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2017年08月18日

NEDO等がインドで太陽光+ディーゼルによる「マイクログリッドシステム」の実証を開始、「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」の一環で、電力の安定供給を図る

NEDO等が2017年8月14日に、

  • インドにおいて、太陽光発電+ディーゼル発電の組み合わせで電力を安定供給する「マイクログリッドシステム」の実証運転を開始した。
と発表していました[1][2]。

取組みの概要は下記の通り。


背景・目的
  • インドでは、経済発展に伴って電力需要も拡大しており、2025年には(EUを上回り)中国・米国に次ぐ電力消費量になると予想されている。
    しかし現状では、供給電力慢性的に不足しており、インド国内に生産設備を持つ企業は、電力の安定供給を強く求めている。
  • インド政府は、再エネ導入促進計画として
    • 2022年までに175GW(うち太陽光・熱発電は100GW)を導入する
    との目標を掲げている。
  • 日本とインドは共同で「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」を進めている。
    この構想では、デリーとムンバイ間に貨物専用鉄道を敷設。
    その周辺に
    • 工業団地
    • 物流基地
    • 発電所
    • 道路
    • 港湾
    • 住居
    • 商業施設
    等の各種インフラを、民間投資主体で整備する。
    今回の実証運転は、この構想に基づくものであり(※試運転は完了済み)、日本のマイクログリッド技術の有効性を実証して、インド内で普及することを目指す。
実施企業・組織 下記の共同による。
  • 日立製作所
  • 日立システムズ
  • 伊藤忠商事
  • デリー・ムンバイ産業大動脈開発公社(DMICDC)
実施場所 ラジャスタン州の「ニムラナ工業団地」
設備・システム 本実証に用いるマイクログリッドシステムでは、
  • 太陽光発電システム(1MW規模)
  • 複数のディーゼル発電機
を、組み合わせて制御する。
これにより、ディーゼル燃料の消費量を抑制しつつ、電力安定供給する。
※今回の実証では、電力をニムラナ工業団地内の企業「MIKUNI INDIA PRIVATE LIMITED」に供給する。
実施期間 2017〜2019年度の2年間


インドの電力消費量が、あと10年を待たずして欧州連合を超える見込み、ということには非常に驚きましたが、それだけに発電所の増設が喫緊の課題となっていることは、容易に想像されます。

理想としては、大気汚染の心配が全く無い再エネ発電のみで、全てを賄うのがベストだとは思います。

しかし、出力安定に必要となる蓄電池の導入コストを考えると、現状では長年の実績がある技術であるディーゼル火力発電との組み合わせが、現実的な手段ということなのかもしれません。

その太陽光+ディーゼルについては、私が知る限りでは、米First Solar社が既に「FuelSmart」ソリューションを製品化し、2年前に豪州の鉱山に導入済みであり、今後も実用的・現実的な電源として、他社が追従してくる可能性が考えられます。


今回の実証運転での電力供給先は、自動車やバイク向け部品の製造企業[5]であり、また「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」[3]の中身からも、当該の「マイクログリッドシステム」では、主に製造業向けの電力供給を想定していると推測されます。

この用途だと、供給電力の品質(電圧・周波数の安定)の高さも要求されると思いますが、その点では日本企業が優位性を発揮できるのでは、と考えます。


「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」[3]は、かなり大規模なインフラ整備計画であり、ここで本マイクログリッドシステムが広く採用されれば、環境への負荷軽減、また太陽光発電の実用性の証明という点でも、非常に大きな効果とインパクトをもたらすと思われます。

そのため、是非とも日本企業による今回のシステムが、優れた結果を出すことを期待したいです。


※参照資料:
[1]インドで太陽光発電を活用したマイクログリッドシステム実証を開始(NEDO、2017/8/14)
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100815.html
[2]同上(日立システムズ、2017/8/14)
http://www.hitachi-systems.com/news/2017/20170814.html
[3]デリー・ムンバイ間産業大動脈構想 - 経済産業省
http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/asia/sw_asia/data/DMIC.pdf
[4]ラージャスターン州(ウィキペディア)
[5]MIKUNI Overseas Group > India(株式会社ミクニ)
http://www.mikuni.co.jp/e/overseas/india.html

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 発展途上国での導入
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