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2014年02月21日

米国の事業用太陽光発電の発電コストが、2013年には11.2セント/kWhに到達

米国エネルギー省(DOE)が2014年2月12日に、同国内の事業規模太陽光発電の発電コストの現状について発表していました[1][2]。

現在は「SunShot Initiative」のスタート(2011年)からまだ3年目ですが、発電コストは

  • 2010年:21.4セント/kWh
  • 2013年:11.2セント/kWh

と、既に目標(6セント/kWh)までの引き下げ分の6割以上を達成。

また、現在の米国の電力料金の平均12セント/kWhとのことです。


あくまで事業規模設備の発電コストとはいえ、既に通常の電力料金と同等以下の水準に達しているのは驚きですが、例えばインドでの発電コストは約0.12ドル/kWhとのことで、日照条件が良い国・地域ならば、既にこのコスト水準での発電は十分可能になっている、ということかもしれません。

太陽光発電の電力供給能力についても、日照量に優れるとは言えないはずのドイツが一定の実績を示しているだけに、今後は実用的な電源としての太陽光発電の重要性が、(地域による差はあるものの)速度を増して高まっていくものと思われます。

もっともそれに伴い、電力系統の安定化も、より大きな課題になってくると思われるので、そちらについて米国政府が(技術開発の推進などに)どう取り組むのか、という点も注目したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]U.S. Utility-Scale Solar 60 Percent Towards Cost-Competition Goal(米DOE)
http://www.energy.gov/articles/us-utility-scale-solar-60-percent-towards-cost-competition-goal
[2]Progress Report: Advancing Solar Energy Across America(同上)
http://www.energy.gov/articles/progress-report-advancing-solar-energy-across-america

※関連記事:

2013年12月17日

NEDOが「NEDO再生可能エネルギー技術白書」を公表、太陽光発電のシステム価格・発電コストも掲載

NEDOが2013年12月12日に、「NEDO再生可能エネルギー技術白書」を公表していました[1]。

この中で、太陽光発電のシステム価格と発電コストについて、下記の数字が記載されています。

システム価格(2012年時点)

設備費・設置に掛かる諸経費(施工、系統連系など)等の合計。

  • 10kW
    日本48万円/kW
    ドイツ29万35万円/kW
    イタリア39万45万円/kW
    米国54万円/kW
  • 10kW
    日本35万円/kW
    ドイツ25万28万円/kW
    イタリア31万39万円/kW
    米国34万47万円/kW

発電コスト(2011年時点)

計算方法は、発電コスト[円/kWh]=(建設費+運転維持費+廃棄処理費)/運転年数内総発電量。

  • 住宅
    世界18.236.5円/kWh
    欧州20.938.5円/kWh
    米国17.622.4円/kWh
    日本33.438.3円/kWh
  • メガソーラー
    世界15.029.9円/kWh
    欧州17.634.1円/kWh
    米国14.419.2円/kWh
    日本30.145.8円/kWh

米国では、大規模メガソーラーを複数手がけてきたFirst Solarの存在は勿論、住宅用でも販売・顧客獲得コスト許認可にかかる時間・コストを削減する取り組みが官民で行われているので、システム価格が欧州・日本より明らかに高いのは、ちょっと意外でした。(今から2年前の数字、ということもあるとは思うが)

一方で発電コストでは米国の低さが際立っており(最大市場だった欧州より安い)、これは日照条件の良さによる発電電力量(計算式の分母)の大きさによるものと思いますが、太陽光発電の発電コストにおいては、(初期費用の低減以上に)発電環境の優位性が大きく左右するということが、端的に現れているようにも思われます。

それはともかく、日本はシステム価格・発電コストの両方で、世界の中で高い水準にありますが、それだけコストダウンの余地がまだまだ存在しており、欧州などから導入できるノウハウもあるのでは、と考えます。


※参照・参考サイト:
[1]NEDO再生可能エネルギー技術白書(NEDO)
http://www.nedo.go.jp/library/ne_hakusyo_index.html

※関連記事:

2013年12月15日

インドの太陽光発電の発電コストは、約0.12ドル/kWh

世界銀行が2013年12月12日に、インド太陽エネルギー導入に関するレポートを公表していました[1]。

この中で現在の発電コストとして、下記の数字が紹介されています。

  • 太陽光発電:約0.12ドル/kWh
  • 集光型太陽熱発電(CSP):約0.21ドル/kWh

インド国内の太陽光発電事情については、太陽光発電協会の詳細なレポート[2]があり、それと合わせて読むと非常に興味深いです。

太陽光発電の発電コストの低さには驚きましたが、パネルの価格下落はもちろんのこと、電力需給が逼迫している(発電設備の早急な拡充が必要な)国内事情と、FITの買取価格の安さ(10円台〜20円台)も、僅か3年での急速なコストダウンをもたらした要因なのかもしれません。

