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2017年11月30日

レネソーラ・ジャパン社が全事業を中国本社(ReneSola)に業務移管、日本事業の業務効率化のため

レネソーラ・ジャパン社が2017年11月28日に、

  • 事業の一切を、中国のReneSola本社業務移管する。
と発表していました[1]。

概要は下記の通り。


目的 日本における事業の業務効率化を図る。
移管日 2017年9月末日
その他 ReneSola社の
  • セル・モジュール
  • インゴット・ウエハー
  • ポリシリコン
の生産業務については、中国工場引き続きフル生産体制で稼動を続けている。


ReneSola社の日本法人「レネソーラ・ジャパン」については、今回の発表より1週間ほど前に、連絡が全くつかない状態になっている旨が報じられていました[2]。

今回のレネソーラ・ジャパンの発表は、その状況を受けてのものと思われますが、中国本社への業務移管日(2017/9末)は発表(2017/11/28)の2ヶ月も前のことであり、顧客に対する対応の雑さを、感じざるを得ません。


とは言え、大幅に遅れながらも、現状や方針を公式に発表したことは確かです。

かつて米カリフォルニア州では、中国メーカーの破綻により、何千枚ものモジュール(過熱・発火した)のメーカー保証がなされなかった、という事態があったとのこと[3]。

今回のReneSolaのケースについては、流石にそこまで酷い事態にはならないと思いますが、ともかくこれ以上の混乱を招かないよう、顧客に対する対応は、しっかり行ってもらいたいところです。


今回の発表(本社への全面的な業務移転)は、現在の日本市場に対する海外メーカーの見方を示す、一つの事例だと思われます。

またReneSola社について、[2]では

  • 「業績悪化で太陽電池関連の生産から撤退が報道」
  • 「IPP(独立系発電事業者)として売電事業に転換する見込み」
との状況・情報も示されており、それらの真偽は不明であるものの、(日本市場だけでない)世界市場の環境の厳しさも、伝わってくる気がします。


※参照・参考資料:
[1]業務移管に関するお知らせ(レネソーラ・ジャパン、2017/11/28)
http://jp.renesola.com/img/japan/datasheets/announcement.pdf
[2]中国・太陽光関連企業の行方は?(東京商工リサーチ、2017/11/21)
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20171121_01.html
[3]米加州の太陽光パネルシェア、分散型では「米国製」が2強(日経テクノロジーオンライン、2017/4.10)
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/286991/040600045/?P=5

※関連記事:

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2017年11月28日

フランスの中学校屋根に有機太陽電池フィルムによる太陽光発電設備(22.5kWp)が設置、Heliatek社のソリューション「HeliaSol」の初使用事例

  • Heliatek
  • エネルギー企業「ENGIE」(※2016年からHeliatek社の株主)
2017年11月15日に、
  • 500m2有機太陽電池を用いた、屋根設置型の太陽光発電設備(22.5kWp)を完成させた。
と発表していました[1][2]。

設備の概要は下記の通り。


設置場所 フランスの「Pierre Mendes France」中学校の屋根。
太陽電池HeliaSol 有機太陽電池フィルムを用いたソリューションであり、下記のような特徴を持つ。
  • ready-to-use(すぐに使用可能)」:
    裏面が自己接着性であり、配線も予め施されている。
    これにより、既存の屋根面に直接取り付けできる。(※後で電気的に接続する)
    また軽量であり、設置にあたって屋根を補強する必要が無い。
    今回の設備では、500m2400、長さ2m、4m、5.7mの3種類)の「HeliaSol」を、6人のチームで8時間(準備時間込み)で設置した。
    1枚あたりの所要時間は2分以上
  • 想定用途
    既存の工業用・商業用建物の、屋根表面やファサードの改装に適する。
    今回は初の屋根設置の事例であり、一般的な市場参入の準備の第一歩とされている。
発電容量 22.5kWp
発電電力量 23.8MWh/年の見込み
※学校の電力需要の約15%に相当する。
※発電する電力は、全量を学校で使用する。


「HeliaSol」1枚の設置に2分、設置枚数を400枚とすると、単純な掛け算で計800分(約13時間)となります。

これは実際の設置時間(8時間)と合いませんが、「HeliaSol」は設置が容易とのことなので、複数枚の設置作業を同時に行っていった(例えば3人1組で1枚、同時に2枚づつ作業)、ということかもしれません。


