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2016年10月03日

トクヤマ社がマレーシア子会社を韓国OCI社に譲渡する方針、事業強化に最善と判断

トクヤマ社が2016年9月27日に、

  • 多結晶シリコン製造の子会社「トクヤママレーシア」を、韓国のOCI社に譲渡する。
との方針を発表していました[1]。

その背景は次の通り。


  • トクヤマ社は2009年8月に、太陽電池や半導体向けの多結晶シリコン事業拡大を目的に、マレーシアのサラワク州に「トクヤママレーシア」を設立した。
  • しかしその後
    • 生産設備における技術的問題の発生
    • 太陽電池向け多結晶シリコン市況の大幅な悪化
    により、2度にわたり巨額な減損損失を計上した。
  • その後は事業継続に向け、設備の改良や生産性向上の努力を重ねた結果、一定の生産性確保を実現したが、トクヤママレーシアの事業構造をより強固にするためには、OCI社への譲渡が最善の選択と判断した。

マレーシア工場を巡る紆余曲折については、東洋経済の記事[2]に詳しく書かれていますが

  • 市況の急激な変化
    (中国メーカー等の新規参入による供給量の急増、シリコン価格の急落)
  • 最先端の析出装置(海外メーカーから調達)の重大欠陥による生産停止
と、外的・内的の両方で巨大なマイナス要因が生じたことは、トクヤマ社にとって甚だしく無念だったと想像します。

かつては太陽電池市場の世界的な拡大、そして日本におけるFITの開始を背景に、有望事業として大きな期待がかけられていた筈ですが、現在は例えば米国で中国製モジュールのコストが40〜55セント/Wとのことであり、最重要素材である結晶シリコンの価格競争も、想像を遥かに超えて激化したことが容易に推測されます。

トクヤマ社の日本国内でのシリコン生産については、今回の発表で全く言及されていないので、そちらの生産体制は維持されると思われますが、モジュールだけでなく原材料でも、日本企業が置かれている環境の厳しさが伺えます。


※参照資料:
[1]子会社の第三者割当による新株発行及び子会社株式譲渡による子会社の異動に関するお知らせ(トクヤマ社)
https://www.tokuyama.co.jp/ir/pdf/2016/20160927_Release.pdf
[2]太陽電池で大ヤケド、"名門"トクヤマの失態(東洋経済オンライン)
http://toyokeizai.net/articles/-/103260

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 多結晶シリコン

2013年10月09日

中国が米国製ポリシリコンに相殺関税課税の予備判決、Hemlock社などに税率6.5%

中国商務省2013年9月22日に、米国製太陽電池向け多結晶シリコンを対象に相殺関税を課す、との予備判決を発表していました[1]。

今回の調査(2012年7月〜)では、米国製シリコンにより中国国内製の同製品が実害を被ったと認定されており、メーカー別の課税率は下記の通り。

  • Hemlock Semiconductor Corporation:6.5
  • REC Solar Grade Silicon LLC:0
  • REC Advanced Silicon Materials LLC:0
  • MEMC Pasadena, Inc.:0
  • AE Polysilicon Corporation:6.5
  • 他のメーカー:6.5

0%の3社については、現在まだ調査中のため、今回は課税されないとのことです。


今回は米国内でメーカーが受けた補助金?を対象にした課税と見受けられますが、今年7月に仮決定された反ダンピング税と合わせて、米国製シリコンの中国輸出への影響は小さくないのでは、と考えます。

また、中国が輸入する太陽電池向けシリコンのうち、米国製は全輸入量の4割を占めていただけに、今回の措置が、巨大な生産能力を持つ中国の太陽電池パネルメーカーの生産や製品価格にどのような変化をもたらすのか、という点も、非常に気になるところです。


※参照・参考サイト:
[1]MOFCOM Announcement No. 63 of 2013 on the Preliminary Ruling of the Countervailing Investigation Against Imports of Solar-Grade Polysilicon Originated in the U.S.(中国商務部)
http://english.mofcom.gov.cn/article/policyrelease/buwei/201309/20130900316570.shtml

