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2019年04月27日

オンウェーブ社が軽量・フレキシブルな太陽電池パネル「MagflexSolar」を発売、出力125W、裏面のマグネットシートで自動車などに設置可能

オンウェーブ」社が2019年4月19日に、

  • マグネット式で自動車屋根などに簡単に設置できる、軽量・フレキシブルな太陽電池パネル「MagflexSolar」を発売した。
と発表していました[1]。

製品の主な特徴・仕様は次の通り。


特徴
  • マグネットシートを採用:
    裏面には柔らかい屋外用マグネットシートを用いており、自動車鉄製物置などに設置できる。
    また、ハトメ2ヶ所も備えている。
  • CIGS薄膜型
    MiaSole社製の太陽電池(最高効率16%以上)を採用。
  • 軽量・フレキシブルかつ耐久性に優れる。
サイズ等
  • 外形寸法:2598×370×4mm
  • 重量:5.6Kg
  • 最大発電出力:125W
  • 出力端子:MC-4
想定用途 温暖化防止、防災、アウトドアや車中泊などの電力確保
価格 税別6万8000
発売日 2019年4月19日


軽量・フレキシブルで設置が簡単な点は大きな魅力ですが、7万円に近い価格は、お手軽な水準とは言い難いです。

ただ振り返ると、同社が7年前(2012年)に発売したフレキシブルCIGS薄膜太陽電池(100W)+蓄電池(12V、24Ah)の「FlexSolarPod」の価格は約30万円でした。

それを考えると、太陽電池シートのみで6万8000円という今回の「MagflexSolar」の価格は、(太陽電池部分のメーカーは違いますが)この7年間でのフレキシブルCIGS薄膜型のコスト低下を示しているように思われます。

製品の特性自体は非常に魅力的なので、フレキシブルCIGS薄膜型のコストダウンが今後更に進んでいくことを、期待したいところです。


※参照・参考資料:
[1]車載可能な軽量・高効率マグネット式CIGS薄膜フレキシブルソーラーパネル『MagflexSolar (マグフレックスソーラー)』 発売!!(オンウェーブ社、2019/4/19)
http://www.onwave.co.jp/info/index.php?news=1555092308

※関連記事:

2019年04月16日

シャープの「ソーラー充電スタンド」が北海道むかわ町に5台・福島県「Jヴィレッジ」に6台設置、スマホ等を気軽に充電可能

2〜3週間ほど前になりますが、シャープ社が

  • 北海道むかわ町
  • 福島県双葉郡楢葉町のスポーツ施設「Jヴィレッジ
における「ソーラー充電スタンド」の設置を、相次いで発表していました[1][2]。

概要は次の通り。


<北海道むかわ町>

設置機種 キャスター付きで移動可能な「LN-CB1AA」
設置場所と台数 下記の5
  • 役場本庁舎:1台
  • 役場穂別総合支所:1台
  • 穂別博物館:1台
  • 道の駅『むかわ 四季の館』:2台
機能
  • 通常時:地域住民や観光客などが、スマホ等を手軽に充電できる。
  • 災害発生時:
    地域の避難場所に移動して使用される。
    蓄電池搭載であり、停電時でも利用可能
    また、本体背面に最大A1サイズのポスター等を掲示でき、災害情報などの掲示板としても活用できる。
運用開始日 2019年3月27日より順次。

<福島県「Jヴィレッジ」>

設置機種 「LN-CA2A」
設置場所と台数 6を、「Jヴィレッジ」敷地内の6ヶ所に設置。
※「Jヴィレッジ」は原発事故収束の対応拠点として営業を休止していたが、2019年4月から全面的な営業再開。
機能
  • スマートフォンや携帯電話を手軽に充電できる。
  • 蓄電池を搭載しており、日照量が少ない日夜間でも利用可能。
運用開始日 2019年4月1日


