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2015年11月24日

北海道大学が「カメレオン発光体」により、結晶シリコン型太陽電池の変換効率を2%アップ

2ヶ月近く前になりますが、北海道大学2015年10月8日

  • 温度変化により発光色が変わる「カメレオン発光体」を応用することで、結晶シリコン型太陽電池の変換効率2%アップすることに成功した。
と発表していました[1]。

まず「カメレオン発光体」の概要を、[2]から抜き出してみました。


  • 発表時期2013年5月
  • 想定用途
    元々は
    • 超音速旅客機
    • 大気圏突入型の宇宙船
    の開発における利用が想定されていた。
    (風洞実験における機体表面の温度計測用)
  • 特徴
    希土類により構成されるポリマー分子であり、次の特徴・利点を持つ。
    • 計測温度の幅広さ
      発光色(※照射される紫外光を変換)は、温度変化に伴い
      ・低温域(セ氏-80度):緑色
      ・中温域:レモン色〜黄色〜オレンジ色
      ・高温域(セ氏200度):赤色
      と変化する。
      これにより従来の塗料と比べて、温度計測の
      ・範囲(セ氏-80度〜220度を計測可能)
      ・精密さ
      を向上できる。
    • 高い耐久性
      特殊構造により、セ氏300度にも耐え得る。
      (高温でも分解しない)
    • 発光効率が高い。

そして、太陽電池パネルへの応用については下記の通り。


  • 適用方法
    「カメレオン発光体」の誘導体を、結晶シリコン型太陽電池パネル内のEVAフィルムに入れた。
  • 作用と効果
    「カメレオン発光体」が、照射光の中の紫外光を吸収して、赤外領域に発光する。
    これにより太陽電池の光吸収領域が増え、変換効率が2%アップする。
  • 耐久性:耐久性試験では、10年間持つとの結果が得られている。

[2]を読む限り、太陽電池への応用に関しては正直、曖昧な部分が目立ちますが、興味深い成果であることも確かです。

個人的にはまず、次の3点が気になるところです。

  • 機能維持の寿命:
    国内大手メーカーがいずれも10年以上の保証を用意している[3]〜[6]現状では、耐久性試験による「10年」という結果は不十分と考えます。
  • PID現象への影響:
    封止材にこれまでに無い物質(カメレオン発光体)を導入することで、PID現象が発生しやすくなる、ということは無いのか。
  • 費用対効果:
    「カメレオン発光体」の価格によっては、発電量の増加による収益増加分を、導入によるコスト増が上回る可能性があるのではないでしょうか。

とはいえ、アップ幅の「2%」がモジュール変換効率(%)のポイント数とすれば、元の変換効率が20%の場合、「カメレオン発光体」の導入後は22%。
発電量が単純に1割増えることになり、これま決して無視できない効果だと考えます。

商業段階への導入を実現するにしても、相応の時間が必要になるでしょうが、結晶シリコン型の発電性能アップの可能性の一つとして、北海道発のこの技術が花開くことになれば・・・とも思います。


※参照資料:
[1]カメレオン発光体を太陽電池へ応用−シリコンの交換効率2%アップ!(北海道大学)
http://www.hokudai.ac.jp/news/151008_eng_pr.pdf
[2]【記者会見】"温度変化を感知"カメレオン発光体 ―新時代の宇宙船開発に貢献―(同上)
http://www.hokudai.ac.jp/news/2013/05/post-244.html
[3]住宅用太陽光発電システム サービス品質(京セラ)
http://www.kyocera.co.jp/solar/pvh/features/4quality/service.html
[4]長期保証の安心感(パナソニック)
https://sumai.panasonic.jp/solar/guarantee.html
[5]20年・15年パワフル保証(有償)(東芝)
https://www.toshiba.co.jp/sis/h-solar/powerful/support/long/index_j.htm
[6]まるごと15年保証(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/sunvista/step2/15years/
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 研究・開発の動向

2015年11月23日

ウエストHDが香川県・高松市の溜め池で、国内最大規模(約2.7MW)の水上メガソーラーを建設予定

ウエストホールディングス社が2015年11月18日に、

  • 香川県高松市内で、国内最大規模の水上設置型メガソーラーを建設する。
との計画を発表していました[1]。

事業の概要は下記の通り。


  • 場所:高松市香川町川内原にある、同市のため池(約25万m2
    ※メガソーラーを設置するのは、その一部。
  • 発電容量2688kW
    ※これまでの国内トップ規模は、京セラ等が兵庫県に設置した2300kWの設備[2]。
  • 事業者:子会社「ウエストエネルギーソリューション」
  • O&M:子会社「ウエストO&M」が担当する。
  • 稼動開始時期2016年7月の予定。

京セラは今年1月に千葉県・山倉ダムでの13.4MWのプロジェクト計画を発表しており、「水上メガソーラー国内一位」の座も遠からず入れ替わる可能性がありますが、それでも国内でメガソーラーの認定量が(増加どころか)減少に転じている中で、水上設置型の大規模プロジェクトが連続して立ち上がっていることは、興味深い動向です。

そう言えば、京セラの案件で採用されている水上用架台は仏シエル社のものであり、また水上設置型は韓国のLS産電も、先駆的に開発に取り組んできた筈。

それにも関わらず、世界最大規模の水上設置設備が(それら企業の地元ではなく)日本にある、というのは面白い状況ですが、それだけ日本は他国に比べて、水上メガソーラーに適した設置場所が際立って多い、ということなのかもしれません。

