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2014年07月09日

NEDOが太陽光発電の3プロジェクトを決定、BOSコスト削減や導入場所拡大、リサイクル技術開発などを推進

NEDO2014年7月8日に、

  • 太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト
  • 太陽光発電多用途化実証プロジェクト
  • 太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト
におけるテーマと採択先(公募で募集)を決定したことを、発表していました[1]〜[5]。

この3プロジェクトは、社会への太陽光発電の大量導入を見据えて推進されるもので、各プロジェクトの方針と主な内容は下記の通り。

太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト

  • 方針:
    システム効率10%アップ
    BOS(基礎・架台・施工など)コストの10%削減
    維持管理費30%削減
    を実現するための技術の、開発・実証を行う。
  • 主な内容:
    ・次世代の長寿命・高効率なパワーコンディショナ、ACモジュール
    ・低価格な角度可変式架台(積雪時の発電効率アップ)
    太陽光反射布による、ソーラーシェアリング設備のシステム効率向上
    新規不具合検出機能を備える、発電量/設備健全性モニタリングシステム
    ・HEMSによる、発電電力量の遠隔自動診断故障部位把握方法

太陽光発電多用途化実証プロジェクト

  • 方針:
    ・太陽光発電の適地が減少している中で、導入ポテンシャルが大きいた導入が進んでいない
     ・建物壁面
     ・農業関係
     ・傾斜地
     ・水上
     の4分野において、発電コストを低減する技術の開発・実証、導入可能性調査を行う。
    ・発電以外の機能・用途を付加する技術(高付加価値化技術)の開発・実証などを行う。
  • 主な内容:
    ・米と発電の二毛作
    ・熱電ハイブリッド集光システム
    ・太陽熱・光ハイブリッド太陽電池モジュール
    ・採光型太陽光発電ユニット
    ・E-SEG(緊急時自発光誘導デバイス)
    ・グリーン晴耕雨読型分散サーバー
    ・集光型太陽光発電/太陽熱温度成層型貯湯槽のコジェネシステム

太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト

  • 方針:
    使用済み機器の大量発生に備え、リサイクル処理が難しい太陽電池モジュールについて
    低コストなリサイクル処理技術
    ・売買可能な有価物を回収するための高純度化技術
    を開発する。
  • 主な内容:
    ・リサイクルを安定実施するための課題調査
    ・リサイクルの動向や評価手法に関する調査・検討
    ・廃棄モジュールの効率的な回収システムや分別に関する調査・検討
    ・結晶シリコンモジュールのリサイクル技術(ウェット法など)
    可溶化法による、使用済みモジュールからの資源回収技術

FITにより太陽光発電の国内導入量が急激に拡大している中で、今回の3プロジェクトはいずれも、正面から取り組まなければならない、非常に重要な課題を示しているものだと感じられます。

電子機器であるパワコンで発生するトラブルの多さは、太陽光発電システムの長期安定稼動における大きな課題の一つだと思いますが、今回次世代パワコンの開発に取り組むPVTEC(太陽光発電技術協同組合)には、素材メーカーなど多様な企業が加盟している[6]ので、上手く連係がなされて有効な技術革新(大幅な長寿命化)が実現することを、強く期待したいです。

「多用途化実証プロジェクト」では導入可能性として4分野(建物壁面、農業、傾斜地、水上)が挙げられているものの、研究テーマでは農業以外が見当たりませんが、これについては昨年11月に発表したプロジェクトのほうで重点的に取り組む、ということかもしれません。

一方、付加価値技術については、今回の発表だけでは具体的内容が判らないものもあるので、今後の情報公開を待ちたいところです。

モジュールのリサイクルについては、やはり取り組みが先行している欧州についての調査が、特に重要になると考えます。

ただ同地での再処理方法は、現状では(アルミフレーム・端子ボックスを外した後に)粉砕しての分別が主流のようで[7]、その点で今回のプロジェクトで挙げられている技術(加熱カッターによるガラスとEVAの分離や、溶解による回収)は、実用化が実現できれば、日本発の先進技術になりうるものと考えます。


※参照・参考サイト:
[1]太陽光発電の大量導入社会を支える3プロジェクトを開始(NEDO)
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100284.html
[2]ニュースリリース内容の一部修正について(同上)
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100285.html
[3]平成26年度「太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト」に係る実施体制の決定について(同上)
http://www.nedo.go.jp/koubo/FF3_100101.html
[4]平成26年度「太陽光発電多用途化実証プロジェクト」に係る実施体制の決定について(同上)
http://www.nedo.go.jp/koubo/FF3_100102.html
[5]平成26年度「太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト」に係る実施体制の決定について(同上)
http://www.nedo.go.jp/koubo/FF3_100103.html
[6]PVTEC
http://www.pvtec.or.jp/
[7]PVeye誌 2014年6月号38-39p「800万tの廃棄モジュール その回収と再利用の実態」

※関連記事:

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posted by 管理人 at 01:37 | Comment(0) | 研究・開発の動向
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