今回の設置場所は、むかわ町が北海道胆振東部地震[3]、「Jヴィレッジ」が東日本大震災+福島第一原発事故と、両方とも近年の大規模災害の被災地です。

設置された充電スタンドは、機種・形式は異なるものの、両方とも発電機能(太陽光発電)と蓄電池を備えており、(災害を経験したことによる)非常時への備えへの意識の強さが、今回の導入に繋がったものと推測します。


「Jヴィレッジ」に設置されたポール型の「LN-CA2A」は、2015年に東京都の「シティチャージ」事業で先行設置され、その後2016年に製品化されています。

その後の(今回以外の)導入事例はチェックしていませんでしたが、ソーラー充電スタンドは身近な場所に設置されていれば何かと心強い設備だと思うので、メーカー・機種を問わず、地道に日本各地への導入が進んでいくことを期待するものです。


※参照・参考資料:
[1]移動可能型ソーラー充電スタンド<LN-CB1AA>計5台が北海道むかわ町の「役場本庁舎」や「道の駅」などに設置(シャープ社、2019/3/20)
https://corporate.jp.sharp/corporate/news/190320-a.html
[2]ソーラー充電スタンド<LN-CA2A>6台が福島県の大型スポーツ施設「Jヴィレッジ」に設置(同上、2019/3/27)
https://corporate.jp.sharp/corporate/news/190327-a.html
[3]北海道地震、被災3町で仮設住宅入居始まる 家賃は無料(朝日新聞、2018/11/1)
https://www.asahi.com/sp/articles/ASLC132YSLC1IIPE001.html

※シャープのソーラー充電スタンドに関する過去記事:

2018年01月03日

豪州「Byron Bay Railroad」社が、太陽光発電+蓄電池のみでの電車運行を開始、区間3kmのみだが政府補助金などは受けずに実現

日本経済新聞の記事(2017年12月23日付)[1]で、

  • 豪州の「Byron Bay Railroad」社が、太陽光発電の電力のみで走行する電車を、運行開始した。
と報じられていました[1]。

今回は、Byron Bay Railroad社の発表[2]やサイト内ページ[3]も合わせて、この電車に関する主な情報をまとめてみました。


<路線>

場所 豪州東部のニューサウスウェールズ州
区間 120年の歴史を持つ「Whilst Ewingsdale Road」を再利用している。
2004年に運行終了した、総距離132kmの鉄道路線のうち、Byron Bay付近の3kmの区間を修復した。
(※Byron Bayは、豪州の最東端にあるリゾート地)

<車両>

ベース車両 約70年前に製造されたディーゼル車両。
編成 2
乗車定員 100人
太陽光発電システム 屋根上に、計6.5kWの太陽電池パネルを搭載している。
(※パネルは、カスタム設計された曲面状のもの)
蓄電システム 容量77kWhのリチウムイオン電池を採用。
モーター、制御回路、照明、エアコンプレッサーの全ての電力を賄えるよう設計している。
満充電で、12〜15回走行できる。
晴天の場合、車両の太陽電池からの充電だけで、4〜5回の運行が可能。
モーター 出力220kW。
回生ブレーキ ブレーキに使われるエネルギーの25%を回収できる。
ディーゼルエンジン 元々2機を積んでいたが、うち1機を蓄電池と入れ替えている。
残りの1機は、重量バランス維持のためと、電気系統故障時の非常用動力源として残してある。

<駅舎>

太陽光発電システム 屋根に30kWの太陽電池パネルを設置している。
その発電電力は、車両の充電に用い、また余剰分は電力系統に送る。
日照不足への備え 日照不足が長引き、太陽光発電の電力が不十分な場合には、電力系統から、車両の蓄電池に電力を供給する。
(その際は、地元の電力小売会社から、100%グリーンエナジーの供給を受ける)

<その他>

運行開始日 2017年12月16日
走行速度 25km/hに留める。
これは、走行区間が短く、また乗客の大半が観光客と見込まれるため。
プロジェクトの費用 総額約400万ドル
(※政府からの補助金などは、一切利用していない)


