32.5%
(+0.9)
19.0%
(+0.8)
30.7%
(-0.6)
3末 13.0%
(0)
15.5%
(+0.9)
22.1%
(+0.7)
28.2%
(+0.6)
28.1%
(0)
30.7%
(+0.2)
27.3%
(+1.2)
33.3%
(+0.8)
19.9%
(+0.9)
31.0%
(+0.3)
4末 13.2%
(+0.2)
17.3%
(+1.8)
24.1%
(+2.0)
30.8%
(+2.6)
30.4%
(+2.3)
33.0%
(+2.3)
29.5%
(+2.2)
35.4%
(+2.1)
21.2%
(+1.3)
32.0%
(+1.0)
5末 13.4%
(+0.2)
18.1%
(+0.8)
24.8%
(+0.7)
31.8%
(+1.0)
31.5%
(+1.1)
34.3%
(+1.3)
30.7%
(+1.2)
37.0%
(+1.6)
22.0%
(+0.8)
32.9%
(+0.9)

「50kW未満」は全国では1ポイントのプラスでしたが、地域別でも(ある程度の差はあるものの)総じて数値が上がっており、「非住宅」の中でも低圧案件は、認定分の消化が全国で堅調に進んでいることが伺えます。

数値的には現在のトップは四国であり、2〜3ヵ月後には全国初の40%台に入ることが期待されます。


非住宅・1MW以上での割合

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 11.3%3.6% 13.0%13.6%12.8% 19.8%11.3%21.3% 12.2%14.3%
20151末 12.7%
(+1.4)
3.8%
(+0.2)
15.5%
(+2.5)
13.0%
(-0.6)
13.5%
(+0.7)
19.4%
(-0.4)
11.6%
(+0.3)
25.3%
(+4.0)
13.0%
(+0.8)
14.3%
(0)
2末 14.5%
(+1.8)
3.9%
(+0.1)
15.1%
(-0.4)
14.7%
(+1.7)
13.5%
(0)
20.8%
(+1.4)
11.3%
(-0.3)
27.0%
(+1.7)
13.7%
(+0.7)
14.8%
(+0.5)
3末 14.3%
(-0.2)
3.8%
(-0.1)
13.5%
(-1.6)
14.0%
(-0.7)
13.4%
(-0.1)
16.6%
(-4.2)
10.6%
(-0.7)
26.1%
(-0.9)
14.3%
(+0.6)
23.5%
(+8.7)
4末 15.0%
(+0.7)
4.3%
(+0.5)
15.1%
(+1.6)
14.5%
(+0.5)
14.4%
(+1.0)
17.9%
(+1.3)
11.4%
(+0.8)
29.1%
(+3.0)
15.7%
(+1.4)
42.0%
(+8.5)
5末 16.0%
(+1.0)
4.7%
(+0.4)
15.8%
(+0.7)
14.5%
(0)
14.8%
(+0.4)
18.5%
(+0.6)
11.5%
(+0.1)
29.2%
(+0.1)
16.3%
(+0.6)
42.5%
(+0.5)

今回から新たに計算した「1MW以上」ですが、先の「50kW未満」と比べると、全体としてまず数値(パーセンテージ)自体が小さく、また伸び幅の小ささも目立ちます。

認定量において、このカテゴリは「非住宅」の実に50%超を占めていますが、既に認定済みのプロジェクトであっても、メガソーラーの建設はハードルが高いことが推測され、このことは「非住宅」設備の導入推進(認定量の消化)において大きなネックになり続けるのでは、と懸念します。

ただその中でも「沖縄」は既に40%を超えており、今回(2015年5月末時点)こそ伸びが減速しているものの、今後は全国の中でいち速い50%台への突入を、期待したいと思います。


※参照資料:
[1]固定価格買取制度 情報公開用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 国内の電力買取制度

2015年09月15日

Tigo Energy社が、ジャンクションボックスのカバー交換で機能(モニタリング、出力停止、最適化など)を変更できる「TS4プラットフォーム」を発表

Tigo Energy社が2015年9月10日に、カバー交換によって太陽電池用パネルのジャンクボックスの機能を選択・変更できる「TS4プラットフォーム」を発表していました[1][2]。

概要は下記の通り。


主な特徴

  • カバーに電子機器を搭載
    本プラットフォームは、ジャンクションボックスの
    • ベース
      (工場出荷時にモジュールに組み込むもので、あらゆるモジュールに適合)
    • カバー(必要な機能に応じた電子機器を搭載)
    で構成されている。
    これにより、設置者はモジュール購入後も、カバー交換によって必要な機能を簡単に選択することができる。
  • 簡単なカバー交換
    カバー交換は、USBや家庭用AC100Vコンセントと同様に行える。
    (モジュールの設置現場でも可能)
  • カバーは計5種類
    機能別に、下記のカバーが用意されている。
    価格はカバーごとに異なる(2〜38ドル)。
    TS4-D バイパスダイオードを搭載。
    既存のジャンクションボックスと同様の、最も基本的な機能を持つ。
    TS4-M 「TS4-D」の機能に加えて、モニタリング機能を持つ。
    モジュール毎の情報(電圧・電流・温度など)を、2秒間隔で無線通信する。
    TS4-S 「TS4-M」の機能に加えて、火災発生時などにおける遮断機能(自動または手動)を備える。
    TS4-O 既存の後付け装置による「Tigo smart module」の機能を、1つのカバーに備える。
    「TS4-S」の機能に加えて、出力の最適化・最大化が行え、
    • 日影や、モジュールの経年劣化への対応
    • デザインの柔軟性向上
    をもたらす。
    例えば屋根設置で、日影になるが、長いストリングは必要ない場合に向く。
    TS4-L 全ての機能を備えるカバー。
    「TS4-O」の機能に加えて、モジュール毎の電圧制御により、ストリング長を最大で30%拡張できる。
    これにより、
    • BOSのコスト低減
    • 発電設備の設置時間の短縮
    などが期待できる。

採用例

  • Trina Solar社では
    • Trinaswitch」(TS4-Sを基盤)
    • Trinasmart」(TS4-Lを基盤)
    の2機種で、基盤に据えることを決定した。

ニーズに応じて機能を選択可能と言っても、やみくもに機能を分割するのではなく、上位機種が下位機種の機能を全て含むようにしているのは興味深いです。

Tigo社の既存ソリューションは、既に多用な地域・規模・形式の設備で、豊富な導入事例[3]がありますが、今回の「TS4プラットフォーム」における機能の追加順(モニタリング→遮断→出力の最適化→ストリング延長)は、それらの経験に基づいて(ユーザーのニーズを反映して)決定されたものと推測します。

その既存ソリューションの使用事例の紹介ページ(日本でのケースも有り)[3]では、各々に概要を解説するレポート(PDFファイル)があり、私はごく一部を読んだだけですが、実際のモジュール配置をそのまま反映したモニタリング画面で、リアルタイムで各モジュールの出力変化や不具合発生が表示されるというのは、単純に非常に面白い機能だと思います。

これだけきめ細かく判りやすい表示ができる監視機能が、実際の発電設備で既に実用可能になっている、ということに驚きましたが、発電所の安定的な長期稼動を実現する上で、このようなソリューションの導入は、日本国内でも今後遠からず必須になっていくものと予想します。

その点について、いまいち対応の遅い感のある日本のモジュールメーカーが、今後どう対処していくのかは、非常に気になるところです。。


※参照資料:
[1]タイゴがTS4プラットフォームの市場を一変させるモジュール機能を発表(BusinessWire)
http://www.businesswire.com/news/home/20150909006859/ja#.VfYrKn3uMnh
[2]TS4(Tigo Energy社)
http://www.tigoenergy.com/ja/ts4/
[3]Case Studies: 事例(同上)
http://www.tigoenergy.com/ja/why-tigo/case-studies/

※関連記事:
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2015年09月14日

山形市内の住宅用PVで、発電量に占める売電量の割合は2014年度に80%

山形市のウェブサイトで2015年9月7日に、住宅用太陽光発電の利用状況について行われたアンケート調査の結果が公表されていました[1]。

この調査は、同市から補助金を受けた導入者を対象に実施されたものとのこと。
(2014年度分の回答者(前年度に補助金を需給)は238名)

今回はその結果の中から、「設備能力1kW当たりの平均売電量」「同・平均発電量」について、2つの視点から見てみました。


発電量に占める売電量の割合(月別)

数値は%。(1%未満は四捨五入)
計算方法は

  • {(設備能力1kW当たりの平均発電量)/(同・平均売電量)}×100
です。

2014年度2013年度2012年度
4月796358
5月937372
6月887774
7月828574
8月845764
9月847278
10月829274
11月756878
12月887765
1月524246
2月595452
3月574647
年間806967

住宅用(設備能力10kW未満)の売電は余剰電力のみということで、実際の使用状況における売電分の割合(そして自家消費の割合)を見たいと思い、上記表を作成しました。

ひとつ目に付くのは、全ての年度分において、1〜3月の数値が(他の月と比べて)明らかに下がっていることです。

「平均発電量(kWh)」は、どの年度も4〜9月が3ケタの一方で、10月〜3月は2ケタに下がっていますが、その発電量が低い期間内でも、1〜3月が特に自家消費の割合が高いというのは興味深いです。

もうひとつ、各年度の全体(全ての月)を眺めると、2014年度は過去2年度(2012・2013年度)よりも明らかに数値が高くなっています。

年間の発電量は3年度とも大差ない(設備1kWあたりで1000kWhちょっと)ので、これは太陽光発電設備の性能向上というよりは、需要側の機器(最新の家電や照明機器など)での電力使用量低下が最大の要因だったのでは、と推測します。


平均発電量(設備能力1kWあたり)の最大値と最小値

※カッコ内は該当する年月。

2014年度2013年度2012年度
最大値137kWh(2014/4)140kWh(2013/5)141kWh(2012/8)
最小値17kWh(2014/12)37kWh(2014/2)31kWh(2012/12・2013/2)

発電量の表では、最大の月と最小の月で著しい差があったので、抜き出して上記表にしてみましたが、改めてその差の大きさに驚かされます。(特に2014年度は、最小が最大の約1/8という低さ)

先の項目でも触れた通り、「10月〜3月」は発電量が2ケタに下がっている期間ですが、その中でも12〜2月は特に少なくなっています。

調査結果の「Q7」(発電装置を設置して一年間使用した感想)の「不満点」では

  • 「角度がないので雪が落ちず冬の発電がなかった」
  • 「冬は雪のため発電量が減少する」
  • 「パネルからの落雪が心配である」
  • 「太陽光に雪を溶かす装置があればいいと感じた」
と、太陽電池パネルへの積雪に関する回答が並んでいることから、12〜2月の発電量の大幅低下は、日射量の減少に加えて、(時期的に)太陽電池パネルへの積雪が非常に大きく影響していると推測されます。

ただ、パネルに積もった雪は(発電量確保の点では)速やかに落ちて欲しい一方で、調査結果「Q6」では落雪による周囲の建物への損害・人に及ぼす危険も指摘されており、雪国での住宅屋根設置における大きなジレンマが伺えます。


※参照資料:
[1]太陽光発電アンケート調査の結果について(山形市)
http://www.city.yamagata-yamagata.lg.jp/kurashi/sub3/kankyo/8772cpd0201115100ankeito.html
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2015年09月12日

2015年5月末時点の太陽光発電導入量(新規認定分)は住宅3.3GW・非住宅16.8GW、特に非住宅の減速が顕著

今回は、20155月末時点の認定量・導入量データ[2]のうち、太陽光発電の導入量(新規認定分のみ)について、過去約半年分のデータと合わせて表にし、その推移を見てみました。

計算(表作成)にあたっての注意事項は下記の通り。

  • 計算結果は「新規認定分」のみを対象にしており、「移行認定分」は入れていません。
  • 数値はMW単位に換算しており、1MW未満は四捨五入しています。
    また、カッコ内は前回の数値からの増減です。
  • 各地域の都道府県の内訳は、電力会社の管轄に概ね合うよう、下記の区分としています。
    北海道北海道
    東北青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島
    関東茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川
    北陸富山、石川、福井
    中部新潟、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知
    関西三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山
    中国鳥取、島根、岡山、広島、山口
    四国徳島、香川、愛媛、高知
    九州福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島
    沖縄沖縄
  • 地域別の2014年12月末〜2015年4月末の数字は、前回までの計算結果から引き継いでいます。
    ただし「産業用・1MW以上」のみ、今回新たに計算しました。
  • 数値は検算や見直しを行い、正確さに極力気をつけてはいますが、ミス(項目の見間違い、数値の読み間違い等)が存在する可能性をゼロには出来ないので、その点はご了承ください。

全国の導入量

※数値はMW。(次以降の項目も同じ)

住宅(10kW未満)非住宅(10kW以上)非住宅の規模別(※一部のみ)
50kW未満1MW以上
201412末287612532 50544062
20151末2951(+75)13308(+775) 5359(+305)4394(+332)
2末3023(+72)14049(+741) 5669(+310)4701(+308)
3末3097(+74)15011(+962) 5985(+315)5184(+482)
4末3188(+91)16223(+1212) 6437(+452)5680(+497)
5末3251(+62)16837(+614) 6746(+309)5873(+193)

新年度明けの前回(4月末時点)は、住宅・非住宅ともに伸び幅が拡大していたので、以後もその傾向が続くかと思いきや、今回(5月末時点)は一気に減速。

それでも「住宅」の伸び幅は前回の2/3程度とはいえ、3月以前と比べると10MWほど少ない程度に留まっています。

また「非住宅・50kW未満」では3月以前と同水準に戻っており、規模の小さい設備では、新規導入にさほどブレーキはかかっていないことが伺えます。

しかしその一方で、「非住宅・1MW以上」の伸び幅は前回の半分以下であり、この調子では、メガソーラー案件で積み上がっている認定分(約44GW)の消化が果たしてどこまで可能なのかが、懸念されます。


住宅(10kW未満)の導入量

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 48215 79341548 469218110 41124
20151末 50
(+2)
221
(+6)
813
(+20)
42
(+1)
561
(+14)
481
(+12)
222
(+5)
113
(+3)
424
(+12)
24
(+0.08)
2末 51
(+1)
226
(+5)
832
(+19)
43
(+1)
576
(+14)
491
(+10)
227
(+5)
116
(+3)
437
(+13)
24
(-0.005)
3末 53
(+2)
231
(+6)
853
(+21)
43
(+1)
590
(+14)
501
(+10)
232
(+5)
118
(+3)
451
(+14)
25
(+0.2)
4末 55
(+1)
237
(+6)
877
(+24)
44
(+1)
606
(+16)
517
(+16)
237
(+5)
122
(+4)
468
(+17)
25
(+0.2)
5末 56
(+1)
242
(+5)
892
(+15)
45
(+1)
618
(+12)
526
(+9)
241
(+4)
124
(+2)
481
(+13)
25
(+0.2)

住宅を地域別に見ると、伸び幅の縮小が特に目立つのは、関東・中部・関西の3大都市圏と九州。

いずれも認定量が特に大きい地域ですが、他の地域の新規導入量の伸び幅が微減または横ばいである一方で、この状況の違いがどのような要因に因って生じているのかは、非常に興味を引かれるところです。


非住宅の導入量(10kW以上の全て)

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 385692 26682351910 18291012743 2911148
20151末 422
(+38)
739
(+47)
2890
(+221)
244
(+9)
2000
(+90)
1913
(+90)
1063
(+51)
804
(+61)
3083
(+172)
150
(+3)
2末 462
(+40)
790
(+51)
3027
(+139)
265
(+22)
2117
(117)
2031
(+118)
1122
(+60)
848
(+45)
3233
(+150)
152
(+2)
3末 474
(+12)
896
(+106)
3202
(+175)
288
(+22)
2286
(+169)
2147
(+115)
1187
(+64)
920
(+72)
3450
(+217)
161
(+9)
4末 491
(+16)
1002
(+106)
3516
(+314)
302
(+14)
2465
(+179)
2316
(+169)
1268
(+81)
991
(+70)
3693
(+243)
180
(+19)
5末 512
(+22)
1054
(+51)
3660
(+144)
310
(+8)
2555
(+91)
2404
(+88)
1309
(+42)
1024
(+34)
3824
(+131)
184
(+4)

