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2018年06月26日

Canadian Solar社が次世代モジュール3種を発表、両面発電の「BiKu」・ユーティリティ市場に特化の「HiKu」、屋根設置向けの高密度モジュール「HiDM」

Canadian Solar社が2018年6月14日に、

  • 次世代の太陽電池モジュール3種世界的な発売を、「Intersolar Europe」(独ミュンヘンで2018/6/20-22に開催)で発表する。
と発表していました[1]。

今回は[2]〜[5]と合わせて、各モジュールの概要をまとめてみました。


<「BiKu」モジュール>

特徴
  • 高効率な、デュアルセルの両面発電モジュール。
    反射光の条件によっては、裏面の発電により、出力を最大30%上乗せできる。
  • 発電プロジェクトのPPAが年々低下していく場合に、投資に対するIRR(内部収益率)の維持に役立つ。
主な仕様
  • セルの種類:多結晶型
  • セルの枚数:144枚
  • 外形サイズ:2016×996×8.5mm
    (※コーナープロテクター込み、ジャンクションボックス除く)
  • 重さ:29.3kg
  • 名目最大出力:350W〜365W(4種類の製品)
  • ガラス:表・裏面とも厚さ2.5mm熱強化ガラス
  • 最大システム電圧:1000Vまたは1500V

<「HiKu」モジュール>

特徴
  • ユーティリティ市場に特化した、高出力の製品。
    最新の高効率セル技術を、「Ku」モジュール技術と組み合わせている。
  • BOSコストと設置コストの引き下げという観点から、発電プロジェクトのEPCコストの縮小が期待できる。
主な仕様
  • セルの種類:PERC多結晶型
  • セルの枚数:144枚
    (※「Ku」モジュールではハーフカットセル[4]なので、「HiKu」も同様かと思われる。)
  • 出力:390W〜405W(4種類の製品)
  • 外形サイズ:不明
    (※「Ku」モジュールは2000×992×35mm[4])
  • 重さ:不明
    (※「Ku」モジュールは22.5kg[4])
  • 最大システム電圧:1000Vまたは1500V

<「HiDM(High-Density Module)」>

特徴
  • 自社独自のIP認定設計による、高密度モジュール
    モジュール変換効率は最大20.2%に向上。
    60セルの最大出力(最大335MW)は、通常のPERC単結晶モジュールを10%上回る。
  • モジュールの外観が良く、また影による発電への影響を低減している。
    このため設置面積が限られ、また影が避けられない、屋根設置システムに向く。
主な仕様
  • セルの種類:PERC単結晶型
  • 出力:320W〜335W(4種類の製品)
  • 外形サイズ:1675×992×35mm
  • 重さ:18.5kg
  • 最大システム電圧:1000V


「BiKu」モジュールの「dual-cell」については、詳しい記述が有りませんが、[2]の写真や、表側の外観が似ている「KuMax」[4]の仕様から、こちらもハーフカットサイズのセルかと思われます。

裏側でも発電可能ということで、産業用太陽光発電設備の中でも、特に周囲からの反射光が強い環境に適したモジュールと思われるので、実際にどのような発電設備に用いられるのか、非常に興味を惹かれるところです。


「HiKu」は大規模プロジェクト向けに特化したモジュールですが、高出力製品にも関わらず(単結晶でなく)多結晶型というのが、非常に意外でした。

多結晶型における技術の進歩は、単結晶型に迫る性能を実現している、ということなのかもしれません。


最後の「HiDM」は、変換効率の高さに加えて、先の2製品よりも外形サイズが少し小さく、また最大システム電圧が1000Vのみ(1500Vに非対応)という点からも、「BiKu」「HiKu」と異なる想定用途が伺えます。


三者三様の個性的な新製品には、2017年のモジュール出荷量が6828MWに達したCanadian Solar社の勢いと意気込みが、感じられる気がします。


※参照・参考資料:
[1]Canadian Solar launches the next generation solar modules: bifacial, high power density and over 400 W poly HiKu modules at Intersolar Europe(Canadian Solar社、2018/6/14)
http://investors.canadiansolar.com/news-releases/news-release-details/canadian-solar-launches-next-generation-solar-modules-bifacial
[2]BiKu MODULE(上記ページ内に参照リンクあり)
https://www.canadiansolar.com/fileadmin/user_upload/events/panels/BiKu_CS3U-PB-FG_EN.pdf
[3]HiKu(同上)
https://www.canadiansolar.com/fileadmin/user_upload/events/panels/HiKu_CS3W-P_en.pdf
[4]KuMax(同上)
https://www.canadiansolar.com/fileadmin/user_upload/downloads/datasheets/en/new/2018-4-16_Ku-v5.571/Canadian_Solar-Datasheet-_KuMax_MBB_5BB__CS3U-P_High_Efficiency_v5.571_EN.pdf
[5]HiDM(同上)
https://www.canadiansolar.com/fileadmin/user_upload/events/panels/HiDM_CS1K-MS_EN.pdf

