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2016年01月23日

First Solar社が米国内で大規模発電所(計500MW)のPPAを締結、豪州では2ヶ所(計155MW)が完成

First Solar社が2016年1月19〜20日に、米国豪州における< strong>大規模太陽光発電所プロジェクトについての発表を行っていました[1]。

概要は下記の通り。


米国で計500MWのPPAを締結

  • 対象案件:下記の4プロジェクト(計500MW)で、2019年末までに稼動開始の予定。
    プロジェクト名場所発電容量予想発電電力量
    North Rosamond Solar Projectカリフォルニア州のRosamond150MWAC48万8000MWh/年
    Willow Springs Solar Project上記案件の近く100MWAC33万MWh/年
    Sunshine Valley Solar Projectネバダ州のAmargosa
    (※CAとの州境から4マイル未満)
    100MWAC30万2000MWh/年
    Sun Streams Solar Projectアリゾナ州のTonopah150MWAC46万4000MWh/年
  • 契約相手:「Southern California Edison」(SCE)社
    ※今回の契約により、First Solar社が開発・建設に携わったプロジェクトのうち、SCE社が契約しているものは計2.2GWに到達した。

豪州で計155MWが完成

発電所の概要は下記の通り。

  • 該当案件:下記の2つ。
    • Nyngan solar plant
    • Broken Hill solar plant
    First Solar社がEPCを担ったものであり、また今後5年はメンテナンスサポートも担当する予定。
  • 場所:New South Wales
  • 発電容量:計155MW
    オーストラリアの大規模太陽光発電所では、最大規模とのこと。
    またこれで、同国で稼動している大規模太陽光発電所は計245MWに到達し、うちFirst Solar社が建設したものは165MW。

まず米国については、100MW超のプロジェクトが並ぶスケールの大きさが圧巻ですが、発電量見込みが、どの案件も日本での見込み(発電容量の1000倍)の約3倍にも達していることには、当初目を疑いました。

いくら日本よりも発電の条件が有利な地域とは言え、この数字は大きすぎる(せめて2倍程度では)と思いましたが、少なくとも一軸の簡易追尾システム[3]は採用されているものと推測します。

豪州のプロジェクトのほうは、計画発表(2013年夏)から約2年半後の完工。

そのうちNyngan(102MW)の完成時期は、当初発表(2015年中頃の予定)より半年ほど早まっていますが、計画発表の後に技術・ノウハウの進歩により、First Solar社のプロジェクト推進スピードがアップした、ということなのかもしれません。


※参照資料:
[1]First Solar, California Utility Sign Agreements for 500MW(First Solar社)
http://investor.firstsolar.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=950665
[2]First Solar completes Australia's largest utility-scale solar plants(同上)
http://investor.firstsolar.com/common/download/download.cfm?companyid=FSLR&fileid=870903&filekey=10604E2E-60B0-4A65-87E3-BA4D23E3881A&filename=Media_Release_First_Solar_completes_Australias_largest_utility-scale_solar_plants_200115.pdf
[3]The First Solar Tracker(同上)
http://www.firstsolar.com/Home/Technologies-and-Capabilities/Mounting-Systems/The-First-Solar-Tracker

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 海外のメガソーラー

2016年01月22日

安川電機が低圧連系向けパワコン「Enewell-SOL P2H」を発表、高周波トランス絶縁を採用

安川電機が2016年1月20日に、低圧連系設備向けのパワコンの新機種「Enewell-SOL P2H」を発表していました[1]。

製品の概要は下記の通り。


特徴

  • 「Enewell-SOL P2 (10kW/9.9kW)」のバリエーション機
    2014年9月発売の同機種の機種展開として発売する。
  • 「高周波トランス絶縁方式」の採用
    商用トランスを別途設置せずに、低圧連系三相線に接続できる。
    また、あらゆる種類の太陽電池(負極接地タイプ含む)が接続可能。
  • コンパクトサイズ
    「Enewell-SOL P2 10kW/9.9kW(非絶縁型)」と同サイズを実現。
    (※同機種の大きさは、幅600mm×高さ540mm×奥行き310mm[2])
  • 耐環境性能
    • 塩害地域
    • セ氏-20度の寒冷地域
    にも設置できる。
    (※塩害地域では、オプションのIP55キットが必要)
  • 操作とメンテナンスを容易化
    操作やファン交換などを簡素化している。
    また運転状態は、筐体前面の表示窓で(扉を閉じたまま)確認できる。

その他

  • 発売時期:2016年1月
  • 販売計画:年間1万5000台

環境性能・筐体サイズ・操作性とメンテナンス性については、基本機種をそのまま引き継いでいると見受けられ、今回の機種の最大の特徴は、やはり「高周波トランス絶縁方式」の採用と思われます。

太陽電池ストリングの負極設置は、PID現象の発生を抑えるための対策[3][4]とのことですが、今回の製品紹介において負極設置タイプへの対応が言及されていることで、日本国内において、規模の小さい低圧連系設備でPIDがどれだけ発生しているのか、というのは気になるところです。


