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2015年07月23日

パナソニックとUNDPが、エボラ被害が大きい西アフリカ3ヶ国に「ソーラーランタン」3000個を提供

パナソニック社とUNDP(国連開発計画)が約1週間前に、

  • エボラ出血熱の被害が大きい西アフリカの3ヶ国に対し、支援としてソーラーランタン3000寄贈した。
と発表していました[1][2]。

概要は下記の通り。


背景

  • エボラ出血熱の早期収束のためには
    • 患者のより早い治癒
    • 予防のための迅速・効率的な医療活動
    が必要であることから、夜間の治療活動も必要になっている。
    その中で、
    • 医療現場の多くが無電化地域
    • 罹患した患者は、所持品全て廃棄(焼却)処分される
    との状況から、新たな光源の確保が重要になっている。
  • パナソニックは、新興国・開発途上国の支援として「ソーラーランタン10万台プロジェクト」に取り組んでおり、今回の寄贈はその一環として行われた。
    また同社は2014年12月にも、エボラ対策への支援第1弾として、リベリア向けにソーラーランタン240台を寄贈している。

配布の対象

  • 対象地域ギニア、リベリア、シエラレオネの3ヶ国。
  • 対象者
    • 医療従事者やコミュニティ・ワーカー(夜間作業に用いられる)
    • エボラ感染により隔離されている世帯や、回復途中の患者がいる世帯
      (※配布されたランタンが、世帯で唯一の光源になっている場合が多い)

日本ではエボラ出血熱の話題をめっきり聞かなくなってしまいましたが、患者が所持品全てを焼却処分しなければならないというのは、日本では(少なくとも今のところは)考えられないシビアさです。

その中で今回のソーラーランタンは、極めて厳しい状況に置かれている感染者・回復者とその家族の生活支援、そして治療・予防のための医療活動の支えにもなるとのことで、日本企業がそこで大切な役割を果たしていることに、私たちはもっと目を向けるべきだと考えます。

配布されたランタンについては、[1][2]の写真を見たところ、昨年11月に発売された新製品(ソーラーLEDライト)と見受けられます。

この製品は元々インドの無電化地域向けとして、現地スタッフとともに、必要な機能と低コストを追求して開発されたものとのこと[4]。

今回は販売ではなく緊急支援としての寄贈でしたが、将来的にこの取組みが、日本の大手メーカーによるBOPビジネスに発展・成長していったら、非常に面白いと思います。

最後に蛇足ですが、パナソニックのサイトで検索していたところ、日本でも発売されている「コンパクトソーラーライト」の、寄贈先(インド等)における活用状況の紹介を発見[5]。

その写真でのライトの使い方(手元の近くに置いて照らす)は、私も良くやるやり方であり、「(国や場所が違っても)やっぱりこうやって使うのか」と、全く思わぬところで親近感を抱きました。

日本ではパナソニックのソーラーランタンは、「コンパクトソーラーライト」以外は発売されていないようですが、このような製品を実際に使うことは、海外の無電化地域に関心が向くきっかけとなり得るのかもしれません。


※参照資料:
[1]パナソニックが国連開発計画(UNDP)にソーラーランタンを寄贈、エボラ出血熱感染地域へ配布を開始(パナソニック社)
http://news.panasonic.com/jp/topics/2015/43993.html
[2]UNDPとパナソニック社、エボラの被害を受けた コミュニティに対する支援強化(UNDP)
http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/presscenter/pressreleases/2015/07/15/ebola.html
[3]【リリース】エボラ出血熱対策として国連開発計画(UNDP)にソーラーランタンを寄贈(パナソニック社)
http://panasonic.net/sustainability/jp/lantern/2015/03/ebola_relief_efforts.html
[4]インドの農村向けに開発された新「ソーラーLEDライト」の特徴とは(同上)
http://panasonic.net/sustainability/jp/lantern/2015/03/solarLEDlight.html
[5]【2013年度寄贈まとめ】14,000台を超えるソーラーランタンを9カ国に寄贈しました(同上)
http://panasonic.net/sustainability/jp/lantern/2014/06/fy2013.html

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 発展途上国での導入

2013年12月10日

和歌山県の紀南電設がミャンマーの無電化地域で、太陽光発電機器+LED照明の設置や、維持管理人員の養成に取り組む方針

和歌山県の「紀南電設」が、ミャンマータライミ村での、太陽光発電機器の設置・維持管理技術者の養成に取り組む方針とのことです[1]。

これはJICAの「草の根技術協力事業」で行われるもので、概要は下記の通り。

  • 背景
    ミャンマーは現在、国内の7割が無電化地域である。
    政府は、2027年末までにその約半分を電化する計画であり、今回のタライミ村の事業をモデルにすることも考えている。
  • 対象世帯数400世帯
  • 設備:各世帯に、下記の機器を設置する。
    ・太陽電池パネル1枚
    ・LED照明(直管型2本・電球1個)
  • 人材育成
    ・対象者:現地の若者5人、電気工事関係者2人、政府関係者3人
    ・研修場所:紀南電設の本社や、ミャンマーの現地
    ・内容:設備の設置・維持管理の技術
  • 予算:3000万円(※JICAが負担)
  • 期間2014年1月〜2014年度末

紀州新聞さんのサイト[1]のトップに、設置予定の設備の写真が掲載されており、小型の独立電源としてコンパクトにまとまっていることが伺えます。

ただ無電化地域となると、このタイプの機器には馴染みが薄いと思われるので、今回の事業が(機器の導入だけでなく)人材育成も含めているのは、確かに重要な視点だと感じます。

このような新興国の現地ニーズへの対応は、日本企業は積極的ではないとのことですが、世界には無電化地域が多数あるだけに、今回の事業が新たな動き・市場開拓のきっかけになったら・・・とちょっと期待します。


※参照・参考サイト:
[1]御坊の紀南電設 ミャンマーで技術者養成へ(日高新報)
http://www.hidakashimpo.co.jp/news/2013/12/post-1201.html
[2]紀州新聞
http://www1.ocn.ne.jp/~ks-press/
[3]太陽光発電システム(紀南電設)
http://www.kinandensetsu.co.jp/taiyoukou.html
posted by 管理人 at 13:32 | Comment(0) | 発展途上国での導入

2013年10月22日

中興通訊(ZTE)は、アフリカ15ヶ国で太陽光発電利用の製品(照明、通信基地局の電源など)を展開

中国の通信機器メーカー「中興通訊ZTE)」社が2013年10月18日に、アフリカでの太陽光発電ソリューションの展開状況を発表していました[1]。

主な内容は下記の通り。

  • 背景・目的
    ・アフリカでは現在、5億6000万人の人々が電力不足に苦しんでおり、健康と環境に有害な灯油ランプを照明に用いている。
     ZTEはアフリカ各国の政府・企業と協力して、豊富な日照を生かせる安全・安心・低コストな太陽光発電製品を提供することで、地域の経済面・社会面双方での利益提供を目指している。
    ・ZTEは近年、再生可能エネルギー分野に参入し、
     ・ソーラー照明
     ・家庭向けの太陽光発電
     ・太陽光発電による水供給システム
     等の製品・ソリューションを提供しており、実績は52ヶ国・300MW以上に及ぶ。
  • 展開地域
    ・エチオピア
    ・ジンバブエ
    ・モザンビーク
    ・ニジェール
    等、15ヶ国。
    (政府や企業に、家庭向け・ビジネス向けの製品を提供している)
  • 製品
    ・ソーラー照明システム(街灯、家庭用)
    ・持ち運びできる電源システム
    ・通信基地局向けの電源

また記事では、ニジェールの首都Niameyの前市長による

  • ZTEにより構築されたソーラー街路照明プロジェクトは、ニジェールでの最高の再生可能エネルギープロジェクトの一つである。
とのコメントも紹介されています。


実際にアフリカ等の現地で評価されている製品がどのようなものなのか、非常に興味を引かれますが、ただZTEのサイトでは現在のところ、該当製品はソーラーコントローラー[2]しか掲載されていないのが残念です。

以前には、日立ハイテクノロジーズ(インドネシアでBOP向け事業を手がけている)の方による、日本メーカーはインドネシア向け製品への対応が弱いとの指摘がありましたが、ZTE社はそのような新興国向け分野に積極的に取り組んでいる海外企業の一つ、ということだと思われます。

世界では電化が進んでいない地域がまだまだ多いだけに、日本の企業も現地ニーズに柔軟に対応し、その分野で存在感を示すことを、期待したいものです。


※参照・参考サイト:
[1]ZTE Provides Green Energy Solutions in Africa(ZTE社)
http://wwwen.zte.com.cn/en/press_center/news/201310/t20131018_408557.html
[2]ZXDT02 S201 Solar Controller(同上)
http://wwwen.zte.com.cn/en/products/power/renewable_energy/201010/t20101026_352299.html
posted by 管理人 at 06:25 | Comment(0) | 発展途上国での導入

2013年04月25日

Masdar社がアフリカ・モーリタニアで「Sheikh Zayed Solar Power Plant」を稼動開始、電力需要の1割を賄う見込み

アブダビの「Masdar」社が2013年4月18日に、

・アフリカのモーリタニア共和国で、メガソーラー「Sheikh Zayed Solar Power Plant」の稼動を開始した。

と発表していました。

同社のサイト[1]やニュース記事[2]によると、施設の概要は下記の通り。

背景
 モーリタニアの電力網ではディーゼル発電機を使用しており、発電容量は144MW程度。
 一方電力需要は年12%のペースで増えており、電力不足が深刻になっている。
設置場所:首都Nouakchott市内。
発電容量15MW
 アフリカ大陸では現在最大級とのこと。
 モーリタニアのエネルギー容量の10%(約1万世帯分の電力需要)を賄える見込み。
投資額3,199万米ドル
太陽電池パネル
 ・設置枚数:2万9,826
 ・種類:micromorph薄膜型
工法
 革新的で持続可能な工法を用いた。
 特にパネルの設置基礎には(コンクリート敷設ではなく)杭打ち方式を用い、CO2排出量やコストを低減している。

またモーリタニアのMohamed Ould Abdel Aziz大統領は、開所式において

・エネルギーが利用可能であることは、経済的機会や社会的機会への道を開く。
 持続可能なエネルギー源による電化は、国民に基本的サービスの利用を保証する上で重要であり、
 ・インフラの向上
 ・長期的な経済発展
 に向けた第一歩である。

・今回の新しい太陽光発電所は、国民に必要な発電容量の提供だけでなく、モーリタニアの発展において再生可能エネルギーが主要な役割を担い得ることも証明している。

等のコメントを語ったとのことです。


国内電力需要の約1割相当を太陽光発電で担えるということにちょっと驚きましたが、近年の初期コストの急速な低下により、(Tokelauのような島嶼群でなくとも)太陽光発電が有力なエネルギー源の位置に入りつつある、ということでしょうか。

ウィキペディア[3]を見る限り、モーリタニアの政治体制にはかなりきな臭さもあるようですが、少なくとも社会・国民には、今回の太陽光発電所が大きな恩恵をもたらすものとなることを、強く願いたいところです。

また、Masdar社は開発途上国向けの再生可能エネルギー導入事業に注力しているとのことで、今後もどれだけの国・地域に太陽光発電を導入することができるのか、強く注目したいです。


※参照・参考サイト:
・[1]Masdar Launches Africa’s Largest Solar PV Plant in Mauritania(Masdar社)
 http://www.masdar.ae/en/media/detail/masdar-launches-africas-largest-solar-pv-plant-in-mauritania
・[2]マスダール、アフリカ最大の太陽光発電所を開設(財経新聞)
 http://www.zaikei.co.jp/releases/99442/
・[3]モーリタニア(ウィキペディア)
posted by 管理人 at 00:14 | Comment(0) | 発展途上国での導入

2013年03月12日

中国のチベット自治区での「金太陽」プロジェクトで、13万戸・52万人の電力問題が解決する見通し

新華社通信の記事[1]で、中国のチベット自治区における「金太陽」プロジェクトの実績が紹介されていました。

概要は下記の通り。

・現在までの実施規模
 ・発電容量55.6MW
  ・住宅用太陽光発電システム:17万7,417
  ・太陽光発電所:64ヶ所
 ・総投資額14億2,300万

・プロジェクトによる効果
 チベット自治区財政庁は2013年3月6日に、下記の予定・見通しを公表した。
 ・20136に発電施設が全面稼動を開始し、
  ・13万戸・52万人の電力問題の解決
  ・16万700戸・79万3,700人への供給電力の質の向上
  が実現される見込み。
 ・同年内には、全ての行政村で電気が使用可能になる予定。
 (※2011年末時点では、
   ・52万人の農牧民
   ・約40%の行政村
   が電気を使用できない状態)


政治的な問題はさておき、電力インフラが未整備の地域における、主要な電源としての太陽光発電導入の意欲的な取り組みが行われてはっきりと形になりつつあるのは、注目すべきことだと考えます。

蓄電設備も含めて、使われている太陽電池パネル等のメーカー・機種などがどのようなものなのか、非常に興味を引かれるので、今後詳しい状況が発表・報道されることを期待したいものです。


※参照・参考サイト:
・[1]チベット自治区の電力事情改善、年内に全ての行政村に電気(新華社通信)
 http://www.xinhua.jp/socioeconomy/photonews/336588/


※関連記事:
Suntech Powerが、チベットの標高4,000mの村に太陽光発電施設(10MW規模)を建設予定(2011/03/26)
中国における太陽光発電の利用状況を紹介している「日経トレンディネット」の記事(2011/04/03)
四川省のチベット族居住区で、太陽電池と衛星小型テレビ2万台が無料提供(2011/04/26)
中国チベット自治区のシガツェ市で、大規模太陽光発電所(年間発電量2,023万kWh)が稼動開始(2011/07/07)

中国興業太陽能技術HDが、中国政府の「太陽光屋上設置計画」「金太陽」向けに、計30MWの太陽光発電設備を受注(2009/12/15)
明電舎のパワーコンディショナー「SP100シリーズ」が、中国で日本メーカー初の「金太陽認証」を取得(2010/08/30)
中国・新疆ウイグル自治区の哈密市で、太陽光発電所「金太陽モデルプロジェクト」(3MW)が着工(2011/04/15)
中国政府が金太陽プロジェクトでの補助金について、自家消費事業者向けを5.5元/W(従来比約2割減)に引き下げる方針(2012/05/20)

ネパール・ヒマラヤ山域の無電化村落で、中国製の太陽電池パネル等の普及が進んでいるとのこと(2010/06/02)
posted by 管理人 at 04:03 | Comment(2) | 発展途上国での導入

2012年12月29日

モルディブのマレ島で日本製太陽電池パネルの性能が評価、しかし価格がネックとのこと

下記URL先ページでは、インド洋上の国・モルディブの首都マレにおける、太陽光発電システム導入の取り組みが紹介されています。

(ニュース記事)
・モルディブ 太陽光発電 日本製が好評 普及には価格が課題(サンケイビズ)
 http://www.sankeibiz.jp/macro/news/121229/mcb1212290500000-n1.htm

記事によると、マレ島は首都機能が集中していますが、全周5kmと小さいためメガソーラーの建設は不可であり、建物屋根へのパネル設置が合理的とのこと。

そのため、高性能な日本製パネルが評価されていますが、他方で価格の高さがネックになっているとのことで、記事ではモルディブ政府関係者による

・「性能が高いのは理解しているが、価格が壁となる」

とのコメントが紹介されています。


2年前にモルディブ大統領官邸に設置された太陽電池パネル(計11kW)はLG電子製とのことでしたが、日本製パネルも場合によっては採用が進む可能性が高い、ということでしょうか。

性能面では日本製パネルがまだまだ十分な競争力を持っている一方で、価格面での課題はそう簡単に克服できない、ということが伺えますが、新興国での太陽光発電導入におけるこの課題に対して、日本メーカーが今後どう対応していくのか、個人的には柔軟な取り組みによるシェア獲得に期待したいところです。


※参考サイト:
・[1]モルディブ(ウィキペディア)


※関連記事:
モルディブ大統領官邸の太陽光発電システムは、衛星画像などによる遠隔エンジニアリングシステムで設計(2010/10/09)
沖縄エネテックとJICA沖縄が、海外の島嶼国向けの太陽光発電技術指導を実施予定、沖縄独自の技術の輸出に繋げる狙い(2010/12/11)
posted by 管理人 at 22:35 | Comment(0) | 発展途上国での導入

