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2017年03月27日

ハンファQセルズ社が低圧産業用パッケージ「Q.MAX PLUS」に「Fシリーズ」を追加、高さが違う架台の組み合わせで、モジュール設置容量をアップ

ハンファQセルズ社が2017年3月1日に、

  • 低圧産業用太陽光発電システムのパッケージ製品「Q.MAX PLUS」に、モジュール設置量を拡大できる「Fシリーズ」を追加した。
と発表していました[1]。

ここでは、その概要を抜き出してみました。


<背景・経緯>

  • 「Q.MAX PLUS」は
    • 機器(太陽電池モジュール、パワコン、架台など)
    • 各種の保証(出力、システム)・補償(日照、災害)
    パッケージ化することで、顧客の導入負担の軽減を図っている。
  • 同製品ではこれまで、設置場所に応じて
    • 野立て用「Gシリーズ」
    • 積雪地域用「Sシリーズ」
    • 折板屋根上用「Rシリーズ」
    を展開している。

<「Fシリーズ」の特徴>

高さが異なる架台 高さが違う独立架台を、4種類用意。
これを組み合わせることで、各架台の前後(南北方向)の間隔を最小化させ、モジュール設置量を高めることができる。
分割式の架台 架台は、モジュール12枚分を基本単位とする分割式。
これにより、土地形状に応じた柔軟なレイアウトが可能になる。
メンテナンス用プレート 専用の「メンテナンス用プレート」を標準装備。
これにより、軽作業時の足場の用意が不要になる。

日経テクノロジーオンラインの記事[2]では、より詳しい数値・情報が掲載されており、モジュール設置量については

  • 同面積の土地で、(従来の「Q.MAX PLUS」と比べて)33%アップ
と、その増加幅の大きさに驚かされます。

ただ、モジュールの設置角度は6度とのことで、日本国内で適する設置地域は、かなり限られてくるように思われます。

日照量が特に豊富とみられる南部の地域のうち、沖縄・九州四国は既に「指定ルール」(年間の出力制限が無制限)の適用地域となっているので、関東・中部・関西といった大都市地域が、今回の「Fシリーズ」の主要な想定需要先なのかもしれません。

ただし架台の最高地点は、もっとも高い架台で2.4mとのことなので、実際の導入においては、周囲の土地への日影発生に配慮が必要なケースが、少なからず生じてくるのでは、とも考えます。

ただ、「過積載」向けに(同じ土地面積で)モジュールの設置可能量を大きく高める、という方針は、モジュール価格の低下が顕著な現状を反映していると感じられ、その点でも非常に興味深い製品です。


※参照資料:
[1]優れた発電量・品質管理・保証制度をセットで提供、低圧産業向けパッケージに新タイプ登場(ハンファQセルズ社)
http://www.q-cells.jp/press/%e5%84%aa%e3%82%8c%e3%81%9f%e7%99%ba%e9%9b%bb%e9%87%8f%e3%83%bb%e5%93%81%e8%b3%aa%e7%ae%a1%e7%90%86%e3%83%bb%e4%bf%9d%e8%a8%bc%e5%88%b6%e5%ba%a6%e3%82%92%e3%82%bb%e3%83%83%e3%83%88%e3%81%a7%e6%8f%90-2
[2]ハンファQセルズ、面積効率を33%高めた低圧太陽光パッケージ(日経テクノロジーオンライン)
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/032106825/
[3]Q.MAX PLUS(ハンファQセルズ社)
http://www.q-cells.jp/wp-content/uploads/2017/03/sec_Q.MAX-PLUS%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%82%B0.pdf

2015年12月26日

ハンファQセルズの2015年3Qは売上高4億2720万ドル・営業利益4030万ドル、合併が奏功

1ヶ月以上前になりますが、ハンファQセルズ社が11月19日に、2015年第3四半期の業績を発表していました[1]。

主な内容は下記の通り。


業績

売上高営業利益
20153Q(7-9月)4億2720万ドル4030万ドル

背景

  • 合併による効果
    Qセルズは2011年から赤字が続いていたが、ハンファQセルズとハンファソーラーワンの合併(2015年2月)後は、2015年2Qに営業利益が黒字化した。
    また3Qには、当期純利益(1Q〜3Qの累計)も黒字になっている。
  • 業績向上の要因
    • 生産ライン(中・韓・マレーシア)の改善
      上記の合併後に、
      ・フルオートメーション安定化
      ・継続的なプロセス改善
      ・製造コストの低減(高性能のセル・モジュール量産に伴う)
      を進めた。
    • 世界全域での活動本格化
      先進国市場(米・日など)だけでなく、新興市場(インド等)でも攻勢に出ている。

