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2017年04月27日

Trina Solar社が「Fortune Solar Holdings」による子会社化で株式非公開に、今後は更に投資家コンソーシアムが買収する予定

既に1ヶ月以上前になりますが、Trina Solar社が2017年3月13日に、

  • Red Viburnum Company Limited」(※「Fortune Solar Holdings Limited」の完全子会社)との合併を完了した。
と発表していました[1]。

今回は、Trina社の過去の発表[2]〜[4]、またBloombergの報道[5]と合わせて、この合併に関して読み取れる主な情報を抜き出してみました。


<合併の経緯と予定>

2016/8/1 「Fortune Solar」「Red Viburnum」との間で合併契約締結した。
存続会社はTrina Solar。
この合併において、Trina社の普通株式1株は、現金0.232米ドルを受け取る権利と交換される。
同12/16 臨時株主総会を開催。
株主投票により、この合併計画の承認(議決権の2/3以上が必要)を求める。
(※Trina社の会長兼創設者であるGao氏は、議決権の約5.5%を保有している)
2017/3/13 合併契約完了した。
これによりTrina社は、Fortune Solarの完全子会社となり、上場会社ではなくなった。
その後の予定 合併後のTrina社は、投資家のコンソーシアムにより買い取られる計画。
これは全て、現金により行われる。(買取額は11億ドルの見込み)
投資家コンソーシアムのメンバーは、
  • Trina社の会長兼創設者Gao氏
  • 「Shanghai Xingsheng Equity Investment & Management Co., Ltd.」
  • 「Shanghai Xingjing Investment Management Co., Ltd.」
  • 「Great Zhongou Asset Management (Shanghai) Co., Ltd.」
  • 「Liuan Xinshi Asset Management Co., Ltd.」
など。
(※ただし、この買収が何時実施されるのかは、記載が無い。)

また、この非公開化を目指す背景・理由について、Trina社の発表[1]〜[3]には全く記載がありません。

ただしBloombergの記事[4]では、次のような内容の記述があります。


  • 今回の買収は、
    • 太陽電池パネルの設置は記録を更新しているが、メーカーの利益回復していない
    という状況を反映している。
  • Trina社は、何年も損失を出してきた。
    これは
    • 技術コストの高騰
    • 過剰供給
    の結果である。
  • Trina社は2013年に黒字化し、更に2014年にはYingli Green Energy社を追い越して、最大の太陽電池パネルメーカーになった。
  • 太陽電池パネルの価格は
    • 供給過剰
    • 低い参入障壁
    により、過去3〜4に渡って打撃を受けている


親会社となった「Fortune Solar Holdings」については、企業の公式サイトは見つからず。

Bloombergのサイト[5]でも、殆ど情報が掲載されておらず、非公開企業(Private Company)であることしか判りません。

ただ今回の合併において、Trina社については、最終的に投資家コンソーシアム(創業者を含む)の手に渡る予定とのこと。

そのため、Fortune Solar社が本格的・長期的に経営に関わったり、ましてやTrinaのブランドが変わる可能性は、ほぼ無いものと考えます。


株式の非公開化は、その企業にとってデメリットが大きいのでは?と思っていましたが、実際には米国では意外にも、売上高10億ドル超の大企業でも、非公開企業が多いそうです[6]。

現在の太陽電池パネル市場に目を向けると、製品価格の低下が著しく、他の大手メーカーでも利益率の低下が顕著な状況。

そのため今回のTrina社の動きについても、株主への配慮(短期的な業績アップ)が必要な株式上場の継続は、企業の長期的な運営・存続を目指すうえでデメリットのほうが大きい、と判断されたものと推測します。


最後に、Bloombergの記事で一つ気付くのは、パネル価格が「打撃を受け」始めたのは3〜4年前(2013〜2014年)ですが、これはちょうどTrina社がメーカー首位になった年(2014年)と重なります。

かつてのSuntech PowerQ-cellsの事例もありますが、太陽電池パネル市場において、生産量・出荷量が世界トップとなることは、一般的な(1位が良いという)イメージとは反対に、どうやら決して良いこととは言えないようです。

また、(販売規模や価格競争力を追い求めるのではなく)得意分野や付加価値などで独自のポジションを築いていくことが、長期的に日本メーカーが生き残っていく道なのでは・・・とも考えさせられます。


※参照資料:
[1]Trina Solar Limited Announces Completion of Going-Private Transaction(Trina Solar社、2017/3/13発表)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2253566
[2]Trina Solar Enters into Definitive Agreement for Going Private Transaction(同上、2016/8/1発表)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle_print&ID=2191453
[3]Trina Solar Announces Extraordinary General Meeting of Shareholders(同上、2016/11/7発表)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle_print&ID=2219967
[4]Trina Takes Biggest Solar Maker Private in $1.1 Billion Deal(Bloombergの記事、2016/8/1付)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2016-08-01/trina-solar-to-go-private-in-1-1-billion-deal-led-by-chairman
[5]fortune solar holdings ltd(Bloomberg)
https://www.bloomberg.com/profiles/companies/1430124D:US-fortune-solar-holdings-ltd
[6]米国における非公開企業と非公開化の動向(日本政策投資銀行、2006年3月)
http://www.dbj.jp/reportshift/area/newyork/pdf_all/mini0603.pdf

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | その他
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