また、「HeliaSol」1m2あたりの発電容量は、単純計算で、22.5[kWp]/500[m2]=0.045[kWp/m2]となります。

いっぽうでHeliatek社の有機太陽電池の変換効率は、製品段階で7-8%[3]とされており、上記の数値(変換効率4.5%相当)はかなり低くなっています。

この点については、実際に設置された「HeliaSol」の写真を見ると、発電部分(有機太陽電池フィルム)の周囲に余白部分?が設けられており、これが単純計算での変換効率が低くなる原因と推測します。


ともかく今回の「HeliaSol」は、設置の容易さといい、軽量・フレキシブルな点といい、建物屋根への太陽電池設置の可能性を、大きく広げうるものだと感じられます。

有機太陽電池の本格的な規模での商用化は、(私が知る限り)まだ実現していませんが、Heliatek社が「HeliaSol」によって、いよいよそれを成すことを、強く期待したいところです。


※参照・参考資料:
[1]The world's largest BiOPV installation with HeliaSolR in France(Heliatek社、2017/11/15)
http://www.heliatek.com/en/news/news/details/the-worlds-largest-biopv-installation-with-heliasol-in-france
[2]A world first: Inauguration of the Organic Photovoltaic Roof of the Mendes-France Secondary School in La Rochelle(ENGIE社、2017/11/15)
https://www.engie.com/en/journalists/press-releases/world-first-inauguration-organic-photovoltaic-roof/
[3]unique product properties(Heliatek社)
http://www.heliatek.com/en/unique

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 有機太陽電池

2017年11月27日

SMK社がDC1500V対応の太陽電池モジュール用コネクタ「PV-05シリーズ」を発表、システムの効率化(高電圧化)の流れに対応

SMK社が2017年11月15日に、

  • 直流1500V対応太陽電池モジュール用コネクタの新製品「PV-05シリーズ
を発表していました[1]。

製品の概要は下記の通り。


開発の背景 太陽光発電システムとメガソーラーでは効率化のため、定格電圧がDC1000Vから1500Vにアップしてきている。
今回の「PV-05シリーズ」は、その状況(システム電圧の高電圧化)に対応する製品である。
特徴
  • DC1500Vに対応
    「EN 1500V」の認証を取得済み。
    今後は「UL 1500V」の認証も取得する予定。
  • 独自の防水構造
    工具を用いずに防水処理が行え、優れた防水性能を確保できる。
  • 多点接触構造のターミナル
    独自構造のターミナルにより、安定した接触性能を実現している。
  • 締付けトルク管理が不要:組立工数の削減に貢献する。
  • 既存コネクタとの互換性
    グローバル・デファクト・スタンダードタイプの既存製品「PV-03シリーズ」と嵌合互換性がある。
    これにより、欧米・日本市場を含むワールドワイドで使用できる。
主な仕様
  • 定格電圧電流:DC1500V、30A
  • 耐電圧:AC8kV(50/60Hz)
  • 使用温度範囲:-40℃〜+85
  • 外形寸法(嵌合時):φ19×99.8mm
  • 挿抜寿命:50
サンプル価格 500円(プラグとソケットのセット)
発売時期 2018年1月の予定


直流1500V対応の製品としては、今年7月に東芝三菱電機産業システム社からパワコン「SOLAR WARE 3200」が発表されていました。

そして今回の太陽電池用モジュール用コネクタであり、太陽光発電設備において、直流1500Vの本格採用が確実な流れとなっていることが伺えます。


防水構造や多点接触構造といった特徴は、従来製品「PV03シリーズ」[3]から引き継いでいると見受けられます。

太陽光発電設備の規模が大きくなるほど、モジュールどうしの接続箇所も膨大な数になるだけに、このような配慮は一見地味ですが、設備の導入コスト低減にかなり寄与しているものと推測します。


※参照・参考資料:
[1]太陽電池モジュール用コネクタ「PV-05シリーズ」を開発 =EN 1500Vに対応、太陽光発電システムの電圧効率化に貢献=(SMK社、2017/11/15)
https://www.smk.co.jp/news/press_release/2017/1092cs/
[2]SMK、1500V対応の太陽電池モジュール用コネクター(日経テクノロジーonline、2017/11/17)
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/110909798/?rt=nocnt
[3]PV-03 シリーズ(SMK社)
https://www.smk.co.jp/products/series_outline/Power_Connectors/?sid=13226&seni=bun&youto=null&karamu=hinban&sort=asc&no=10&tp=0