※参照資料:
[1]高周波トランス絶縁方式を採用した太陽光発電用パワーコンディショナ 「Enewell-SOL P2H (9.9kW 200V級 三相)」販売開始(安川電機)
https://www.yaskawa.co.jp/newsrelease/product/14321
[2]仕様 - Enewell-SOL(同上)
http://www.e-mechatronics.com/product/environment/esol/spec/index.html
[3]PID絶縁試験器:TOS7210S[SPEC80776](菊水電子工業)
https://www.kikusui.co.jp/catalog/?model=tos7210s
[4]太陽光発電システム導入拡大と顕在化する技術課題(日新電機)
http://nissin.jp/technical/technicalreport/pdf/2014-143/2014-143-03.pdf
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | パワーコンディショナー

関西電力が太陽光発電の遠隔出力制御試験を実施中、指令サーバーは東京都内

2週間ほど前になりますが、関西電力が2016年1月8日に

  • 太陽光発電設備の遠隔出力制御発電量把握に関する実証試験を開始した。
と発表していました[1]。

試験の概要は次の通り。


背景・目的

  • 関西電力では現時点で、太陽光発電の出力制御が必要な状況にはなっていない。
    ただし今後のPVの導入拡大が見込まれるため、将来的には出力制御を行う可能性がある。
  • 現在のPVの出力制御においては、制御を行う前日に、発電事業者に対して翌日分の出力制御を指示する。
    しかし制御する電力量は、前日の発電量予測などを元に算出することから、必要以上の量となる場合がある。
  • 今回の実証試験では、双方向通信システムの導入により
    • PVの発電出力のリアルタイム把握
    • 出力制御の量・時間の精細化
    を行うことで、制御する必要の無い電力量を極力低減することを目指す。

使用する設備

設備設置場所
出力制御指令発信サーバー早稲田大学EMS新宿実証センター(東京都内)
太陽光発電設備 関西電力が保有する下記の6ヶ所。(※発電出力は[2]から抜粋)
  • 福井県:
    ・若狭おおい太陽光発電所(500kW)
    ・若狭高浜太陽光発電所(500kW)
  • 滋賀県:大津変電所の屋上
  • 大阪府:
    ・堺太陽光発電所(10MW)
    ・小曾根変電所の本館・別館の屋上

その他

  • 実施期間:2016年1月8日〜2月中旬の予定

太陽光発電の接続上限に達していない地域での出力制御試験は、昨年12月開始の東京電力に続くものですが、今回の関電では10MWの堺太陽光発電所が含まれており、発電設備の合計規模では東電を上回っているものと思われます。

ただ用いる指令サーバーの場所は、関西電力の管内ではなく、(東電の試験と同じ)東京都内の早稲田大学の拠点というのが非常に意外でしたが、出力制御の拠点となりうる施設が、現時点ではそれだけ限られている、ということなのかもしれません。

もう一点、太陽光発電の出力が小さくなる冬に実証試験を行うことの、有効性が気になるところですが、これは初の試験ということで、今回は実際の電力需給に影響の少ない期間を選んでいるものと推測します。


※参照資料:
[1]太陽光発電の遠隔出力制御実証試験の開始について(関西電力)
http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2016/0108_1j.html
[2]再生可能エネルギーへの取組み 太陽光発電(同上)
http://www.kepco.co.jp/energy_supply/energy/newenergy/solar/index.html

※関連記事:

2016年01月09日

Trina Solar社が6インチのp型単結晶セルで、変換効率22.13%を達成

Trina Solar社が2015年12月16日に、

  • p型単結晶シリコン太陽電池セルにおいて、変換効率の自社記録を更新した。
と発表していました[1]。

概要は下記の通り。


  • セルのサイズ156mm四方
  • セル変換効率:総面積で22.13
    • 独「Fraunhofer ISE」により認められた数値。
    • Trina社での前回の記録は、2014年の21.40%。
    • 同タイプのセルでの世界記録は、「University of New South Wales」が研究室で記録した25%。
      ただしセルのサイズは2cm四方。
  • 用いた技術
    「Honey Plus」プロセスにより、基盤の表裏両面の不活性化処理を行った。

日本メーカー各社が進めるHITセルでの変換効率(例えば長州産業23%カネカ25.1%パナソニック25.6%)には流石に及びませんが、通常の単結晶セルにおいて1年で約0.7ポイント変換効率を高めたこと(しかも実用サイズでの数値)が、大きな成果であることは間違いないと思います。

Trina社は業績の成長継続とともに、R&Dへの投資額も伸びており、今回のセル変換効率の記録更新からは、その投資が明確な成果を出していることが伺えます。

もっとも他の世界トップメーカーも、R&Dへの投資額はTrina社に劣るわけではなく(むしろYingliFirst SolarSunPowerあたりは、Trinaを大きく上回っている)、変換効率をはじめとする技術開発は、今後も予想を上回るハイスピードで進んでいくのかもしれません。


※参照資料:
[1]Trina Solar Announces New Efficiency Record of 22.13% for Mono-crystalline Silicon Solar Cell(Trina Solar社)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2122938
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2016年01月05日

