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2017年07月07日

「Direct Wafer」採用の太陽光発電施設(500kW)が商業運転を開始、設備のエネルギーペイバック期間は1年未満まで短縮

米「1366 Technologies」社が2017年6月29日に、

  • 自社製「Direct Wafer」を用いた太陽光発電施設(日本国内、500kW)が、商業運転を開始した。
と発表していました[1]。

施設の概要は下記の通り。


場所 兵庫県内
発電容量 500kW
建設 日本のIHIの子会社「IHIプラント建設」が行った。
太陽電池モジュール
  • 中国のTier 1メーカーが製造し、IEC認証を受けている。
  • 「Direct Wafer」は12万枚以上(1366社のデモ施設で生産したもの)を使用した。
その他
  • 「Direct Wafer」の採用により、設備のエネルギーのペイバック期間は、1年未満まで短縮される。
  • 今回の発電所は、米国・ドイツ・日本の試験サイトにおける成功を、基盤としている。
  • 完成セレモニーは、IHI社と1366社が東京で行った。


今回の発電施設の着工は今年3月に発表されていましたが、完成時期も当初の予定通り(2017年2Q内)であり、新技術を導入しながら、建設自体は順調だったことが伺えます。


インゴットを作らずに、溶融シリコンから直接ウエハーを作る「Direct Wafer」では、

  • 製造に用いるエネルギー:従来方式から66%削減
  • 製造にかかるコスト:同・半減
とされています[2]。

いっぽう、通常の結晶シリコン型太陽電池のEPT(エネルギーペイバックタイム)は、2013年時点の情報[3]で「約2年(1.8年)」とのこと。

今回の施設のEPT(1年未満)には、「Direct Wafer」の製造エネルギーの少なさ(従来方式の1/3)が、最も大きく寄与していると考えられます。


建設コストについては、今回の発表では言及されていませんが、これは今回の太陽電池モジュールが正式な製品(量産品)ではないためでは、と推測します。

ウエハーの製造コストが従来方式の1/2となれば、「Direct Wafer」採用のモジュールが製品化された場合、低下が著しい太陽電池モジュールの価格を、更にどの程度引き下げ得るのか、というのは非常に興味を惹かれるところです。


ただし今回の発電施設については、非常に革新的な技術を用いているにも関わらず、IHI社のサイトに発表などが全く掲載されていないのが意外です。

これについてはモジュールと同様に、「Direct Wafer」を用いた商用の発電施設が、(実環境におけるセルの耐久性など)まだ実証試験的な段階と見られているためでは、と推測します。

「Direct Wafer」の本格的な実用化には、まだ年数がかかりそうですが、日本の地でその有効性が実証・確認されていくことを、強く期待するものです。


※参照資料:
[1]1366 Technologies and IHI Corporation Mark Completion of First Commercial Solar Installation to Feature Direct Wafer Products(1366 Technologies社、2017/6/29発表)
http://1366tech.com/2017/06/29/1366-technologies-ihi-corporation-mark-completion-first-commercial-solar-installation-feature-direct-wafer-products/
[2]Technology(同上)
http://1366tech.com/technology-2/
[3]太陽電池の製造に掛かった電力は何年で取り返せる? (スマートジャパン、2013/4/26の記事)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1304/26/news033_2.html
[4]産業用太陽光発電システム(IHIプラント建設)
https://www.ipc-ihi.co.jp/solar.html

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 国内のメガソーラー
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