ただ四国電力管内の太陽光発電は、

  • 接続可能量(指定電気事業者になる境界値):257万kW[3]
  • 2015年11月13日時点での設備量(接続済み+契約申込み済み):255万kW[4]
と、接続上限まで残り2万kW(=20MW)しかなく、同地域での水上メガソーラーの新規案件も、(年間の出力抑制時間が明確化しない限り)今後は大きくペースダウンせざるを得ないものと予想します。


※参照資料:
[1]日本最大の水上メガソーラーを香川県高松市のため池に建設します。(ウエストホールディングス社)
http://www.west-gr.co.jp/news/detail.php?id=480
[2]世界最大 「兵庫・加西市逆池水上メガソーラー発電所」の稼働開始について(京セラ)
http://www.kyocera.co.jp/topics/2015/0501_khfp.html
[3]太陽光発電設備の系統連系に関するお取扱いについて(平成27年7月13日掲載)(同上)
http://www.yonden.co.jp/energy/n_ene_kounyu/renewable/pdf/pv_important_news_1507.pdf
[4]太陽光発電設備の申込み状況(四国電力)
http://www.yonden.co.jp/energy/n_ene_kounyu/renewable/moshikomi_jyokyo.html

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 国内のメガソーラー

2015年11月22日

ソーラーフロンティア社が2年以内に、CIGS太陽電池パネルの製造コストを2割低減する見通し

2015年10〜11月のニュース記事[1]〜[3]で、

  • ソーラーフロンティア社が、CIGS太陽電池パネルの製造コスト約2割低減する見通しを立てた。
と報じられていました。

今回はそれらの記事から、主な数字などを抜き出してみました。


  • 低減後の製造コスト:約40セント/W
    2年以内の実現を目指す。
    ※生産設備の減価償却が完了した後は、約30セント/Wも有り得る。
  • 比較用の数値
    メーカーパネル生産コスト
    現在のソーラーフロンティア社50セント/W
    中国の主要メーカー(※BNEF調べ)42〜49セント/W
    ※平均販売価格は58〜60セント/W。
  • コスト低減の方法
    下記3点が挙げられている。
    • 製造ラインのコンパクト化(設備投資額・運用費用の低減)
    • モジュール構造の変更(素材コスト削減)
    • 製造にかかる時間の短縮(現行の24時間を、8時間に短縮)

これらの情報はソーラーフロンティア社の正式発表ではありませんが、各記事[1]〜[3]とも同社へのインタビューに基づくものであり(特にブルームバーグの記事では、平野敦彦社長の名前が出ている)、根拠の無い情報では全く無いことが伺えます。

今年完成したばかりの東北工場については、新技術を導入してモデル工場とする方針が示されてはいましたが、現行から約2割もの生産コスト低減が視野に入っているとなると、コスト競争力の大幅強化という点で、想像以上に重要な役割を担うと考えられます。

一方で現在主流の結晶シリコン型においては、シリコンウエハーを(インゴットの切断ではなく)直接製造する技術の開発が進められており、例えば米1366 Technologies社の「Direct Wafer Technology」では、ウエハー製造コストを半減できるとされています。

また独NexWafe社の「EpiWafer」[4]も、同じくウエハーコストを半減するとしており、そして太陽電池モジュールの製造コストでは「20%低減することにつながる」とのこと。

将来的にこれらの技術の商業生産への適用が実現した場合は、結晶シリコン型が更に価格競争力を高めることになりますが、それでもソーラーフロンティア社によるコストダウン見通しは、価格競争に対抗できる水準と考えられるので、今後のPV市場での生き残りをかける意味でも、達成・実現には強力に期待したいところです。


※参照資料:
[1]ソーラーフロンティア:パネルのコスト削減へ−製造工程を見直し(ブルームバーグ)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWGB0M6KLVRL01.html
[2]Solar Frontier Eyes Lower Panel Costs With Production Overhaul([1]の元記事)
http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-10-19/solar-frontier-eyes-lower-panel-costs-with-production-overhaul-ifxiq6ti
[3]ソーラーフロンティア、太陽電池の製造コスト低減世界一が視野に(日経テクノロジーonline)
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/111301162/
[4]太陽電池のSiウエハーをCVDで作製、製造コストを半減へ(同上)
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/102000802/

※関連記事:

2015年11月17日

独SMA社は2014年には約1600人を解雇、業績は2015年に入り改善が続く

ドイツのPV用インバータメーカー「SMA Solar Technology」社が11月12日に、2015年3Q累計期間(2015/1-9)の業績を発表していました[1]。

今回は過去の業績発表[2]〜[4]と合わせて、主な数字と状況を抜き出し、表にまとめてみました。


業績

※金額の単位はユーロ、カッコ内は前年同期比。

販売量
(出力ベース)
売上高海外売上高
の割合
営業利益
(利息と税引前)
2013通期(1-12月)9億3250万71.0%8910万の赤字
2014 1Q(1-3月)1.0GW1億7630万71.1%2240万の赤字
2Q累計(1-6月)2.0GW3億4120万73.4%6240万の赤字
3Q累計(1-9月)3.3GW5億4930万75.9%7270万の赤字
通期(1-12月)約5.0GW8億540万(13.6%)76.0%1億6490万の赤字
2015 1Q(1-3月)1.7GW2億2630万(28%増)88.0%540万の赤字
2Q累計(1-6月)3.2GW4億2930万(26%増)87.2%1490万の赤字
3Q累計(1-9月)5.0GW6億9920万(27%増)86.7%340万の黒字