その他

  • 生産能力の拡大
    2016年2Qには、セル・モジュールの生産能力を、各々5.2GWまで拡大する計画。

昨年12月の合併発表時点では、期待するシナジー効果として

  • コスト競争力の強化
  • 製品展開の強化
  • 事業分野の拡大
  • 資金調達力の強化
の4点が挙げられていましたが、まだ2四半期の経過ながら、早々に高い効果を得ていることが伺えます。

生産能力の増強計画も、モジュールの(現状からの)増強規模は不明ですが、セルは合併発表時(3.28GW/年)から6割超という大幅なもので驚かされます。

今回の2015年3Qには、Trina SolarJinkoSolar等がモジュール出荷量1GWを超えており、ハンファQセルズの好調と合わせて、太陽電池の世界需要が、かつて無い規模に拡大していることが推測されます。

これだけ急激な好調を見ると、数年前に起こったような供給過多にまた陥らないか、というのがちょっと心配ですが、欧州がメイン市場だった当時と異なり、現在は市場が拡大・分散していることから、市場環境(政策による支援)の急変によるリスクは、以前よりは緩和されているものと考えます。


※参照資料:
[1]ハンファQセルズ 第3四半期決算発表、四半期ベース過去最高益を達成(ハンファQセルズジャパン)
http://www.hanwha-japan.com/pdf/HQC%20IRannouncement_20151120_final.pdf

※関連記事:

2015年03月12日

1366 TechnologiesとHanwha Q CELLSが長期提携を締結、「Direct Wafer Technology」で多結晶セルの品質向上かつ製造コスト激減を目指す

多結晶シリコンウエハーの直接製造技術「Direct Wafer Technology」を有する「1366 Technologies」社が2015年3月5日に、Hanwha Q CELLS社と長期の戦略的パートナーシップを結んだことを発表していました[1]。

技術解説[2]や「PVTECH」の報道[3]と合わせて、提携の概要は下記の通り。

  • 背景
    • 「Direct Wafer Technology」は、溶融シリコンから(インゴットの生産〜切断を経ずに)多結晶シリコンウエハーを直接生産する技術。
      この技術により生産されるセルには、
      生産コストが従来方式の半分(シリコン使用量を大幅に削減、切断装置なども不要)
      品質の向上(不純物の減少など)
      変換効率の個体差が少ない
      ・モジュール生産において、従来セルと同様に使用できる(新たな装置の追加が必要ない)
      表面処理のカスタマイズが可能(裏面の絶縁層、表面の反射防止や暗い外観)
      といった利点があるとされる。
    • 1366 Technologiesは現在米国内で、年産能力250MWの商業生産施設の建設を計画している。 (着工は2015年第3四半期の予定)
      この計画にあたって、これまで6400万ドル以上の融資を得ており、その出資者にはHanwha Groupも含まれる。
  • 提携の目的
    多結晶シリコン太陽電池セルにおける
    • 性能・品質の向上
    • 製造コストの劇的なダウン
    の同時達成を目指す。
  • 方針
    「Direct Wafer Technology」の共同開発に取り組む予定。
    また同技術の商業化(大量生産への適用)に成功した場合には、提携の拡張も検討する。
    (この拡張には、1366 Technologies社の生産セル(Direct Wafers)を、Hanwha Q CELLS社に供給することも含まれる)

「Direct Wafer Technology」のこれまでの経緯[3]をみると、同技術で作られた太陽電池セルは、パネルメーカーでの本格採用はまだ無く、それだけに(まだ共同開発の段階とはいえ)Hanwha Q CELLS社という大手メーカーとの提携は、非常に大きな意味を持つと思われます。

