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2016年02月22日

京セラの2015年度3Qの「ソーラーエネルギー事業」は引き続き売上減、いっぽうで原価低減の効果も続く

京セラ社が1月29日に、2015年度3Q累計期間2015/4-12)の業績を発表していました[1][2]。

今回もその中から「ソーラーエネルギー事業」に関わる情報について抜き出し、前回記事のデータと合わせてまとめてみました。


「ファインセラミック応用品関連事業」の業績

※金額は1億円未満を四捨五入。

売上高純利益
20151Q(4-6月)525億円(2.4%)36億円(27.0%増)
2Q累計(4-9月)1136億円(8.9%)80億円(38.9%増)
3Q累計(4-12月)1778億円(6.1%)125億円(30.6%増)

「ソーラーエネルギー事業」の状況

20154-6 日本公共・産業向けの売上高が減少
ただしセグメント利益は、各事業(ソーラーエネルギー事業含む)で原価低減を図ったことで増加した。
4-9売上高は減少
地域別の売上高は
  • 「日本向け」「その他(日・亜・米・欧の他)向け」:減少
  • 「米国向け」:売上増
ただしセグメント利益は、原価低減を図ったことで大幅に増加した。
4-12 地域別の売上は
  • 「日本向け」「その他向け」:減少
  • 「米国向け」:増加
いっぽうで原価低減の効果は、セグメント利益増の主因となった。

何時も通り「ソーラーエネルギー事業」単体での数字(売上高、モジュール出荷量など)は不明ですが、地域別の状況は前回(2Q累計)と変わっておらず、売上についてはパナソニックのほうと同様に、日本国内市場の減速の影響は免れ得ていないものと推測されます。

その一方で米国向けは好調続きのようですが、同国のエネルギー省は先月の発表[3]の中で、電力網の技術革新により将来的に「数百GWのPV導入」が可能になるだろう、と述べています。

この腰の入れ具合が、大統領の交代後も変わらずに維持・継続されるなら、米国の太陽光発電市場は今後加速度的に成長していく可能性があると考えます。

それはともかくとして、京セラ社の利益に関しては、今回も「原価低減」の効果が述べられていますが、どのような取組みが行われているのか、これまた全く情報無し。

ただパナソニック社の同期業績においても、ソーラー事業自体では利益を確保したとされており、国内メーカーとして取組みに共通する部分があるのか、というのは興味を引かれるところです。


※参照資料:
[1]2016年3月期 第3四半期 決算短信(京セラ社)
http://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/rt160129.pdf
[2]カンファレンスコール資料(同上)
http://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/cp160129.pdf
[3]Energy Department Announces $18 Million to Develop Solar Energy Storage Solutions, Boost Grid Resiliency(DOE)
http://energy.gov/articles/energy-department-announces-18-million-develop-solar-energy-storage-solutions-boost-grid-0

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:京セラ

パナ社の「エコソリューションズ」セグメントの2015年度3Qは売上高3%減・営業利益27%減、国内ソーラー市場は回復せず

パナソニック社が2月3日に、2015年度3Q累計期間2015/4-12)の業績を発表していました[1]〜。

今回もその中から、太陽光発電システムを含む「エコソリューションズ」セグメントの状況を抜き出してみました。


業績

※2Q累計(4-9月)の数字は、当ブログの過去記事から引き継いでいます。

売上高営業利益
20154-97723億円(2%)304億円(27%)
4-121兆1822億円(3%)556億円(27%)

太陽光発電システム事業の状況

  • 日本国内の市況は回復せず
    当初は2015年後半の市場回復を想定していたが、実際には需要は回復しなかった。
  • 利益は確保
    「エコソリューションズ」セグメント全体の減益には、ソーラー事業の減販が大きく影響した。
    ただしソーラー事業自体では、収益を確保できている。

ちなみに2月9日付けの朝日新聞の記事[3]で

  • 国内太陽電池需要の縮小を受けて、パナソニックが二色浜工場での生産を2016年2月中に休止することが、2月8日に判明した。
と報じられていましたが、現時点(2/21現在)でパナ社のサイトに、この件に関する発表・情報は掲載されていません。


今回(3Q累計)のセグメント売上・利益の減少幅は、前回業績(2Q累計)と同等。

そして非公式な情報とは言え、国内工場1ヶ所の生産停止という話が出ているあたり、国内需要の冷え込みに改善の兆しが見えない現状が伺えます。

パナソニックは2015年春には、HITパネルの長所(発電能力の高さ)を生かして屋根設置需要の獲得に力を注ぐことを発表していましたが、メインである国内需要自体が冷え込んでいるのでは、どうしようもない気がします。

そして今回の発表では、日本以外の市場について全く言及がありません。

もし海外展開が遅れているということであれば、現状で国内市場の回復・成長が期待薄である以上、パナ社の太陽電池事業も、暫くは苦境が続かざるを得ないのではないでしょうか。


※参照資料:
[1]2015年度 第3四半期 決算短信(連結)(パナソニック社)
http://news.panasonic.com/press/news/data/2016/02/jn160203-7/jn160203-7.html
[2]2015年度 第3四半期 決算説明会資料(同上)
http://www.panasonic.com/jp/corporate/ir/pdf/2015_3q/3q_financial_results_note_j.pdf
[3]パナ太陽電池工場休止へ 大阪・二色浜、売電価格下がり(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASJ285HBWJ28PLFA00B.html

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:パナソニック

2016年02月08日

シャープの2015年10-12月の「エコソリューション事業」は売上高35.6%減、国内の太陽電池需要は住宅用・産業用ともに減少

シャープ社が2016年2月4日に、2015年度3Q2015/10-12)の業績を発表していました。

今回もその資料[1][2]から、太陽電池を含む「エコソリューション事業」セグメントの状況を抜き出してみました。。


業績

カッコ内は前年同月比、または前年同月の実績値。

売上高営業利益
20151-3月742億円
(54.2%)
607億円の赤字
(165億円の黒字)
4-6月368億円
(46.6%)
39億円の赤字
(1億円の黒字)
7-9月418億円
(43.4%)
13億円の黒字
(4億円の赤字)
10-12月345億円
(35.6%)
50億円の赤字
(16億円の赤字)

※1-3月・4-6月・7-9月の数値は、当ブログの過去記事から引き継ぎいだものです。


2015年度3Q(10-12月)の状況

  • 売上高
    太陽電池の販売は減少。
    国内における住宅用・産業用の需要減少などにより、減収となった。
  • 営業利益
    ポリシリコンの評価替えの実施などにより、赤字。

今後の方針

中期経営計画で掲げたソリューション事業への転換に、引き続いて取り組む。

  • 各地域の市場ニーズに応じたエネルギーソリューションの提案
  • 国内外でのEPC事業拡大
    • 蓄電池・HEMSの販売強化
    • 地域活性化に繋がるメガソーラー発電事業
    などに取り組む。

セグメント売上高の減少幅(前年同期比)は、直近の3四半期よりは縮小したとはいえ、今だに3割超という大幅減であり、日本国内での太陽電池販売で相当な苦戦が続いていることが想像されます。

FITの最近のデータ[3]を見ると、国内「非住宅」の認定容量は減少が続いており、「住宅」は安定して増加しているものの、そのペースは毎月60〜80MW程度。(「平成27年8月末時点」〜「10月末時点」の数字より)

加えて海外メーカーの攻勢も続いているとなれば、国内市場でのシャープの太陽電池販売の回復は、非常に厳しいと見ざるを得ません。

それだけに今後の業績回復は、「ソリューション事業への転換」を如何にスピーディーに実現できるかに、かかっているのではないでしょうか。


※参照資料:
[1]平成28年3月期 第3四半期 決算短信(シャープ社)
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/library/financial/pdf/2016/2/1603_3q_tanshin.pdf
[2]プレゼンテーション資料(ノート付き)(同上)
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/library/financial/pdf/2016/2/1603_3pre_nt.pdf
[3]固定価格買取制度 情報公開用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:シャープ

四国電力のPV受入量が2016年1月末に「30日等出力制御枠」に到達、北陸電力は残り0.2GW・中国電力は約1GW

太陽光発電の接続上限に達していない国内電力会社の一部が、2016年1月末時点における、太陽光発電設備接続・申込状況を発表していました[1]〜[3]。

主な数字は次のとおり。(※GWへの換算や、一部数値の計算は、当ブログ管理人による)


電力会社接続済み
契約申込済み
合計
30日等出力制御枠
(※2015/11に決定)
空き容量
(※左の2項目の差)
四国電力(2016/1/26時点)2.57GW2.57GW0GW(上限に到達)
北陸電力(同1/31時点)0.90GW1.10GW0.20GW
中国電力(同1/29時点)5.53GW6.60GW1.07GW

いっぽう、同じく接続上限に達していない残りの電力会社(中部・東京・関西)については、発表(プレスリリース)は見あたりませんでした。


四国電力については昨年11月時点で空き容量が20MWのみだったので、それから約2ヶ月後の上限到達は、当然といえば当然のことだとは思われます。

ただ、今後の接続申込分については指定電気事業者制度が適用されることから、実際の出力制御の見通しがある程度明確にならない限りは、四国電力管内での水上メガソーラー新設も、滞らざるを得ないのではないでしょうか。

他の電力会社では、中国電力はまだ1GW超の余裕がありますが、北陸電力は残り200MW。

国内「非住宅」の認定容量は、2015年8月末〜10月末の2ヶ月で2.1GWも減っています[4]が、新規受入れの余裕(指定電気事業者の適用前)が明確に縮小していることから、今後も「非住宅」の認定量減少は続いていくものと思われます。


※参照資料:
[1]太陽光発電設備の申込み状況(四国電力、2016/1/26更新)
http://www.yonden.co.jp/energy/n_ene_kounyu/renewable/moshikomi_jyokyo.html
[2]再生可能エネルギーの申込み状況(北陸電力、2016/2/5更新)
http://www.rikuden.co.jp/koteikaitori/mousikomi.html
[3]再生可能エネルギーの申込状況(中国電力、2016/2/4更新)
http://www.energia.co.jp/elec/seido/kaitori/moshikomi.html
[4]固定価格買取制度 情報公開用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

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