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 他の海外メーカー

2018年06月21日

Yingli社の「PANDA BIFACIAL」モジュールは、最大出力が前面のみと比べて最大約11%アップ、月間発電量は従来の多結晶型比で最大約19%プラス

Yingli Solar社が2018年6月7日に、

  • PANDA BIFACIAL」モジュールが、同日にTUV Rheinlandの認証を取得し、両面太陽電池モジュールとして世界で初めて
    • China General Certification Centre(2016年末に取得)
    • UL(2018年5月に取得)
    • TUV Rheinland
    の認証を受けた。
と発表していました[1]。

その中から、同モジュールの発電能力に関する内容を、まとめてみました。


最大出力 60セルのモジュール(前面の標準出力285W)は、ULとTUV Rheinlandのテストにおいて、最大出力315Wに到達した。
(※前面の標準出力比で11%プラス
発電電力量 最新の統計によると、「PANDA BIFACIAL」モジュールを用いている山西省・大同(Datong)でのプロジェクトでは、月間の発電量が、従来の多結晶型による同容量のプロジェクト比で、最大で19.02%上回った


裏・表の両面で発電できる太陽電池モジュール自体は、過去にも既に、幾つかの日本や海外メーカーが製品化していました。(例えば関連記事)

しかしその発電能力が、通常モジュール(片面のみで発電)と比べて実際にどの程度優れているのか、という点については、私はこれまで具体的な情報(数値など)を殆ど見たことがありませんでした。

そのため、今回のYingli社による発表は、非常に興味深いです。


まず、認証機関が測定した最大出力が、前面のみの場合と比べて約11%増というのは、正直思ったほど高くないと思いました。

いっぽう実際の大規模発電所においては、月間発電量で(最大で)2割に近いプラスとのこと。

比較対象が単結晶型でなく多結晶型(※「PANDA BIFACIAL」はn型単結晶)という点が、少し残念ですが、それでも両面モジュールの明確な優位性は、感じられる気がします。


両面モジュールについては、裏面でも発電できることから、積雪の白さで地面からの反射光が強くなる冬期間に、それ以外の時期と比べて(前面への積雪によるマイナスとの差し引きで)発電電力量が最終的にどう違ってくるのか、という点も、今後明らかになってくることを期待したいです。


※参照・参考資料:
[1]Yingli's PANDA BIFACIAL Module Became the World's First Bifacial Module Certified by CGC, UL, and TUV Rheinland(Yingli Solar社、2018/6/7)
http://ir.yinglisolar.com/phoenix.zhtml?c=213018&p=irol-newsArticle&ID=2353651
[2]単結晶モジュール (同上)
http://www.yinglisolar.com/jp/products/monocrystalline/
[3]PANDA BIFACIAL 60CF(同上)
http://www.yinglisolar.com/en/products/monocrystalline/panda-bifacial-60cf/

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 他の海外メーカー

2018年06月19日

SunPower社がEnPhase社にマイクロインバータ事業を売却、EnPhase社は事業を大幅強化、SunPower社はマイクロインバータ「IQ 7XS」の供給を受ける予定

SunPower社とEnphase社が2018年6月12日に、

  • SunPower社のマイクロインバータ事業を、Enphase社が買収することで合意した。
と発表していました[1]。

その概要をまとめてみました。


見込まれる
メリット
SunPower社
  • マイクロインバータの調達
    自社の「Equinox」ホームソーラーシステムを、「IQ」マイクロインバータのカスタムラインを用いることで強化できる。
    (AC太陽電池モジュールに使用)
Enphase社
  • 業績の引上げ
    2019年の後半に、粗利益率33〜35%で、年率換算の売上高6000万〜7000万ドルを追加できると見込んでいる。
  • 知的財産の強化
    IPポートフォリオに、140以上の特許を追加できる。
買収額 Enphase社は
  • 現金2500万ドル
  • 自社の普通株750万株
をSunPower社に提供する。
今後の予定
  • 2018年3Q末:事業の譲渡を完了。
  • 同4Q:「IQ 7XS」をSunPower社に供給開始。
    ※この製品は、SunPower社の「X」シリーズ・96セルモジュール(ピークAC出力320W)の専用として、設計されている。