1366 Technologies社自身が示しているメリットは、本当であるなら非の打ち所が無い革命的なものですが、セル変換効率の最高値(18.0%、2014年1月に記録)が、従来方式の世界記録(20.53%[4])と差があることを含めて、実際には商業生産への導入実現に、まだ時間が必要なことが推測されます。
(今回は、その点を考慮しての「collaborate on the development」だと思われる)

とはいえ、セル生産能力が年3GW超という巨大メーカーとの提携は、「Direct Wafer Technology」に対する評価の証とも感じられます。

また今後もし、商業生産でも提示メリットをきっちり実現して、Hanwha Q CELLSのモジュールに本格採用された場合には、既存のシリコンインゴット〜セル産業での激震は避けられないと思われれるので、その意味でも今回の提携の行方には注目してたいところです。


※参照資料:
[1]1366 TECHNOLOGIES AND HANWHA Q CELLS FORM STRATEGIC PARTNERSHIP TO DEVELOP AND COMMERCIALIZE DIRECT WAFER TECHNOLOGY(1366 Technologies社)
http://1366tech.com/1366-technologies-and-hanwha-q-cells-form-strategic-partnership-to-develop-and-commercialize-direct-wafer-technology/
[2]Uniformly Better Wafers(同上)
http://1366tech.com/technology/product/
[3]Hanwha Q CELLS to use 1366 Technologies unique ‘Direct Wafer’ products(「PVTECH」の記事)
http://www.pv-tech.org/news/hanwha_q_cells_to_use_1366_technologies_unique_direct_wafer_products
[3]Direct Wafer Technology(1366 Technologies社)
http://1366tech.com/technology/direct-wafer/
[4]トリナ・ソーラー シリコンソーラーセルが変換効率で世界新記録を達成(Trina Solar社)
http://www.trinasolar.com/jp/about-us/newinfo_714.html

※関連記事:

2014年12月10日

ハンファQセルズとハンファソーラーワンが合併する方針、シナジー効果でグローバル展開を強化

ハンファQセルズジャパン社が2014年12月9日に、

  • 韓国ハンファグループ傘下の「ハンファQセルズ」と「ハンファソーラーワン」が、合併することに正式合意した。
と発表していました[1]。

概要は下記の通り。

期待されるメリット(シナジー効果)

  • コスト競争力の強化
    2社の合併により、調達・生産・販売拠点などの規模を拡大。
    これにより、コスト競争力の向上が見込まれる。
  • 製品展開の強化
    ハンファQセルズの高品質・研究開発力に基づく製品群を強化する。
    また、ハンファソーラーワンのコスト効率が高い生産設備を生かすことで、コスト競争力の向上も図る。
  • 事業分野の拡大
    ハンファQセルズは下流分野(EPC、O&M、発電所事業など)にも強みを持っており、生産能力の拡大と合わせて、その世界的な展開が可能になる。
  • 資金調達力の強化
    合併による財務基盤の強化で、市場での資金調達力の向上が期待できる。

今後の予定

  • 新法人の代表:現ハンファソーラーワンのナム・ソンウCEOが就く。
  • 本社の所在地:下記2ヶ所を本社とすることで、グローバル企業としての機動性強化を図る。
    ・ドイツのタールハイム(技術力・研究開発の強化を狙う)
    ・韓国のソウル市(経営拠点として、ハンファグループとの連携を生かす)
  • セル生産能力3.28GW/年
  • 合併時期2015年2月

2012年のHanwhaグループによる買収後は、Q-cellsとHanwha Solar-Oneの2ブランド体制が継続されてきたので、ここに来て合併するというのはかなり意外でしたが、世界市場での競争力強化を今後も確実に進めるためには、両社の強みを融合する必要がある、という判断だと思われます。

ただ、本社を機能別に2拠点体制とすることには、両社各々の特徴を尊重する意志も伺え、その点では運営体制が統合されても、(市場で築き上げてきた認知度を生かすことにもなるので)ブランド自体は2つとも維持するものと予想します。

また、合併後は下流分野の展開も拡大していく方針とのことで、それを軌道に乗せることができれば、モジュールの供給先も同時に確保できることになり、その点でも合併の効果が見込めそうです。

特にソーラーワン社については、元々は中国の太陽電池メーカー(ソーラーファン・パワー・ホールディングス)であり、現在も主要な生産拠点を中国内に構えているとみられるので、合併後はQ-cellsのノウハウを活用しての、中国内での発電所事業の展開も期待できるのでは、と考えます。


※参照・参考資料:
[1]ハンファグループの太陽光関連2社、ハンファQセルズとハンファソーラーワンが合併し新法人発足(ハンファQセルズジャパン)
http://www.hanwha-japan.com/pdf/20141209.pdf

※関連記事:

2014年10月15日

ハンファQセルズジャパンが、野立て低圧設備のパッケージ商品「マックスパッケージ」を発売

ハンファQセルズジャパン2014年10月14日に、野立て低圧太陽光発電設備の一括セット商品「マックスパッケージ」を発売したとのことです[1]。

主な特徴は下記の通り。

  • パワコン定格を上回るモジュール出力
    年間発電量の最大化を狙い、太陽電池モジュールの出力は、パワーコンディショナの入力を上回る設計とする。
    (※日照条件が極めて良い時間帯にモジュール出力のピークカットが起こる可能性があるが、それは年間でもごく僅かの日数に留まると想定される)
  • 導入の迅速化
    システムをパッケージ化したことで、見積・受注〜施工の流れをスピードアップできる。
  • コストパフォーマンスを向上
    • 太陽電池モジュール(Hanwha SolarOneブランド)
    • パワコン(単相5.5kW(4回路接続箱機能付き)、三相9.9kW(マルチ入力機能付き)を選択・組み合わせ可能)
    • 架台(モジュールサイズに合わせた専用設計、組み立ても容易化)
    • ケーブル
    をパッケージにしており、標準化によるコストパフォーマンス向上を図っている。
  • 保証・補償を充実
    下記の保証・補償を用意している。
    • システム保証:10年
    • モジュール出力保証:25年
    • 災害補償制度(無償):10年
    • 日照補償制度(有償):1年

パワコンの上限を超えるモジュール出力とする方法は、Looop社のパッケージ製品がいち早く取り入れていますが、その有効性が認められてきていることが伺えます。

ただ今回の商品は、海外大手メーカーが手がける点で魅力的ではありますが、つい先日には電力会社の多くが急に新規申込への回答保留を発表しただけに、発売時期があまりにも悪くなってしまった感は否めません。(不可抗力とも思うが)

日本国内での新規の太陽光発電設備設置が、一気に縮小する可能性が有る現状では、いきなりの販売苦戦が予想されますが、そのぶん一方では、ハンファQセルズジャパンが今後どのように市場への対応を図っていくのか(例えば低価格な蓄電池システムとの組み合わせ)、という点に注目したいところです。


※参照・参考資料:
[1]マックスパッケージ(ハンファQセルズジャパン)
http://www.hanwha-solar.jp/products_maxpackage.html

2013年09月17日

Hanwha Q Cellsの事業の現状を報じている「中央日報」「東亜日報」の記事

ニュース記事[1][2]で、「Hanwha Q Cells」社の状況が報じられていました。

主な状況は下記の通り。

マレーシア工場

  • 販売
    ライバルメーカーの製品より価格は10〜20%高いが、注文は増加している。
    ・日本市場での販売量:
     ・2012年通年:11MW
     ・2013年上半期(1-6月):108MW
    ・セルの販売量:
     ・買収当時:1四半期あたり、平均60MW水準
     ・2013年:
      ・第1四半期(1-3月):173MW
      ・第3四半期:150MW台の水準
  • 稼働率
    ・買収当時:20〜30%水準
    ・最近:90
  • 生産比率(セル:モジュール):
    ・買収前:4555
    ・2013年第2四半期:2872
     付加価値が高いモジュールの比重を高めている。
  • 生産体制
    物流自動化システム(AMHS)により、ウエハーの全工程(検査・洗浄・表面処理・品質検査)を自動で管理。
    これにより、不良率は平均0.0025%に抑えられている。
  • 好調の要因
    R&D:ドイツ
    生産:マレーシア工場
    市場開拓:Hanwha
    との三角体制が、シナジー効果を発揮している。

Hanwhaの太陽光事業での業績

  • 2010年
    ・営業損益:1,000億ウォン台の黒字(※SolarOne社での数字)
     太陽光事業でこれまで唯一の黒字。
  • 2012年
    ・売上高:7,393億ウォン
    ・営業損益:2,527億ウォンの赤字
  • 2013年上半期
    ・売上高:7,746億ウォン
    ・営業損益:618億ウォンの赤字

また[1]では、Hanwhaの技術企画チーム長の方が、買収前にQ-Cellsマレーシア工場を視察した際の

  • 「(Qセルズが)破産して6ヶ月が経過したが、技術と品質は素晴らしかった」
  • 「密林の真ん中で“太陽光の皇帝”を発見したようだ」
とのコメントが紹介されています。


HanwhaによるQセルズの買収は市況が悪い真っ只中で、当時ニュースで知ったときはどうなるものかと思いましたが、果敢な選択・実行がその後、着実に結果を結びつつあることが伺えます。

価格が割高にも関わらず注文が伸びているというのは驚きましたが、Q-cellsのモジュールは例えば独Fraunhofer CSPの耐PIDテストで優れた結果を出しており、長期の安定稼動を求める事業者・ユーザーから、それだけ品質・性能について高い信頼を得ている、ということかもしれません。

その高い技術を持っている企業でも経営破綻せざるを得なかったのは、事業の難しいところだと思いますが、Hanwhaの買収によりその技術や資産が今も生き、顧客の信頼に応えているとすれば、大きな価値があることなのではないでしょうか。

現在はまだ赤字とはいえ、その幅は大きく縮小してきているようなので、果たしていつ黒字化を実現するのか、という点は注目したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]「太陽電池、ライバル企業より20%高くても注文増加」…韓国のハンファQセルズ(中央日報)
http://japanese.joins.com/article/195/176195.html?servcode=300§code=320
[2]立ち直りの太陽があがる、その準備をしている太陽光業界(東亜日報)
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2013091678168

※関連記事:

2013年02月21日

ハンファ・ジャパンが「ハンファQセルズジャパン」に社名を変更予定、太陽光発電関連事業は「ハンファ」「Qセルズ」の2ブランドで展開とのこと

下記URL先ページでは、「ハンファ・ジャパン」社の社名変更予定について報じられています。

(ニュース記事)
・ハンファ・ジャパンが社名変更、2ブランドで太陽光展開へ(進建ハウジング)
 http://www.s-housing.jp/archives/35531

記事によると、今後の予定・方針は下記の通り。

・新社名:「ハンファQセルズジャパン
・変更日:2013年3月1日の予定
・太陽光発電関連事業のブランド:
 ・ハンファ
 ・Qセルズ
 の2ブランドで展開していく。

ただし現時点では、ハンファ・ジャパンのサイト[1]に、この件に関する情報は掲載されていませんでした。


ブランド名を統一せず2つで展開するというのはちょっと意外でしたが、それだけ「Q-cells」ブランドの認知度・信頼度が今でも強力、ということでしょうか。

ただ、1社で2つのブランドを展開するとなると、両ブランドが各々これからどのような方針をとるのか(何らかの差別化を進めるのか、それとも製品の品質・性能的には同じものとしていくのか)、というのが気になりますが、消費者・顧客にとって分かりやすく魅力のある展開がなされることを、期待したいところです。


※参考サイト:
・[1]会社概要(ハンファ・ジャパン)
 http://www.hanwha-japan.com/company/


※関連記事:
韓国のHanwha Groupが、独Qセルズ社を買収する方針(2012/08/28)
Hanwha GroupがQ-Cells買収の確定を発表、セル生産能力は計2.3GW/年で世界3位になる見通し(2012/08/31)
Hanwhaグループが「ハンファQセルズ」社を設立、生産能力は計2.3GWに(2012/10/26)

韓国のHanwhaグループが日本での太陽電池販売を強化する方針、西日本で産業向け受注を狙う(2012/02/20)
Hanwha SolarOneが、SBエナジーの徳島県でのメガソーラー向けに、モジュール計5,600kWを供給予定(2012/05/04)
ハンファ・ジャパンが、丸紅による日本の太陽光発電所事業向けに、太陽電池モジュール約50万kWを供給する方針(2012/08/03)