※関連記事:
posted by 管理人 at 07:20 | Comment(0) | 多結晶シリコン

2013年07月27日

中国が米・韓国製の多結晶シリコンに対し、反ダンピング税(2.4〜57%)の課税を仮決定

中国商務部2013年7月23日に、米国・韓国産の太陽電池向け多結晶シリコンに対する、反ダンピング調査結果の仮決定を公表していました[1]。

概要は下記の通り。

  • 背景
    国内ポリシリコン業界の請願を受けて調査を行ってきた。
    ※調査開始のアナウンス発表は2012年7月20日
    ※エレクトロニクス分野向けのシリコンは対象外。
  • 調査結果
    輸入シリコンのダンピングにより、国内産業が実質的に損害を受けていると判断した。
    (仮決定の発行は2013年7月18日)
  • 措置
    2013年7月24日以降は、該当製品を輸入する場合、税関に保証金を納付する必要がある。

またニュース記事[2]によると、対象製品は米国・韓国企業6社の製品で、反ダンピング税率2.4〜57%とされています。


米国は既に

米国は既に中国製の結晶シリコン型パネルにペナルティー関税を課しており、中国側の今回の仮決定は、その報復の面もあると思われます。

を課しており、中国側の今回の仮決定は、その報復の面もあると思われます。

ただ、中国国内の太陽電池パネルメーカー(シリコンの需要者側)では、シリコン調達における輸入品の割合は

  • 2012年:80%以上[3]
  • 2013年上半期:約6割([4]の数字から管理人が計算)
と相当な高率であるだけに、今回の反ダンピング課税が中国製パネルの価格にどう影響するのか、非常に気になるところです。

海外製シリコンは価格競争力と品質の両面で優れている[4]とのことで、国内で国内シリコンメーカーがシェアを伸ばすには、メーカー側の努力が根本的に必要だと思いますが、その点で今回の措置(政府による保護)にどれだけの意味・効果があるのか、疑問も感じます。


※参照・参考サイト:
[1]MOFCOM Issued its Preliminary Ruling on Anti-dumping Investigation against Imports of Solar Grade Poly-silicon Originated from US and South Korea(中国商務部)
http://english.mofcom.gov.cn/article/newsrelease/significantnews/201307/20130700211531.shtml
[2]中国:米韓多結晶シリコンに対し反ダンピング措置を実施(チャイナプレス)
http://www.chinapress.jp/03_1/37523/
[3]中国、米・韓国製太陽光パネル材料に反ダンピング課税(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE96H07A20130718
[4]太陽光パネル材料の中国業界団体、政府に一段の輸入制限措置を要請(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL4N0FV29V20130725

※関連記事:
posted by 管理人 at 16:06 | Comment(2) | 多結晶シリコン

2013年03月01日

東邦チタニウムなど3社が太陽電池用ポリシリコン事業からの撤退を決定、新日本ソーラーシリコンは解散・清算

東邦チタニウム」社が2013年2月28日に、

太陽電池用ポリシリコン事業(「JNC」社・「JX日鉱日石金属」社との共同事業)から撤退することを決定した。

と発表していました。

(ニュース記事)
・邦チタ、太陽光発電向けポリシリコン事業から撤退で最終赤字に(サーチナ)
 http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0228&f=business_0228_098.shtml

(各社のサイト内ページ)
・太陽光発電用途ポリシリコン事業からの撤退について(東邦チタニウム)
 http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material&sid=20690&code=5727
・太陽光発電用途ポリシリコン事業撤退に伴う特別損失の計上、通期業績予想の修正及び配当予想の修正に関するお知らせ(同上)
 http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1042286
・太陽光発電用途ポリシリコン事業からの撤退について(JNC)
 http://www.jnc-corp.co.jp/news/130228106.html
・太陽光発電用途ポリシリコン事業からの撤退について(JX日鉱日石金属)
 http://www.nmm.jx-group.co.jp/news/2012/20130228_04_920029.html