振り返ると、SunPower社は2014年11月に「SolarBridge Technologies」社を買収し、自社モジュール向けのマイクロインバータの開発を開始する方針を発表していました。

それから約3年半を経て、同分野の専業メーカーへの事業売却となったようです。


100を超える特許を擁するまで育てた事業を、売却するというのは、発表を見た当初は意外に感じました。

ただ考えてみると、普通のパワーコンディショナーも、殆どが太陽電池メーカーと別の企業が手がけています。

その意味でマイクロインバータも、専業メーカーに任せたほうが(製品の開発、調達の点で)合理的、とSunPower社が最終的に判断されたとすれば、合点が行く気はします。


SunPower社の今回の発表[1]の副題?では

  • 「5-Year Agreement Expected to Accelerate Global Adoption of AC Modules as the De Facto Residential Solution」
    (住宅向けのデファクトソリューションとして、ACモジュールの世界的な採用の加速が期待される5年契約)
と、かなり野心的な内容が書かれています。

それだけにこの重要点について、リリース本文で詳しく言及されていないのは、いまいち良く判りません。
また「5年契約」が何を指しているのか、という肝心な点も、記載されておりません。(恐らく「IQ 7XS」の供給期間だとは思いますが・・・)


とは言え、太陽電池モジュールメーカーの世界的大手の一社が、パワコン無しで交流出力ができる「ACモジュール」を、住宅用の次世代製品として明確に位置づけている点は、非常に興味深いです。

「Equinox」システム[3]は、ACモジュール採用により設備が大幅にシンプル化される点が、(太陽光発電の住宅への導入ハードルを引き下げる点で)非常に大きな魅力と感じるので、これが本当に業界標準と成り得るのか、是非注目していきたいところです。


※参照・参考資料:
[1]Enphase Energy to Acquire SunPower’s Microinverter Business(SunPower社、2018/6/12)
http://newsroom.sunpower.com/press-releases?item=123214
[2]同上(Enphase社、2018/6/12)
https://enphase.com/en-us/blog/enphase-energy-acquire-sunpowers-microinverter-business
[3]SunPower Equinox Home Solar Systems(SunPower社)
https://us.sunpower.com/homeowners/equinox-home-solar-systems/
[4]Enphase Microinverters(Enphase社、「IQ 7X」の紹介あり)
https://enphase.com/en-us/products-and-services/microinverters/family

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | パネル外の配線(JB等)

2018年06月13日

JPEA発表の2018年1-3月の太陽電池モジュール出荷量は前年同期比26%マイナス、シリコン単結晶以外は40%以上の減少、用途別では「発電事業」でも国内企業が海外企業を上回る

3週間ほど前になりますが、太陽光発電協会が2018年5月22日に、

  • 2017年度第4四半期2018/1-3
  • 同年度通期2017/4-2018/3
太陽電池出荷統計を発表していました[1]。

今回はその中から、太陽電池モジュールの出荷量について、個人的に気になった項目を幾つかまとめてみました。

※出荷量のうちkWのものは、当ブログ管理人が四捨五入し、MWに換算しました。
※前年同期比(カッコ内)は、管理人により増減の値に変換しました。



<太陽電池モジュールの総出荷量>

※[1]の4pの記述、5p・7pの表から。

種類2017年度4Q
(2018/1-3)
2017年度通期
(2017/4-2018/3)
シリコン単結晶 628MW(23%)2020MW
シリコン多結晶 741MW(43%)3014MW
その他 81MW(43%)636MW
合計 1450MW(26%)5670MW(17%)

2018年度4Qは、「多結晶」「その他」が極めて大きな減少幅(約4割マイナス)であることに、強く驚きました。

いちおう「単結晶」が2割超の増加だったことで、「合計」の減少幅は抑えられたようです。

ただし、国内企業のみだと「単結晶」も含む全ての種類で減少しており([1]の6p)、日本メーカーは極めて厳しい状況に置かれていると思われます。



<2018/1-3のモジュールの国内出荷量>

※[1]の5pから。

シリコン単結晶 594MW(26%)
シリコン多結晶 718MW(44%)
その他 63MW(48%)
合計 1376MW(26%)