今回の路線は、走行区間が非常に短く、また走行速度が非常に低いという、かなり特殊な条件であるとは思います。

それでも、「太陽光発電の電力のみ」で列車の必要電力を全て賄えるシステムを実現した(しかも補助金無し)、というのは、やはり極めて画期的なことだと考えます。

これについてはやはり、太陽光発電システム(太陽電池モジュールパワコン等)や蓄電池のコストダウンが、近年急速に進んできたことが大きな要因だと思われるので、これらの急激なコスト低下が、今後(鉄道を含めて)どのような分野・用途に影響を及ぼしていくのか、非常に楽しみでもあります。


それにしても、記事[1]に掲載されている現地の写真は、いずれも(変な言い方ですが)強く「太陽」を感じさせる、日が燦燦と降り注いでいる気持ちの良い風景であり、観光旅行に全く興味が無い私にも、「ここなら一度は行ってみたい」という気持ちになりました。

またこの環境なら、太陽光発電も非常に有効に働くのではないでしょうか。


※参照・参考資料:
[1]世界初「ソーラー電車」 太陽光を蓄電池にためて運行(日本経済新聞、2017/12/23)
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO24972750S7A221C1000000
[2]Byron Bay Railroad Company newsletter(Byron Bay Railroad Company、2017/10/31)
http://byronbaytrain.com.au/wp-content/uploads/2017/11/Byron-Bay-Railroad-Company-newsletter-31-October-2017.pdf
[3]Sustainability(Byron Bay Railroad Company)
http://byronbaytrain.com.au/sustainability/
[4]Byron Shire(Wikipedia)
https://en.wikipedia.org/wiki/Byron_Shire
[5]Ewingsdale, New South Wales(同上)
https://en.wikipedia.org/wiki/Ewingsdale,_New_South_Wales

2017年12月25日

中国の高速道路に「太陽光発電道路」が敷設、透明コンクリート・太陽電池・絶縁層の3層構造

「Record China」が2017年12月17日に、

  • 中国高速道路における、「太陽光発電道路」の敷設
を報じていました[1]。

その主なデータを抜き出してみました。


場所 「済南繞城高速道路」の南部区間
敷設距離 2km
構造
  • 表面(保護層):透明コンクリート
  • 中間層:太陽電池
  • 低層:絶縁層(地面の湿気を隔絶)
今後の予定 2017年末の前後に、竣工・開通の予定。


道路の(法面や柵の側面ではなく)路面そのものに太陽電池を埋め込む試みとしては、当ブログで過去にチェックしていた限りでは

がありましたが、今回の中国のケースは、更に条件がハードな「高速道路」であることに驚きました。


日本では、年末のあちこちでの道路工事が恒例となっている感がありますが、私が身近で見聞きや経験している限りでも、道路はとかく、経年につれて生じる

  • アスファルトに穴が開き、へこむ
  • 地盤が緩い場合に沈み、歪む
等の劣化が大きいものです。

そのような環境に、わざわざ太陽電池を設置すること(しかも今回は高速道路の路面)の合理性があるとは、私にはどうしても思えませんが、今回の中国での試みで、実際にどのような知見が得られることになるのか、非常に興味を惹かれることは確かです。


※参照・参考資料:
[1]世界初の太陽光発電高速道路、年末に竣工・開通予定―中国(Record China、2017/12/17)
http://sp.recordchina.co.jp/newsinfo.php?id=231258

※関連記事:

