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2013年07月23日

有害・希少元素を含まない半導体ナノ結晶でサイズ・構造の制御に成功、塗布で作った薄膜での光電流発生も確認

科学技術振興機構(JST)が2013年7月23日に、

  • オーストラリア・ロイヤルメルボルン工科大学の日本人研究者らが、低コストでかつ毒性が少ない半導体ナノ結晶の開発に成功。
    また、塗布で作った薄膜への光照射による電流発生を確認した。
と発表していました[1]。

研究の概要は下記の通り。

  • 背景
    コロイド状半導体ナノ結晶は、塗布型印刷プロセスによる太陽電池製造に利用できるため注目されている。
     しかし、これまで作られた同結晶の主な種類は、毒性の高い元素(カドミウム、鉛など)を含むものに限られていた。
    ・EUが2006年に発布した「RoHS指令」では、鉛、水銀、カドミウムなどの毒性物質の使用が禁止されている。
     また、同様の規制は他の国にも広がっている。
     このため、より毒性が低く、かつ希少・高価な元素(インジウム等)を使用しない半導体ナノ結晶の開発が待たれている。
  • 成果
    ・安価な素材である銅・アンチモン・硫黄を含む、
     ・安四面銅鉱(Cu12Sb4S13
     ・ファマチナ鉱(Cu3SbS4
     の2種類の半導体ナノ結晶について、合成時に
     ・サイズの制御
     ・構造の制御
     が可能であることが判明した。
    ・上記のナノ結晶コロイドを用いて、塗布法により薄膜を簡単に作製できることを確認。
     またその薄膜に光を当てることで、安定的に光電流が生じることも判明した。
  • 太陽電池分野での今後の展開
    溶液塗布プロセスにより実際に太陽電池を作製し、光吸収材や電荷輸送層としての有効性を検討。
    安価な太陽電池の作製を目指す。

安価で毒性の少ない素材を用い、また薄膜の作成も簡単なプロセス(塗布)で行えるだけに、実用化された場合にもたらされるメリットは非常に大きいのでは、と考えます。

勿論、現在はまだまだ基礎的な研究の段階とは思いますが、今回の研究成果が将来的に、化合物型の太陽電池に新たな革新をもたらすものになることを、密かに期待したいと思います。


※参照・参考サイト:
[1]太陽電池に適した低コストで毒性が少ない半導体ナノ結晶の合成に成功(JST)
http://www.jst.go.jp/pr/info/info973/

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posted by 管理人 at 20:37 | Comment(0) | 研究・開発の動向
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