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2015年03月06日

Trina Solarの2014年は売上高が前年比28.8%増で利益も黒字化、太陽電池モジュール出荷量は3.66GW(同41.9%増)

Trina Solar社が3月4日に、20144四半期(10-12月)通年の業績を発表していました[1]。

概要は下記の通り。(※一部の数字は当ブログ管理人が計算)

2014年第4四半期

  • 売上高7億500万ドル(前四半期比14.3%増、前年同期比34.1%増)
  • 粗利益率:15.7%(同1ポイント、同0.6ポイント増)
  • 営業利益:3050万ドルの黒字(同14.4、同54%増)
  • 太陽電池モジュール出荷量1098.8MW(同3.3%増、同42.7%増)
    四半期では同社最高を記録した。
    出荷先別では、
    • 外部顧客向け:1070.5MW
    • 自社の下流事業(発電プロジェクト)向け:28.3MW
  • 四半期純利益:1390万ドルの黒字(同31.5%増、同8.8
  • 背景
    • 下流事業
      中国
       ・新彊自治区(90MW)
       ・江蘇省(120MW)
       の大規模発電所が、稼動を開始した。
      欧州
       2014年12月に、英国で13.2MWのプロジェクトの売却を完了した。
    • モジュール販売
      ・前四半期比でのモジュール出荷量と売上の増加には
       ・中国(需要が急速に拡大中)
       ・他のアジア太平洋
       ・米国
       向けの出荷量の伸びが寄与した。
      ・一方、前年同期比での増加には、特に
       ・中国
       ・日本
       ・米国
       での需要増が寄与した。
      市場のaverage sales prices(ASPs)は下降を続けているが、Trinaでは
       ・製造プロセス
       ・サプライチェーン
       を再設計することで、製品の品質を損なわずコストダウンすることに成功した。
    • 粗利益率::
      前四半期比での低下は、
      ・中国や他のアジア太平洋(ASPsが相対的に低い)への出荷量増加
      ・日本(同・高い)への出荷量減少
      といった、地域別販売比率の変化が要因の一つだった。
      (※ASPsは、他の幾つかのキー市場でも低下した)
      いっぽう前年同期比の伸びは、(その前年同期にあった)米国での下流事業に関する処分及び減損損失が主な要因。
    • 営業利益
      従業員への給与などの増加が主因となり、営業費用は前四半期比19.9%増・前年同期比では35.7%。

2014年通年

  • 売上高22億9000万ドル(前年比28.8%増)
  • 粗利益率:16.9%(同4.6ポイント増)
  • 営業利益:1億2010万ドルの黒字(前年は3808万ドルの赤字)
  • 太陽電池モジュール出荷量3.66GW(同41.9%増)
    • 外部顧客向け:3.34GW
    • 自社の下流事業(発電プロジェクト)向け:324MW
  • 純利益:6130万ドルの黒字(前年は7224万ドルの赤字)
  • 背景
    • 下流事業
      ・2014年には、計337MWのプロジェクトが完工した。
       うち324MWが大規模事業で、13MWはEPCとDGプロジェクトだった。
      ・中国国内のDG(distributed generation、DG)は、下半期に開発を強化し、多数のプロジェクトを完成させた。
    • 生産能力
      2014年末時点では下記の規模。
      シリコンインゴット(内製):約2.2GW
      ウエハー:約1.7GW
      セル:約3.0GW
      モジュール:約4.0GW

2015年の現状や予定

  • 下流事業
    • 2015年3月4日現在、自社では計232MWの発電プロジェクトを運営中。
      うち中国国内が210MWで、他の地域は22MW。
    • 中国国内の分散型発電では、大規模発電事業とモジュール販売チャネルでの経験を生かし、引き続き取り組みを強化していく方針。
  • 生産能力の見込み(2015年末時点)
    • シリコンインゴット:約2.8GW
    • ウエハー:約2.3GW
    • セル:約3.5GW
    • モジュール:約4.8GW

第4四半期単独と通年ともに、太陽電池事業からの全面撤退との噂さえ挙がっているシャープとは対照的に好調な業績であり、製品価格ダウンのペースや生産能力の増強予定を含めて、勢いの違いを痛感せざるを得ません。

ただ、売上高やモジュール出荷量の地域別内訳は公表されていませんが、中国市場については「the world's largest market for solar products」と表現されており、同市場向けが相応の割合を占めていることが想像されます。

同様に自国内向けの販売割合が高いシャープが、その日本市場の状況変化(住宅建設の着工数減や電力会社の回答保留)に伴って業績が急に悪化したことを考えると、Trinaをはじめとする中国メーカーについても、自国での政策などの急変による業績急下降のリスクは懸念されます。

ただしTrinaについては、関税で相当なペナルティー措置を受けているはずの米国でも販売好調が継続しており、加えて中国・日本以外のアジア太平洋地域でも好調とのことで、販売先が分散されているのは、シャープと明確に異なる強みとも思われます。

もう一つ気になったのは、第4四半期に従業員の人件費の伸びが、売上高の伸びを上回っていることです。
中国は今後も経済成長が続き、労働者の賃金も当然更に上がっていくと思いますが、それが中国太陽電池メーカーのコスト競争力にどう影響してくるのか、というのは注目したいところです。


※参照資料:
[1]Trina Solar Announces Fourth Quarter and Full Year 2014 Results - See more at: http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2022493#sthash.MqhW61MO.dpuf(Trina Solar社)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2022493

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー
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