ただ買い取り価格が低い分、太陽光発電プロジェクトが投資先としての魅力に欠けるのか、民間投資は活発ではないとのことで、国内関連産業の育成の遅れ(例えばモジュールのシェアは海外勢が大部分)を含めて、まだまだ発展途上の段階にあることも伺えます。

また発電コストは安いとはいえ、電気料金(家庭用が約2〜10円/kWh、産業用が6〜10円/kWh)よりはまだ高い水準ですが、機器の国内調達が(太陽光発電より)滞っているというCSPのほうが発電コストが割高なことから、国内産業の成長・国内メーカーのシェア拡大は、コストダウンの面でも重要な鍵だと考えます。


※参照・参考サイト:
[1]Transforming India's Future With Solar Power(The World Bank)
http://www.worldbank.org/en/news/feature/2013/12/12/transforming-indias-future-with-solar-power
[2]インド太陽光発電市場 視察調査報告(太陽光発電協会)
http://www.jpea.gr.jp/pdf/02semi210_07.pdf

※関連記事:

2013年09月20日

米国での太陽電池モジュール価格は、最近4年で約8割減とのこと

この中で太陽光発電については、下記の数字が紹介されています。

  • 太陽光発電システムのコスト
    「Walmart Stores」(数千の店舗屋根に設置、総電力消費量の約4%を賄っている)では、
    2007年(初設置時):6〜8ドル/W
    ・現在:3.50ドル/W程度
  • 太陽電池モジュールの価格
    「Lawrence Berkeley National Laboratory」によると、
    4年前:約4ドル/W
    ・現在:0.65ドル/W(最近4年間で約80%ダウン)

パネル価格については、2年前にabound solar社(※2012年に倒産)がCdTe型で1ドル/Wが視野に入っていると公表していましたが、現在はそれを更に下回る水準が実現していることに、この数年での驚異的なコストダウンのスピードを痛感させられます。

ただモジュール価格に比べて、システムのほうはコストの下がり幅が小さく、システム全体としてはまだまだコストダウンの余地があるのかもしれません。

エネルギー省による「非ハードウェア」のコスト削減に向けた投資(最大700万ドル、2011年発表)や、販売事業者における住宅向けでの販売コスト低減といった取り組みもあり、パネル価格とともに、システム価格の引き下げも続いていくものと思われます。


※参照・参考サイト:
[1]自家発電に切り替える米企業―電力会社に打撃(WSJ)
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324353404579084514150675006.html

※関連記事:

2013年03月12日

2012年10-12月期の太陽光発電の平均システム費用は、10kW未満が42万7,000円/kW、10kW以上50kW未満が43万7,000円、1,000kW以上が28万円/kW

経済産業省で2013年3月11日に、第11回「調達価格等算定委員会」が開かれたとのことで、同省のウェブサイト[1]で公開されている配布資料では、太陽光発電に関して下記の数字が掲載されています。

システム費用(パワコン、架台、工事費など含む)の平均値
 ・10kW未満
  ・20121-3月期の交付決定分:46万6,000円/kW
  ・同年10-12月期:42万7,000円/kW
   ※「既築住宅設置」の場合は45万5,000円/kW。
 ・10kW以上
  ・2012年10-12月期の運転開始分:43万3,000円/kW
  更なる区分別では
  ・10kW以上50kW未満
   ・2012年10-12月期:43万7,000円/kW
  ・50kW以上500kW未満
   ・同年10-12月期:37万5,000円/kW
  ・1,000kW以上
   ・2012年1-3月期:32万5,000円/kW
   ・同年10-12月期:28万円/kW

ちなみに2013年度電力買取制度の案については、上記のコストダウンを考慮して、下記の数字とされています。

10kW未満
 ・調達価格:38円/kWh
 ・調達期間:10

10kW以上
 ・調達価格:税込み37.8円/kWh(税抜き36円/kWh)
 ・調達期間:20


10kW未満・1,000kW以上は設置費用が順調に下がっている一方で、10〜50kWは価格低下が進んでおらず、住宅用と同水準に留まっているのが意外でした。

50kW未満の設備については、昨年夏あたりからパッケージ商品の発売が相次いでいたので、設置は進んでいると思っていましたが、コストダウンは伴っていない、ということなんでしょうか。

申請手続きが比較的容易という50kW未満の長所を生かすためにも、住宅用やメガソーラー用と同様に、初期コスト低減の取り組みが進むことを、期待したいところです。


※参照・参考サイト:
・[1]調達価格等算定委員会(第11回)‐配付資料(経済産業省)
 http://www.meti.go.jp/committee/chotatsu_kakaku/011_haifu.html


※関連記事:
経産省が太陽光発電の電力買取価格引き下げを検討、2013年度は37〜38円/kWh付近?(2013/01/22)

2013年01月30日

グローカル研究所が三重県志摩市内の休耕田に設置した太陽光発電施設(12kW)は、6〜7年で初期投資を回収できる見通しとのこと

下記URL先ページでは、一般社団法人「グローカル研究所」が休耕田に設置した太陽光発電施設について解説されています。

(ニュース記事)
・太陽光発電:休耕田に 志摩で社団法人が説明会 /三重(毎日新聞)
 http://mainichi.jp/area/mie/news/20130129ddlk24040119000c.html

上記URL先ページによると、設備の概要は下記の通り。

・場所:三重県・志摩市の阿児町の休耕田(150m2
・設置時期:2012年末
・発電容量:12kW
・太陽電池パネル:
 ・1枚のサイズ:1.58m×1.06m
 ・設置数:48枚(2列に設置)
・発電電力の用途:
 全量を中部電力に売電している。
 (開設以来の収益は、当初計画どおりの1,500円/日)
・設置費用:約350万円(税別)
 6〜7年で回収できる見通し。
・その他:
 太陽電池パネルの日陰でシイタケ栽培を行っており、農業との両立を図っている。


42円/kWhで売電できるとはいえ、初期投資の回収見込みが6〜7年と短いことには驚きます。
(パネルのメーカーや、基礎の工法、架台の種類が気になる)

ただ実際の初期投資回収・収益の確保には、長期にわたって安定的に稼動できることが必要ですが、休耕田活用の取り組みの一事例として、今後の運用やメンテナンス・修理の状況についても、継続的に情報が発表されることを、期待したいところです。

2013年01月23日

IRENAが再生可能エネルギー発電のコストに関するレポートを発表、太陽光発電がディーゼル発電より低コストとなっている状況が多数とのこと

IRENA」が2013年1月15日に、再生可能エネルギーの発電コストに関する調査報告書を発表したとのことです。

(ニュース記事)
・再生可能エネルギーのコスト低下進む=IRENA〔BW〕(時事ドットコム)
 http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013012200349

(IRENAのサイト内ページ)
・Renewables can out-compete fossil fuels, cost study confirms
 http://www.irena.org/News/Description.aspx?NType=NWS&PriMenuID=16&catid=84&mnu=cat&News_ID=288
・Renewable Power Generation Costs in 2012: An Overview
 http://www.irena.org/menu/index.aspx?mnu=Subcat&PriMenuID=36&CatID=141&SubcatID=277

上記URL先ページによると、今回のレポートでは8,000件の発電プロジェクトを調査。

また太陽光発電については、

・多くの状況において、既にディーゼル発電よりも低コストになっており、電力網から離れた場所の生活共同体に明確なメリットをもたらしている。

等の状況が紹介されているとのことです。


公開されているPDFの内容はかなりボリュームがあり、正直一部しか読めていませんが、

・太陽電池モジュールの平均価格:2012年9月時点でドイツと日本がほぼ同じ(約1米ドル/W)
・住宅用太陽光発電システムの設置コスト:2012年第2四半期時点で日本がドイツ(2,200米ドル/kW)の倍以上

など、非常に興味深いデータが掲載されていると感じます。
(日本はドイツに比べると、設置コストを低減できる余地がまだまだ大きい、ということなんでしょうか)

またディーゼル発電とのコスト比較については、例えば島嶼群トケラウでの燃料輸送コストは年間約6,500万円だったとの事例を考えると、状況によっては太陽光発電を導入したほうが安くつく、というのは納得が行きます。

電力の安定供給などでまだまだ課題が多いとは思いますが、まずはコスト面で太陽光発電が既存の発電方式に更に近づいていくことを、強く期待したいところです。


※関連記事:
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)が、結晶シリコン型太陽電池による現在の発電コストは1ドル/W、等と発表(2012/06/07)

2012年08月29日

中国「ZNSHINE SOLAR」と福岡県の2企業が「正信ソーラージャパン」を設立、初期費用70〜80万円程度の家庭用太陽電池パネルを発売する予定

・中国の「金壇正信光伏電子有限公司(ZNSHINE SOLAR)」
・福岡県の「エスケイジャパン
・同「グローバル環境

の3社が8月27日に、

・太陽電池パネルの輸入・卸売を手がける「正信ソーラージャパン」を、共同出資により設立した。

と発表したとのこと。

(ニュース記事)
・中国の太陽光パネルメーカー、福岡に法人設立(読売新聞)
 http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20120828-OYS1T00290.htm
・中国の太陽光パネルメーカー、福岡に販社を設立〜正信ソーラージャパン(株)(NET IB NEWS)
 http://www.data-max.co.jp/2012/08/28/post_16448_dm1716_1.html

(SK JAPAN社のサイト内ページ)
・正信ソーラージャパン株式会社(SK JAPAN)
 http://skj-felicis.com/company/seisin_solar/index.html

上記URL先ページとZNSHINE SOLARのサイト[1]によると、事業の概要は

・新会社:
 ・資本金:1,000万
  出資比率は、
  ・金壇正信光伏電子:55
  ・エスケイジャパン:35
  ・グローバル環境:10
 ・拠点:福岡市
  今後は、日本国内の大都市を中心に拠点を拡大していく方針。

・取扱い製品:
 ・太陽電池パネル:
  ・商品名:「STINGRAY PANEL
  ・種類:単結晶型
  ・主な特徴:
   ・通常用いられるボロンの代わりにガリウムをドーピングすることで、高耐圧・低損失な製品としている。
   ・独PHOTON Laboratory出力テスト(世界の130社が対象)では、結晶シリコン型で8ヶ月連続1位の結果を得ている。
  ・出力保証:
   ・当初10年間:92
   ・更に15年間:85
   (計25年間)
  ・販売実績:
   日本以外の37ヶ国で、メガソーラー向けを中心に販売されている。

・事業方針:
 ・想定販売先:
  戸建住宅向けに注力する。
 ・価格:
  家庭用は、初期費用70〜80万円程度(取り付け工事含む)とする予定。
 ・販売ルート:
  大手家電量販店などと提携する。
・売上目標:初年度は100億円。


等となっています。

また記事では、金壇正信光伏電子による

・「他社と比べて、半額以下の価格になる見込み。
  低価格でありながら、品質の良い製品を提供していきたい」

とのコメントが紹介されています。


提示されている70〜80万円の製品の詳細(パワコン等も込みなのか、等)は分かりませんが、一般住宅用ということで仮に3kWだとしても、従来の価格水準を大幅に下回る驚異的な安さであることに驚かざるを得ません。
千葉県の「フジワラ」「エイタイジャパン」によるシステム価格(29万円/kW)と同程度の水準?)

金壇正信光伏電子(ZNSHINE SOLAR)ではこれまでメガソーラー向けをメインにしてきたとのことで、そこでの大量生産によるコスト低減効果を、日本の住宅向け市場でも遠慮なく発揮していく方針、ということなんでしょうか。

またちょうど同時期には、川崎市の2社(「ジャンブ」「流体力学工房」)が中国で生産する日本向けパネルについて、価格は国内製品の半分程度に抑える、と報道されており[3]、今回の福岡市での事業と合わせて、中国ではそこまで価格競争力が高いパネルを生産できるものなのか、と今更ながらに驚かされます。(正直、私の想像を超えている)

国内メーカーが更に厳しい競争に晒されることが懸念される一方で、100万円未満のシステムが広い地域で販売されることになれば、太陽光発電の一般普及を大きく加速することは間違い無いと思うので、これらの事業動向に強く注目していきたいところです。


※参考サイト:
・[1]Solar modules(ZNSHINE SOLAR)
 http://www.znshine-solar.com/monokristalline-module/
・[2]グローバル環境
 http://www.ecoglobal.jp/
・[3]川崎市のベンチャー2社、中国で太陽光パネル生産(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/article/DGXNZO45442500X20C12A8L82000/

2012年06月21日

独Manz社のCEOが、液晶パネルメーカーの参入により薄膜太陽電池の生産コスト30セント/W未満の実現を予想、ただし市場規模100GW到達が条件

下記URL先ページでは、LCDメーカーの参入により、薄膜太陽電池コスト劇的に下がる可能性について解説されています。

(ニュース記事)
・薄膜太陽電池コスト、60%減の可能性(なんでも アメリカ)
 http://www.nandemo-america.com/mobile/?p=25382

(「Clean Trechnica」の元記事)
・LCD Panel Makers Could Drive 60% Reduction in Thin-Film Solar PV Costs
 http://cleantechnica.com/2012/06/16/lcd-panel-makers-could-drive-60-reduction-thin-film-solar-pv-costs/

この中で、独「Manz」社CEOのDieter Manz氏による、下記の内容の見通しが示されています。

製造コスト
・例えば
 ・韓国のLG
 ・同・サムスン電子
 ・台湾のFoxconn
 といったLCDパネルメーカーが、ガラス生産ラインを薄膜太陽電池の生産ラインに切り替えた場合、製造コストは約30セント/Wか、それより低い額を実現できる。
 これは、米First Solarでの製造コスト(75セント/W未満)を約60%下回る水準。

液晶パネルメーカーの参入時期
・液晶パネルメーカーがガラス工場の生産ラインを薄膜太陽電池生産に転換できるのは、太陽光発電の年間新規設置量2011年は30GW)が100GWに達した場合。
3年後には、太陽光発電市場の半数以上が、新規参入組になる。
 Sumsung・LG・Foxconnは、現在の市場規模が小さすぎるため、年間新規設置量が100GWに拡大するのを待っている。


現在は結晶シリコン型パネルの製造コストもかなり下がっているはずですが、薄膜型とはいえそれより大幅に低い製造コストの実現が見込まれる、ということには強く驚きました。
(それだけ、液晶パネルメーカーが持つ生産能力が巨大なもの、ということなんでしょうか?)

ただし市場規模が現在の3倍以上になるのが条件とのことで、欧州市場が減速する中で、有望と見込まれる市場(例えば日本・中国・インド・米国)の成長によりその水準に到達することが果たして可能なのか、というのが気になるところです。


※当ブログの関連記事:
韓国「LGディスプレー」が、太陽電池事業に参入する方針(2009/06/17)
LG電子が、2010年1月から太陽電池量産を開始(2009/12/23)

韓国「サムスン電子」が、太陽電池事業への進出を図る(2009/06/13)
サムスングループが2020年までに、太陽電池の量産に6兆ウォンを投資する計画(2010/05/12)

Foxconn社が太陽電池モジュール生産に進出する方針、中国江蘇省に工場を建設中とのこと(2011/12/27)

Displaybankが、世界の太陽電池生産における、薄膜太陽電池の割合拡大を予想(2010/02/13)
野村証券のシニアアナリストの方が、シリコン価格の低下や薄膜太陽電池の競争力低下などを語っている「SankeiBiz」の記事(2010/04/05)
中国の十二五計画(2011-2015年)における屋根設置型太陽電池パネルの普及を巡り、原料確保とコスト面でメリットがある薄膜シリコン太陽電池への注目が高まっているとのこと(2011/09/03)
太陽電池モジュールの価格が下落中、abound solar社(CdTe薄膜太陽電池を製造)では1ドル/Wも視野に入りつつある?(2011/09/05)

EPIAが2011年の世界の太陽光発電システム設置容量を発表、合計設置容量27.7GWで累計では67GW(2012/04/03)

2012年06月07日

国際再生可能エネルギー機関(IRENA)が、結晶シリコン型太陽電池による現在の発電コストは1ドル/W、等と発表

国際再生可能エネルギー機関IRENA)」が2012年6月6日に、太陽光発電の現在の発電コストについて発表したとのこと。

(ニュース記事)
・太陽光発電コスト、6割減=ワット当たり80円−国際機関(時事ドットコム)
 http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2012060700152

(IRENAのサイト内ページ)
・Cost analysis shows renewable gaining advantage
 http://www.irena.org/News/Description.aspx?NType=A&PriMenuID=16&mnu=Pri&News_ID=201

上記URL先ページによると、主な内容は

結晶シリコン型太陽電池パネルによる発電コスト:1ドル/W
 過去2年間で6割超のダウン。
 この水準だと、日照条件が良い多くの国で、通常の住宅向け電力料金と勝負できる。

・設置状況と見通し:
 太陽光発電の累積設置容量は2011年に70%以上の成長を見せた。
 この増加ペースが維持または加速した場合、更なるコストダウンが見込まれる。

等となっています。


1ドル/Wというのは、つい最近までモジュールメーカーが目標としていた数字だと思いますが、この1年間のコストダウンの急激さにより(世界的には)既に達成されている、ということでしょうか。

グリッドパリティについても、日照条件が良い国・地域では既に達成水準になっているようなので、今後の太陽光発電の普及・拡大のスピードがどれだけ増すことになるのか、個人的には非常に楽しみです。


※当ブログの関連記事:
EPIAが2011年の世界の太陽光発電システム設置容量を発表、合計設置容量27.7GWで累計では67GW(2012/04/03)

太陽電池モジュールの価格が下落中、abound solar社(CdTe薄膜太陽電池を製造)では1ドル/Wも視野に入りつつある?(2011/09/05)