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2014年11月18日

スイスCEMSが太陽電池パネルのカラー選択・セル不可視化技術を開発、可視光の選択反射と赤外光の発電利用を組み合わせ

csem-white-pv-s11.jpg

スイスの「Centre Suisse d'Electronique et Microtechnique SACEMS)」が2014年10月28日に、

  • 主にBIPV向けとして、太陽電池パネルで多様な色を実現し、内部のセルを見えなくできる技術を開発した。
と発表していました[1][2]。

技術の概要は下記の通り。

開発の背景

  • 殆どの太陽電池モジュールでは、太陽光の吸収量を最大化することを最優先しているが、一方では内部のセルと配線が丸見えになり、美観に劣る点が、建物への太陽光発電の統合が進まない要因となっている。
    この解決策として、モジュール表面を白くすることが模索されてきたが、それでは太陽光の大部分を反射することになるため、実現は不可能と考えられてきた。

特徴

  • 可視光を反射し、赤外光で発電
    赤外光を電力に変換できるセル技術
    ・可視光線のスペクトルを選択し散乱させるフィルター
    を組み合わせた新技術を開発。
    これにより内部セルが見えなくなり、またモジュール表面の色も任意に選択できる。
  • 既存のモジュールや生産工程に適用可能
    結晶シリコン型をベースにした太陽光発電技術なら、どれでもすぐ生産工程に導入可能。
    また、既存モジュールのトップにも適用できる。
  • モジュールの形状を選ばない
    平面・曲面いずれのモジュールにも適用できる。
    このため建物だけでなく、
    ・コンシューマーエレクトロニクス(ノートパソコン等)
    ・自動車産業
    等での需要も期待される。
  • モジュールの温度上昇を抑制
    モジュール表面を白くした場合、可視光が反射されることで熱に変化しないため、モジュール温度は通常モジュールより20〜30度ほど低くなることが見込まれる。
CSEMの新技術01

他の色ならともかく白い太陽電池モジュールとなると、果たして発電の用をなせるのかが疑問ですが、太陽光の組成では可視光線が約47%、赤外線が約46%[3]。

そのため、もし赤外線を十分に発電に利用できるのであれば、可視光を殆ど反射しても十分な(既存モジュールと同等の)発電量が得られるとは思われますが、今回の新技術の現状で、実際どの程度の発電能力が得られるのかは、非常に気になるところです。

ただモジュールの意匠性が劇的に増すことで、建物外壁などへの導入が加速することになれば、多少変換効率で劣るとしても、太陽光発電の導入量(発電量)拡大には大きく寄与できるとも考えられます。

また、最も実績・信頼性のある結晶シリコン型にそのまま適用できることも大きな利点であり、太陽光発電の導入可能性を拡大しうる技術として、早期の実用化を期待したいところです。


※参照・参考資料:
[1]White solar modules: a revolution for building integration(CSEM)
http://www.csem.ch/site/card.asp?pId=28474#.VGn6HWcpwxg
[2]同上
http://www.csem.ch/site/card.asp?shownav=no&pid=28469#.VGn6R2cpwxg
[3]太陽放射の組成(ウィキペディア「太陽放射」内)

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posted by 管理人 at 01:46 | Comment(0) | 研究・開発の動向
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