2012年10月26日

Hanwhaグループが「ハンファQセルズ」社を設立、生産能力は計2.3GWに

韓国のHanwhaグループ2012年10月24日に、独Q-cells社の買収を完了し「Hanwha Q.CELLS」社を設立したとのことです。

(ニュース記事)
・ハンファグループが「ハンファQセルズ」を設立(財経新聞)
 http://www.zaikei.co.jp/releases/70144/

(Q-cells社のサイト内ページ)
・Hanwha Group Launches Hanwha Q.CELLS
 http://www.q-cells.com/en/press/article/Hanwha-Group-Launches-Hanwha-QCELLS.html

上記URL先ページによると、ハンファQセルズのCEOには、「ハンファソーラーワン」から移籍したチャールズ・キム氏が就任。

Qセルズから買収した資産

・ドイツの本社、研究開発センター、管理業務拠点
製造施設
 ・ドイツ:セル200MW、モジュール120MW
 ・マレーシア:800MW
現地法人:米国、オーストラリア、日本
特許34
従業員1,225

で、これにより生産能力は計2.3GWに達するとのことです。(生産拠点は独・中・マレーシア)


今回の発表では、太陽光発電事業でこれまで行ってきた投資として

・クリスタル・ソーラー
・1366テクノロジーズ
・tenKsolar
・サイレント・パワー
・ワンルーフ・エナジー

と複数の企業名が挙げられており、今回のQセルズ社の買収と合わせて、事業の垂直統合化を強力に進めるHanwhaグループの積極姿勢が感じられます。(生産能力が一気に世界3位の規模に到達、ということに驚く)

現在の太陽電池市場が、製品価格の大幅な下落で非常に厳しい状況にある中で、Hanwhaグループは生き残りのためにどのようなビジョン・見通しを持っているのか、今後の事業展開や技術開発の動向に強く注目したいところです。


※関連記事:
韓国「ハンファグループ」が、中国の太陽電池メーカー「ソーラーファン・パワー・ホールディングス」の株式を取得(2010/08/05)
ハンファケミカルが、太陽電池向けた結晶シリコン工場(年産1万t規模)の建設計画を決定(2011/04/12)
韓国のハンファグループが米「OneRoof Energy」「クリスタル・ソーラー」に出資、事業の垂直系列化を図る(2011/09/25)

韓国の太陽電池関連企業における生産能力増強の取り組みを紹介している、「The Chemical Daily」の記事(2010/10/06)
ハンファグループが「ハンファソーラーエナジー」を新設、欧米で現地企業との共同で太陽光発電事業開発に取り組む方針(2011/04/06)
韓国のHanwha Groupが、独Qセルズ社を買収する方針(2012/08/28)
Hanwha GroupがQ-Cells買収の確定を発表、セル生産能力は計2.3GW/年で世界3位になる見通し(2012/08/31)

2012年08月31日

Hanwha GroupがQ-Cells買収の確定を発表、セル生産能力は計2.3GW/年で世界3位になる見通し

韓国の「Hanwha Group」が2012年8月30日に、

・独Q-Cells社を買収することが確定した。

と発表したとのこと。

(ニュース記事)
・韓国ハンファ、独Qセルズの買収確定(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM30056_Q2A830C1FF2000/

(Hanwha Groupのサイト内ページ)
・Hanwha to become the 3rd largest PV cells producer with the capacity of 2.3GW
 http://www.hanwha.com/content/hanwha/en/news-and-media/hanwha-acquires-q-cells--one-of-the-world-s-leading-photovoltaic.html

上記URL先ページによると、買収の概要は

・買収額:4,000万ユーロ
 (※Hanwhaは、Q-Cells社の負債も請け負う)
・設備・施設の扱い:
 Hanwha側は、Q-Cells社の
 ・本社オフィス
 ・ドイツセル・モジュール生産施設(生産能力は各200MW/120MW)
 ・マレーシアセル生産施設(同800MW)
 ・販売事業所(米国、オーストラリア、日本)
 を得る。