2012年11月11日

ニュージーランド領の島嶼群Tokelau(人口1,500人)で、太陽光発電(1MW)+蓄電池による全消費電力の供給体制が完成

ニュージーランド領の島嶼群「Tokelau」が、太陽光発電+蓄電池による全消費電力の供給を実現したとのことです。

(ニュース記事)
・南太平洋トケラウ、電力源を太陽光100%に 世界初(AFPBB)
 http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2911162/9802417?ctm_campaign=txt_topics

(PowerSmart社のサイト内ページ)
・TOKELAU - 100% SOLAR POWERED
 http://powersmartsolar.co.nz/our_projects/id/185/TOKELAU%20-%20100%25%20SOLAR%20POWERED
・[2]PowerSmart社のブログ
 http://powersmartsolar.co.nz/blog

上記URL先ページによると、事業の概要は下記の通り。

・背景:
 トケラウは3つの環礁で構成され、面積計10km2・人口は1,500人。
 電力供給にはディーゼル発電を利用していたが、各環礁で200L/日の軽油を消費しており、
 ・環境負荷の大きさ
 ・燃料の輸送コスト(年間100万NZドル(約6,500万円))
 が大きな負担になっていた。

・担当事業者:ニュージーランドの「PowerSmart Solar」社

・発電容量:計1MW
 独立電源として、3つの環礁に各々、蓄電池とともに設置されている。

・設備の構成:
 ・太陽電池パネル:4,032
 ・インバーター:392
 ・バッテリー:1,344

・電力供給能力:
 電力需要150%を賄える。
 (※元の入札での仕様は90%だったが、設計やプロジェクト管理手法などにより拡大した)

・事業費用:750万米ドル

・建設スケジュール:
 ・着工:2012年6月中旬
 ・Fakaofo環礁の設備の完成:同年8月初め(工期は約9週間)
 ・Nukunonu環礁の設備の完成:同9月半ば
 ・Atafu環礁:同10月末

またニュース記事では、

(PowerSmart社のMike Bassett-Smith氏)
・今回の設備により、従来はディーゼル燃料購入に充てていた予算を、社会福祉に回すことが可能になる。

(ニュージーランドのMurray McCully外相)
・今回の事業は、予定通りの工期と予算内で達成された。
 南太平洋の小国でも持続可能エネルギー分野を主導できることを示した、素晴らしい事例である。
・今後は
 ・トンガ
 ・クック諸島
 等とも、持続可能エネルギー開発で協力していく方針。

等の内容のコメントが紹介されています。


YouTubeで検索してみたところ、このプロジェクトに関する動画が複数投稿されており(下記はその一部)、太陽光発電の本格的な導入事例として非常に興味深いです。


(アカウント「FOMENTODELMAR」さんの動画)



(アカウント「Powersmart Solar」さんの動画、コンセプトCG)



(同上、建設中の様子)


今回の設備による年間発電電力量を(南国なので本当はもっと多いとは思いますが)仮に1,000MWhとすると、住民1人あたりの電力量は約667kWh(1日あたりでは約1.8kWh)となり、これで電力需要の150%を賄えるとのことなので、元々の消費電力量は流石に日本(1世帯あたり約10kWh/日)よりかなり少ないと見受けられますが、それでもある地域・生活共同体において全ての電力を太陽光発電で賄うことを可能にしたというのは、やはり非常に画期的・先進的なことだと感じます。

またそれだけ現在は、環境によっては太陽光発電のメリットがディーゼル発電より大きくなっている、ということでしょうか。

ただ全電力を担うだけに、長期にわたる安定運用の実現が非常に重要になると思われるので、今後メンテナンス等をどのように行っていくのか、という点にも注目していきたいところです。


※参考サイト:
・[1]トケラウ(Wikipedia)
・[2]PowerSmart社のブログ
 http://powersmartsolar.co.nz/blog
posted by 管理人 at 21:28 | Comment(0) | 発展途上国での導入

2012年11月06日

印タミルナド州が、2015年までに年1GWペース(3年で計3GW)で太陽光発電能力を増強していく方針

下記URL先ページでは、

・インド日産
・ダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズ

の2社による、インド・タミルナド州内の拠点での太陽光発電導入計画が紹介されています。

(ニュース記事)
・【インド】日産とダイムラー、太陽光発電設備を設置へ(インド新聞)
 http://indonews.jp/2012/11/post-6448.html

記事によると、タミルナド州政府は太陽光発電普及のための目標と政策を発表したとのことで、その概要は下記の通り。

・目標:
 2015年までに、年1,000MWペースで太陽光発電能力を増強していく。
 (3年間で計3,000MW拡大する)

・主な方針:
 ・州内の
  ・オフィスビル、商業ビル
  ・経済特区内の工場
  ・大学
  等の消費電力について、下記の割合を太陽光発電の電力で賄うことを義務付ける
  ・2013年12月まで:3
  ・2014年1月から:6
 ・太陽光発電の設備メーカー等に、税制上の優遇装置を適用する。

・政策の発表日:2012年10月21日


2011年の世界全体での新規設置容量が約30GWであることを考えると、日本よりも遥かに人口が多いインドとはいえ、1つの州が年1GW規模の太陽光発電導入を目指すということには、非常に驚かされます。

中国もそうですが、これだけの規模の国が先進国と同じようなエネルギーや資源の使い方をすると、世界・地球が立ち行かなくなることから、国としての危機意識も高い、ということなんでしょうか。

アフリカではインフラ設置の負担の軽さから、電話は固定回線ではなく携帯の普及が進んだ、と聞いたことがありますが、電力インフラについても、現在の開発途上国で(通常の送配電網ではなく)太陽光発電などの独立電源が普及することになれば、生活に密着しているという意味で、逆に自然エネルギーの先進地になりうるのでは・・・と想像が膨らみます。


※参考サイト:
・[1]タミル・ナードゥ州(ウィキペディア)


※関連記事:
印グジャラート州は、2022年までに10GW(政府計画の約半分)の太陽光発電導入を目指すとのこと(2012/05/10)
インドのトリプラ州政府が、アガルタラ市で電力の10%を太陽光エネルギーで賄う計画(2012/09/19)

インド企業で、電力調達手段として太陽光発電の選択が増えている状況を紹介している「サンケイビズ」の記事(2012/02/01)

インド政府が、太陽電池市場・太陽光発電業界発展のための長期計画を推進する方針(2009/06/21)
インド政府が、「National Solar Mission」の国内投資案に対し、数十億米ドル規模の予算を認可(2009/08/26)
インドにおける太陽光発電の導入計画などを解説している「IT MONOIST」の記事(2011/09/13)

EPIAが2011年の世界の太陽光発電システム設置容量を発表、合計設置容量27.7GWで累計では67GW(2012/04/03)
Pew Charitable Trustsが「Global Clean Energy Investment a Record $263 Billion in 2011」を発表、太陽エネルギーへの投資額は1,280億ドル・新規導入量は30GW(2012/04/17)
posted by 管理人 at 02:56 | Comment(0) | 発展途上国での導入

OMC Power社がインドの無電化地域で太陽光発電+蓄電池による電力供給事業を展開、地元の雇用も創出

下記URL先ページでは、「OMC Power」社による、インドの無電化地域での太陽光発電+蓄電池の活用事業が紹介されています。

(ニュース記事)
・OMCパワー、UP州農村分に太陽光充電のバッテリー供給(インド新聞)
 http://indonews.jp/2012/11/omcup.html

記事によると、事業の概要は下記の通り。


・対象地域:
 ウッタルプラデシュ州ハルドイ地区の農村部
・対象世帯数:3,000世帯

・仕組み:
 地区内の太陽光発電所18kW、2012年6月に設置)で、配達用のバッテリーを充電する。(充電時間は12時間程度)
 充電済みバッテリーは毎日夕方6時に、OMC Power社の従業員が各家庭に配達する。
 (配達従業員には地元の若者を採用、また配達にはディーゼル車を使用している)

・バッテリーの電力供給能力:
 1つで、
 ・電球2〜3
 ・扇風機
 ・テレビ
 を使用できる。

・料金:
 ・1あたり5ルピー
 ・1ヶ月あたり120ルピー
 のいずれかを選択する。

また、現在は他に3ヶ所で新しい発電所が稼働可能となっており、2012年内には更に2万4,000世帯に電力供給を行う計画とのことです。


OMC社のサイト[1]に掲載されている動画(下記はその1つ)では、(英語ですが)事業の目的や内容が非常に分かりやすく紹介されています。



他の国・事業者が手がけている同様の事業もそうですが、日常生活で電気の使用を可能にするだけでなく、地元雇用などにより地域経済に根ざした取り組みとしている点が、非常に魅力的だと感じます。


※参考サイト:
・[1]OMC
 http://www.omcpower.com/
・[2]ウッタル・プラデーシュ州(ウィキペディア)


※関連記事:
インドの無電化村で、太陽光発電の電力を使用するソーラーランタンの普及が推進中(2010/01/02)
ケニア、ラオスでの太陽光発電+LED照明の普及事業を紹介している「WirelessWire News」「環境ビジネス」の記事(2012/10/19)

Tata Power社が、インド・マハラシュトラ州の村で太陽光発電による電力供給を開始、「Tata Power Community Development Trust」の一環(2012/06/08)
posted by 管理人 at 02:55 | Comment(0) | 発展途上国での導入

2012年10月19日

ケニア、ラオスでの太陽光発電+LED照明の普及事業を紹介している「WirelessWire News」「環境ビジネス」の記事

下記URL先ページでは、

・アフリカのケニア
・東南アジアのラオス

における、太陽光発電の電力で点灯する照明機器普及事業が紹介されています。

(ニュース記事)
・ケニアのソーラーはセルラーが後押し(WirelessWire News)
 http://wirelesswire.jp/Watching_World/201210181630.html
・ラオスの非電化農村に明かりを灯すソーラーランタン(環境ビジネス)
 http://www.kankyo-business.jp/column/003385.php

記事によると、各事業の概要は下記の通り。

(ケニア)
・事業者:ナイロビ市の「M-KOPA」社
・目的:
 太陽光発電+LED照明を、電力インフラが無いエリアの低所得層に普及させる。
・販売機器:
 ・構成:
  ・太陽電池パネル(4W、屋根に設置する)
  ・制御装置(壁に設置する)
  ・LED照明:3
  ・携帯充電器
  (設置工事は、購入者自身で行えるようになっている)
 ・メーカー:米「d.light」社製
・価格:16,900ケニア・シリング(約15,700円)
 ※現地の平均年収は8万円程度とみられるとのこと。
・支払方法:
 最大手キャリア「Safaricom」の送金プラットフォーム「M-PESA」を利用。
 頭金(2,500ケニア・シリング)+約1年間の毎日払い(40ケニア・シリング/日)で支払う。
 (支払いが終われば、無料で使用できる)
・発売時期:2012年6月
・販売実績:現在までに約1,000セット
・販売目標:2012年内に数万セット

(ラオス)
・事業者:ビエンチャン市の「Sunlabob Rulal Energy」社
・対象機器:充電式のLEDランタン(太陽光発電による充電スポットで充電する)
・利用料金:
 充電スポットでランタンを充電する際に、料金を支払う。(ランタン自体は無料で入手可能)
・導入実績:約500台(殆どが、アクセスが非常に困難で非電化農村部


またYouTubeでは、Sunlabob社の事業を紹介する動画が投稿されています。(下記はそれらのうち、LEDランタンに関するものの一部)






特にSunlabob社の事業のほうは動画があるので分かりやすいですが、単に太陽光発電とLEDを普及させようというだけでなく、機器の製造や料金支払いのチェック等、地元の経済活動に根を下ろしているのは、非常に価値の高い取り組みだと感じます。

また、まだ工業化が進んでおらず伝統的な生活がされている地域において、エンジン発電機のように騒音・排ガスを発しない太陽光発電の利用は、非常に馴染んでいるとも感じられました。

大規模発電所を建設するような派手さはありませんが、地に足が着いた「静かなエネルギー革命」として、これらの取り組みに今後も注目・期待したいところです。


※参考サイト:
・[1]M-KOPA
 http://www.m-kopa.com/
・[2]d.light
 http://www.dlightdesign.com/
・[3]Safaricom
 http://www.safaricom.co.ke/
・[4]Sunlabob Renewable Energy
 http://www.sunlabob.com/


※関連記事:
インドの無電化村で、太陽光発電の電力を使用するソーラーランタンの普及が推進中(2010/01/02)
日立ハイテクノロジーズ社のインドネシアでのBOP市場向けインフラ事業が解説されている「日本経済新聞」の記事(2012/08/30)
posted by 管理人 at 13:29 | Comment(0) | 発展途上国での導入