「非住宅」は殆どの地域で、伸び幅が前回(4月)の1/2程度に留まっており、全国的に導入にブレーキがかかっていたことが伺えます。

1〜3月の水準と比べても下回っている地域が多く、大量に残っている認定分を今後消化できるのか否かという点で、次回(6月末時点)以降の状況が非常に気になるところです。


非住宅・50kW未満の導入量

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 68207 106274944 668432290 1187123
20151末 71
(+3)
226
(+19)
1143
(+81)
79
(+6)
994
(+50)
705
(+37)
458
(+26)
308
(+18)
1249
(+62)
126
(+3)
2末 74
(+3)
241
(+15)
1219
(+76)
84
(+4)
1055
(+61)
750
(+45)
484
(+27)
324
(+16)
1311
(+62)
128
(+2)
3末 76
(+2)
260
(+20)
1295
(+76)
89
(+5)
1116
(+61)
795
(+45)
514
(+29)
342
(+18)
1368
(+57)
130
(+2)
4末 77
(+1)
290
(+30)
1414
(+119)
97
(+8)
1206
(+91)
861
(+66)
551
(+37)
365
(+23)
1441
(+73)
134
(+3)
5末 78
(+1)
305
(+15)
1485
(+71)
101
(+4)
1272
(+66)
906
(+45)
582
(+31)
385
(+20)
1494
(+53)
138
(+4)

伸び幅の縮小が目立つ非住宅ですが、低圧連系である「50kW未満」では、殆どの地域で伸び幅は前回の2/3程度・または横ばい。

また、「3月末」以前と比べるとほぼ同じ水準になっており、住宅用と同じく、比較的堅調に導入が進んでいるカテゴリという印象です。


非住宅・1MW以上

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
2014/12末 215319 83765403 634322220 103512
2015/1末 243
(+28)
341
(+22)
952
(+115)
66
(+1)
419
(+16)
658
(+24)
337
(+15)
256
(+36)
1111
(+76)
12
(0)
2015/2末 278
(+35)
372
(+31)
991
(+39)
80
(+13)
444
(+25)
719
(+60)
358
(+21)
274
(+18)
1175
(+64)
12
(0)
2015/3末 285
(+7)
446
(+75)
1057
(+66)
89
(+9)
532
(+88)
762
(+43)
386
(+28)
303
(+29)
1306
(+131)
19
(+7)
2015/4末 292
(+7)
510
(+64)
1181
(+124)
92
(+3)
573
(+41)
818
(+57)
414
(+28)
338
(+35)
1428
(+122)
34
(+15)
2015/5末 310
(+18)
536
(+26)
1229
(+48)
92
(0)
586
(+14)
844
(+25)
418
(+4)
343
(+5)
1482
(+53)
34
(0)

今回新たにまとめた「1MW以上」ですが、1案件あたりの容量が大きいためか、地域別に見ると伸び幅が月ごとに乱高下しており、傾向が掴み辛いです。

ただ今回(5月末時点)については、北海道以外の全地域において、前回(4月末時点)よりも明らかに新規導入量が激減しており、これが「非住宅」全体での新規導入量の減速につながっていると思われます。

このカテゴリでは認定量の取り消しも目立っていますが、このように遅々として導入が進まない状況が改善されなければ、認定取り消しはこれからどんどん増えていくのではないでしょうか。


※参照資料:
[1]固定価格買取制度 情報公開用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

※関連記事:
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2015年09月10日

2015年5月末時点の太陽光発電の認定量(新規認定分)は、住宅(10kW未満)が約3.9GW・非住宅は約79GW、メガソーラーは完全に退潮

「固定価格買取制度 情報公開用ウェブサイト」[1]で9月3日に、20155月末時点の認定量・導入量データが公開されていました。

今回はその中から太陽光発電の新規認定分について、過去約半年分のデータと合わせて推移を見てみました。

計算(表作成)にあたっての注意事項は下記の通り。

  • 計算結果は「新規認定分」のみを対象にしており、「移行認定分」は入れていません。
  • 数値はMW単位に換算しており、1MW未満は四捨五入しています。
    また、カッコ内は前回の数値からの増減です。
  • 各地域の都道府県の内訳は、電力会社の管轄に概ね合うよう、下記の区分としています。
    北海道北海道
    東北青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島
    関東茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川
    北陸富山、石川、福井
    中部新潟、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知
    関西三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山
    中国鳥取、島根、岡山、広島、山口
    四国徳島、香川、愛媛、高知
    九州福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島
    沖縄沖縄
  • 地域別の2014年12月末〜2015年4月末の数字は、前回までの計算結果から引き継いでいます。
    ただし「産業用・1MW以上」のみ、今回新たに計算しました。
  • 数値は検算や見直しを行い、正確さに極力気をつけてはいますが、ミス(項目の見間違い、数値の読み間違い等)が存在する可能性をゼロには出来ないので、その点はご了承ください。