前年同期比の増減は、前項の総出荷量と非常に近い数値であり、全体として、国内需要の急速な縮小ぶりが伺えます。

シリコン単結晶のみ伸びたのは、後述する用途別において、中小規模の設備向けの一部が伸びたことと、対応しているものと推測します。



<2018/1-3のモジュールの海外出荷量>

※[1]の5pから。

シリコン単結晶 34MW(15%)
シリコン多結晶 24MW(25%)
その他 17MW(11%)
合計 75MW(17%)

海外向けの出荷量は、国内向けの僅か1/20〜1/30程度に留まっています。

ちなみに[1]の5p・6pの比較から、海外出荷量は全てが、日本企業による生産です。


太陽光発電の導入が、(コストダウンの進展を背景に)新興国にも急速に広がりつつある<中で、海外大手メーカーは出荷量を大きく伸ばしており、JinkoSolar社に至っては、2017年通期は10GWが目前という勢いでした。

そのいっぽうで日本メーカーは、日本国内以外での競争力をほぼ失ってしまったのではないか、とさえ感じてしまう、今回の数字です。


ただ、上記表には書き出しませんでしたが、「日本企業」における「海外出荷」のうち「国内生産」で、多結晶型は前年同期比2511%増という、極めて大きな伸びとなっています([1]の6p)。

この点は、日本政府の「二国間クレジット」を背景とした海外事業[2]向けに、低コストな多結晶型を出荷した結果では、と想像します。



<2018/1-3のモジュールの用途別国内出荷量>

※[1]の3p・5pの表から。

用途日本企業海外企業合計
住宅188MW(25%)86MW(8%)274MW(18%)
非住宅発電事業355MW(24%)334MW(44%)689MW(35%)
一般事業241MW(36%)172MW(76%)413MW(13%)
その他0.4MW(67%)
合計784MW(28%)592MW(24%)1376MW(26%)

非住宅の「発電事業」「一般事業」の両方で、出荷量は国内企業が海外企業を上回っています。

「一般事業」はともかくとして、大規模設備を含む「発電事業」においては、前年度(2016年度)通期に海外メーカーがシェア6割近くに達していたので、今回、同カテゴリで日本企業の出荷量が逆転したのは、非常に意外でした。

ただし、「発電事業」の合計出荷量じたいが35%ものマイナスとなっているので、国内の大規模事業でのモジュール需要が、急激にしぼんでいることが推測されます。


FITにおいて、例えば2015年6月末時点では、導入量は認定量の約1/5という、低い水準でした。

もっともこのギャップの大きさ(=導入見込み量の大きさ)は、国内でFITの新規認定が急激に減速した中で、暫くの間、国内市場にプラス方向の影響を及ぼしてきた筈です。

その効果がいよいよ無くなってきたとなれば、国内の太陽光発電産業は更に厳しい状況になっていくのでは、と強い懸念が浮かびます。


ちなみに上記表では、海外企業による「住宅」「一般事業」が、前年同期比増となっています。

これらのカテゴリにおいては、(設置面積が限られるため)発電能力の高いモジュールが通常要求されると考えられるので、先の項目(国内出荷量)における、単結晶型の国内出荷量増加分と対応しているのでは・・・と推測するものです。


※参照・参考資料:
[1]日本における太陽電池出荷統計 2017年度第4四半期及び2017年度(JPEA、2018/5/22)
http://www.jpea.gr.jp/pdf/statistics/h294q.pdf
[2]シャープやパナソニックの太陽電池、生き残りのカギは「海外進出」(ニュースイッチ、2018/4/13)
https://newswitch.jp/p/12595