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | パネル外の配線(JB等)

2017年11月20日

ソーラーフロンティア社が、太陽光発電所関連事業・海外向け太陽電池販売を別会社に移管する予定、経営資源の国内への集中を図る

ソーラーフロンティア社が2017年11月14日に、

  • 事業の一部を、新しく設立される別会社に移管する。
との方針を発表していました[1]。

その概要をまとめてみました。


移管先 RSリニューアブルズ」社
※昭和シェル石油の100%子会社。
移管する事業分野
  • 日本国外向けの、太陽電池販売事業。
  • 日本国内外における、太陽光発電所
    • 建設案件の開発・組成
    • 建設工事の設計・施工・監理
    • 維持管理及び運営管理に関する事業
    と、発電事業
背景・目的
  • 今回の事業分割は、昭和シェル石油のエネルギーソリューション事業における更なるシナジー創出を目的とした、グループリソースの最大活用施策の一環として行われる。
  • ソーラーフロンティアでは、今回の事業移管により、経営資源を主に国内市場に集中することで、競争力の強化を図る。
今後の予定
  • 2018年1月5日:事業を移管する予定。


ソーラーフロンティア社については、今年に入って国内住宅向けの戦略商品「SmaCIS」の展開を進めており、4-6月期業績では住宅メーカー向けのスペックインが順調に進み、 受注数量が計画通りに推移していると報告されていました。

しかし国内住宅向けが堅調な一方で、

と、他のカテゴリでは事業環境が厳しさを増しています。

実際に、日本の他の大手太陽電池メーカーの最近の業績発表(2017年度2Q累計期間)も、大部分が厳しい状況でした。


今回ソーラーフロンティア社から切り離されるのは

  • 海外向けの太陽電池モジュール販売
  • 日本と海外における、太陽光発電所関連のサービス・事業
とかなり幅広い範囲の事業であり、今後は日本国内の(住宅向けをはじめとする)分散型・小規模設備という狭いカテゴリに、更に注力していくと考えられます。

この決定(事業移管、経営資源の集中)が、どのような効果・結果をもたらすことになるか、という点は、国内の太陽光発電市場・産業の変化を追う意味でも、注目していきたいと思います。


※参照・参考資料:
[1]弊社における一部事業の分割についてのお知らせ(ソーラーフロンティア社、2017/11/14)
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2017/1114_press.html

※関連記事:

2017年11月10日

北海道・八雲町で蓄電池併設のメガソーラー(約102.3MW+約27.0MWh)が計画、SBエナジーと三菱UFJリースが携わり、指定ルール下でプロジェクトファイナンスを組成

SBエナジー」と「三菱UFJリース」の2社が2017年11月1日に、

  • 北海道・八雲町に、蓄電池併設メガソーラー(約100MW)を建設する。
との計画を発表していました[1][2]。

ここでは、その発電所の概要をまとめてみました。


名称 ソフトバンク八雲ソーラーパーク
建設場所 北海道の八雲町内
敷地面積 132ha
※「太平洋汽船」社と「太平洋農場」社が保有する土地に建設する。
規模
  • 太陽光発電:約102.3MW
  • 蓄電池:約27.0MWhのリチウムイオン電池
スケジュール
  • 2018年4月:着工
  • 2020年度内:運転開始
事業者 「北海道八雲ソーラーパーク合同会社」
※2017/1/4設立。
※SBエナジーと三菱UFJリースが、50%づつ出資している。
その他
  • 蓄電設備は、北海道電力が2015年4月に公表した「太陽光発電設備の出力変動緩和対策に関する技術要件」に基づいて設置する。
  • 今回の事業では、「指定電気事業者制度」による出力制御無補償の条件下で、プロジェクトファイナンスを組成する。


北海道電力の「技術要件」[4]によると、出力変動緩和対策の基準は

  • 全ての時間において、発電所合成出力(太陽光発電+蓄電池)の変化速度を「発電所定格出力の1%以下/分」
なので、今回の発電所では、出力変動を約1MW以下/分に抑えることが、条件になるものと推測されます。