全国の合計

住宅(10kW未満)非住宅(10kW以上)非住宅の規模別(※一部のみ)
50kW未満1MW以上
201412末343567446 2360436452
20151末3519(+85)68102(+656) 23988(+384)36502(+51)
2末3633(+114)70900(+2798) 24588(+601)38243(+1741)
3末3793(+160)78838(+7938) 25165(+577)44777(+6534)
4末3843(+50)78629(-209) 25117(-48)44624(-153)
5末3922(+79)78583(-46) 25387(+270)44299(-324)

これだけ数字が大きくなっていると、もはやGW単位にするのが適当な気がしますが、とりあえず今回はMW単位のままで行きます。

今回は「非住宅」で、規模が完全に対照な「50kW未満」「1MW以上」も併記してみましたが、この2種だけの合計で、全体の約9割を占めており、しかも上記掲載分の半年間で、その割合が殆ど変わっていないことには驚きました。

ただ、今後地上設置型メガソーラーの新規案件が減り、屋根設置型が増加していけば、中間のカテゴリ(50kW以上1000kW未満)の割合が増えていく可能性もあるのでは、と考えます。


住宅用(10kW未満)

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 64250 93548654 553252131 51730
20151末 65
(+1)
257
(+7)
954
(+19)
49
(+0.7)
668
(+14)
562
(+9)
258
(+5)
137
(+5)
540
(+23)
30
(+0.3)
2末 65
(-0.2)
270
(+13)
980
(+26)
50
(+0.9)
683
(+15)
587
(+24)
270
(+13)
140
(+4)
556
(+17)
30
(+0.1)
3末 72
(+7)
275
(+5)
1014
(+34)
51
(+1.4)
721
(+38)
608
(+21)
271
(+0.2)
147
(+6)
603
(+46)
+31
(+0.7)
4末 73
(+1)
280
(+5)
1026
(+12)
52
(+1)
729
(+8)
617
(+9)
274
(+3)
149
(+2)
613
(+10)
31
(+0.2)
5末 76
(+3)
287
(+6)
1049
(+23)
53
(+1)
744
(+15)
630
(+13)
280
(+6)
151
(+2)
622
(+10)
31
(+0.4)

前の項目(全国の合計)の「住宅用」でもそうでしたが、地域別で見ても、伸び幅は多くの地域で前月から拡大しており、新年度に入ってまた2か月分のデータのみとはいえ、住宅用の新規需要は、全国的に速やかに回復している印象です。

特に三大都市圏の関東・関西・中部では、伸び幅が10MWを超えており、人口密度の高い地域が、国内での住宅用太陽光発電の重要市場になっていることが伺えます。

九州も前月に続く10MW増ではありますが、伸び幅は(三大都市圏と違って)いまだ1月の半分以下に留まっており、これは指定ルール導入が住宅用にもはっきり影響しているものと推測します。


非住宅(10kW以上の全て)

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 277010907 135209187784 653350962452 16929535
20151末 2775
(+4)
11024
(+117)
13395
(-125)
970
(+52)
7857
(+73)
6827
(+294)
5222
(+126)
2459
(+7)
17030
(+101)
540
(+5)
2末 2778
(+4)
11729
(+705)
14279
(+884)
1020
(+49)
8283
(+425)
7029
(+201)
5599
(+377)
2486
(+27)
17146
(+116)
551
(+1)
3末 2901
(+123)
13978
(+2248)
15932
(+1653)
1144
(+124)
9306
(+1024)
8485
(+1457)
6130
(+531)
2701
(+215)
17707
(+561)
553
(+1.7)
4末 2843
(-58)
13957
(-20)
15948
(+16)
1145
(+1)
9320
(+13)
8479
(-6)
6113
(-17)
2706
(+4)
17565
(-142)
552
(-0.6)
5末 2837
(-6)
13664
(-293)
16048
(+100)
1149
(+4)
9384
(+65)
8522
(+43)
6131
(+18)
2731
(+25)
17566
(+0.8)
550
(-2)

非住宅は、全国の合計では324MWもの減少と、新規需要の縮小傾向が強く感じられるものでしたが、地域別でみてみると、地域ごとの差がはっきり生じているのが見て取れます。

特に、東北は約300MWものマイナスである一方で、関東は100MWのプラス。

その他の地域を見ても、住宅用が好調な関東・中部・関西が、非住宅でも同様に好調であり、これは2015年度に入り、地域間の新規需要の格差が明確化しつつある、ということかもしれません。


非住宅・50kW未満

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 5731572 53542963544 23221729954 6860398
20151末 575
(+2)
1611
(+39)
5459
(+105)
301
(+5)
3632
(+88)
2375
(+53)
1776
(+46)
974
(+20)
6881
(+20)
403
(+5)
2末 571
(-4)
1656
(+44)
5685
(+226)
304
(+2)
3752
(+120)
2459
(+84)
1853
(+77)
997
(+23)
6894
(+13)
417
(+15)
3末 583
(+12)
1674
(+19)
5847
(+161)
316
(+12)
3965
(+213)
2593
(+134)
1882
(+29)
1026
(+29)
6861
(-33)
419
(+1.2)
4末 582
(-1)
1675
(+1)
5857
(+10)
315
(-0.3)
3973
(+8)
2606
(+13)
1869
(-13)
1031
(+5)
6791
(-71)
419
(+0.1)
5末 581
(-1)
1689
(+14)
5977
(+119)
318
(+2)
4036
(+63)
2643
(+38)
1893
(+24)
1041
(+10)
6791
(+0.2)
419
(+0.5)

非住宅のうち最小カテゴリの「50kW未満」では、住宅用と同じく関東・中部・関西の伸びが際立っており、大都市圏において、少ない設置面積での新規需要が旺盛であることが伺えます。

