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2020年05月29日

SunPower社が米国軍人を対象に、住宅用太陽光発電の購入で1000ドルのリベートを提供

SunPower社が2020年5月21日に、

  • 退役軍人・現役軍人を対象に、住宅用太陽光発電の購入1000ドルのリベートを提供している。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


背景
  • SunPower社はこれまで長く、米国の政府や軍と協力してきた。
    近年では
    • 2017年:Vandenberg空軍基地に、28MWの太陽光発電システム
    • 2018年:陸軍のRedstone Arsenalに、10MWの太陽光発電と蓄電ソリューション
    を設置している。
  • 今回は住宅事業を通じ、独占的なオファーを提供することで、軍への支援を行う。
対象 米軍の全支部の現メンバーと元メンバーが、SunPower社製の新品で完全な太陽光発電システムを購入する場合。
リベート
の形式、
申請方法[2]
  • リベートは、MetaBank(FDICのメンバー)が発行する「SunPower Visa Reward Card」として付与される。
    カードの有効期限は6ヶ月
    また、換金はできない
  • リベートのコストは、システムの仕様により異なる
  • 希望者は、設置事業者への相談時に、military photo IDを提供する必要がある。
    申請は、最終的な請求日から90日以内に、sunpowerrebate.comのフォームに記入し、必要な書類を添えてSunPower社に提出する必要がある。
    処理には3〜7週間かかる。


国は違いますが、日本でのかつての住宅用システム向け補助金は、8年前(2012年度)には3万円/kWまたは3.5万円/kW(※システム費用により異なる)でした。

それを考えると、初期コストが劇的に下がった現在においては、1000ドルという金額はかなりインパクトがあるものと想像します。

ただそのぶん、直接現金による払い戻しではなく、有効期限6ヶ月の「Reward Card」によるものとしているのは、仕方がないのかもしれませんが。

また「1000ドル」と大々的に記載されてはいますが、実際には([2]の小さい文字による記述から)システムの仕様によりリベートの金額が変化するようなので、その点は本来わかりやすく明記すべきだと考えます。


当ブログでチェックしてきた限りでも、SunPower社は15年前の2005年時点で、Nellis空軍基地で14MWの太陽光発電所を稼働させていました。
(※同基地では2015年1Qに、2つ目のプロジェクトを着工)

また同社は、退役軍人の太陽光発電業界への就職を進める訓練プログラム「Solar Ready Vets」にも参加。

そして今回の、住宅用システムの購入を対象とするキャンペーンと、太陽光発電の専門企業として様々な面から、軍・軍人への支援に携わっていることが伺えます。

この点は、他国(米国外)の企業がそう簡単に踏み込めるものではなく、米国地場メーカーであるSunPower社のユニークな強みだと感じます。


※参照・参考資料:
[1]SunPower Announces Exclusive $1,000 Rebate for Veterans and Active Duty Military(SunPower社、2020/5/21)
https://newsroom.sunpower.com/2020-05-21-SunPower-Announces-Exclusive-1-000-Rebate-for-Veterans-and-Active-Duty-Military
[2]Go Solar with SunPower And You Can Get $1,000 Back(SunPower社)
https://go.sunpower.com/us-military/
[3]リベート(ウィキペディア)
[4]SunPower Rebate Form
https://sunpowerrebate.com/

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 他の海外メーカー

2020年05月28日

JinkoSolar社が出力500W超の「Tiger Pro」モジュールを発表、9本バスバー・タイリングリボン・ハーフセルを採用し高出力・高効率を実現

JinkoSolar社が2020年5月15日に、

  • 2020年の太陽電池モジュールの主力製品「Tiger Pro」シリーズ
を発表していました[1]。

製品の紹介ページ[2]と合わせて、概要は次の通り。


主な特徴 従来の太陽電池モジュールよりも、LCOEを大幅に引き下げることが期待できる。
  • 500W超の出力:
    最大のモデルで580W。
    これは、大規模プロジェクトで現在主流のモジュールより40%高い。
  • 複数の革新的技術を採用:
    下記の技術を用いており、モジュール変換効率は、最高のモデルで21.6%に達している。
    • MBB(バスバー):
      9本のバスバーにより、電力の損失を減らす。
    • TR(タイリングリボン)テクノロジー:
      セル間のギャップを無くし、モジュール効率を大幅に高める。
    • HC(ハーフセル)テクノロジー:
      セルを半分に分割して、影に対する許容度を改善。
モデル [2]に掲載されているのは、下記の4種。
モデル名出力モジュール
変換効率
リニア
出力保証
Tiger Pro 72TR Monofacial535Wp21.6%25年
78TR Monofacial580Wp
72TR Bifacial530Wp21.4%30年
78TR Bifacial575Wp
今後の予定
  • 20203Q量産開始


JinkoSolar社は昨年(2019年)秋に豪州の展示会で、出力460Wの「Tiger」モジュールを発表していました。

そのため、モジュール1枚での500W超えもそう遠くないだろう、とは想像していましたが、それから僅か半年ちょっとで現実になるとは思いませんでした。

実際の市場投入にも、さほど時間はかからないものと思われるので、今後は他メーカーの追従の動きにも、注目したいところです。(個人的には特に、住宅用で400W超のモジュールをリリースした米SunPower社あたり)


[2]によるとこの「Tiger Pro」には、片面発電(Monofacial)と両面発電(Bifacial)のモデルがあるようですが、意外にも出力と変換効率は、片面のほうが(僅かですが)高くなっています。

その一方で、出力保証の期間は両面のほうが5年長くなっており、これらの違いが何によるものなのかは、ちょっと興味を引かれるところです。


※参照・参考資料:
[1]JinkoSolar Launches 2020 Flagship Tiger Pro Series with Module Output of Up to 580W(JinkoSolar社、2020/5/15)
https://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-launches-2020-flagship-tiger-pro-series-module-output
[2]Tiger Pro(JinkoSolar社)
https://www.jinkosolar.com/en/site/tigerpro

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2020年05月25日

Amazon.com社が中国・豪州・米国で5件(計605MW)の太陽光発電プロジェクトを発表、また導入済みの風力・太陽光は計2.9GW超

Amazon.com社が2020年5月22日に、

  • 中国・豪州・米国における、5件(計615MW)の新しい太陽光発電プロジェクト
を発表していました[1]。

各プロジェクトの概要は次の通り。


設置場所発電容量発電電力量(年間)
の見込み
国・地域内での件数
中国山東省100MW12万8000MWhamazonでは中国初。
豪州ニューサウスウェールズ州105MW25万MWh同2件目。
米国オハイオ州200MW平均世帯6万9000戸相当
80MW
バージニア州130MWamazonでは12件目。

これらが完成した場合、Amazon.com社のフルフィルメント(物流)ネットワークとAWSデータセンターへの再エネ供給に、年間約120万MWhが追加されるとのことです。


また同社の再エネ導入実績と目標として、下記の数字が示されています。


導入実績 下記の合計で2900MW超。(発電電力量は年間760万MWh以上)
  • 発電所規模の風力・太陽光発電プロジェクト:31
  • 世界のフルフィルメントセンター・ソートセンターでの屋上太陽光発電システム:60
目標
  • 自社における再エネの比率
    • 2024年まで:80%
    • 2030年まで:100%
      (※5年早い2025年までに達成できる可能性あり)
  • ネットゼロ・カーボン:2040年までに達成


蓄電設備については記述が無いので、自社施設への電力供給と言っても、文字通りに直接供給するのではなく、電力網との間での需給の差し引きの話だとは思われます。

とは言え、コストに対する要求が厳しいはずのAmazon社が、100MW規模のプロジェクト予定をこれだけ一挙に発表したことに驚きましたが、それだけ太陽光発電が、今ではコスト面においても魅力の極めて高いものとなっている、ということが推測されます。

ところで8年前(2012年)には、そのAmazon.comのデータセンター設計の責任者が、電力供給能力の小ささの点から、データセンターへの太陽光発電の導入効果に対する疑問を示していました。

しかし、当時と比べて太陽光発電の導入コストが劇的に下がり、大規模設置のハードルが下がった現在では、コスト面においても電力供給能力においても、事情が全く変わっている、ということかもしれません。


また今回発表の5プロジェクトの数字からは、日照の点で、豪州・米国が太陽光発電に非常に有利な環境であることが、改めて伺えます。

具体的には年間の日照時間の見込みが、中国は12万8000[MWh]/100[MW]=1280時間と、日本の一般的な数字(1000時間)に近いですが、他は

  • 豪州:25万/105=約2381時間
  • 米国:
    {120万−(25万+12万8000)}/(200+80+130)=82万2000/410=約2005時間

であり、段違いと言う他ありません。


※参照・参考資料:
[1]アマゾン、5件の新しい発電所規模の太陽光発電プロジェクトで、中国、オーストラリア、米国の国際業務拠点に電力供給(BusinessWire、2020/5/22)
https://www.businesswire.com/news/home/20200521005839/ja
[2]Fulfillment By Amazon(Amazon.co.jp)
https://services.amazon.co.jp/services/fulfillment-by-amazon.html

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 海外のメガソーラー

2020年05月24日

鹿児島県で「鹿屋大崎ソーラーヒルズ太陽光発電所」(約100MW)が稼働開始、急斜面の多いゴルフ場計画跡地を、極力そのまま利用

1か月ほど前になってしまいますが、京セラ社などが2020年4月28日に、

  • 九州で「鹿屋大崎ソーラーヒルズ太陽光発電所」(100MW)を運転開始した。
と発表していました[1][2][3]。

概要は次の通り。


場所 鹿児島県の鹿屋市
背景・経緯
  • この発電所の事業用地は、30年以上前にゴルフ場の建設計画が中止された土地であり、地元では長く有効活用が望まれてきた。
  • 2014年1月
    • GF
    • 京セラ
    • 九電工
    • 東京センチュリー
    の4社が、太陽光発電事業の検討を開始。
    そして4社の共同出資で、同年5月に、本事業の事業主である「鹿屋大崎ソーラーヒルズ合同会社」を設立した。
  • この合同会社が、地元の自治体や関係者などの協力を得ながら、発電所の建設を進めてきた。
敷地面積 220ha[5]
太陽電池モジュールの容量 100MW
(京セラ製が約35万7000枚)
発電電力量の見込み 11万7000MWh/年
九州電力に売電する。
総投資額 400億
施工における特徴
  • 最小限の造成工事
    地形をそのまま利用する「環境調和型」の発電所を目指した。
  • 新工法を採用:
    • スパイダーマシン
    • 斜面地用架台
    を用い、急斜面などの地山なりに、太陽電池モジュールを設置した。
  • 工期の短縮
    月間10MWの急速システム施工。
    (※2017/4初めに着工、2019/11末に本体工事完了[5]。2020/3/10に稼働開始)
各企業の役割
  • 事業主体:鹿屋大崎ソーラーヒルズ合同会社
  • 設計・施工、維持管理:
    九電工とGFのジョイントベンチャー「鹿屋大崎ソーラーヒルズ建設工事共同企業体」
  • 太陽電池モジュールの供給:京セラ
  • ファイナンス:東京センチュリー
    地方銀行17行が参加するシンジケートローンを組成した。


建設場所はゴルフ場の計画跡地ということで、発電所の上空写真([1]〜[3])からは、なんとなくゴルフ場の雰囲気が感じられます。

また[5]の掲載写真では、斜面の勾配のきつさが伺え、このような起伏の険しい場所で100MWの太陽光発電所を無事に完成させたことには、やはり驚きます。

ただ「月間10MWの急速システム施工」であれば、100MWは10ヶ月で済む筈ですが、実際には着工〜本体工事完了まで約2年8ヶ月(=32ヶ月)かかっており、この大きな差の理由は気になります。

もっとも、ゴルフ場の建設計画中止から30年以上も経っていたとなれば、例えばその間に草木が相当に生い茂ったことは想像されます。

新たな造成は極力行わなかったとはいえ、長く手付かずだった土地ということで、システム施工に入る前の段階で、やはり相当な準備が必要だったのかもしれません。


この事業に関わった企業のうち、京セラ・東京センチュリー・九電工は、長崎県内で計画されている営農併設型の「宇久島メガソーラー事業」(480MW)にも携わっています。

そのためそちらのほうでも、環境と地域社会に配慮した「鹿屋大崎ソーラーヒルズ」での経験・ノウハウは、少なからず生かされるものと予想します。


※参照・参考資料:
[1]鹿児島県鹿屋市と大崎町にまたがる土地での環境調和型 九州最大級「鹿屋大崎ソーラーヒルズ太陽光発電所」の営業運転開始について(京セラ、2020/4/28)
https://www.kyocera.co.jp/news/2020/0405_deks.html
[2]同上(九電工、2020/4/28)
https://www.kyudenko.co.jp/press/b3af8c4795f4572637475fb9368fd6a3.pdf
[3]同上(東京センチュリーリース、2020/4/28)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8439/tdnet/1820231/00.pdf
[4]鹿屋大崎ソーラーヒルズ発電所 竣工式(株式会社GF、2020/5/13)
https://gfcorp.jp/slug_news/20200513-01/
[5]鹿屋大崎ソーラーヒルズ 工事完了!(同上、2019/11/30)
https://gfcorp.jp/slug_news/20191130-01/

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 国内のメガソーラー

2020年05月23日

京セラ等が「宇久島メガソーラー事業」(480MW)に約500億円を出資、計画の事業性を確認し決定

1か月近く前になりますが、京セラ社などが2020年4月28日に、

  • 長崎県佐世保市宇久島における「営農併設型太陽光発電計画」への出資
を発表していました[1][2][4]。

概要は次の通り。


背景・経緯
  • この計画について
    • 京セラ
    • タイ国「SPCG Public Company Limited
    • 九電工
    • 東京センチュリー
    • 古河電気工業
    • 坪井工業
    の各社はこれまで、協力して事業性の検討を進めてきた。
    また2017年12月には、「宇久島みらいエネルギーホールディングス合同会社」を設立している。
  • 今回は各社において、この計画の事業性を確認できたことから、合同会社に出資することを決定した。
事業の名称 仮称「宇久島メガソーラー事業
発電能力 480MW
京セラ製の太陽電池モジュール約480MW分を設置する。
発電電力量 51.5万MWh/年の見込み
総投資額 2000億円程度の計画
※今回の発表[1][2][4]では、合同会社に500億を出資する旨が示された。
※工事金額は1400億円程度(九電工が受注)[3]。
出資企業 先述の6社など。
その他 宇久島と九州本土の間に、海底ケーブル(約64km)を敷設する。
これにより、発電電力を九州電力に売電することを想定している。
今後の予定
  • 2020年度:建設を開始
  • 20236月末:建設を完了[3]


改めて振り返ると、宇久島でのこの大規模事業は、元々は2013年にドイツの企業が発表したものでした。

しかしそれから5年後の2018年には、事業の権利が「宇久島みらいエネルギーホールディングス合同会社」に移転することが決定し、計画は仕切り直しに。

そして更に2年が経った今回、いよいよ正式に動き出すとのことで、ここに至るまでにずいぶん長くかかったものですが、国土が限られる日本国内において、約0.5GWという規模の太陽光発電事業を進めるには、相応の時間が必要だった、ということだと思われます。


タイ国SPCG社のプレスリリース[6]には、発電所のイメージ画像が載っていますが、そこからは自然を極力保ったまま、太陽電池モジュールを設置していく方針が感じられます。

完成・稼働開始はまだ先のことですが、この事業が地域と対立することなく調和し、長く電力供給の役割を果たしていくことを、強く期待するものです。


※参照・参考資料:
[1]長崎県佐世保市宇久島での太陽光発電事業に関する出資について(京セラ、2020/4/28)
https://www.kyocera.co.jp/news/2020/0404_kfje.html
[2]最大出力約480MWの営農併設型太陽光発電計画 長崎県佐世保市宇久島での太陽光発電事業に関する出資について(九電工、2020/4/28)
https://www.kyudenko.co.jp/press/685a4c5605b73ef3c193dd0f4790ae79.pdf
[3]大型太陽光発電所の建設工事受注に関するお知らせ(同上)
https://www.kyudenko.co.jp/press/65d613a3e68a502098c857daafe983e8.pdf
[4]長崎県佐世保市宇久島での太陽光発電事業に関する出資について(東京センチュリー、2020/4/28)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8439/tdnet/1820106/00.pdf
[5]長崎県佐世保市宇久島 太陽光発電事業計画(坪井工業)
http://www.tuboi.co.jp/other/ukushima.html
[6]SPCG社の2020/4/28発表のプレスリリースの、google翻訳結果
(※元ページは「https://spcg.co.th/en/newDetail/154/PRESS%20RELEASES」)
[7]SPCG社の2020/5/21発表のプレスリリースの、google翻訳結果
(※元ページは「https://spcg.co.th/en/newDetail/158/PRESS%20RELEASES」)

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 国内のメガソーラー