等というもの。

この買収により、Hanwha Groupの太陽電池セル生産能力

・Q-Cellsの1GW
・Hanwha Solarの1.3GW

の計2.3GW(世界3位)になるとのことです。

また発表では、Hanwha GroupのSeung-Youn Kim会長が2012年初めに行ったスピーチにおける、

・世界的な経済の後退により、太陽光発電産業は幾つかの困難を経験している。
 しかし我々は、市場回復時の機会を掴むため、決断を行う。
 現在まで人類は化石燃料に強く依存してきたが、私はグリーンエネルギーが我々の未来であると信じている。
 太陽エネルギー分野における世界的な先導企業になる、という我々のビジョンは変わっておらず、その実現を追及していく。

との内容のコメントが紹介されています。


Qセルズ社側の発表[2]によると、同社の雇用の大部分が買収後も維持される見通しとのことで、生産・販売拠点の維持とともに、これまで実績を積み重ねてきたQセルズのブランドも消えずに継続されるのであれば、喜ばしいことだと考えます。

また、韓国企業のHanwha Groupが太陽電池セルの生産能力で一気に世界の上位に躍り出る、ということに、兼ねてから各所で予測されていた急激な市場再編が現実化しつつあることが伺え、今回のような大手メーカーの買収が今後も続くことになるのか、非常に気になるところです。


※参考サイト:
・[1]Q.CELLS: creditors approve sale to Hanwha
 http://www.q-cells.com/en/press/article/QCELLS-creditors-approve-sale-to-Hanwha.html
・[2]Q.CELLS: creditors approve sale to Hanwha
 http://www.q-cells.com/en/press/article/QCELLS-creditors-approve-sale-to-Hanwha-1.html


※関連記事:
韓国のHanwha Groupが、独Qセルズ社を買収する方針(2012/08/28)

中国「Trina Solar」社のCEOが、2015年までに太陽光発電関連企業の約2/3が淘汰される、等と予想(2011/11/09)
中国「晶科能源」のCFOが、中国での太陽電池メーカーの淘汰により、生産能力が約75%削減・2013年4-6月期の生産能力は2,000万kW、等と予想(2012/01/25)
Suntech Power社CEOへのインタビュー内容を紹介している「東洋経済」の記事(2012/04/03)

2012年08月28日

韓国のHanwha Groupが、独Qセルズ社を買収する方針

Qセルズ社が2012年8月26日に、

・自社の破産管財人と韓国の「Hanwha Group」が、
 ・HanwhaがQセルズを買収する。
 との方針で契約を締結した。

と発表したとのこと。

(ニュース記事)
・韓国のハンファ、独太陽電池メーカーのQセルズを買収へ(Newsweek日本版)
 http://www.newsweekjapan.jp/headlines/business/2012/08/80914.php
・韓国ハンファ・グループが独太陽電池メーカーのQセルズを買収へ(EMEye)
 http://www.emeye.jp/disp%2FKOR%2F2012%2F0827%2Fstockname_0827_017%2F0%2F1/

(Q-cellsのサイト内ページ)
・Buyer found for Q.CELLS -- Decision of Creditors expected for 29 August
 http://www.q-cells.com/en/press/article/Buyer-found-for-QCELLS-Decision-of-Creditors-expected-for-29-August-1.html

上記URL先ページによると、買収の概要は

・Hanwha側の負担:
 Qセルズ社が抱える数億ユーロの事業債務を受け入れる。
 また、1,000万ユーロ台半ば程度の現金を支払う。

・実行の条件:
 8月29日に行われる債権者会議で、承認を得る必要がある。

等となっています。


かつて生産能力で世界トップに位置した欧州の大手メーカーを、太陽光発電産業の歴史がまだ浅い韓国の企業が買収する、ということに正直驚き、また市場に大きな変動が起こっていることを感じます。

Qセルズ社は中国メーカーとの価格競争の中で経営破綻したとのことですが、太陽光発電事業の垂直統合化に取り組むHanwhaとしては、今回の買収でQセルズが持つ技術・ノウハウや顧客を獲得する狙いがある、ということでしょうか。

聨合ニュースの報道では、Qセルズの現行事業は大部分がそのまま引き継がれる方針とされていますが、日本での事業展開がどのような体制となるのか(HanwhaとQセルズで別個のままなのか、それとも統合されるのか)というのも、非常に気になるところです。


※参考サイト:
・[1]Hanwha : Solar
 http://www.hanwha.com/content/hanwha/en/what-we-do/solar.html


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