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2016年08月29日

Canadian・Trina・Jinko・JA・Yingliの2016年2Qは全体として好調が際立つ、中国でのFIT見直し(6月末)も寄与

8月中旬〜下旬にかけて、大手モジュールメーカーの

  • Canadian Solar
  • Trina Solar
  • Jinko Solar
  • JA Solar
  • Yingli Solar

が、20162Q(20164-6月期)業績を発表していました。[1]〜[5]

今回はそれらの中から、主な数字や背景を抜き出してみました。

※カッコ内は前年同期比(一部は当ブログ管理人が計算)、または前年同期の実績値。


業績

売上高粗利益率営業利益純利益
Canadian Solar約8億ドル(26.6%増)17.2%(2p増)約4000万ドル(22%増)約4000万ドル(116%増)
Trina Solar約9.6億ドル(33%増)18.3%(1.7p)約8400万ドル(38%)約4000万ドル(1%)
Jinko Solar約9億ドル(86.1%増)20.4%(0.3p)約6700万ドル(88%増)約4200万ドル(267%増)
JA Solar約6.2億ドル(51.9%増)15.3%(1.1p)約2800万ドル(20%増)約2500万ドル(21%増)
Yingli Solar約3.8億ドル(7%)18.2%(11.9p増)約2400万ドル(約1.8億人民元の赤字)約1100万ドル(約6億人民元の赤字)

太陽電池モジュールの出荷量

モジュール出荷量うち自社の下流事業向け
Canadian Solar1290MW(59%増)
Trina Solar1658MW(35%増)約39MW(83%)
Jinko Solar1716MW(87.9%増)
JA Solar1134MW(58.1%増)152MW
Yingli Solar662MW(9%)51MW

背景(主な状況)

Canadian Solar
  • 事前予想を上回る業績だった。
  • モジュール事業とプロジェクト事業は強さが続いている。
  • モジュール出荷量の地域別割合は、米州47.6%、アジア39.5%、欧州その他が12.9%
  • YieldCoについては経営計画の見通し改善のため、立ち上げないことを既に決定している。
Trina Solar
  • 手堅い四半期だった。
  • モジュール出荷量の増加は主に、中国での駆け込み需要による。
    (※中国では6月30日に、補助金政策の調整が行われると予想されていた)
    ただし一方で、米国・欧州・日本・その他アジア向けの出荷量は減少した。
  • タイの新工場からの出荷量を増やしたことが、米国市場での競争力強化に寄与している。
    (反ダンピング税・相殺関税の影響を大きく減らした)
Jinko Solar
  • 好調な業績だった。
  • 2Qのモジュール需要は強く、出荷量では特に米国と中国向けが大部分を占めた。
  • 最近は業界が困難な局面にあるが、世界需要は今後も堅調が続くと予想している。
    今年後半には、南米・インド・日本向けの出荷量が急速に伸びると予想。
  • 中国においては大規模分野の市場減速に対応するべく、「Top Runner Program」と「PV Poverty Alleviation Program」のプロジェクトに参加している。
JA Solar
  • 業績は事前の期待に沿ったものだった。
  • 2Qは中国が最も強い市場だった。
    ただし販売努力では、中国以外のより強固な市場に焦点を当てている。
  • モジュール出荷量の地域別割合は、中国63.9%・APAC(中国除く)12%・欧州3.7%・米州9.3%・その他11.1%
Yingli Solar
  • 手堅い業績だった。
  • モジュールの出荷量では、中国向けの割合が高かった
    中国向け出荷量は、大規模顧客との関係を活用したことで、前四半期(1Q)から倍以上に増加した。
  • 海外では、日本が最重要市場であり続けており、2Qにはモジュール出荷量の20%以上を占めた。 (7四半期連続の120MW超え)
  • 米国はITCポリシーが延長されたことで、安定した需要が続いた。

今回はCanadian Solarプラス中国4社という顔触れですが、中国市場でFIT変更前の駆け込み需要があったとはいえ、全体として米2社(First Solar、SunPower)の業績よりも好調さが際立って感じられます。

ちょっと意外なのは、縮小が続いている筈の日本市場を重要視しているメーカーがまだ有る(Jinko、Yingli)ことですが、このあたりは世界市場での厳しい競争を背景に、価格競争力を高めてきた故と思われます。

世界でのモジュール販売価格の競争は、現在も相当に厳しいようですが、今回の5社はいずれも、その中で好調な業績を示しており、不調が続く日本メーカーが(残念ながら)海外大手に大きく水を開けられていることを、強く感じざるを得ません。

またYingli社については、売上高・モジュール出荷量こそ前年同期よりは減らしているものの、利益はきっちり黒字化しており、かつての苦境から立ち直りつつあることを感じさせます。

最後にもう一つ、Canadian SolarがYieldCoを立ち上げないことを決めたというのは、ちょうどSunPower社が同期決算内で「YieldCo環境における、市場の継続的な混乱」を挙げているのと辻褄は合います。

ただ個人的には、昨年2月にSunPowerとFirst Solarによる立ち上げ計画が発表されて以来、太陽光発電所の保有・運営を独立事業とする(そしてそれを投資有価証券にする)YieldCoが市場・産業に新しい流れを生むのでは、との期待もあったので、いま具体的にどのような不都合が生じているのかは、非常に気になるところです。


※参照資料:
[1]Canadian Solar Reports Second Quarter 2016 Results(Canadian Solar社)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2196174
[2]Trina Solar Announces Second Quarter 2016 Results(Trina Solar社)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2196792
[3]JinkoSolar Announces Second Quarter 2016 Financial Results(Jinko Solar社)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=234421&p=irol-newsArticle_print&ID=2197344
[4]JA Solar Announces Second Quarter 2016 Results(JA Solar社)
http://investors.jasolar.com/phoenix.zhtml?c=208005&p=irol-newsArticle&ID=2195893
[5]Yingli Green Energy Reports Second Quarter 2016 Results(Yingli Solar社)
http://ir.yinglisolar.com/phoenix.zhtml?c=213018&p=irol-newsArticle&ID=2196776
[6]Solar Investment Tax Credit (ITC)(SEIA)
http://www.seia.org/policy/finance-tax/solar-investment-tax-credit

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー
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