他の地域も北海道以外はプラスになっており(東北でさえしっかり14MWの増加)、また次の項目で見るメガソーラーが完全に退潮していることから、今後はこの「50kW未満」が、国内産業用の主要カテゴリとしての地位を強めていくものと予想します。


非住宅・1MW以上

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 19088870 64144793151 320128461031 846784
20151末 1909
(+1)
8934
(+64)
6137
(-277)
508
(+29)
3108
(-42)
3385
(+183)
2896
(+50)
1013
(-18)
8529
(+61)
84
(0)
2末 1915
(+6)
9566
(+632)
6583
(+447)
546
(+38)
3300
(+191)
3457
(+72)
3174
(+278)
1015
(+2)
8607
(+79)
81
(-3)
3末 1998
(+84)
11751
(+2186)
7812
(+1229)
634
(+88)
3968
(+668)
4589
(+1132)
3633
(+459)
1161
(+146)
9149
(+542)
81
(-0.3)
4末 1942
(-56)
11733
(-19)
7814
(+3)
635
(+1)
3969
(+1)
4569
(-20)
3627
(-7)
1162
(+1)
9092
(-57)
81
(0)
5末 1937
(-6)
11426
(-307)
7789
(-25)
636
(+1)
3971
(+2)
4569
(-0.3)
3621
(-6)
1174
(+12)
9097
(+5)
80
(-2)

前回までは「非住宅・50kW以上」を表にしていましたが、現状を掴むにはいまいち不足と感じたので、今回からそのカテゴリは中止し、代わりにメガソーラーの集まりである「1MW以上」を見ることにしました。

計算結果を見ると、特に東北については、「非住宅」全体の実に9割近くを、この「1MW以上」が占めていることに驚きます。

東北は、認定量に対する導入量の割合が際立って低い(10%に届いていない)地域でしたが、これだけメガソーラーに偏っているのでは、無理も無い気がします。

こうなると認定済み分のうち、実際の稼動に漕ぎ着けられるのが一体どの程度になるのかが、非常に懸念されるところです。

他の地域を見ても、前月から増えているのは4地域のみ(しかも3地域が10MW未満のプラス)で、むしろマイナスになった地域は6地域(東北含む)と、メガソーラーにかつての勢いは完全に無くなっていることが、はっきりと感じられます。


※参照資料:
[1]固定価格買取制度 情報公開用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

※関連記事:
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2015年09月08日

パナソニック「エコソリューションズ」セグメントの2015年4-6月期は減収減益、太陽電池に関する言及は殆ど無し

パナソニック社が7月29日に、2015年度第1四半期(2015/4-6)の業績を発表していました[1]。

その中で、太陽電池を含む「エコソリューションズ」セグメントの状況は下記の通り。


業績

※金額は1億円未満を四捨五入、カッコ内は前年同期比。
※2014/4-12は比較のために、当ブログで過去にチェックしていた数字を記載したものです。

売上高営業利益
2014/4-121兆2243億円(2%増)757億円(7%増)
2015/4-63702億円(4%)92億円(43%)

背景

  • 売上高の減少
    • 前年同期にあった受注残(大雪で納入できなかった分や、消費税率アップ前の駆け込み需要での分)
    • 今期のマイナス要因(国内住宅市場の回復遅れや、ソーラーの市況悪化)
    により、ハウジングシステム事業やエナジーシステム事業が減収となった。
  • 営業利益の減少
    材料合理化などは効果があったものの、
    • 販売の減少
    • 価格の下落
    • 為替の影響
    により、大幅な減益となった。

発表から1ヶ月以上が経っているものの、国内大手メーカーの1社の動向として今回見てみましたが、期待に反して、太陽電池事業に絞っての明確な言及はほぼ無し。

パナソニックは屋根設置向けへの注力を表明していますが、最新の国内モジュール出荷統計(2015年4-6月期)では「住宅」が前年同期比17%減、「非住宅・500kW未満」は23%減。

パナソニックのモジュール販売量も前年から2割前後は落とした可能性があり、そのため「エコソリューションズ」セグメントの業績に貢献しなかったと考えれば、特段の記載が無いのも納得が行きます。

国内市場にこれまでのような成長が期待できない以上、今後太陽電池事業の業績を上げるには、成長が見込まれる海外市場での展開が、不可欠になっているのではないでしょうか。


※参照資料:
[1]2015年度 第1四半期 連結決算概要(パナソニック社)
http://news.panasonic.com/press/news/data/2015/07/jn150729-4/jn150729-4.html

※関連記事:
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昭和シェル石油「エネルギーソリューション事業」の2015年上半期は売上高552億円(16.1%減)・営業利益は17億円の赤字、国内市場は競争激化

昭和シェル石油が8月6日に、2015年第2四半期累計期間2015/1-6)の業績を発表していました[1]。

その中で、太陽電池を含む「エネルギーソリューション事業」の状況は下記の通り。


業績

※金額は1億円未満を四捨五入、カッコ内は前年同期比。
※比較のために、当ブログでチェックしていた過去年の数字を、合わせて記載しています。

売上高営業利益
2010年通期289億円116億円の赤字
2011年通期658億円(289億円)289億円の赤字
2013年通期1572億円(83.4%増)176億円
2014年通期1386億円(1.8%)176億円(1億円増)
2015/1-6552億円(16.1%)17億円の赤字(128億円)

背景

  • 太陽電池パネルの出荷量
    上半期全体では前年同期比減。
    ただし2Q単独では、国内向け中心に前四半期(1Q)から大幅に伸び、前年同期並みに回復した。
  • パネル販売価格の見通し
    • 国内での販売価格の下落傾向(FITの買取価格引き下げによる)
    • 単価が比較的低い海外向け出荷の増加
    により、今後の販売価格は下落が見込まれる。

またつい昨日には、「東洋経済オンライン」でソーラーフロンティア社長へのインタビュー記事が掲載。
その記事の中から現状に関するデータを、今回の業績の関連情報として抜き出してみました。

  • ソーラーフロンティアの2015年上半期が赤字(推定30億円程度)化した原因
    下記の3点。
    • 東北「第4工場」での先行負担(まだ商業生産に至らず)
    • 太陽光発電所のBOT(Build, Operate, Transfer)における先行負担
    • 日本国内市場での競争激化(足元の需要冷え込み、価格競争の激化)
  • パネル価格の下がり具合
    国内では、過去1年間で15%程度は下がったとみられる。
    分野によっては(メガソーラー向け等)2割前後の低下。
  • ソーラーフロンティアの売上高の中身
    現状では、
    • 住宅向け:全体の10%程度
    • BOT:同15〜20%程度

2015年上半期の売上高の減少幅(前年同期比16.1%減)は、JPEAによる2015年4-6月期のモジュール出荷統計における、国内向け出荷量全体の減少幅(14%)・国内向け「その他」の減少幅(15%減)と概ね同程度であり、ソーラーフロンティア社のモジュール販売は市場の状況にほぼ沿うものだったと思われます。

ただ、今回は上半期分のみとはいえ、売上高の減少幅は前年(2014年)通期と比べて大幅に広がっており、国内市場(特に産業用)の縮小が顕著なことが、ここでも浮き彫りになった印象です。

いっぽう営業利益の赤字転落については、「東洋経済」の記事で原因が明示されていて判りやすいですが、特に「国内での競争激化」を除く2点は、今後の業績向上に繋がりうる要素として、決して無駄な赤字にはならないものと予想します。

その中でBOTにおける先行負担の大きさは、ちょうどシャープが米Recurrent社を売却した理由と同じですが、1年または数年単位で見たときに、売上と利益がしっかりプラスになるのであれば、手がけるメリットは十分にあるのでは、と考えます。

最後に、太陽電池分野で幅広い展開(住宅用と産業用、国内と海外)を手がけていくという方針は、米国のFirst Solar社やSunPower社、また中国のトップメーカーとも共通するものであり、厳しい状況が取り沙汰される日本の大手メーカーの中では、現在最も力強さと説得力があるように感じます。


※参照資料:
[1]平成27年12月期 第2四半期決算について(昭和シェル石油)
http://www.showa-shell.co.jp/press_release/pr2015/0806.html
[2]昭和シェル、ソーラー子会社はどう戦うのか(東洋経済オンライン)
http://toyokeizai.net/articles/-/83221

※関連記事:

2015年09月03日

2015年度1Qの日本の太陽電池モジュール出荷量は1738MW(前年同期比13%減)、住宅用での国内企業シェアは90%を割り込む

太陽光発電協会(JPEA)が8月31日に、2015年度第1四半期2015/4-6)の日本の太陽電池出荷統計を発表していました。[1]。

今回はその中からモジュール出荷量について、当ブログで前回まとめたデータに継ぎ足すかたちで、国内向け出荷を中心に、状況の推移を見てみました。

その前に、注意事項は次の通り。

  • 一部の数値は、当ブログ管理人が計算しています。(前年同期比の増減など)
  • 出荷量の数値は見やすいよう、四捨五入してMW単位にしています。
  • 各々の数値は、極力気をつけて計算・記載してはいますが、誤りが無いとは言い切れませんので、ご了承ください。

出荷量全体(国内・海外企業の合計)

※カッコ内は前年同期比での増減。

総量国内向け海外向け
2012年度4Q18371734103
2013年度1Q1664(204.1%増)1654(271.4%増)10(90.2%)
2Q2112(193.2%増)2075(230.9%増)38(59.6%)
3Q2063(86.7%増)2043(103.6%増)20(79.8%)
4Q2786(52%増)2775(60%増)12(89%)
2014年度1Q2008(21%増)1882(14%増)126(−)
2Q2567(21%増)2386(15%増)180(−)
3Q2461(19%)2239(10%増)222(−)
4Q1888(5%)1791(7%)97(72%増)
2015年度1Q1738(13%)1612(14%)125(増減なし)

この項目は前回はまとめていませんでしたが、やはりまず全体の数字を掴む必要があることから、今回調べなおして表にしました。

「海外向け」については、2014年度1Qから海外生産分も含む数値に変更されているために、数値が大きくなっています。

「総量」と「国内向け」では基本的に、年度末の4Qに最大になり、次の1Qには一旦減る、という傾向が伺えますが、今回(2015年度1Q)については明らかに前年同期を下回っており、国内市場が縮小に転じていることは、もはや否定できないと思われます。

その要因としては、年度末であったはずの前四半期(2014年度4Q)が、前年同期比だけでなく前四半期(3Q)比も減少に転じていることから、接続申込の回答保留〜指定ルールの導入が、特に大きく響いたことが推測されます。


国内企業の出荷先別

※カッコ内は前年同期比での増減。

国内向け海外向け
2012年度4Q1286336
2013年度1Q1178114
2Q150177
3Q1436133
4Q1929(50%増)56(83%)
2014年度1Q1300(10%増)90(21%)
2Q1693(13%増)133(73%増)
3Q1486(3%増)177(33%増)
4Q1790(7%)97(73%増)
2015年度1Q1088(16%)75(17%)

2013年度以前の「海外向け」は、(前項と異なり)日本企業による海外生産分を含んでいるために、前項の「海外向け」よりも数値が大きくなっています。
(※今回は手間の都合で、本項の数値は前回のままにしているので、ご容赦ください)

「国内向け」の減少幅は、前項の数値(海外企業含む)より2ポイント大きく、今回も日本メーカーが国内市場で若干シェアを落としたことが伺えます。

かと言って「海外向け」のほうが増えたわけでもなく(むしろ2割弱の大幅減)、残念ながら国内・海外の双方で、日本メーカーがじりじりと後退している印象を受けます。


国内向け出荷量の種類別(国内・海外企業の合計)

※カッコ内は前年同期比。

シリコン単結晶シリコン多結晶その他
2012年度4Q587908248
2013年度1Q588884182
2Q6711186217
3Q6391114289
4Q1072(83%増)1521(68%増)180(27%)
2014年度1Q735(25%増)935(6%増)212(16%増)
2Q903(35%増)1328(12%増)156(28%)
3Q696(9%増)1285(15%増)257(11%)
4Q786(27%)1796(18%増)127(29%)
2015年度1Q503(31%)928(1%)181(15%)

モジュールの種類別では、単結晶型の減り幅が3割超と大きい一方で、多結晶型はほぼ横ばい(1%減)なのが、非常に意外でした。

次項の「用途別」では、「非住宅・500kW以上」向けが微減であり、それが多結晶型の出荷量維持につながったものと推測します。

一方で、狭い設置面積に向くはずの単結晶型の減少幅は、次項「住宅」向け(17%減)と「非住宅・500kW未満」(23%減)の各々の減少幅を大きく上回っており、ここにどのような事情があったのかは、非常に気になるところです。

昨年から不振が続いてきた「その他」の減少幅は、今回は意外にも総出荷量の減少幅(13%減)を2ポイント下回る程度であり、薄膜型の不振が囁かれる中でも健闘したことが伺えます。


国内向けの用途別(国内・海外企業の合計)

カッコ内は前年同期比での増減。

住宅非住宅の合計非住宅・
500kW以上
非住宅・
500kW未満
2012年度4Q5631170408763
2013年度1Q5721080452629
2Q5401534747787
3Q5861456770686
4Q669(19%増)2105(80%増)926(127%増)1179(55%増)
2014年度1Q493(14%)1388(29%増)657(45%増)731(16%増)
2Q529(2%)1857(21%増)830(11%増)1027(30%増)
3Q459(22%)1780(22%増)1108(44%増)671(2%)
4Q492(26%)2217(5%増)1185(28%増)1032(12%)
2015年度1Q412(17%)1200(14%)636(3%)564(23%)

「住宅」「非住宅」ともに10%超の減少であり、国内市場の縮小傾向が、より顕著に感じられる結果です。

ただ今回は、非住宅の中でも「500kW以上」と「未満」で減り幅が大きく異なっており、大規模発電設備向けではモジュール需要が比較的堅調だったと推測されます。

その一方で、設置面積の小ささから発電性能の高さ(変換効率など)が重視される用途であり、また今後の国内市場の主流分野になっていくかと思われた「住宅」「非住宅・500kW未満」向けで、縮小幅が大きくなっているのは、かなり気になるところです。

同分野に注力する方針を示しているパナソニックRECといったメーカーにとっては、意外にも厳しい状況となりつつあるのかもしれません。


国内向けの用途別(国内企業のみ)

※カッコ内は、先の項目(国内・海外企業の合計)での値に占める割合。
前年同期比ではありません)

住宅非住宅の合計非住宅・
500kW以上
非住宅・
500kW未満
2014年度1Q442(90%)858(62%)503(77%)355(49%)
2Q484(91%)1209(65%)598(72%)611(59%)
3Q427(93%)1059(59%)453(41%)605(90%)
4Q446(91%)1345(61%)588(50%)756(73%)
2015年度1Q366(89%)721(60%)282(44%)439(78%)

最後に国内メーカーの「用途別」シェアを見ると、まずこれまで9割超をキープしてきた「住宅用」が、今回は(1ポイントのみとはいえ)90%を下回っています。

例えばTrina Solar社は楽天市場にもストアを出店していますが、そのような海外メーカーによる認知度アップや拡販の取組みが、まだ僅かではありますが、市場シェアに変化を生み出しつつあるのではないでしょうか。

「非住宅」については、前項では前年同期比横ばいだった「500kW以上」で、日本メーカーのシェアが50%を割り込んでおり、海外メーカーのシェア拡大が進んでいることが伺えます。

ただし「500kW未満」では逆に盛り返しており、規模の小さい発電設備向けでは、日本メーカーがまだまだ優位性を発揮できているものと思われます。


※参照資料:
[1]日本における太陽電池出荷量2015年度第1四半期(JPEA)
http://www.jpea.gr.jp/pdf/statistics/h271q.pdf
[2]太陽電池の出荷統計(2012・2013年度)(同上)
http://www.jpea.gr.jp/document/figure/index.html

※関連記事:
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