2016年11月14日

ソーラーフロンティア社がホンダ「スマート水素ステーション」実証実験用にCISモジュールを提供、高圧水電解システム「Power Creator」の電源用

ソーラーフロンティア社が2016年11月9日に、

  • 本田技研工業の「スマート水素ステーション(SHS)」実証実験の電源用として、自社のCIS薄膜太陽電池モジュールを提供した。
と発表していました[1]。

実証実験の概要は次の通り。


  • 目的、使用機器
    太陽光発電の電力で水素を製造する「70MPa スマート水素ステーション」の運用効果を実証する。
    具体的には
    • 「70MPa SHS」
    • 燃料電池自動車「CLARITY FUEL CELL」
    • 可搬型外部給電器「Power Exporter 9000」
    を組み合わせて運用し、
    • 実際の都市環境におけるCO2削減効果
    • 緊急時における移動可能な発電設備としての実用性
    を検証する。
  • 太陽電池モジュールの提供量:計20kW
  • 太陽電池の用途
    SHSに用いられている高圧水電解システム「Power Creator」の電源として使用する。
    ※この「Power Creator」は、再エネ電力と水だけから、短時間で高圧水素ガスを製造・供給できる。
     また小型パッケージ化されており、運搬・設置の自由度が高い。
  • 実施場所:東京都江東区青海
  • 開始日:2016年10月24日

ホンダといえば、かつて子会社「ホンダソルテック」で(CIS型とほぼ同タイプという)CIGS型太陽電池モジュールを手がけていましたが、市場の競争激化から2013年10月に撤退

その後もホンダは水素活用の技術開発を続け、そこに今回ソーラーフロンティア社のCISモジュールを採用することになった、ということにはある種の感慨を感じます。

それはさておき、ソーラーフロンティア社のモジュールは南米の自然保護運動におけるプラスチック油化装置の電源にも採用されており、系統連係する(売電する)発電設備だけでなく、独立電源における有効性も少しづつ認められてきている、ということなのかもしれません。

また、ホンダ社のサイトに掲載されている「スマート水素ステーション」の仕様は充填圧力35MPa[2]なので、今回の実証実験に用いられている「70MPa SHS」は、性能を高めた新しいタイプと推測されます。

蓄電池の低コスト化が期待したほど進まない中で、再エネ電力の別の有効利用方法として、ホンダ社のSHSや燃料電池自動車を含めて、水素利用技術が一刻も早く十分な実用化(低コスト化、安全性の確保)に達することを、強く願いたいところです。


※参照資料:
[1]ソーラーフロンティア、CIS薄膜太陽電池を 本田技研工業の「スマート水素ステーション」実証実験に提供(社)
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2016/C059784.html
[2]SHSの特徴(ホンダ社)
http://www.honda.co.jp/shs/feature.html

2016年10月31日

シャープが椅子型「ソーラー充電スタンド」を開発、人工衛星などに使われる高高率な化合物型太陽電池モジュールを搭載

※2016/10/31 9:31 記事タイトルと記事内の企業名に誤りがあったため修正しました。
不手際を深くお詫び申し上げます。


シャープ社が2016年10月26日に、

  • 高効率の化合物太陽電池(人工衛星などに使用)を用いる椅子型の「ソーラー充電スタンド」を開発した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


  • 主な特徴
    椅子に太陽電池モジュール・蓄電池・USBポートを搭載している。
    • 屋外(テラス席など)に設置して発電し、蓄電池に蓄電。
      利用者は椅子に座ってコーヒー等を飲みつつ、スマートフォン等を充電できる。
    • 蓄電池により、日照時間が少ない場合でも充電可能になる。
    • 椅子型のため、移動が簡単に行える。
  • 搭載機器
    • 太陽電池モジュール:化合物型(変換効率約30%)
      椅子の背もたれの裏側に設置している。
    • 蓄電池:座面の下に搭載している。
    • USBポート:座面の後ろ端に搭載。
  • 実際の導入
    公益財団法人東京都環境公社の「シティチャージ普及促進事業」に採用されており、都内のコーヒーショップ3店舗に、2016年10月下旬から設置されていく予定。

シャープは今年5月に化合物3接合型モジュールの地上用途での展開方針を発表しており、今回の椅子型スタンドはその第一号と思われますが、宇宙用で使われるタイプの太陽電池が、身近な日用品である椅子と組み合わせられたところに、強いインパクトを感じます。

椅子の座面は、太陽光発電による充電を考慮した可動式(角度を変えられる)と見受けられますが、人が座っている際には太陽電池側がオーバーハング(地面を向く)になるので、発電能力は落ちるはず。

太陽電池モジュールのサイズも大きくは無く、太陽光発電の環境としては厳しいはずですが、高性能な化合物型の採用は、その条件を克服するためなのかもしれません。

また、同じ「シティチャージ普及促進事業」で先に採用されたソーラー充電スタンドは、後に販売価格250万円で発表されましたが、今回の化合物型を用いた椅子型は、市販する場合いったいどのぐらいの価格になるのか、興味を惹かれるところです。


※参照資料:
[1]高効率な化合物太陽電池でスマートフォンを充電できる椅子型「ソーラー充電スタンド」を開発(シャープ社)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/161026-a.html
[2]スターバックスに新型シティチャージを設置します(クール・ネット東京)
https://www.tokyo-co2down.jp/page.jsp?id=6989

※関連記事:

2016年07月25日

ソーラーフロンティア社がボリビア「ウユニ塩湖」の環境保護運動に太陽電池パネル40枚を提供、油化装置の電源向け

ソーラーフロンティア社が2016年7月21日に、

  • 南米ボリビアで「ウユニ塩湖」の環境問題に取り組んでいる環境保全団体「Projecto YOSI」に、太陽電池パネル40提供した。
と発表していました[1]。

今回は、その背景を抜き出してまとめてみました。


  • ゴミ問題の深刻化
    ウユニ塩湖は「天空の鏡」として知られる観光名所だが、ゴミが増えているにも関わらずゴミ処理施設が無いため、
    • 住民・家畜への健康被害の発生
    • 塩湖で採取される塩の質の悪化
    等の問題が起こっており、将来的に塩湖の絶景が見られなくなることが懸念されている。
  • 独立稼動の「油化装置」を導入
    「Projecto YOSI」は、ある日本人ツアーガイドの方が中心となり立ち上がった環境保全プロジェクトであり、プラスチックゴミを石油に変える「小型油化装置」を用いた啓発活動を行っている。
    同プロジェクトでは、まず現地主導によるリサイクル循環の構築を目指しており、太陽光発電で稼動する油化装置を導入した。
    それに用いる太陽電池パネルについては、
    • 特に環境特性が優れており、過酷な環境でも安定発電が実証済み
    との理由で、ソーラーフロンティア社の製品が選ばれた。

ちょっと検索したところ、このプロジェクトで現在導入されている油化装置は、日本のブレスト社[3]の小型機種「Be-h」と見受けられます。


(アカウント「yoshihito homma」さんの動画)

この製品は1時間に約1kWhの電力消費で、1kgのプラスチックごみを約3時間で油化できるとのことであり、日照さえ十分であれば、一定規模の太陽電池パネルの発電電力で十分に独立稼動できる、ということだと思われます。

上記動画で本間賢人氏が言及されている処理能力の大きい装置(ごみ1tを処理可能)が、太陽光発電からの電力だけで稼動できるかどうかは不明ですが、もしそれが可能であるなら、独立稼動の装置でプラスチックを石油に変えられるというある意味「夢の技術」であり、新興国での活用だけでなく、日本国内でももっと目を向ける必要があると考えます。


※参照資料:
[1]世界の絶景「ウユニ塩湖」を守るためソーラーフロンティアのソーラーパネルを提供(ソーラーフロンティア社)
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2016/C057775.html
[2]ウユニ(ウィキペディア)
[3]製品情報(ブレスト社)
http://www.blest.co.jp/service.html

2016年07月04日

シャープが「ソーラー充電スタンド<LN-CA2A>」の発売予定を発表、太陽電池+蓄電池で独立稼動

シャープ社が2016年6月27日に、スマートフォン等の充電が行える独立型設備ソーラー充電スタンド<LN-CA2A>」を発表していました[1]。

概要は次の通り。


  • 特徴
    • 商用電源が不要
      太陽光発電による電力を蓄電池に充電し、
      モバイル機器の充電
      LED照明(夜間用)の点灯
      に用いる。
      これにより、
      日照量が少ない日
      夜間
      の利用も可能になっている。
    • 高効率な太陽電池パネル「BLACKSOLAR」を採用。
  • 想定する設置場所
    • 観光地(観光客の利便性アップ、環境への取組みのシンボル等)
    • 商業施設・商店街(買い物中の充電が可能)
    • 地域の防災拠点(停電時の充電ニーズに対応)
    (※東京都「シティチャージ」事業において、2015年10月に都内3ヶ所(東京タワー等)に先行設置されている。)
  • 設置できない場所
    • 建物の屋上
    • 山稜
    • 橋梁
    • 沿岸部および塩害が発生する地域
    等への設置は不可。
  • 太陽電池パネル:「BLACKSOLAR」2枚
    公称最大出力184W以上。
  • 充電機能
    • 搭載端子
      ・Android端末
      ・iPhone
      ・フィーチャーフォン
      など。
    • 充電口数4口(同時使用が可能)
    • 充電できる台数:60台分(蓄電池の満充電状態から、1台あたり15分とする)
  • 全高:約4m(※ベースプレートの埋込深さで変動。設置には基礎工事が必要)
  • 耐風速60m/秒
  • 動作温度-15〜+40
    ※蓄電池充電時に周囲温度が0度を下回った場合、携帯充電機能と照明が動作しないことがある
  • 希望小売価格:税別250万
  • 発売日2016年8月25日の予定
    受注生産

元々はシャープが東京都の事業で選定され設置している設備でしたが、今回は正式な製品化の発表であり、都の事業で相応の手応え(評価、利用率など)を得たものと想像されます。

商用電源が要らない点は非常に大きな魅力ですが、その一方で、設置できる場所・条件が意外に限られているのは、ちょっと気になります。

例えば、都市部で日当たりが良いはずの建物屋上、また商用電源に乏しそうな山の山頂付近や、人が多く集まる海水浴場に設置できないのは、大きな制限だと考えます。

また、動作温度はいちおうマイナス15度からとなっていますが、太陽光発電による蓄電池充電時に0度を下回る環境で、動作しない可能性があるとなれば、国内の寒冷な地域・積雪のある地域にも向かないのではないでしょうか。

加えて希望小売価格も高額ですが、発売後の実際のニーズや反響次第で、これらの課題には今後対応していくのかもしれません。

ともかく、日本国内で太陽光発電(+蓄電池)の新たな用途を開拓する製品であることは確かだと思うので、その最初の一歩として、広く設置が進むことを期待したいです。


※参照資料:
[1]ソーラー充電スタンド<LN-CA2A>を発売(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/160627-a.html

※関連記事:

2016年06月27日

軽井沢の「白樺堂」が、PV電力のみで皮を焼く「太陽のどら焼つぶつぶプリン生どら」を製品化

2016年6月22日付のニュース記事[1]で、

  • 長野県・軽井沢の菓子メーカー「白樺堂」が、太陽光発電の電力のみで皮を焼き上げるどら焼を開発した。
と報じられていました。

主な内容は次の通り。


製造設備

  • 設置の経緯
    副社長の方が2015年夏に、太陽光発電の電力による菓子作りを着想した。
    当初は電力供給の不安定さ等を指摘されたが、その後に
    • 蓄電池
    • 電磁誘導加熱式の業務用どら焼き機
    と組み合わせることで、製造を実現。
    2016年5月中旬には、どら焼きの試作品を完成させた。
  • 設置場所
    太陽光発電システムと蓄電池、どら焼き機は、いずれも自社工場に設置している。
  • 製造能力
    好天時の1日充電で、500〜750個分の皮を焼くことができる。

新製品のどら焼き

  • 名称:「太陽のどら焼つぶつぶプリン生どら
  • 特徴
    既存の売れ筋商品を基にしており、
    • つぶつぶのプリン
    • ゼリー状のカラメル
    が入った生クリームを挟んでいる。
  • 発売開始日2016年6月29日の予定
  • 価格:1個270円(税込み)
  • 販売店舗:軽井沢町内の店舗など。