シャープが2015年12月に、国内メガソーラー4件の稼動開始を発表

シャープ2012年12月に、日本国内におけるメガソーラー計4の稼動開始を、相次いで発表していました[1]〜[3]。

各発電所の概要は次の通り。


  • シャープ浦幌太陽光発電所」:
    • 場所:北海道の浦幌町
    • 太陽電池モジュール容量:約2.3MWDC
    • 運転開始日:2015年11月30日
    • 事業会社:「合同会社クリスタル・クリア・エナジー」(芙蓉総合リースとシャープが共同出資)
  • シャープ苫東の森太陽光発電所」:
    • 場所:北海道の苫小牧市
    • 太陽電池モジュール容量:約45.6MWDC
    • 運転開始日:2016年1月1日
    • 事業会社:「合同会社苫小牧ソーラーエナジー」(オリックスとシャープが共同出資)
  • 南相馬小高太陽光発電所」:
    • 場所:福島県の南相馬市
    • 太陽電池モジュール容量>:約2.7MWDC
    • 運転開始日:2015年12月28日
    • 事業会社:「合同会社クリスタル・クリア・ソーラー」(芙蓉総合リースとシャープが共同出資)
  • シャープ塩谷第二太陽光発電所」:
    • 場所:栃木県の塩谷町
    • 太陽電池モジュール容量:約1.6MWDC
    • 運転開始日:2015年12月28日
    • 事業会社:「合同会社クリスタル・クリア・ソーラー」

今回は偶然かもしれませんが、それでも日本のモジュールメーカー1社が、国内で開発に携わった(そして運営にも関わる)メガソーラーの稼動開始を、1ヶ月のうちに4件も発表するというのは、なかなか無いことだと思います。

そう言えばシャープは2015年10月には、北海道で太陽光発電所のメンテナンス拠点の運用開始予定(12月の予定)も発表しており[4]、経営不振が取り沙汰される中でも、かねてから業績発表などでたびたび言及されていたソリューション事業の展開を、国内で着々と進めていることが伺えます。


※参照資料:
[1]「シャープ浦幌(うらほろ)太陽光発電所」の商業運転開始について(シャープ社)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/151204-a.html
[2]シャープ苫東の森(とまとうのもり)太陽光発電所の運転開始について(同上)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/151224-a.html
[3]福島県、栃木県で太陽光発電所の商業運転を開始(同上)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/151228-a.html
[4]「シャープ 北海道太陽光発電メンテナンスセンター」の開設について(同上)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/151028-a.html
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:シャープ

2016年01月04日

TMEICが1MWパワコン「SOLARWARE 1000」を国内発売予定、ユーロ効率98.5%を達成

東芝三菱電機産業システム(TMEIC)社が2015年12月25日に、1000kWパワコン「SOLARWARE 1000」の国内発売予定を発表していました[1]。

主な特徴は次の通り。


  • 「ユーロ効率」で98.5%を達成
    ユーロ効率は、異なる負荷率における変換効率におのおの重み付けを行い、それらを加算して算出する数値。
    これはピンポイントの最高変換効率よりも、実際の運転状態に近い変換効率を表すと言われる。
    今回の「SOLARWARE 1000」のユーロ効率は、「国内メーカートップ」とされている。
  • 単機容量を大型化
    市場ニーズの高い2000kW級の発電所を、「SOLARWARE 1000」2台で構築できる。
    このようなパワコンの大容量化は、設置台数・工数の低減などをもたらす。

また、発売予定時期は2016年1月とのことです。


私は恥ずかしながら「ユーロ効率」を今回初めて知りましたが、同種の数値として「CEC(California Energy Commission)効率」[2]というのもあるとのこと。

そこでユーロ効率との比較の意味で、各負荷率における重みを一覧表にしてみました。

負荷率5%10%20%30%50%75%100%
ユーロ効率0.030.060.130.100.480.20
CEC効率0.040.050.120.210.530.05

ユーロ効率は「欧州の気候パターンに合致した評価条件に基づいた効率値」[3]とのことなので、CECのほうも米カリフォルニア州の気候に合わせた数値と思われます。

実際に並べてみると、ユーロ効率で最も重みが大きいのは負荷率50%、いっぽうCECは負荷率75%。

また負荷率100%では、ユーロ効率が0.20のいっぽう、CECは僅か0.05であり、地域による発電条件の差が想像以上に大きいことが伺えます。

こうなると、日本においてユーロ効率が果たして最適の指標なのか、というのが気になるところで、場合によっては今後、ユーロ効率をベースにした「日本効率」が確立される可能性もあるのでは・・・と想像させられます。


※参照資料:
[1]1000kWパワーコンディショナを日本国内販売開始。より実際の運転に近い「ユーロ効率」で国内メーカートップの98.5%を達成(TMEIC)
http://www.tmeic.co.jp/news/pressrelease/2015/pdf/20151225.pdf
[2]Types of solar inverter efficiency(「Solar Choice」内)
http://www.solarchoice.net.au/blog/types-of-solar-inverter-efficiency/
[3]1000kW対応のパワコンが登場、効率が98.8%と高い(スマートジャパン)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1305/31/news046.html
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | パワーコンディショナー