背景

売上・利益地域別
2014通年(1-12月) 価格圧力は全ての地域・セグメントで重く、インバータの世界需要(約40GW)は前年比10%減となった。 (※SMA社の世界シェアは約20%)
SMA社は世界で、約1600人のフルタイム労働者を解雇せざるを得なかった。
欧州と中国で、政治的条件の変化によりインバータ需要が減少。
これは、北米の需要増でも相殺できなかった。
欧州需要の減少は深刻で、ドイツの需要は前年から半減。
中国の子会社「Zeversolar」も、損失を出した。
20151Q累計(1-3月) 売上増加の大部分は、大規模発電所セグメントによる。
営業利益の前年同期比増は、
  • 販売量の増加
  • 固定費の削減
  • 為替レートの変化
による。
海外では
  • 北米
  • 日本
  • グレートブリテン
  • 豪州
が最重要市場。
2Q累計(1-6月)売上増の大部分は「Utility」(大規模発電所)セグメントによるが、2Qには
  • 「Residential」
  • 「Commercial」
の2セグメントの伸びも重要だった。
営業利益の前年同期比増の要因は、1Qと同じ。
同上。
3Q累計(1-9月) 売上増の大部分は「Utility」セグメントによるが、同時に
  • 「Residential」「Commercial」セグメント
  • サービス事業
も売上増に寄与した。
営業利益の伸びの要因は、2Q累計と同じ。
同上。

太陽光発電市場は近年、世界的に拡大が続いているので、PV用パワコンの販売シェアが世界トップクラスであるSMA社が、つい数ヶ月前まで営業赤字だったというのは非常に意外でしたが、それだけ(かつての最大市場だった)欧州市場縮小の顕著さが伺えます。

また中国についても、同国の大手モジュールメーカーの業績をこれまで見てきた限り、(各社固有の状況はともかく)全体のモジュール需要には特に目立った縮小は見られなかったので、2014年にインバータ需要が減少したという[4]での記述は、やはり非常に意外でした。

外資系のメーカーが何らかの形で締め出しを食らったのでは、というのはあくまで私の勘ぐりですが、中国なら十分有りえる気もします。

それでも2015年以降は、販売量・売上高とも明らかに伸びており、市場の変化に応じて重点地域をシフトしていくことは、苦戦が続く日本の大手モジュールメーカーにとっても、必要なことかもしれません。

SMA社は営業利益も、2015年に入って大幅に改善していますが、その一方で2014年に解雇した約1600名という人数は、2013年12月時点の雇用者数(4649名[5])の約1/3に相当するものであり、文字通り「extremely painful」な犠牲を払っての利益改善であることが伺えます。

ともかく太陽光発電市場が「成長市場」と言っても、その環境(市場の変化、他社との競争)は非常に厳しいことが、良く伺える業績内容です。


※参照資料:
[1]SMA Solar Technology AG Generates Positive Operating Earnings from January to September 2015(SMA Solar Technology社)
http://www.sma.de/en/investor-relations/corporate-news/details/news/13604-sma-solar-technology-ag-generates-positive-operating-earnings-from-january-to-september-2015.html
[2]SMA Solar Technology AG Significantly Increases Sales in First Half of 2015 and Improves Operating Earnings(同上)
http://www.sma.de/en/investor-relations/corporate-news/details/news/13368-sma-solar-technology-ag-significantly-increases-sales-in-first-half-of-2015-and-improves-opera.html
[3]SMA Solar Technology AG Posts Significant Sales Growth and Improves Operating Earnings in First Quarter of 2015(同上)
http://www.sma.de/en/investor-relations/corporate-news/details/news/13294-sma-solar-technology-ag-posts-significant-sales-growth-and-improves-operating-earnings-in-firs.html
[4]2014 Result: SMA Solar Technology AG Reports Considerable Loss Due to Market Downturn in Europe, Weak Business in China and One-Time Items(同上)
http://www.sma.de/en/investor-relations/corporate-news/details/news/13270-2014-result-sma-solar-technology-ag-reports-considerable-loss-due-to-market-downturn-in-europ.html
[5]SMA Solar Technology(Wikipedia)

※関連記事:
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2015年11月13日

京セラの2015年4-9月期の「ソーラーエネルギー事業」は売上減も、利益は原価低減により大幅改善した様子

京セラが10月29日に、2015年度2Q累計期間2015/4-9)の業績を発表していました[1]。

今回は、以前にチェックし忘れていた1Q発表[2]と合わせて、「ソーラーエネルギー事業」に関する部分を抜き出してまとめてみました。


「ファインセラミック応用品関連事業」の業績

※金額は1億円未満を四捨五入。

売上高純利益
20151Q(4-6月)525億円(2.4%)36億円(27.0%増)
2Q累計(4-9月)1136億円(8.9%)80億円(38.9%増)

「ソーラーエネルギー事業」の状況

20151Q(4-6月)日本公共・産業向けの売上高が減少
(※ただしセグメント利益は、各事業(ソーラーエネルギー事業含む)で原価低減を図ったことで増加)
2Q累計(4-9月)売上高は減少
地域別の売上高は、
  • 「日本向け」「その他(日・亜・米・欧の他)向け」:減少
  • 「米国向け」:売上増
(※ただしセグメント利益は、原価低減を図ったことで大幅に増加した)

例によって、「ソーラーエネルギー事業」単独での具体的な数字は一切記載されていませんが、同事業を含む「ファインセラミック応用品関連事業」セグメントの取扱製品を見る限り、やはりPV関連が最も業績を左右する製品と推測されます。

その意味で同セグメントの売上減からは、太陽電池販売などにおける京セラの苦戦が伺えますが、一方で利益は(前年から)驚くほどの改善を見せており、「ソーラーエネルギー事業」では一体どのような「原価低減」の取組みを行っているのかが、非常に気になるところです。

また地域別では「米国向け」の売上高が伸びたとのことですが、例えば米SunPower社の2015年7-9月期では、特に北米で住宅向け需要が好調だったとのことで、京セラも米国市場では、住宅向けの販売が伸びている可能性が考えられます。

京セラだけではありませんが、一度は(FITで急膨張した)日本市場に最大限に注力していた日本メーカーが、今後再び海外市場での販売拡大を進めることができるのかどうか、強く注目したいところです。


※参照資料:
[1]2016年3月期 第2四半期 決算短信(京セラ)
http://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/rt151029.pdf
[2]2016年3月期 第1四半期 決算短信(同上)
http://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/rt150730.pdf
[3]ファインセラミック応用品関連事業(同上)
http://www.kyocera.co.jp/company/division/fine_ceramic_applications.html

※関連記事:
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2015年11月12日

SunPower社の2015年3Qは売上高3億8000万ドル(前年同期比43%減)、「Residential」セグメントが最も好調で、「Commercial」セグメントも粗利益率が14.9%にアップ

SunPower社が10月28日に、20153Q2015年7-9月)の業績を発表していました[1]。

概要は下記の通り。


業績(GAAP)

※金額は100万ドル未満を四捨五入。
 また一部の数字(前年同期比)は、当ブログ管理人が計算しました。
※1Q・2Qの数字は、過去の発表から抜き出しました。

売上高粗利益率R&Dの費用営業利益
20151Q(1-3)4億4100万ドル
(36.3%)
20.6%
(2.9pt)
2100万ドル
(26%増)
1100万ドルの赤字
(7300万ドルの黒字)
2Q(4-6)3億8100万ドル
(25%)
18.6%
(0.1pt増)
2100万ドル
(24%増)
3300万ドルの赤字
(700万ドルの黒字)
3Q(7-9)3億8000万ドル
(43%)
16.5%
(0.1pt増)
2500万ドル
(44%増)
4400万ドルの赤字
(2300万ドルの黒字)

今回は売上高が4割も減っていますが、前年同期には

  • 「Solar Star Projects」(579MW)
  • 「Quinto project」(135MW)
という大規模プロジェクトがあり、これが今回(2015年3Q)の大幅な前年同期比減に繋がったものと思われます。

しかしそれにも関わらず、粗利益率は前年同期比とほぼ同水準であり、「Power Plant」以外のセグメントでも、利益率が向上していることが推測されます。

営業利益はまた意外にも、今年はこれまで赤字続きですが、この理由について言及は無し。
私も正直良く判りませんが、発電所運営を専門に手がける「8point3」社の準備絡みなかも、と想像します。

そして研究開発への投資は、前年より大幅に増額されており、新しい技術・製品やソリューションの開発に、これまで以上に力を注いでいることが伺えるもので、例えば後述する「Helix platform」も、R&Dへの注力による成果なのかもしれません。


セグメント別の業績

  • 売上高
    ※カッコ内は総売上高に占める割合。(前年同期比ではありません
    ResidentialCommercialPower Plant
    20151Q(1-3)1億5500万ドル(35%)4900万ドル(11%)2億3600万ドル(54%)
    2Q(4-6)1億5200万ドル(40%)6300万ドル(17%)1億6600万ドル(44%)
    3Q(7-9)1億6400万ドル(43%)8500万ドル(22%)1億3200万ドル(35%)
  • 粗利益率
    ※{(売上高-売上原価)/売上高}×100で、当ブログ管理人が計算しました。
    ResidentialCommercialPower Plant
    20151Q(1-3)21.0%4.4%23.7%
    2Q(4-6)23.1%6.6%19.0%
    3Q(7-9)22.7%14.9%9.8%

「Power Plant」セグメントが割合を落とした分を、丁度「Commercial」と「Residential」で分け合うかたちとなっており、事業の分散が売上維持に功を奏している印象です。

そして利益率では、「Power Plant」が前四半期から半減し、一方で「Commercial」が倍以上にアップと、全く思いもしなかった変化を見せています。

「Power Plant」の利益率低下は、(明記は有りませんが)業績に認定されたプロジェクトが減少したことに依ると推測されます。

そして「Commercial」の驚異的な利益率アップは、新ソリューションの「Helix platform」[2]が、早々に大きな成果を挙げた可能性が考えられます。


背景

  • 需要は、発電所・分散型ともに堅調だった。
  • 「Power Plant」セグメント
    約束を遂行し、また「8point3 Energy Partners」社へのプロジェクト移行を準備する中で、holdco資産の基盤を構築した。
    具体的には、下記のプロジェクトがある。
    • 「Quinto project」(135MW、現在は8point3社が所有):第4四半期の売上高(非GAAP)に認定される計画。
    • 「Riverside Public Utilities project」(8MW):建設を完了した。
    • 「Roc du Doun power plant」(仏、12MW):同上
    • 中国でのApple社向けプロジェクト(40MW)
    • 「Sulphur Springs Valley Electric Cooperative」向けのプロジェクト(米アリゾナ州、20MW):2016年に受け渡しの予定。
  • 「Commercial」セグメント
    • リピート顧客からの受注は、ポジティブさが続いた。
      「University of California Davis project」(13MW、8point3社が保有)は、今期の業績の力強さに寄与した。
    • 今四半期には、完全統合したソリューション「Helix platform」を発表した。
      これは屋上・カーポート・地上設置向けにデザインされており、
      ・大幅なコスト低減
      ・設置時間の短縮
      ・信頼性の向上
      をもたらす。
      そしてSunPower社独自のエネルギー情報サービスと組み合わせることで、発電・消費の可視化と制御を顧客に提供できる。
  • 「Residential」セグメント
    2Qでは最も良いパフォーマンスのセグメントだった。
    特に北米では、自社製品の品質・信頼性・パフォーマンスが評価され、高水準の需要を維持した。
    またPV一体型マイクロインバータの提案は、市場で大きな引き合いを得ており、今後も次世代ソリューション(「Smart Energy platform」の構築を含む)への投資を続ける方針。

「Power Plant」セグメントでは、(先述の通り)前年同期に比べると、各プロジェクトに小粒の感が否めませんが、1案件の規模が大きいだけに、今後新たな大プロジェクトを受注できれば、また業績が一変すると思われます。

「Commercial」セグメントは、利益率が驚異的にアップしていますが、それが「Helix platform」に依るものとすれば、今後も同水準の利益率を維持し、新たに有力な収益源になることも考えられます。

そして「Residential」セグメントが最も好調で、しかもそれを支えたのが地元・北米市場だったというのは、非常に意外でした。

今後のことはまだまだ判りませんが、大規模発電所関連(EPC等)が最大の稼ぎ頭と思われたSunPower社において、その状況に変化が生じ始めている可能性も、あるのではないでしょうか。


※参照資料:
[1]SunPower Reports Third Quarter 2015 Results(SunPower社)
http://newsroom.sunpower.com/2015-10-28-SunPower-Reports-Third-Quarter-2015-Results
[2]Power of One(同上)
http://us.sunpower.com/commercial-solar-energy-system-helix/

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2015年11月10日

ヘテロ接合セルで長州産業が変換効率21.5%(6インチセル)、カネカが25.1%(5インチセル)を達成

長州産業カネカの各社が2015年10月末に、ヘテロ接合のシリコン結晶型太陽電池において、セル変換効率の記録を更新したことを発表していました[1]〜[4]。

概要は下記の通り。


長州産業

  • 達成した変換効率:156mm角(6インチ)のセルで21.5%
    ※3本バスバーの通常構造の電極(Hパターン)を持つSHJセルから、0.3ポイント向上。
    ※従来のMWT-SHJセルでの記録は20.3%。
  • 用いた技術
    • 長州産業が持つシリコン・ヘテロ接合(SHJ)セル技術
    • ECNの「Metal Wrap Through(MWT)」構造(バックコンタクト構造の一種)
    を組み合わせた。
    (※ECNは、共同実験相手であるオランダ「The Energy Research Centre of Netherlands」の略称)
  • 見込まれるメリット
    • MWT構造によるメリット
      ・配線により生じる影が少ない(得られる電流の増加)
      ・気温の上下動に対する耐久力(寒暖への対応)
      ・基板の薄型化を容易化
      ・銀の使用コスト削減(最大50%減)
    • 生産工程への適用が容易
      従来電極(Hパターン)のSHJ太陽電池の製造工程に、比較的簡単な変更を加えることで、MWT-SHJ太陽電池の量産が可能になる。
  • 今後の方針
    MWTとSHJの融合によりMWTは、長州産業における日本国内の住宅屋根用の次世代技術として、重要な位置づけになる。

カネカ

  • 達成した変換効率5インチセル(152cm2)で25.1%
    ※7月には、6インチセルで24.5%を達成している。
  • 用いた技術
    • 電極構造は従来型(両面電極)。
    • 高品質のアモルファスシリコンによる、結晶シリコン基板の表面欠陥低減技術(カネカ社が開発)
    • 銅めっき法による電極形成技術(同上)
    等。
  • 見込まれるメリット
    現在主流の結晶シリコン太陽電池において、電極構造は両面電極型が主流である。
    そのため今回、同型の実用サイズセルで高い変換効率が得られたことは、高効率な結晶シリコン型太陽電池の実用化に大きく寄与すると期待される。

ヘテロ接合太陽電池は元祖・パナソニックの他、シャープも開発を進めており[5]、更に今回の国内2社による発表と、急に日本メーカーの取組みが表面化してきた感がありますが、FITの制度変更などにより産業用の市場が縮小する中で、国内住宅用でのシェア拡大に向け、国内メーカーが本格的に舵を切りつつある、という印象も受けます。

今回の2社の成果では、セル変換効率の数値はカネカ社のほうが上回っていますが、同社は結晶シリコン型製品の取扱いではまだ日が浅いことから、今回の成果を実際の製品モジュールにどれだけ反映できるかは、未知数の部分があると思われます。

しかし個人的には、結晶シリコン型の発電性能は頭打ちとのイメージが強かったので、(バックコンタクトのように特殊ではなく)一般的な電極構造で約25%という変換効率を実現したことには、結晶シリコン型の可能性を示された思いがしました。

いっぽうの長州産業については、変換効率の数値では劣るものの、MWTを「国内住宅用の次世代技術」と明言されているだけに、コストダウンと性能アップにどの程度の効果をもたらしうるのか、こちらも製品への適用に期待がかかります。


※参照資料:
[1]MWT(メタル・ラップ・スルー)バックコンタクト構造で世界最高水準のセル変換効率更新(長州産業)
http://www.choshu.co.jp/2015/1024102056.html
[2]World record for MWT heterojunction solar cells paves way for high-power and aesthetically appealing modules(ECN)
https://www.ecn.nl/news/item/world-record-for-mwt-heterojunction-solar-cells-paves-way-for-high-power-and-aesthetically-appealing/
[3]実用サイズの太陽電池セルで変換効率25.1%を達成(カネカ)
http://www.kaneka.co.jp/service/news/151026
[4]同上(NEDO)
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100474.html
[5]続々と25%の壁を超える太陽電池、シリコン新時代へ(スマートジャパン)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1404/30/news059.html

※関連記事:
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2015年11月06日

パナソニックの2015年4-9月の「エコソリューションズ」セグメントは売上高7723億円(前年同期比2%減)・営業利益304億円(27%減)、太陽光発電システム販売は大幅減

パナソニック社が10月29日に、2015年度2Q累計期間2015/4-9)の業績を発表していました[1]。

その中から、太陽光発電システムを含む「エコソリューションズ」セグメントの状況を抜き出してみました。


業績

売上高営業利益
2015/4-97723億円(2%)304億円(27%)

太陽光発電システムの販売状況

  • 日本国内の市況悪化を受けて、大幅な販売減となった。
    これは、営業利益の減少にも大きく影響した。

パナソニックは今年5月に、HITパネルの高性能を生かして屋根設置での需要獲得に注力する方針を発表したばかりでした。

しかし、最近のFITの新規認定量は明らかに伸び幅が縮小しており、それは「住宅」「非住宅・50kW未満」も例外ではありません。

そのように将来の需要が細っていく一方で、現在の導入量は堅調ですが、住宅用に力を入れるモジュールメーカーは多くなっており、パナソニックとしても販売拡大が難しくなっている現状が、今回の業績にも表れたのではないでしょうか。

これを打開するには海外市場での展開拡大が不可欠と思われますが、そこで強みの「狭い設置面積での優位性」をどう生かしていくのか、というのは非常に興味を引かれるところです。


※参照資料:
[1]2015年度 第2四半期 連結決算概要(パナソニック社)
http://news.panasonic.com/press/news/data/2015/10/jn151029-5/jn151029-5.html

※関連記事:
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シャープの2015年4-9月の「エコソリューション事業」は売上高418億円(前年同期比43%減)・営業利益13億円、太陽電池は販売減も構造改革推進で黒字化

シャープ社が10月30日に、2015年度2Q累計期間(2015/4-9)の業績を発表していました。

今回はその資料[1][2]の中から、太陽電池を含む「エコソリューション事業」セグメントの状況を抜き出してみました。


業績

カッコ内は前年同月比、または前年同月の実績値。

売上高営業利益
20151-3月742億円
(54.2%
607億円の赤字
(165億円の黒字)
4-6月368億円
(46.6%
39億円の赤字
(1億円の黒字)
7-9月418億円
(43.4%
13億円の黒字
(4億円の赤字)

※1-3月と4-6月の数字は、当ブログの過去記事から引き継ぎ
 7-9月の前年同期比も、過去記事(2014年度通期業績)の数値を用い、当ブログ管理人が計算したものです。


2015年度2Q(7-9月)の状況

  • 売上高
    太陽電池の販売減少により減収。
    前年度の米子会社売却なども、減収の要因となった。
  • 営業利益
    構造改革の推進(サプライチェーンの見直し等)などにより、黒字に転換した。

現在の取組み・実績

  • 国内ソリューション事業の拡大
    蓄電池の拡販、直流エアコンの開発など。
  • アジアでのEPC事業の拡大
    タイ国での新会社設立など。
  • 国内住宅用の強化
    高効率な太陽電池モジュールを製品化。

太陽電池モジュールの販売量は、今回も全く記載がありませんが、前年同期比4割減というセグメント売上高の急減度合いを見ると、表に簡単に出せないぐらいの、深刻な状況が続いていることが推測されます。

その一方で営業利益は持ち直しており、構造改革がしっかり成果を挙げつつあることも伺えますが、そもそも国内のFITの新規認定量が、住宅・非住宅の双方で先細り感が強くなっており(=市場の縮小)、加えてメーカー間の競争も激しくなっているとなれば、国内市場向けだけでは業績の改善には、自ずから限界があるようにも思われます。

その意味で、今回の発表のうち「アジアでのEPC事業拡大」については、今後の進捗に強く注目したいところです。


※参照資料:
[1]平成28年3月期 第2四半期 決算短信(シャープ社)
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/library/financial/pdf/2016/3/1603_2q_tanshin.pdf
[2]プレゼンテーション資料(ノート付き)(同上)
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/library/financial/pdf/2016/3/1603_2pre_nt.pdf

※関連記事:
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2015年11月05日

2015年6月末時点の「太陽光発電」認定量に対する導入量の割合は、住宅84.1%(前回比1.2ポイント増)・非住宅22.2%(0.8ポイント増)

今回は、FITにおける20156月末時点の認定量・導入量データ(10月8日公開[1])から、太陽光発電について、認定量に対する導入量の割合を計算しました。

計算にあたっての注意事項は下記の通り。

  • 計算式は(導入量/認定量)×100で、当ブログで先に整理した数値(認定量導入量)を用いています。
    また、カッコ内は前回からの増減(ポイント数)です。
  • 各地域の都道府県の内訳は、電力会社の管轄に概ね合うよう、下記の区分としています。
    北海道北海道
    東北青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島
    関東茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川
    北陸富山、石川、福井
    中部新潟、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知
    関西三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山
    中国鳥取、島根、岡山、広島、山口
    四国徳島、香川、愛媛、高知
    九州福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島
    沖縄沖縄
  • 過去の数字は、前回までの計算結果から引き継いで掲載しています。
  • 数値は検算や見直しを行い、正確さに極力気をつけてはいますが、ミス(項目の見間違い、数値の読み間違い等)が存在する可能性はゼロではありません。

全国での割合

住宅(10kW未満)非住宅(10kW以上)非住宅の規模別(※一部のみ)
50kW未満1MW以上
201412末83.4%18.6%21.4%11.1%
20151末83.9%(+0.5)19.5%(+0.9)22.3%(+0.9)12.0%(+0.9)
2末83.2%(-0.7)19.8%(+0.3)23.1%(+0.8)12.3%(+0.3)
3末81.7%(-1.5)19.0%(-0.8)23.8%(+0.7)11.6%(-0.7)
4末83.0%(+1.3)20.6%(+1.6)25.6%(+1.8)12.7%(+1.1)
5末82.9%(-0.1)21.4%(+0.8)26.6%(+1.0)13.3%(+0.6)
6末84.1%(+1.2)22.2%(+0.8)27.6%(+1.0)13.8%(+0.5)

「住宅」の6月は、導入量の伸びが前回(5月末時点)より増した一方、認定量のほうは減速したことから、上記表の割合は1ポイント以上の高い伸びとなっています。

一方「非住宅」は、前回と同じ0.8ポイント増。

規模別では、「50kW未満」が1ポイント増の一方で「1MW以上」は0.5ポイント増に留まっており、メガソーラーの認定分の消化が、相変わらず遅々として進んでいないことが伺えます。


住宅(10kW未満)での割合

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 75.0%86.0% 84.8%85.4%83.8% 84.8%86.5%84.0% 79.5%80.0%
20151末 76.9%
(+1.9)
86.0%
(0)
85.2%
(+0.4)
85.7%
(+0.3)
84.0%
(+0.2)
85.6%
(+0.8)
86.0%
(-0.5)
82.5%
(-1.5)
78.5%
(-1.0)
80.0%
(0)
2末 78.5%
(+1.6)
83.7%
(-2.3)
84.9%
(-0.3)
86.0%
(+0.3)
84.3%
(+0.3)
83.6%
(-2.0)
84.1%
(-1.9)
82.9%
(+0.4)
78.6%
(+0.1)
80.0%
(0)
3末 73.6%
(-4.9)
84.0%
(+0.3)
84.1%
(-0.8)
84.3%
(-1.7)
81.8%
(-2.5)
82.4%
(-1.2)
85.6%
(+1.5)
80.3%
(-2.6)
74.8%
(-3.8)
80.6%
(+0.6)
4末 75.3%
(+1.7)
84.6%
(+0.6)
85.5%
(+1.4)
84.6%
(+0.3)
83.1%
(+1.3)
83.8%
(+1.4)
86.5%
(+0.9)
81.9%
(+1.6)
76.3%
(+1.5)
80.6%
(0)
5末 73.7%
(+1.6)
84.3%
(+0.3)
85.0%
(-0.5)
84.9%
(+0.3)
83.1%
(0)
83.5%
(-0.3)
86.1%
(-0.4)
82.1%
(+0.2)
77.3%
(+1.0)
80.6%
(0)
6末 75.3%
(+1.6)
85.5%
(+1.2)
86.2%
(+1.2)
86.8%
(+1.9)
84.4%
(+1.3)
84.9%
(+1.4)
86.9%
(+0.8)
82.9%
(+0.8)
78.9%
(+1.6)
80.6%
(0)

殆どの地域が1ポイント以上の伸びであり、全国合計と同じく、認定量の伸びが縮小した一方で、実際の導入はきっちりと進んでいることが伺えます。

この堅実さは、売電による収益確保(金儲け)を主眼とする産業用と違い、「実際の生活拠点への導入」であることに依るのかもしれません。


非住宅(10kW以上の全て)での割合

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 13.9%6.3% 19.7%25.6%24.5% 28.0%19.9%30.3% 17.2%27.7%
20151末 15.2%
(+1.3)
6.7%
(+0.4)
21.6%
(+1.9)
25.2%
(-0.4)
25.5%
(+1.0)
28.0%
(0)
20.4%
(+0.5)
32.7%
(+2.4)
18.1%
(+0.9)
27.8%
(+0.1)
2末 16.6%
(+1.4)
6.7%
(0)
21.2%
(-0.4)
26.0%
(+0.8)
25.6%
(+0.1)
28.9%
(+0.9)
20.0%
(-0.4)
34.1%
(+1.4)
18.9%
(+0.8)
27.6%
(-0.2)
3末 16.3%
(-0.3)
6.4%
(-0.3)
20.1%
(-1.1)
25.2%
(-0.8)
24.6%
(-1.0)
25.3%
(-3.6)
19.4%
(-0.6)
34.1%
(0)
19.5%
(+0.6)
29.1%
(+1.5)
4末 17.3%
(+1.0)
7.2%
(+0.8)
22.0%
(+1.9)
26.4%
(+1.2)
26.4%
(+1.8)
27.3%
(+2.0)
20.7%
(+1.3)
36.6%
(+2.5)
21.0%
(+1.5)
32.6%
(+3.5)
5末 18.0%
(+0.7)
7.7%
(+0.5)
22.8%
(+0.8)
27.0%
(+0.6)
27.2%
(+0.8)
28.2%
(+0.9)
21.4%
(+0.7)
37.5%
(+0.9)
21.8%
(+0.8)
33.5%
(+0.9)
6末 18.6%
(+0.6)
7.8%
(+0.1)
23.9%
(+1.1)
27.5%
(+0.5)
28.5%
(+1.3)
29.3%
(+1.1)
22.7%
(+1.3)
39.4%
(+1.9)
22.3%
(+0.5)
34.1%
(+0.6)