個人的には昔から、電気から熱への変換は(用途が暖房にしろ何にしろ)とにかく効率が悪い・・・というイメージが強かったですが、調理器具を直接発熱させる電磁調理器の場合、熱効率は83%(※通常のガスコンロでは通常約60〜70%)[2]とのこと。

今回の新どら焼きの製品化においては、蓄電池だけでなく、この高効率な方式の調理機器を導入できたことも、実現に大きく寄与したものと推測します。

新製品は1個300円近くと、なかなか高級などら焼きですが、白樺堂さんのサイト[3]を見ると、同社のどら焼きは中の餡やクリームがたっぷりであり、新製品もこれに則ったものであれば、納得が行きます。

また「太陽光発電の電力だけで焼き上げた」という点も面白く、太陽光発電システムや蓄電池の初期コストが今後更に下がっていけば、お菓子・食品製造において、太陽光発電使用をブランド作りやPRポイントに利用するケースが増えていくのかも・・・と考えます。


※参照資料:
[1]太陽光発電でどら焼きの皮 軽井沢の菓子工場、着想1年の成果(信毎Web)
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20160622/KT160621GLI090006000.php
[2]熱効率(ウィキペディア「電磁調理器」内)
[3]軽井沢 ジャム&菓房 白樺堂
http://www.shirakabado.com/

2016年03月21日

Caltex社がPV+蓄電池で稼動する給油所を豪州で運営中、僻地での給油に対応

海外の大手石油会社「Caltex」が2016年3月14日に

  • 豪州僻地において、太陽光発電の電力で1日24時間利用できる給油所
について発表していました[1]。

給油所の概要は次の通り。


  • 設置場所:西オーストラリア州・Pilbara地域のTom PriceとOnslow
    ※双方とも、州都Perthからは1300km以上離れている。
  • 特徴
    • 太陽光発電の電力で稼動
      発電電力をバッテリーに蓄電し、給油ポンプをどの時間でも稼動できる。
      電力系統には接続されていない。
    • 移動可能
      設備一式をトラックで運搬できる。
      これにより、設置地域で燃料供給の需要が無くなった場合にも、新たな場所に簡単に移動・設置が行える。
    • 支払いはカード式
      これにより、ユーザーは1日24時間このスタンドを利用できる。
    • サービスは限定的
      Caltex社の一般的な給油所と同等のサービス(例えば軽い飲食物の提供)は行わない。
  • 実用化の背景
    • Caltex社は豪州では、200の専用トラック停車場と、300のトラック向け給油所を運営し、同国内に給油ネットワークを構築している。
    • ただし僻地の給油所は利用者が少なく、給油ポンプを稼動するために発電機を動かし続けることは、非常にコストが高く効率が悪い。
      またPilbara地域では、従業員の出勤(最寄りの主要な街から)に多くの時間がかかることから、スタッフの配置が困難である。
    • 今回の給油所は、上記の課題に対応するため、豪州の豊富な太陽エネルギーの利用に着目したものである。

豪州では昨年秋に鉱山向けの太陽光発電設備(ディーゼル発電とのハイブリッド)が稼動を始めており、豊富な日照を背景に、僻地における有効な電源として、太陽光発電の利用が本格化しつつあるのかもしれません。

また今回の給油所については、PV+蓄電池による自立稼動だけでなく、運搬・移動も容易化している点が非常に興味深く、災害時の対応手段としても、可能性を持っているように思われます。

ともかく80年の歴史を持つCaltex社が、このような設備を実際に運用していることには、地域によっては太陽光発電が十分な実用性・メリットを発揮できる状況となっていることが伺えます。


※参照資料:
[1]Caltex looks to the sun in outback diesel supply world-first(Caltex社)
http://www.caltex.com.au/LatestNews/Pages/NewsItem.aspx?ID=13597
[2]オーストラリアの僻地に世界初の太陽光発電による給油所が登場(autoblog)
http://jp.autoblog.com/2016/03/18/world-first-solar-powered-gas-station-australian-outback/
[3]カルテックス(ウィキペディア)
[4]西オーストラリア州(同上)

※関連記事: