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2018年03月29日

JinkoSolar社の2017年通期は、太陽電池モジュール出荷量が9807MW(前年比47.3%増)、新興国市場が成長の最大の原動力に

JinkoSolar社が2018年3月22日に、2017年4Qと通期の業績を発表していました。[1]。

今回は、2017年通期2017/1〜12)業績の中から、個人的に気になった内容をまとめてみました。


<業績>

  • 太陽電池モジュールの出荷量9807MW(前年比47.3%増)
    ※うち、自社の海外下流事業向けは14MW。
    ※4Q(10〜12月)単独の総出荷量は2481MW。
  • 売上高:40億7000万米ドル(前年比23.7%増)
  • 粗利益率11.3%(前年は18.1%)

<背景、今後の見通しなど>

  • 粗利益率の低下
    • 太陽電池モジュールの平均販売価格の低下
    • OEMパートナーによる製造量の増加
      (特に2017年前半に、需要の急激な増加に対応した)
    • ポリシリコン価格の上昇
    が主な要因だった。
    (※2つめ・3つめの状況は、2018年には改善すると予想)
  • 生産能力・体制
    • 2017年末時点での太陽電池モジュール生産能力は、8MW/年だった。
    • 米国の南東部に、高度な太陽電池モジュールの製造施設を建設するための、投資計画を決定した。
      これは、地域市場の需要に対応するため。
  • 新興国市場
    同市場はJinkoSolar社にとって、成長の最大の原動力になりつつある。
    • 南米豪州の需要が、大幅に伸びた。
    • 今後は、中東とアフリカ市場の伸びが予想される。


JinkoSolar社の業績発表は久々にチェックしましたが、まず、いつの間にかモジュール出荷量が10GW/年の目前となっていることに驚きました。

過去を振り返ると、約10年前には

という規模であり、今となっては隔世の感があります。

そして2014年3Qには、Trina Solar社のモジュール出荷量が1GWを突破していました。

これがつい最近のことだと思い込んでいましたが、今回のJinkoSolar社は2017年4Q単独で出荷量約2.5GWであり、世界需要のハイペースな伸びが、今だに続いていることが伺えます。
(もちろん、JinkoSolar社自身の競争力アップも、大きな要因だと思います)

ちなみに、JinkoSolar社の四半期出荷量が1GWを超えたのは2014年4Qでしたが、当時は3割が自社の下流事業向けであり、今回(下流事業向けは通年で14MWのみ)は完全に需要の構造が異なっているようです。


いっぽうで、粗利益率が大きく低下したのは、目に付きます。

ただし今回(2017年)は、価格競争の激化というよりは、特殊な状況(OEM調達の増加、シリコン価格の上昇)による部分が大きかったと見受けられるので、このような利益率の悪化は、中長期的に続く傾向では無いものと考えます。


地域別の市場の状況については、ちょっと前の2016年には中国・米国が新規導入量の2トップでした。

しかし今回のJinkoSolar社の業績発表では、それら2市場についての特段の言及は見当たらず、現在では両市場の勢いは既に落ち着いている、ということなのかもしれません。

その減速を補って余りあるだけの需要増が、新興国市場で既に生まれているとすれば驚きですが、この点は世界市場の新しい動きとして、ニュース等で今後注目していきたいと思います。


最後に、JinkoSolar社が米国内での太陽電池生産を計画しているのは、なかなか興味深いです。

トランプ米大統領は今年1月に、米国に輸入される太陽電池セル・モジュールに対するセーフガード関税を承認しており、これへの対処という面は、少なからずあるものと推測します。

米国内で生産する場合、生産コストは(新興国での生産に比べると)高くなると思いますが、その不利をカバーするべく、JinkoSolar社がどのような(付加価値の高い)製品を発表・展開していくのかは、注目したいところです。


※参照・参考資料:
[1]JinkoSolar Announces Fourth Quarter and Full Year 2017 Financial Results(JinkoSolar社、2018/3/22)
http://ir.jinkosolar.com/phoenix.zhtml?c=234421&p=irol-newsArticle&ID=2339283

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー
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