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 市場・業界の動向:国内

2018年06月07日

ネクストエナジー社が、リユース太陽電池のみを用いた「PV Next 駒ヶ根市太陽光発電所」を完成、5種類・計1202枚のモジュールを使用

ネクストエナジー・アンド・リソース社が2018年6月4日に、

  • リユース太陽電池モジュールだけを用いた自社太陽光発電所を建設した。
と発表していました[1]。

今回は、その概要をまとめてみました。


建設の背景 ネクストエナジー社は、2005年に太陽電池モジュールのリユース事業を開始し、数万枚超の検査・評価実績を蓄積。
独自の選定技術「REBORNテクノロジー」を有している。
また2015年からは、同技術によるリユースモジュールを利用し、自社太陽光発電所の建設にも取り組んでいる。
発電所の名称 PV Next 駒ヶ根市太陽光発電所
場所 長野県の駒ヶ根市内
※同市の所有する「伊南清掃センター」(可燃物焼却場)跡地。
敷地面積 6749.1m2
太陽電池モジュール
  • 設置枚数:1202
  • 種類:5種類
  • 設置容量:280.78kW
    ※パワコンの出力は254.28kW。
特徴
  • 全てリユースモジュールを利用
  • 地域に根差した設備を目指す:
    • 災害時用のオフグリッドシステム
    • 地域防犯用のソーラー外灯
    も設置。
    今後は、見学施設として環境教育への利用も進める。
  • 自主環境アセスメントを実施:
    周辺環境に配慮し、周囲に植樹を行った。
スケジュール
  • 2018/5/30:稼動開始
  • 同6/3:竣工式を実施


今回の太陽光発電所では何よりも、太陽電池モジュールが全てリユース品という点に驚きました。

「REBORN」テクノロジーの紹介ページ[2]を見ると、中古モジュール1枚1枚について

  • シリアルナンバーの付与
  • I-V出力測定、EL検査
  • トレーサビリティの確保
と、周到な再製品化の体制が、既に確立されていることが伺えます。

将来的に大量の使用済みモジュールの排出が予想される中で、破損したモジュールは仕方が無いとして、十分に構造・機能が保たれているモジュールについては、このように積極的に再利用する取組みが、どんどん進んでほしいものです。


※参照・参考資料:
[1]リユースモジュールを利用した自社太陽光発電所を建設(ネクストエナジー・アンド・リソース社、2018/6/4)
https://www.nextenergy.jp/info/2018/info20180604.php
[2]太陽電池モジュール リユース(同上)
https://www.nextenergy.jp/service/reuse.php

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 国内のメガソーラー

2018年06月05日

昭和シェル石油の2018年1-3月の太陽電池事業は、ルーフトップ市場への集中とコスト削減を推進、「エネルギーソリューション事業」は減収も損失は改善

1ヶ月近く前になりますが、昭和シェル石油が2018年5月9日に、2018年度1Q2018/1-3)の業績を発表していました[1]。

今回はその中から、太陽電池事業に関する内容をまとめてみました。


<太陽電池事業での取り組み>

新事業戦略(2016年末〜)
に基づく取組み
  • 国内住宅向けを中心としたルーフトップ市場へのフォーカス
  • 早期黒字化達成のための、更なるコスト削減
    (原材料コストの削減、国富工場への生産集約など)
国内住宅向け 高出力品(1枚180Wまたは185W)に「SmaCISコンセプト」(高搭載・簡易施工・高意匠)を適用した「SmaCIS(Sタイ プ)」を、2018年1月に販売開始した。
生産体制

  • 2017年9月:東北工場の生産を休止
  • 同12月:宮崎工場の生産を停止
し、国富工場へ生産を集約した。


<「エネルギーソリューション事業」セグメントの業績>

※含まれるのは「太陽電池事業」と「発電事業」。

売上高 212億円(前年同期比4.6%)
営業利益 24億円の損失(同6億円の増益)


太陽電池事業単体での売上高や利益は不明ですが、発電事業が(上には書き出しませんでしたが)堅調だったとみられるにも関わらず、「エネルギーソリューション事業」セグメント全体では減収となっていることから、太陽電池事業の売上も少なからず下がったものと推測されます。


ソーラーフロンティア社は昨年11月に、国内市場への経営資源の集中を表明していました。

しかし、例えば太陽光発電協会による「太陽電池モジュールの月次出荷速報」では、モジュール出荷量の減少が2018年1-3月も全く変らず続いています。

国内市場じたいが縮小し続けている状況下では、やはり売上を伸ばすのは難しいものとみられますが、ただし一方でセグメントの損失は改善しており、この点は市場の選択とコスト削減の成果なのかもしれません。


国富以外の2工場(東北、宮崎)での生産休止・停止については、昨年(2017年)の4-6月期業績で記述されていました。

しかし東北工場については当時は、次世代モジュールの商業生産に向けて準備する、とされていましたが、今回(2018/1-3)の発表ではそのような記述は全く無く、国内需要の縮小の深刻さが、表れている気がします。

東北工場では元々、生産における先進的な取組みが進められる筈だっただけに、同工場の位置づけがどうなるのかは、気になるところです。


※参照・参考資料:
[1]2018年度 第1四半期決算について(昭和シェル石油、2018/5/9)
http://www.showa-shell.co.jp/press_release/pr2018/050902.html

※関連記事: