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2017年08月04日

中国「Panda Green Energy」社が「Panda Power Plant」第1号の第1フェイズ分(50MW)を完成、投資額は3億5000万元

1ヶ月以上前になりますが、中国の「Panda Green Energy」社が2017年6月29日に、

  • 中国国内で、世界最初の「Panda Power Plant」を系統連係し、試運転を開始した。
と発表していました[1]。

今回は、関連する発表[2]や報道[3][4]と合わせて、発電所に関する主な情報を抜き出してみました。


名称 「Datong Panda Power Plant」
場所 山西省の大同(Datong)市
特徴 色調の異なる太陽電池モジュールを用いて、動物の「パンダ」を描いている。
(これは米国で学んでいる中国人の高校生が、最初の案を出した。)
プロジェクトの背景
  • Panda Power Plant」を巡る経緯:
    • 2016年5月:
      Panda Green Energy社が、「Panda Power Plant」の建設を正式に提案。
    • 同年9月1日:
      UNDP(国連開発計画)との間で、協力協定を結んだ。
    • 同年11月20日:
      最初のプロジェクトである「Datong Panda Power Plant」が公式に立ち上げ。
    • 2017年5月14日:
      北京での「一帯一路(the Belt and Road)」フォーラムで、中国政府と国連が署名し、「Panda Power Plant」が一帯一路における共同建設の行動計画に組み込まれた。
  • Panda Green Energy社は「Panda 100 Program」を立てており、今後5年間で「一帯一路」沿いの国・地域に「Panda Power Plant」を建設していく計画。
発電容量 50MW
(※今回は第1フェイズ分。
  プロジェクト全体では100MWの予定)
発電電力量 全100MWが完成した場合、25年間で32億kWhを見込んでいる。
投資額 3億5000万元(5200万ドル)[4]
太陽電池モジュール 下記の種類を用いている。
  • N型両面モジュール
  • 片面の高効率結晶シリコンモジュール
  • 米First Solar社の薄膜型モジュール
参加企業 Panda Green Energy社は「New Energy Dream Team」を結成しており、これには下記のような企業が含まれる。
  • Huawei
  • Jolywood New Energy
  • LONGI New Energy
  • Sungrow
  • 米First Solar社
  • 米SunPoer社


今回の大同市の太陽光発電所については、先月(7月)にはネット上の多くのメディアで取り上げられており、やはり太陽電池モジュールでパンダを描いたということが、大きなインパクトを与えたことが感じられました。

太陽光発電所というと、個人的には正直なところ、モジュールをはじめとする設備自体は「無機質で無味乾燥」というイメージが非常に強いです。

それだけに、上空からの外観に親しみやすい意匠性を持たせよう、というアイディアは勿論のこと、更に(机上の案だけでなく)実際にかたちにしたことには、やはり非常に大きな意味があると考えます。

ただ、飛行機などで上空から眺めない限り、パンダを見ることができないのは、難点と言えば難点かもしれませんが。


その一方で、個人的に最も目を引かれたのは、建設コストです。

ロイターの記事[4]からは、50MWで3億5000万元(5200万ドル)を要した、と読み取れますが、これは1MWあたりだと104万ドル。(1ドル=110円とすると、1億1440万円)

他国では既に、これを更に下回る事例(メキシコの「Villanueva太陽光発電所」(計754MWDC、約86万ドル/MW)もありますが、それでも1MWあたり1億円ちょっとで済ませていることには、強く驚かされます。

これに関することとして、発表[2]に掲載されている写真では、一本足の架台を用いていることが伺えます。

「Datong Panda Power Plant」の設置場所である大同市は、冬が非常に乾燥した(降水量が殆ど無い)気候[5]とのことであり、この点は設備コストの低減にかなり有利に働いたものと想像します。


「Panda Power Plant」が国連に認められたのは、デザインのユニークさだけでなく、(新興国での建設にメリットがあるだけの)経済的な合理性も、高く評価されたものと推測します。

それでもロイターの記事[4]から、建設資金の調達は今後の継続的な課題になるとみられますが、幅広い「一帯一路」の対象地域[6]において、「Panda Power Plant」の建設が計画通りに続いていくことを、期待したいと思います。


※参照資料:
[1]The World’s First Panda Power Plant Officially Connected to Grid(Panda Green Energy社、2017/6/29付)
http://www.pandagreen.com/en/news-events/press-releases/detail/article/the-worlds-first-panda-power-plant-officially-connected-to-grid
[2]Panda Power Plant Raising Widespread Attention, Leading the Youth to Address Environmental Protection Issues(同上、2017/7/25付)
http://www.pandagreen.com/en/news-events/press-releases/detail/article/panda-power-plant-raising-widespread-attention-leading-the-youth-to-address-environmental-protectio
[3]中国山西省の「巨大パンダ」、実は50MWの太陽光パネル(日本経済新聞、2017/7/19付)
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO18961350Y7A710C1000000/
[4]中国のエネルギー会社、世界で「パンダ発電所」100カ所実現目指す(ロイター、2017/7/26付)
https://jp.reuters.com/article/panda-green-power-idJPKBN1AA105
[5]Climate(Wikipedia「Datong」内)
[6]一帯一路(ウィキペディア)

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