太陽光発電の出力規模に対して、蓄電池の容量がどの程度あればこの基準を満たせるのか、というのは、専門家でない私には見当が付きません。

その点で今回のプロジェクトにおいて、稼動後に約1年必要という技術検証(合成出力のサンプリングデータをチェックする)で良好な結果が得られれば、本プロジェクトの数値が一つの目安とできるのでは、と期待するものです。


また個人的に、指定ルール(2015/1開始)と蓄電池併設については、これまで(太陽光発電所事業において)コスト的に著しく不利な条件、というイメージしかありませんでした。

そのため今回の事業で、それらの条件下(プラス、FITでの買取価格引き下げが続く中)で「プロジェクトファイナンスを組成します」と明言されていることには、非常に驚きました。

この点については近年、太陽電池モジュールパワコン蓄電池の値下がりが著しく進んでいることが、不利な条件下での事業化を可能にしつつある、ということなのかもしれません。


振り返ると今年(2017年)に入ってから、北海道内では他にも

と、蓄電池併設のメガソーラー事業が相次いで立ち上げられています。

かつてのFIT導入直後の活気が消え去った、国内の太陽光発電市場において、これらのような蓄電池併設のメガソーラーが新しい動きとなり得るかどうかは、期待を持ちつつ注目していきたいと思います。


※参照・参考資料:
[1]北海道八雲町で国内最大規模の蓄電池併設型メガソーラー発電所を建設(SBエナジー、2017/11/1)
http://www.sbenergy.co.jp/ja/news/press/2017/1101_150000.html
[2]北海道八雲町で国内最大規模の 蓄電池併設型メガソーラー発電所を建設(三菱UFJリース、2017/11/1)
http://www.lf.mufg.jp/investors/library/pressrelease/2017110104.pdf
[3]国内最大の蓄電池併設型メガソーラー、北海道八雲町(日本経済新聞、2017/11/6)
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO23143340W7A101C1000000
[4]太陽光発電設備および風力発電設備の出力変動緩和対策に関する技術要件について(北海道電力)
http://www.hepco.co.jp/energy/recyclable_energy/fixedprice_purchase/solar_wind_power_pv_tec.html
[5]プロジェクト・ファイナンス(ウィキペディア)

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 国内のメガソーラー

2017年11月05日

2017/4-9の国内大手3社(シャープ、京セラ、パナソニック)の業績発表は、太陽電池に関する記述が(1Q同様)著しく乏しく、厳しい状況に変化無し

シャープ、京セラ、パナソニックが2017年10月末に、2017年度2Q累計期間2017/4-9)の業績を発表していました[1]〜[3]。

その中から、太陽電池事業・太陽光発電事業に関する数値や記述をまとめてみました。


<シャープの2017/4-9の「スマートホーム」セグメント>

業績
  • 売上高:2906億円(前年同期比10.2%
  • 営業利益:204億円(同41.2%
太陽電池関連
の状況
  • エネルギーソリューション事業」では、EPC等底堅く推移した。
    これは、セグメント売上増の一因となっている。
  • 利益に関しては記述無し。

<京セラの2017/4-9の「生活・環境」セグメント>

業績
  • 売上高:約528億円(前年同期比14.6%
  • 営業利益:約3.7億円の赤字(前年同期は約7.4億円の赤字)
太陽電池関連
の状況
  • ソーラーエネルギー事業」において、米国事業を縮小した。
    これが、セグメント売上高の減少をもたらした。
  • 利益に関しては、明確な言及無し。

<パナソニックのの2017/4-9の「エコソリューションズ」セグメント>

業績
  • 売上高:7573億円(前年同期比4%
  • 営業利益:213億円(同1%
太陽電池関連
の状況
  • ソーラー減販した。
    (※ただし他事業の好調によって、セグメントの売上高は増加)
  • ソーラーで事業構造改革費用を計上した影響で、セグメント利益は減少した。
  • 今後については、
    • セル単体のデバイス販売:
      今年度(2017年度)中に開始する。
    • モジュール生産体制
      グローバルでの見直しを行う。
      滋賀工場の生産を2018年3月末で終息、など)


パナソニック以外の2社では、太陽電池に関する記述が著しく乏しく、シャープに至ってはもはや「太陽電池」「ソーラー」の単語さえ有りません。

もっともその点は、前四半期(2017/4-6)と同じであり、2Qも事業の状況は、全く変らなかったとみられます。


ここでもう一度思い返すと、2014年秋の電力会社による接続回答保留の発表と、2015年初めの「指定ルール」導入以来、

と、日本国内の太陽光発電市場は減速が際立っています。

加えて海外市場でも、モジュール価格の急速な低下が継続中。

このように、国内外で事業環境が極めて厳しくなっており、そしてその状況改善が全く見込めない中では、大手メーカーにおける太陽電池の存在感の希薄化は、今後更に進んでいくのかもしれません。