上記URL先ページによると、決定の概要は下記の通り。

・背景・経緯:
 ・3社は2008年6月に「新日本ソーラーシリコン」社を共同で設立。
  同社では、独自の亜鉛還元法(JSS法)による太陽光発電用途ポリシリコンの事業化に取り組んできた。
 ・しかし現在の太陽電池市場では
  ・需要の伸び悩み(欧州債務危機の深刻化などによる)
  ・大幅な供給過剰(中国メーカー等の設備増強による)
  との状況があり、それに伴ってポリシリコンも世界的な供給過剰が続いている。
 ・新日本ソーラーシリコン社は、鹿島工場で品質と量産技術の確立に取り組み、一定の目処が立っている。
  しかし上記の市場環境の悪化により、事業の継続が困難と判断し、同事業からの撤退に3社合意した。

・今後の予定:
 新日本ソーラーシリコン社は、鹿島工場の撤退後に解散・清算する。
 (これに伴い2013年3月期決算に、連結で28億円の特別損失を計上する)


生産や品質での目処がつきながらも事業から撤退する、というのは非常に残念ですが、昨年にはNSソーラーマテリアル(2012/03/29)・JFEスチールが太陽電池向け多結晶シリコン事業から撤退しており、現在の供給過剰状態においては対策の講じようが無い、ということなんでしょうか。

中国企業も大幅に生産を減らしていますが、他方で昨年7月には韓国企業による大幅増産の動きも報じられており、多結晶シリコンの需給バランスがこれからどのように変わってくるのか(あるいは供給過剰のまま変わらないのか)、非常に気になるところです。


※関連記事:
東邦チタニウムが、新日鉱ホールディングスとチッソとの合弁会社で、太陽電池向け多結晶シリコンを生産予定(2009/04/21)
「新日本ソーラーシリコン」が、太陽電池用ポリシリコンの生産計画を引き上げ(2009/05/20)

長崎県諫早市のシリコンウエハー再生会社「マイクロマテリアルズジャパン」が、破産申請の準備を決定(2011/11/19)
シャープと日鉄マテリアルズの共同事業会社「NSソーラーマテリアル」が、事業停止・解散の方針、市況悪化で収益確保の目処立たず(2012/03/29)
JFEスチールがソーラーシリコン事業(多結晶シリコンインゴットとウエハーの製造販売)から撤退、市況回復が当面見込めないと判断(2012/05/26)

ブルームバーグの集計によると多結晶シリコンの現在の価格は33ドル/kg、3年前(475ドル/kg)から93%減(2011/11/11)
中国の多結晶シリコンメーカーの生産停止状況などを解説している「サーチナ」の記事(2011/12/22)
中国の多結晶シリコン産業について、アナリストによる現状解説・今後の見通しを紹介している「ブルームバーグ」の記事(2012/02/17)
2012年4月上旬の多結晶シリコンのスポット価格は25〜30ドル/kg前後、2012年1-3月の太陽電池モジュールの出荷価格は1.02ドル/W(前年同期比45%減)とのこと(2012/04/07)
韓国企業が多結晶シリコンの生産能力が、2014年には計10万t/年(中国と同規模)まで拡大する見込みとのこと(2012/07/05)
posted by 管理人 at 01:15 | Comment(0) | 多結晶シリコン

2012年11月07日

中国商務省が、EU製の太陽電池向け多結晶シリコンが不当な補助金を受けている、としてWTOに提訴

中国商務省2012年11月5日に、

EU製の太陽電池向け多結晶シリコンが、不当な補助金を受けている。

として、WTO提訴したとのことです。

(ニュース記事)
・中国 太陽光発電でEUをWTO提訴(NHK)
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121106/k10013273751000.html
・中国、EUの太陽光発電補助金問題についてWTOに提訴(サーチナ)
 http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=1106&f=business_1106_123.shtml

上記URL先ページによると、主張の主な内容は下記の通り。

・一部のEU加盟国では、
 ・太陽光発電事業に用いられる主要部品が、
  ・EUの加盟国
  ・EEA(欧州経済地域)の国家
  で製造されたものである場合、発電電力の買取時に一定額または一定割合の補助金が付与される。
 と法律で定められている。

・上記の補助金制度は、WTO協定に定められている
 ・「内国民待遇原則」(輸入品に、国内生産品より不利でない待遇を与えること)
 ・「最恵国待遇原則」(全加盟国に、平等に有利な待遇を与えること)
 に違反している。

また2つ目のニュース記事では、中国商務部の報道官による

・「WTO協定は、輸入品より国産品を優先的に使用することに関する補助金を禁止している」
・「中国の太陽光発電関連製品の輸出に深刻な損害を与えている」

とのコメントが紹介されています。


中国の太陽電池パネルメーカーは欧州需要の大きな恩恵を受けてきたはずであり、今回の商務省の主張は都合が良すぎるもので、単なるパネル対象のダンピング調査へのあてつけでは、と感じざるを得ません。

ただ、商務省は米国・韓国製の多結晶シリコンに対するダンピング調査の実施を表明済みであり、今回の件と合わせて、中国製の多結晶シリコンの競争力がモジュールほど高くは無いことを現しているようにも思われ、その点では興味深いです。


※参考サイト:
・[1]MOFCOM Started Anti-dumping and Anti-subsidy Investigation on Imports of Solar-grade Polysilicon from the EU(中国商務省、2012年11月2日の発表)
 http://english.mofcom.gov.cn/aarticle/newsrelease/significantnews/201211/20121108415320.html


※関連記事:
独メルケル首相が、中国の太陽電池メーカーのダンピング疑惑に意見を表明(2012/09/05)
EUの欧州委員会が、中国製太陽電池のダンピング調査を開始(2012/09/08)
EUによる中国製太陽電池の反ダンピング調査の対象企業は、輸入額の80%を占める134社(2012/10/14)
EU圏内で、中国製太陽電池パネルへの反ダンピングに対する姿勢が割れているとのこと(2012/10/31)

中国商務省が、米国・韓国製の太陽電池用多結晶シリコンに対し、ダンピング調査などを行う方針(2012/07/21)

中国政府が国内の多結晶シリコン業界について、年産能力5万t規模を1〜2社、同1万トン規模を2〜4社に再編する方針とのこと(2011/11/19)
中国の多結晶シリコンメーカーの生産停止状況などを解説している「サーチナ」の記事(2011/12/22)
中国の多結晶シリコン産業について、アナリストによる現状解説・今後の見通しを紹介している「ブルームバーグ」の記事(2012/02/17)
posted by 管理人 at 05:27 | Comment(0) | 多結晶シリコン

2012年07月21日

中国商務省が、米国・韓国製の太陽電池用多結晶シリコンに対し、ダンピング調査などを行う方針

中国商務省2012年7月20日に、同国に輸入されている海外製の太陽電池用多結晶シリコンについて、ダンピング調査などを行う方針を発表したとのこと。

(ニュース記事)
・中国政府、米国・韓国製品を対象にダンピング調査へ(Newsweek)
 http://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2012/07/78226.php
・中国商務省、米国製多結晶シリコンの不当廉売を調査(サンケイビズ)
 http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120720/mcb1207201652042-n1.htm
・商務部、米国と韓国の太陽光関連製品に対し調査開始(二季報WEB)
 http://www.translink.co.jp/news/news_list.html?news_id=194608
・米国製の太陽電池原料を調査=ダンピングの疑いで−中国(時事ドットコム)
 http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2012072000716
・中国、米韓産太陽電池材料を反ダンピング調査(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM20049_Q2A720C1FF2000/

上記URL先ページによると、措置の概要は

・背景:
 今回の調査は「LDKソーラー」等の要請を受けて開始された。

・対象製品:
 ・米国製品
  ・ダンピング
  ・不当な補助金の有無
  の調査を開始する。
 ・韓国製品
  ダンピング調査を開始する。

・実施期間:2013年7月までの予定
 ただし、必要に応じて半年延期される可能性もある。

というもの。

また2つ目の記事では、背景として

・現在中国が輸入している多結晶シリコンのうち、
 ・米国製:約4
 ・韓国製2

・中国メディアは、
 ・安価な米国製多結晶シリコンの流入により、中国国内メーカー
  ・生産停止
  ・倒産
  に追い込まれ、多数の失業者が出た。
 と報じている。

との状況が紹介されています。


この手の話においては、あくまで(やられたらからやり返す、という)感情的な動機に、合理的に見せるための理由・理屈付けをするのが普通だと思われるので、今回の発表も十分に予想できる範囲のものではあります。

ただ、米国でも安価な中国製パネルの輸入量を高率の課税により減らすことで、国内での発電設備設置の雇用も減ってしまう、と懸念する見方がありますが、それと同じく中国のパネルメーカーも安価な海外製シリコンが輸入できないと困ることになるのではないでしょうか。

どの国も素材・製品ともに、海外からの輸入が小さからぬ割合を占めている以上、冷酷な対応(や報復)で完全に切って捨てる、ということは出来ず、必ず何処かで折り合いを付けることになると思いますが、とりあえずは足元で太陽電池パネルの価格にどのような影響が及んでくるのか、というのが気になるところです。


※関連記事:
ブラトル・グループが、中国製太陽電池に反ダンピング関税を課した場合、税率50%で最大4万3,000人・同100%で最大5万人の雇用削減の可能性あり、等と試算(2012/02/01)
米ジョージ・メイソン大学の経済学者が、中国製太陽電池パネルへの反ダンピング関税による雇用減少数を正確に推計することは不可能、等と語る(2012/02/07)
米IHS社が、米国の反ダンピング課税により、北米への中国製太陽電池パネル供給が従来予想(2GW)から75%減少する、と予想(2012/05/31)

独「SolarWorld」社のCEOが、中国政府による同国太陽電池メーカーへの支援(低利融資)を批判(2011/09/27)
米国際貿易委員会が「中国製太陽電池のダンピング・補助金による損害を受けている」と仮決定、米商務省は調査を継続予定(2011/12/05)
米商務省が、中国からの輸入太陽電池に対するダンピング課税などの是非について、調査を行う方針(2011/11/11)
中国の太陽光発電関連4団体が、同国製品対象のアンチダンピング・反補助金調査を行わないよう、米国政府に要求(2011/11/06)
米国の太陽電池メーカー7社が、米商務省と米国際貿易委員会に、中国メーカーをダンピングで提訴(2011/10/20)
米国商務省は、中国製太陽電池への反ダンピング関税について、2012年2月13日に判断を示す予定(2012/01/05)
米商務省が、中国から輸入される太陽光発電装置に関税をかける方針、Suntech Power製品には2.9%、Trina Solar製は4.73%、他の中国メーカー製品は3.61%(2012/03/21)
Suntech Power社CEOへのインタビュー内容を紹介している「東洋経済」の記事(2012/04/03)
米商務省が中国製太陽電池向けの反ダンピング関税課税を仮決定、税率は31.14〜249.96%(2012/05/20)
posted by 管理人 at 01:36 | Comment(0) | 多結晶シリコン

2012年07月05日

韓国企業が多結晶シリコンの生産能力が、2014年には計10万t/年(中国と同規模)まで拡大する見込みとのこと

下記URL先ページでは、韓国企業における多結晶シリコン生産能力増強の取り組みが紹介されています。

(ニュース記事)
・ポリシリコン生産が拡大、年産10万トンに[化学](NMA/ASIA)
 http://news.nna.jp/free/news/20120704krw020A.html

具体的には、「朝鮮日報」の報道からとして、

・企業の動向:
 ・「ハンファケミカル」「サムスン精密化学」:
  各々、年産1万t/年の生産設備を建設しており、
  ・完成:2013
  ・本格的な商業稼働:2014
  を予定。
  ・「ハンファは太陽電池、発電までの一貫事業を、サムスンは半導体との相乗効果を期待している」(業界関係者)
 ・「OCI
  2012年6月に、設備の効率化を通じて年産1万t規模の増設実施を決定した。
 ・「韓国シリコン
  2012年上半期(1-6月)に、年産規模を1万5,000t(従来は3,500t)に拡大した。
 ・「熊津ポリシリコン」:
  系列企業「熊津コーウェイ」の売却により財務状況が安定した場合、年産規模を1万7,000t(現在は7,000t)に拡大する計画。

・韓国企業全体の年産規模:
 2014年には計10万t(中国と同規模)まで拡大する見込み。

等の内容が記述されています。


多結晶シリコンではないものの、つい1ヶ月前には韓国の太陽電池専門企業は「Shinsung Solar Energy」1社のみになっていると報じられており、今回の記事で挙げられている数字には「大丈夫なのか?」と心配になりますが、多結晶シリコンについては太陽電池以外の用途もあるだけに、大幅な生産能力増強を図っても採算が十分見込める、と考えているということなんでしょうか。

とはいえ、多結晶シリコンは近年価格が急落しており、製造メーカーの負担が増しているだけに、やはり先行きには強い不安を感じざるを得ません。


※当ブログの関連記事:
韓国「ハンファ・ケミカル」社が、同国内での多結晶シリコン生産ライン整備を検討(2011/02/23)
ハンファグループが「ハンファソーラーエナジー」を新設、欧米で現地企業との共同で太陽光発電事業開発に取り組む方針(2011/04/06)
ハンファケミカルが、太陽電池向けた結晶シリコン工場(年産1万t規模)の建設計画を決定(2011/04/12)
韓国のハンファグループが米「OneRoof Energy」「クリスタル・ソーラー」に出資、事業の垂直系列化を図る(2011/09/25)

サムスンSDIが「ニュービジョン・中長期戦略」で、太陽電池をトータルソリューション事業に拡大する方針(2011/06/03)

韓国「東洋製鉄化学」は、太陽電池用ポリシリコン製造に主要事業をシフトしつつある(2009/04/21)
韓国の「OCI」(旧東洋製鉄化学)が、同国内にポリシリコン製造工場を新設予定(2009/12/10)
韓国「OCI」社は2009年、ポリシリコンの売上が全売上の3割以上に到達(2010/06/30)
韓国の「OCI」が、セマングム産業団地に約7,700億円を投資し、太陽電池用素材(ポリシリコン等)の工場を新設する計画(2010/08/19)
GT Advanced Technologiesが、韓国「OCIカンパニー」から製造装置を追加受注、同社の多結晶シリコン生産能力は計6万2,000tに達する予定(2011/08/21)
韓国OCI社の2011年7-9月期は売上高1兆840億ウォン(前年同期比7%減)・営業利益2,527億ウォン(同30%減)、ポリシリコン価格が年初比で半減(2011/10/26)

韓国「熊津エネルギー」のシリコンインゴットは長さ2m(2009/09/11)

韓国で450kg級の多結晶シリコンインゴット量産技術が開発(2008/11/07)
世界の多結晶シリコン生産で、韓国「OCI」・中国「GCL」等の新興企業が急成長(2010/10/22)
韓国の太陽光発電関連企業における設備投資の停滞などを紹介している「朝鮮日報」の記事(2012/04/02)
韓国政府が太陽光発電分野への投資で、結晶シリコン系を減らし薄膜系(CIGS型・染料感応型など)を拡大する方針とのこと(2012/04/06)
韓国の太陽電池専門企業は現在、Shinsung Solar Energyの1社のみになっているとのこと(2012/06/05)

中国政府が国内の多結晶シリコン業界について、年産能力5万t規模を1〜2社、同1万トン規模を2〜4社に再編する方針とのこと(2011/11/19)
中国の多結晶シリコン産業について、アナリストによる現状解説・今後の見通しを紹介している「ブルームバーグ」の記事(2012/02/17)

2012年4月上旬の多結晶シリコンのスポット価格は25〜30ドル/kg前後、2012年1-3月の太陽電池モジュールの出荷価格は1.02ドル/W(前年同期比45%減)とのこと(2012/04/07)
posted by 管理人 at 07:56 | Comment(0) | 多結晶シリコン

2012年05月26日

JFEスチールがソーラーシリコン事業(多結晶シリコンインゴットとウエハーの製造販売)から撤退、市況回復が当面見込めないと判断

JFEスチール」社が2012年5月25日に、

ソーラーシリコン事業(太陽電池用の多結晶シリコンインゴットウエハーの製造・販売)から撤退する。

との方針を発表したとのこと。

(ニュース記事)
・JFEスチールが太陽電池のパネル素材から撤退(サンケイビズ)
 http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/120525/cpd1205251724007-n1.htm
・JFEスチール、太陽電池用ウエハーから撤退 収益悪化で(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819696E0E7E29B938DE0E7E2E7E0E2E3E08698E3E2E2E2;av=ALL
・JFE 太陽光パネル原料事業撤退(NHK)
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120525/k10015379081000.html

(JFEスチールのサイト内ページ)
・ソーラーシリコン事業からの撤退について
 http://www.jfe-steel.co.jp/release/2012/05/120525.html

上記URL先ページによると、

・背景:
 JFEスチールのソーラーシリコン事業は2001年に開始され、西日本製鉄所倉敷地区で製品を製造し、販売数量・業績とも順調に推移してきた。(ピークだった2008年の売上高は180億円)
 しかし2011年以降は、
 ・一大需要地の欧州における需要の激減
 ・東アジアでの生産能力増強による、大幅な需給ギャップの発生
 との状況から、多結晶シリコンの市場価格暴落。(現在はピーク時の2割まで下落)
 JFEスチールでの生産量は、
 ・2011年3月期:15万7,000kW
 ・2012年3月期:5万kW
 と急減し、最終損益は数十億円の赤字となっていた。
 同社はコスト削減(生産・販売の効率化)を徹底してきたものの、
 ・市況の回復当面見込めない
 との判断に至り、事業の撤退を決定した。

・今後の予定:
 ・「ソーラーシリコン事業部」は当面存続させ、在庫の販売を行う。
  製品の品質保証は、引き続いてJFEスチールの責任において行う。
 ・生産設備:売却する。
 ・人員:鉄鋼部門などに配置転換する。

等となっています。


業績のピーク時から僅か数年で撤退せざるを得なくなった、という点に、現在の太陽光発電市場の著しい不安定さを改めて感じざるを得ず、何か溜息が出る思いがします。

とりあえずは、このような急激な市場の再編が、太陽光発電産業の成熟につながるものであることを、願いたいところです。


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2012年4月上旬の多結晶シリコンのスポット価格は25〜30ドル/kg前後、2012年1-3月の太陽電池モジュールの出荷価格は1.02ドル/W(前年同期比45%減)とのこと(2012/04/07)

長崎県諫早市のシリコンウエハー再生会社「マイクロマテリアルズジャパン」が、破産申請の準備を決定(2011/11/19)
SUMCOが太陽電池向けシリコンウエハー事業から撤退する方針、構造的な供給過剰で好転の見通しが立たず(2012/02/03)
シャープと日鉄マテリアルズの共同事業会社「NSソーラーマテリアル」が、事業停止・解散の方針、市況悪化で収益確保の目処立たず(2012/03/29)

JFEスチール等、鉄鋼・化学の大手企業が、太陽電池向け新素材事業に相次ぎ参入(2009/07/04)
JFEスチールグループが2010年に、メガソーラーシステムの供給事業に本格参入する方針(2010/05/08)
「JFEエンジニアリング」が、中国「サンテックパワー」社と組んで、業務用の太陽光発電事業に参入(2010/05/11)
宮崎県都農町で「都農第2発電所」が建設開始、ソーラーフロンティア社のCIS太陽電池を採用し、建設はJFEスチールグループが一括受注(2010/09/08)
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2012年05月20日

トクヤマが太陽電池向け多結晶シリコンの量産技術「VLD」を確立、ただし事業化は市場動向で判断

トクヤマ」社が、太陽電池向け多結晶シリコンの量産技術「VLD」を確立したとのこと。

(トクヤマ社のサイト掲載資料)
・平成24年3月期決算説明会資料
 http://www.tokuyama.co.jp/ir/report/briefing/pdf/2011/2012mar_setsumeikai.pdf

上記URL先ページによると、事業化については、

・ターゲットとしている大規模太陽光発電普及動向
・多結晶シリコンの市場動向

を見極めた上で判断する方針とのことです。


トクヤマでのVLDの開発については、当ブログでチェックしてきた限りでは3年前から報じられていましたが、今回いよいよ事業化が可能な技術水準を達成した、ということでしょうか。

尤も同社は、太陽電池向け多結晶シリコン市場について厳しい予想をしており、事業化はまだ先のことになると思われますが、2年前の時点で事業化は2013年度以降の予定とされていたので、それほど計画に狂いは生じていないのかも、とも考えます。


※当ブログの関連記事:
トクヤマがマレーシア・サラワク州に、太陽電池用多結晶シリコンのプラントを建設予定(2009/08/12)
トクヤマの多結晶シリコン生産能力は年産9,200t、太陽電池向け製法「VLD」の実用化も目指す(2010/05/18)

2012年4月上旬の多結晶シリコンのスポット価格は25〜30ドル/kg前後、2012年1-3月の太陽電池モジュールの出荷価格は1.02ドル/W(前年同期比45%減)とのこと(2012/04/07)
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2012年04月07日

2012年4月上旬の多結晶シリコンのスポット価格は25〜30ドル/kg前後、2012年1-3月の太陽電池モジュールの出荷価格は1.02ドル/W(前年同期比45%減)とのこと

下記URL先ページでは、太陽電池用多結晶シリコン太陽電池モジュールの最近の価格動向が紹介されています。

(ニュース記事)
・太陽電池部材が最安値 欧州の政策縮小響く(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C889DE6E2E0E1E0EAE3E2E2E4E2E6E0E2E3E0839FEAE2E2E2;at=ALL

具体的には、

多結晶シリコンスポット価格2012年4月上旬時点で25〜30ドル/kg前後。
 ・2011年末比で151年前より7
  過去最安値で推移している。
 ・ドイツでのFIT引き下げ(20124月開始)を前に、年初以降は一部で駆け込み需要が発生し、価格も下げ止まっていた。
  しかし3月以降は、再び下落に転じている。

太陽電池モジュールの価格:
 米「NPDソーラーバズ」によると、2012年1-3月出荷価格1.02ドル/W(前年同期比45)。

等の数字・状況が取り上げられています。


多結晶シリコンの価格低下が止まらない状況とのことで、メーカーの更なる苦境が想像されます。

ただ今後価格が上昇に転じた場合は、モジュールの価格にどのような影響が及ぶのか(値上がりすることになるのか)ということも、また気になるところです。


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中国の多結晶シリコン産業について、アナリストによる現状解説・今後の見通しを紹介している「ブルームバーグ」の記事(2012/02/17)
シャープと日鉄マテリアルズの共同事業会社「NSソーラーマテリアル」が、事業停止・解散の方針、市況悪化で収益確保の目処立たず(2012/03/29)
posted by 管理人 at 10:28 | Comment(0) | 多結晶シリコン