1ポイント以上のプラスとなった地域は、三大都市圏(関東・中部・関西)に中国・四国。

うち、認定量が減少していた地域は4地域(関西以外)であり、その点では妥当な伸びだとは思われます。

しかし、他の地域は微々たる伸びであり、特に東北は0.1ポイントだけの増加。

こうなると過去年度に認定を受けた事業者に、本当にやる気があるのかさえ疑われます。


非住宅・50kW未満での割合

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 11.9%13.2% 19.8%25.0%26.6% 28.8%25.0%30.4% 17.3%30.9%
20151末 12.3%
(+0.4)
14.0%
(+0.8)
20.9%
(+1.1)
26.2%
(+1.2)
27.4%
(+0.8)
29.7%
(+0.9)
25.8%
(+0.8)
31.6%
(+1.2)
18.2%
(+0.9)
31.3%
(+0.4)
2末 13.0%
(+0.7)
14.6%
(+0.6)
21.4%
(+0.5)
27.6%
(+1.4)
28.1%
(+0.7)
30.5%
(+0.8)
26.1%
(+0.3)
32.5%
(+0.9)
19.0%
(+0.8)
30.7%
(-0.6)
3末 13.0%
(0)
15.5%
(+0.9)
22.1%
(+0.7)
28.2%
(+0.6)
28.1%
(0)
30.7%
(+0.2)
27.3%
(+1.2)
33.3%
(+0.8)
19.9%
(+0.9)
31.0%
(+0.3)
4末 13.2%
(+0.2)
17.3%
(+1.8)
24.1%
(+2.0)
30.8%
(+2.6)
30.4%
(+2.3)
33.0%
(+2.3)
29.5%
(+2.2)
35.4%
(+2.1)
21.2%
(+1.3)
32.0%
(+1.0)
5末 13.4%
(+0.2)
18.1%
(+0.8)
24.8%
(+0.7)
31.8%
(+1.0)
31.5%
(+1.1)
34.3%
(+1.3)
30.7%
(+1.2)
37.0%
(+1.6)
22.0%
(+0.8)
32.9%
(+0.9)
6末 13.4%
(0)
19.1%
(+1.0)
25.8%
(+1.0)
33.0%
(+1.2)
32.7%
(+1.2)
35.4%
(+1.1)
32.3%
(+1.6)
38.4%
(+1.4)
22.7%
(+0.7)
33.1%
(+0.2)

低圧接続となる本カテゴリでは、1ポイント以上の伸びを示した地域が多く、「住宅」に近い導入の堅実さが伺えます。

6月の認定量の伸びは、ほぼ全ての地域で減速していましたが、それが今後も変わらないようであれば、導入量が占める割合は今後どんどん高まっていくと思われます。


非住宅・1MW以上での割合

北海道東北 関東北陸中部 関西中国四国 九州沖縄
201412末 11.3%3.6% 13.0%13.6%12.8% 19.8%11.3%21.3% 12.2%14.3%
20151末 12.7%
(+1.4)
3.8%
(+0.2)
15.5%
(+2.5)
13.0%
(-0.6)
13.5%
(+0.7)
19.4%
(-0.4)
11.6%
(+0.3)
25.3%
(+4.0)
13.0%
(+0.8)
14.3%
(0)
2末 14.5%
(+1.8)
3.9%
(+0.1)
15.1%
(-0.4)
14.7%
(+1.7)
13.5%
(0)
20.8%
(+1.4)
11.3%
(-0.3)
27.0%
(+1.7)
13.7%
(+0.7)
14.8%
(+0.5)
3末 14.3%
(-0.2)
3.8%
(-0.1)
13.5%
(-1.6)
14.0%
(-0.7)
13.4%
(-0.1)
16.6%
(-4.2)
10.6%
(-0.7)
26.1%
(-0.9)
14.3%
(+0.6)
23.5%
(+8.7)
4末 15.0%
(+0.7)
4.3%
(+0.5)
15.1%
(+1.6)
14.5%
(+0.5)
14.4%
(+1.0)
17.9%
(+1.3)
11.4%
(+0.8)
29.1%
(+3.0)
15.7%
(+1.4)
42.0%
(+8.5)
5末 16.0%
(+1.0)
4.7%
(+0.4)
15.8%
(+0.7)
14.5%
(0)
14.8%
(+0.4)
18.5%
(+0.6)
11.5%
(+0.1)
29.2%
(+0.1)
16.3%
(+0.6)
42.5%
(+0.5)
6末 16.8%
(+0.8)
4.7%
(0)
16.8%
(+1.0)
14.7%
(+0.2)
15.8%
(+1.0)
19.5%
(+1.0)
12.4%
(+0.9)
31.8%
(+2.6)
16.7%
(+0.4)
43.8%
(+1.3)

1ポイント増の地域が半分(5地域)もあるのは意外でしたが、これは導入量の伸びよりも、認定量の減少が大きく影響したように思われます。

その一方で、東北の数字は前回から変わっておらず、このままだと認定分の消化は絶望的ではないでしょうか。

東北に限りませんが、系統連系の限界が露呈した2014年度以降はともかくとして、少なくとも2013年度以前に認定を受けた分については、責任を持って稼動してほしいものです。


最後に、毎月見ても変化に乏しいことと、計算の手間の都合から、「認定量」「導入量」「認定量に対する導入量の割合」に関する記事は、今後は四半期末ごと(3ヶ月ごと)に作成するつもりです。


※参照資料:
[1]固定価格買取制度 情報公開用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

※関連記事:
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