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2014年07月12日

東京消防庁が「太陽光発電設備に係る防火安全対策の指導基準」を公表、消防作業の安全を確保

正確な発表時期は不明ですが、東京消防庁が「太陽光発電設備に係る防火安全対策の指導基準」を公表していました[1]。

これは消防法施行令(昭和36年政令第37号)別表第一に示されている「防火対象物」を対象とするもので、運用開始日は2014年10月1日とのこと。

この基準の中から、太陽光発電設備の設置に関わる主な内容をまとめてみました。(※正確な情報は、元資料の参照をお願いします)

消防活動に用いられる施設の周囲

  • 太陽電池モジュールや直流配線などは、
    • 非常用の進入口
    • 屋外階段
    • 代替開口部
    • 上記の周囲約50cm内

    には設置しないこと。
    ただし、
    • 感電防止モジュール(強度が高く、接触しても破損・感電などのおそれが無い)
    • 金属管による保護措置などが講じられている場合

    では例外あり。

屋根

  • 大規模屋根(モジュール設置面積が概ね300m2以上):
    • 消防活動用通路は、全モジュールとの距離が24m以内になるよう配置する。
    • 同通路にケーブルラック等を設置する場合は、安全に歩行できる措置(蓋、ブリッジ等)を講じること。
  • 上記以外の屋根
    屋根外周部などに、消防活動用スペースを努めて確保すること。
    ただし、
    ・建物開口部
    ・モジュール未設置の屋根
    等からモジュールに接近できる場合は例外あり。

規制場所(消防法施行令において、建築物などの設置ができない場所)

  • モジュールの条件
    下記条件を満たすモジュールは、規制場所内(高架水槽・変電設備などの周囲3mまたは5m)でも設置できる。
    • 設置方式:屋根置き型
    • 構造:
      カバーガラスに電極・セルを充填材で封止し、裏面フィルムまたは合わせガラスで挟み込んでいる。
    • 種類:結晶系、薄膜系、CIS系
    • 可燃物使用量:1m2あたり概ね2000g以下
    • その他:「JIS C 8992-2」に基づく火災試験、または同等の性能試験に適合している。

    (※これらを満たしていない場合でも、別途の性能条件による例外あり)
  • 設置方法
    • 設置距離屋上設備から1m以上を確保する。
    • 架台:不燃材料(建築基準法第2条第9号に規定)で構成する。
    • 接続箱、パワコン等:規制場所内は不可。(※屋上設備や、その他のキュービクルに内蔵されたものは除く)
    • その他:
      モジュール下方に、可燃性の配線・配管など(太陽光発電システムの配線以外)が設置されている場合は、それらに延焼防止の措置を行うこと。(不燃材料で覆う等)

その他

  • 感電防止の表示
    • モジュールからパワコンまでの太陽光発電機器(接続箱、直流配線)
    • 消防隊員の進入経路上で、上記機器に接近する入口など

    には、感電防止のための表示を施すこと。(※省略可能な条件あり)

消防法施行令で示されている「防火対象物」[2]では、住宅以外でおおよそ思いつく限りの建物が網羅されているので、とにかく公共施設・商業用建物への太陽光発電システム導入全てが、今回の基準の対象になるものと思われます。

あくまで東京消防庁が策定した基準であり、環境が異なる他の地域(例えば降雪・積雪地域)にそのまま当てはめるのは早計だと思いますが、火災事例や実証実験のデータに基づいて検討・策定[3]された内容だけに、太陽光発電導入における消防活動の安全確保に意識を向ける意味で、貴重な内容の資料になっていると考えます。

「規制場所」内でのモジュール設置の基準がかなり緩いのは意外でしたが、これは(燃焼実験で確認されたように)モジュール自体の燃焼・延焼の危険性が低いことと、発電能力(モジュールの設置枚数)の確保に配慮したものと推測します。

また、架台の条件となっている「不燃材料」は、「通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間は、燃焼しないことが必要」[4]とのことなので、野立て設備で試みられている木製の架台は、建物屋上では残念ながら使用不可と言えそうです。


※参照・参考サイト:
[1]太陽光発電設備に係る防火安全対策の指導基準(東京消防庁)
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-yobouka/sun/shidoukijun.html
[2]消防法施行令(「危険物法令を読む!」内)
http://kikenbutu.web.fc2.com/05TUTATU/01SHOUWA/1961S36/S360325SEIREI37/00S360325SEIREI37.html
[3]太陽光発電設備に係る防火安全対策の結果(東京消防庁)
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-yobouka/sun/index.html
[4]不燃材料(ウィキペディア)

※関連記事:

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posted by 管理人 at 01:15 | Comment(0) | 市場・業界の動向:国内
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