※参照資料:
[1]2018年(平成30年)3月期 第2四半期 プレゼンテーション資料(ノート付き)(シャープ、2017/10/27)
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/library/financial/pdf/2018/3/1803_2pre_nt.pdf
[2]2018年3月期 第2四半期 決算短信(京セラ、2017/10/30)
http://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/rt171030.pdf
[3]2017年度 第2四半期 連結決算概要(パナソニック、2017/10/31)
http://news.panasonic.com/jp/press/data/2017/10/jn171031-4/jn171031-4.html

※関連記事:

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2017年11月02日

ネクストエナジー社が中国法人を設立、成長見込みが大きい中国市場への進出を狙う、まずは現地の太陽電池メーカーに部材納入(日本メーカーと仲介)

ネクストエナジー・アンド・リソース社が2017年10月30日に、

  • 中国現地法人を設立し、活動を開始した。
と発表していました[1]。

今回はその概要をまとめてみました。


現地法人の名称 「奈克偲特(ネクスト)新能源科技(上海)有限公司」
設立の背景 中国と日本の太陽光発電導入量は
中国日本
通年累計通年累計
2015年実績15GW44GW11GW34GW
2016年実績34GW77GW8.6GW43GW
2020
(政府目標)
162GW63GW
であり、中国市場の大幅な伸びが見込まれる。
設立の狙い
  • 現地での製造委託品の品質アップ(現地法人が品質管理を行う)
  • 中国市場への進出の足掛かり
具体的な取組み まず現地法人の仲介機能を活用し
  • 中国国内の太陽光関連製品メーカーへの部材販売
  • 中国市場向け製品の開発販売
に取り組む。
第一弾として2017年9月から、「東洋アルミニウム」社の現地法人と取引を開始し、同社の部材を現地メーカーへ納入する事業を開始している。
スケジュール
  • 2017年8月22日:設立
  • 同年9月下旬:活動開始


中国の太陽電池メーカーは、余剰モジュールの大量供給により米国でのモジュール価格急落を引き起こした、言わば「張本人」であり、その後も同市場で価格下落が続いたことを考えると、部材に対するコスト面での要求も、相当に厳しいことが想像されます。

今回のネクストエナジー社の取組みは、敢えてその厳しい環境に飛び込むものですが、例え極めて薄利多売であっても、中国市場の成長見込みを考えると、メリットのほうが大きいと判断した、ということなのかもしれません。


また、中国市場への外資系企業の参入というと、ちょうど3年前(2014年)に米SunPower社が発電所事業に参入していましたが、これは現地企業との合弁企業を設立したうえでのことでした。

今回のネクストエナジー社の取組みは、現地企業との合弁などでは無いようですが、中国市場でどの程度自由に活動できるものなのかが、気になるところです。


最後に今回の中国進出は、日本市場の成長に限界を見ての判断と感じられますが、その一方で、中国の太陽電池モジュールメーカーの日本市場参入が相次いでいる、との報道もある[4]のは、何とも興味深いことです。

もっとも日本の場合は、メガソーラー分野において、固定価格買取制度(FIT)での認定量と実際の導入量のギャップが埋まり次第、メガソーラー向けのモジュール需要も急速に縮小していくと思われるので、中国市場とは全く状況が異なるとは思いますが。


※参照・参考資料:
[1]ネクストエナジー、中国現地法人を設立 自然エネルギー事業をアジア市場にも展開(ネクストエナジー・アンド・リソース社、2017/10/30)
http://www.nextenergy.jp/sp/info/2017/info20171030.php
[2]ネクストエナジー 太陽光部材を中国で販売 東洋アルミと業務提携(日本経済新聞、2017/10/30)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22854850Z21C17A0TJC000/
[3]|製品紹介|太陽電池関連製品(東洋アルミニウム社)
http://www.toyal.co.jp/products/solar/index.html
[4]太陽光パネル、中国勢の波 低価格で圧倒(日本経済新聞、2017/10/28)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22848750Y7A021C1EA5000/

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