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2017年05月12日

経産省が改正FITによる認定失効の推計値を発表、太陽光発電の失効見込み件数は認定の15%弱とみられる

  • 改正FIT法の施行により生じる、認定失効推計値(件数、kW)
を発表していました[1]。

今回はその中で、太陽光発電の状況を推測するため、関係する数値を抜き出してみました。(※単位の変更や一部の数値は、当ブログ管理人が計算)


<認定分に太陽光発電が占める割合>

認定分
(2016/6末時点)
太陽光発電
(左に同じ)
太陽光発電
の割合
件数315万2000件314万9000件99.9
容量1億649万kW8486万1000kW79.7

まず[2]の2pのデータから、「認定件数・容量において、太陽光発電が占める割合」を計算してみました。

認定分の数値は「2016/6末時点」と1年近く前のものですが、これは[2]での推定対象が「2017/4/1に認定失効する案件」であり、2016/7以降の認定分はこれの対象外となっているためです。

計算結果を見ると、「認定件数」では太陽光発電がほぼ全てを占めており、その勢いの凄まじさが改めて伺えますが、これは一般世帯に導入される「住宅用」の存在も大きいと推測します。

いっぽう「認定容量」では、太陽光発電は約8割に留まっているのが意外でした。


<失効見込み分が認定分に占める割合>

※太陽光発電だけでなく、再エネ全ての数値。

認定分
(2016/6末時点)
失効見込み分
(2017/4/1時点)
失効見込み分
の割合
件数315万2000件45万6000件14.5
容量1億649万kW2766万kW26.0%

次に、[2]の1pの数字を元に、再エネ全体において「失効見込みが認定に占める割合」を計算してみました。

このうち「件数」については、(前項の計算結果から)ほぼ全てが太陽光発電なので、上記表の「割合」も、太陽光発電の状況を殆どそのまま反映していると考えられます。
(※「容量」のほうは、ついでとして計算したものです)

そうすると認定を受けていた案件のうち、約15%が先月初めに失効した見込み。

2年前には「非住宅(10kW以上)」の認定量のうち、実際に導入済みなのは22.2%(※容量ベース)という状況でした(つまり、未導入が8割弱)。

比較する数値に、件数ベースと容量ベースの違いがありますが、それでもこの2年で、認定量と導入済み量のギャップが巨大だった状況は相当に改善された、ということが推測されます。


<電力会社ごとの失効見込み>

※太陽光発電だけでなく、再エネ全ての数値。

電力会社 認定分
(2016/6末時点)
失効見込み分
(2017/4/1時点)
認定に対する
失効見込み
割合
失効見込み容量×0.797
(※太陽光発電容量
の推測値
)
北海道4万9000件1万2000件24.5
3650MW1030MW28.2%821MW
東北21万8000件3万8000件17.4
18930MW3740MW19.8%2981MW
東京92万3000件12万5000件13.5
26270MW6690MW25.5%5332MW
中部56万2000件7万件12.5
12230MW2450MW20.0%1953MW
北陸4万4000件6000件13.6
1580MkW580MW36.7%462MW
関西41万4000件4万5000件10.9
8800MW2330MW26.5%1857MW
中国25万1000件3万2000件12.7
8510MW2400MW28.2%1913MW
四国12万9000件1万8000件14.0
3810MW1000MW26.2%797MW
九州52万7000件10万2000件19.4
22040MW7230MW32.8%5762MW
沖縄3万5000件6000件17.1
660MW200MW30.3%159MW

ここでは[2]の4pの数字を元に、各電力会社における失効見込みの割合を計算してみました。
(※「容量」における割合は、ついでとして参考程度に計算したものです)

「件数」については、「認定」「失効見込み」ともに殆ど太陽光発電とみなすと、全ての電力会社で失効見込みの割合が1割を超えており、その中で最も高いのは北海道電力(約25%)。

北海道と言えば、FIT開始当初にメガソーラー計画が集中したため、いちはやく「30日ルール」の緩和が発表(2013年4月)されるほどでした。

ただ、当時のその緩和では「500kW未満」の太陽光発電は当面対象外となっており、今回失効見込みとなっているのは、2014年秋までに計画が立ち上げられた500kW未満の案件群なのかもしれません。

また、北海道に続くのは九州(約20%)、沖縄(約17%)、東北(同)ですが、いずれも(北海道と同じく)2014年秋に接続回答保留が発表された地域であり、その影響が大きく、かつ長く尾を引いた(=多くの事業が遂行不可となった)ことが推測されます。


最後に、上記表の一番右の項目は、失効見込みの「容量」のうち(前項で算出した)79.7%が太陽光発電と考えて、失効見込みの太陽光発電の規模を掴むために、MW換算で算出したものです。

最大は九州(約5.8GW)、次が東京(約5.3GW)で、他にも1GW超えが4地域ありますが、これだけの計画が立ち消えた見込みということには、良くも悪くも、FITがもたらした影響の巨大さを感じるものです。


※参照資料:
[1]改正FIT法の施行に伴う認定失効の見込みを取りまとめました(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170421003/20170421003.html

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 国内の電力買取制度
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