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2019年06月08日

シャープ社がベトナム・クアンガイ省でメガソーラーを完成、建設した太陽光発電所は計4ヶ所・計約195MWdc

シャープ社が2019年6月5日に、

  • ベトナムクアンガイ省で、約49MWのメガソーラーを完成した。
と発表していました[1]。

発電所の概要は次の通り。


出力(モジュール容量) 49MWdc
発電電力量(予測) 約7万3143MWh/年
建設
  • タイ国の「Sermsang Power」(SSP)社
  • SSP社傘下の「Truong Than Quang Ngai Power And High Technology Joint Stock」社
等との共同。
運転開始日 2019/5/27

また、シャープ社がベトナム国内に建設した太陽光発電所(※これまで3ヶ所(計約146MWdc)が運転開始済み)は、今回で計約195MWdcになったとのことです。



シャープ社の太陽電池事業の状況に関しては、最新の業績発表(2018年度)の資料においても、「太陽電池」「太陽光発電」の文言は全く見当たらず、「エネルギーソリューションのEPC事業が大きく伸張」([3]の8枚目)とあるのみでした。

同社がベトナムで完成した太陽光発電所建設は、今回でもう4ヶ所め(しかもいずれも数十MW規模)であり、確かに海外でのEPC事業は健闘している印象を受けます。

日本の太陽電池メーカーが、海外メーカーとの競争で極めて厳しい状況にある(例えば[4])中で、シャープのEPC事業は、貴重な光という気がします。


ベトナム政府は、太陽光発電の施設容量の目標を、2030年までに1万2000MWとしている[1]とのこと。

シャープ社が建設した太陽光発電所(計約195MW)は、まだその2%にも満たないので、同社がベトナムで今後どこまで新しいメガソーラー建設に携わることができるのか、注目したいところです。


※参照・参考資料:
[1]ベトナムのクアンガイ省に太陽光発電所(メガソーラー)を建設(シャープ社、2019/6/5)
https://corporate.jp.sharp/corporate/news/190605-a.html
[2]クアンガイ省(ウィキペディア)
[3]2019年3月期 決算 プレゼンテーション資料(ノート付き)(シャープ社、2019/5/9)
https://corporate.jp.sharp/corporate/ir/library/financial/pdf/2019/1/1903_4pre_nt.pdf
(※「https://corporate.jp.sharp/corporate/ir/library/financial/」内。)
[4]土俵際の国内太陽電池メーカー、起死回生託す“最後のとりで”(ニュースイッチ、2019/4/5)
https://newswitch.jp/p/17139

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 海外のメガソーラー

2019年06月07日

「3D Direct Wafer」を用いたプロトタイプモジュールが公開、「Q.ANTUM DUO」モジュールを量産品と同じ部品で製造

1366 Technologies社が2019年6月5日に、

  • 3D Direct Wafer」製品を用いた太陽電池モジュールプロトタイプを、「SNEC 2019 PV Power Expo」(中国)で発表した。
と発表していました[1]。

モジュールの概要は次の通り。


製造 ハンファQセルズ社と共同で製造した。
種類 Q.ANTUM DUO
※今回のプロトタイプは
  • バスバー:6本
  • セル枚数:144枚(ハーフセル)
で、一般的な量産品と同じ部品を使用している。
特徴 「3D Direct Wafer」製品をベース材料に用いている。
このウエハーは
  • 平均の厚さ:130μm
  • 縁の厚さ:180μm
縁が厚い構造になっており、
  • セル・モジュールの組み立て中の破損防止
  • シリコン使用量の大幅な節約
を可能にする。
定格出力(想定) 360W


1366 Technologies社とハンファQセルズ社が長期提携を結んだのは、2015年3月のことでした。

それから今年で約4年になりますが、2月発表のマレーシアでのウエハー生産計画といい、ハンファQセルズ社における「Direct Wafer」採用製品の商業化が、着実に近づいている印象を受けます。


今回のプロトタイプモジュールについては、144枚というセル枚数から、「Q.PEAK DUO L-G5.3」[2]と同じ形式と推測されます。

ただ、「L-G5.3」の公称最大出力(390〜395W)と、今回のプロトタイプの想定定格出力(約360W)では、10%近い差があります。

この差は何なのかと思いましたが、現行製品の「Q.PEAK DUO」が単結晶型セルを用いている一方、「Direct Wafer」で作られるセルは多結晶型[3]となっており、この違いが出力の差に表れているのかもしれません。


また「3D Direct Wafer」を用いたモジュールを量産する際、縁が厚くなっているセルに、バスバーを(従来のセルと同様に)支障なく取り付けることができるのか、というのも気になるところです。


※参照・参考資料:
[1]1366 Technologies Showcases Modules Featuring 3D Direct Wafer Products(1366 Technologies社、2019/6/5)
http://1366tech.com/2019/06/05/1366-technologies-showcases-modules-featuring-3d-direct-wafer-products/
[2]Q.PEAK DUO L-G5.3(ハンファQセルズ社)
https://www.q-cells.jp/products/commercial/module/qpeak-duo-l-g53
[3]Technology(1366 Technologies社)
http://1366tech.com/technology-2/

※関連記事:

2019年06月03日

京セラとBYDジャパンが、太陽光発電+EVバスの「需給一体型」ビジネスモデル構築に向け協業

京セラ社が2019年5月20日に、

  • BYDジャパン」社との間で、
    • 太陽光発電(供給)とEVバス(需要)を組み合わせる「需給一体型ビジネスモデルの構築
    に向けた協業を開始することで、合意した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


背景 日本では現在
  • 環境負荷の少ない自動車の普及及び使用の促進」
  • 「自家用自動車から環境負荷の少ない公共交通機関への誘導」
が推進されており、経産省は温室効果ガスについて
  • 自動車1台あたり:2050年までに2010年比で8割程度削減
  • 乗用車:9割程度削減
との目標を定めている。
各社の担当
  • 京セラ:
    • 自社製太陽光発電システムによる発電電力の提供
    • 需給バランスを最適に制御する、EVバス向け充電管理システムの開発など
      (VPP(仮想発電所)実証事業で培ったアグリゲーション技術を活用)
  • BYDジャパン:
    • 日本市場に最適なEVバス(小型車両「J6」等)の提供
    • 電力消費サイドからの課題抽出と、解決に向けたコンサルティング
      (EVバス開発で培った知見を活用)
今後の予定・方針 京セラは今回開発するビジネスモデルについて
  • 2020実証実験の開始
  • 2021年以降:「需給一体型」ビジネスの事業化
を目指す。
(※自治体・電力小売・送配電事業者の協力も得つつ、
  • 一般住宅用
  • カーシェアリングサービス
等、コミュニティー全体の自立電源として利用することも視野に入れる)


BYDの公共交通用の電気自動車は、9年前(2010年)に提案が開始された[2]とのこと。

その導入は、欧州や新興国において(私の想像以上に)旺盛に進んでいる模様であり[3]、同社製EVバスの性能・実用性の高さが推測されます。

今回の京セラとの共同事業については、(日本の公共交通での本格採用ではなく)あくまで再エネ有効活用の実証試験向けの車両提供になると見受けられます。

ただそれでも、実際の運行は必須になると思われるので、日本の何処で走ることになるのかが非常に気になるところです。


いっぽう京セラについては、現在の太陽電池モジュールの販売量は、2015年(120万kW)の約半分(60万kW)[5]に留まっているとのこと。

そして2018年度も「ソーラーエネルギー事業」の売上は減少しており[6]、国内の同業他社と同様に、太陽電池メーカーとしての退潮ぶりを(残念ながら)強く感じざるを得ません。

その中で今回のBYD社との協業は、新たなビジネスモデルにいちはやく取り組むことで、単なるメーカー(機器の製造・供給者)から脱却する狙いがあると思われますが、他の国内メーカーを含めて、今後どのような取組みが出てくるのか、非常に興味を引かれるところです。


※参照・参考資料:
[1]再エネ「需給一体型モデル」の新ビジネスで協業開始(京セラ社、2019/5/20)
https://www.kyocera.co.jp/news/2019/0505_byyu.html
[2]Commercial Vehicles > Car & Solution(BYD社)
http://www.byd.com/cn/en/BYD_ENProductAndSolutions/CarAndSolution_mob.html
[3]News Center(同上)
http://www.byd.com/en/News.html
[4]VPP(バーチャル・パワー・プラント)(環境ビジネスオンライン)
https://www.kankyo-business.jp/dictionary/012840.php
[5]土俵際の国内太陽電池メーカー、起死回生託す“最後のとりで”(ニュースイッチ、2019/4/5)
https://newswitch.jp/p/17139
[6]2019年3月期 通期 決算短信(京セラ社、2019/4/25)
https://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/FY19_4Q_tanshin.pdf
(※「https://www.kyocera.co.jp/ir/news/2019.html」内)

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 市場・業界の動向:国内