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2018年07月08日

JinkoSolarの日本子会社が、53億円のシンジケートローン(三井住友銀行が主導)の契約を締結、日本での事業拡大や運転資金に充てる予定

JinkoSolar社が2018年7月2日に、

  • 子会社「JinkoSolar Japan」が、日本の銀行コンソーシアムとの間で、53億シンジケートローン契約を締結した。
と発表していました[1]。

その概要をまとめてみました。


締結の相手 三井住友銀行が主導する銀行コンソーシアム。
契約の内容 最長2年間の、53億円のシンジケートローン契約。
融資資金の用途
  • 日本における事業の拡大
  • JinkoSolar Japanの運転資金
に使う予定。


最新の太陽電池モジュール出荷統計では、出荷量の減少が顕著であり、日本の太陽光発電市場の縮小ぶりが強く感じられます。

いっぽうでJinkoSolar社は、2017年通期のモジュール出荷量が10GW近くと、世界でトップ規模の太陽電池メーカーになっています。

そのため今回、JinkoSolar社が日本で53億円の資金調達を行ったというのは、かなり意外に感じました。

もっとも、メガソーラーの建設費用が1MWあたり3億円とすると、53億円は17〜18MW相当なので、それほど大きな金額ではないのかもしれませんが・・・。

ともかく、世界トップクラスの大手メーカー(の日本子会社)が、縮小が続く日本国内で、今後どのように事業を運営・拡大していくのか、興味を惹かれるところです。


※参照・参考資料:
[1]JinkoSolar Signs JPY5.3 Billion Syndicated Loan Agreement with Japanese Bank Consortium Led by SMBC(JinkoSolar社、2018/7/2)
http://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-signs-jpy53-billion-syndicated-loan-agreement
[2]シンジケートローン(三井住友銀行)
http://www.smbc.co.jp/hojin/financing/syndicate.html

※関連記事:

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2018年07月01日

SunPower社が住宅用の新モジュールを発表、出力370Wの「X-Series」と、革新的なセル構造の「P-19」

もう2週間近く前になりますが、SunPower社が2018年6月18日に、「Intersolar Europe 2018」(ドイツで6/20-22に開催)での出展予定を発表していました[1]。

その中から、住宅用太陽電池モジュールの新製品に関する情報をまとめてみました。


<370Wの「X-Series」>

特徴
  • 出力を大幅アップ
    同じ屋根面積の場合、従来型のモジュールに比べて、25年以上にわたり、60%以上多い電力をもたらす。
    「X-Series」15枚で、従来型22枚と同等のエネルギーが得られる。
    (つまり同じ出力の場合、モジュールの枚数が少なく済む)
  • 高い耐久性
    第3世代の「Maxeon」セルは、堅固な金属基盤上に構築されており、腐食や割れを防止する。
    これが、25年の出力保証+製品保証を可能にしている。
出力 370W
変換効率 22.7%
想定市場 欧州など、高品質で実証済みの技術を期待する成熟市場

<「P-19」シリーズ>

特徴
  • 革新的なセル技術
    「P」シリーズ(変換効率17%)と同じセル技術を使用。
    同じ設置スペースの場合、従来型のモジュールに比べて、25年以上に渡り、最大で32%多いエネルギーをもたらす。
  • 低コスト
    自社の「E-Series」「X-Series」よりも、コストが低い。
    (※25年の出力保証+製品保証は付く)
セルの種類 PERC単結晶型
変換効率 19%
想定市場 今年(2018年)は
  • EMEA
  • APACの一部
で、住宅用ソリューションへの適用を拡大している。
(※APAC市場の一部では、商業用で既に使用されている)


モジュール1枚あたりの出力としては、同じ欧州イベントで公開されたCanadian Solar社の「HiKu」モジュールが、390W〜405Wとされており、今回の新「X-Series」モジュール(370W)を上回っています。

ただし、「HiKu」は大規模発電事業用の製品であり、モジュールのサイズ(縦×横)は約2×1m。

いっぽう新「X-Series」モジュールは、正式なサイズは不明ですが、同シリーズの既存製品(出力345W)が約1.6×1m[2]。

新製品もこれと同等とすれば、「HiKu」モジュールの約8割の面積で、出力の差は(多く見ても)10%未満であり、やはり高性能製品であることが伺えます。


「P-19」シリーズの革新的なセル技術については、発表[1]には「shingle」とあるのみですが、「Pシリーズ」の紹介ページ[3]では、ずばり解説されています。

具体的には、短冊状セルを特殊技術で貼り合わせ(これにより半田付けリボンが不要化)、長い帯状にしたものを、並行に複数本並べるというものであり、想像以上にユニークな方式でした。

これは、セルの帯の太さや数こそ全く異なりますが、化合物型のCISモジュール[4]に似ており、それによるメリットの一つ(部分的な影に強い)も共通しています。

既に成熟しているイメージが強い結晶シリコン型モジュールに、このように極めてユニークな(しかも他の種類の太陽電池に似ている)形式が現れていることは、非常に興味深く感じます。


※参照・参考資料:
[1]SunPower Introduces its Record-Breaking Efficiency Solar Panel for Residential Customers During Intersolar Europe 2018(SunPower社、2018/6/18)
http://newsroom.sunpower.com/2018-06-18-SunPower-Introduces-its-Record-Breaking-Efficiency-Solar-Panel-for-Residential-Customers-During-Intersolar-Europe-2018
[2]Xシリーズ(同上)
http://www.sunpowercorp.jp/products/x-series-solar-panels/
[3]Pシリーズ(同上)
http://www.sunpowercorp.jp/products/p-series-solar-panels/
[4]「実発電量」が高いCIS太陽電池(ソーラーフロンティア社)
http://www.solar-frontier.com/jpn/residential/features/cis/index.html

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2018年06月26日

Canadian Solar社が次世代モジュール3種を発表、両面発電の「BiKu」・ユーティリティ市場に特化の「HiKu」、屋根設置向けの高密度モジュール「HiDM」

Canadian Solar社が2018年6月14日に、

  • 次世代の太陽電池モジュール3種世界的な発売を、「Intersolar Europe」(独ミュンヘンで2018/6/20-22に開催)で発表する。
と発表していました[1]。

今回は[2]〜[5]と合わせて、各モジュールの概要をまとめてみました。


<「BiKu」モジュール>

特徴
  • 高効率な、デュアルセルの両面発電モジュール。
    反射光の条件によっては、裏面の発電により、出力を最大30%上乗せできる。
  • 発電プロジェクトのPPAが年々低下していく場合に、投資に対するIRR(内部収益率)の維持に役立つ。
主な仕様
  • セルの種類:多結晶型
  • セルの枚数:144枚
  • 外形サイズ:2016×996×8.5mm
    (※コーナープロテクター込み、ジャンクションボックス除く)
  • 重さ:29.3kg
  • 名目最大出力:350W〜365W(4種類の製品)
  • ガラス:表・裏面とも厚さ2.5mm熱強化ガラス
  • 最大システム電圧:1000Vまたは1500V

<「HiKu」モジュール>

特徴
  • ユーティリティ市場に特化した、高出力の製品。
    最新の高効率セル技術を、「Ku」モジュール技術と組み合わせている。
  • BOSコストと設置コストの引き下げという観点から、発電プロジェクトのEPCコストの縮小が期待できる。
主な仕様
  • セルの種類:PERC多結晶型
  • セルの枚数:144枚
    (※「Ku」モジュールではハーフカットセル[4]なので、「HiKu」も同様かと思われる。)
  • 出力:390W〜405W(4種類の製品)
  • 外形サイズ:不明
    (※「Ku」モジュールは2000×992×35mm[4])
  • 重さ:不明
    (※「Ku」モジュールは22.5kg[4])
  • 最大システム電圧:1000Vまたは1500V

<「HiDM(High-Density Module)」>

特徴
  • 自社独自のIP認定設計による、高密度モジュール
    モジュール変換効率は最大20.2%に向上。
    60セルの最大出力(最大335MW)は、通常のPERC単結晶モジュールを10%上回る。
  • モジュールの外観が良く、また影による発電への影響を低減している。
    このため設置面積が限られ、また影が避けられない、屋根設置システムに向く。
主な仕様
  • セルの種類:PERC単結晶型
  • 出力:320W〜335W(4種類の製品)
  • 外形サイズ:1675×992×35mm
  • 重さ:18.5kg
  • 最大システム電圧:1000V


「BiKu」モジュールの「dual-cell」については、詳しい記述が有りませんが、[2]の写真や、表側の外観が似ている「KuMax」[4]の仕様から、こちらもハーフカットサイズのセルかと思われます。

裏側でも発電可能ということで、産業用太陽光発電設備の中でも、特に周囲からの反射光が強い環境に適したモジュールと思われるので、実際にどのような発電設備に用いられるのか、非常に興味を惹かれるところです。


「HiKu」は大規模プロジェクト向けに特化したモジュールですが、高出力製品にも関わらず(単結晶でなく)多結晶型というのが、非常に意外でした。

多結晶型における技術の進歩は、単結晶型に迫る性能を実現している、ということなのかもしれません。


最後の「HiDM」は、変換効率の高さに加えて、先の2製品よりも外形サイズが少し小さく、また最大システム電圧が1000Vのみ(1500Vに非対応)という点からも、「BiKu」「HiKu」と異なる想定用途が伺えます。


三者三様の個性的な新製品には、2017年のモジュール出荷量が6828MWに達したCanadian Solar社の勢いと意気込みが、感じられる気がします。


※参照・参考資料:
[1]Canadian Solar launches the next generation solar modules: bifacial, high power density and over 400 W poly HiKu modules at Intersolar Europe(Canadian Solar社、2018/6/14)
http://investors.canadiansolar.com/news-releases/news-release-details/canadian-solar-launches-next-generation-solar-modules-bifacial
[2]BiKu MODULE(上記ページ内に参照リンクあり)
https://www.canadiansolar.com/fileadmin/user_upload/events/panels/BiKu_CS3U-PB-FG_EN.pdf
[3]HiKu(同上)
https://www.canadiansolar.com/fileadmin/user_upload/events/panels/HiKu_CS3W-P_en.pdf
[4]KuMax(同上)
https://www.canadiansolar.com/fileadmin/user_upload/downloads/datasheets/en/new/2018-4-16_Ku-v5.571/Canadian_Solar-Datasheet-_KuMax_MBB_5BB__CS3U-P_High_Efficiency_v5.571_EN.pdf
[5]HiDM(同上)
https://www.canadiansolar.com/fileadmin/user_upload/events/panels/HiDM_CS1K-MS_EN.pdf

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2018年06月21日

Yingli社の「PANDA BIFACIAL」モジュールは、最大出力が前面のみと比べて最大約11%アップ、月間発電量は従来の多結晶型比で最大約19%プラス

Yingli Solar社が2018年6月7日に、

  • PANDA BIFACIAL」モジュールが、同日にTUV Rheinlandの認証を取得し、両面太陽電池モジュールとして世界で初めて
    • China General Certification Centre(2016年末に取得)
    • UL(2018年5月に取得)
    • TUV Rheinland
    の認証を受けた。
と発表していました[1]。

その中から、同モジュールの発電能力に関する内容を、まとめてみました。


最大出力 60セルのモジュール(前面の標準出力285W)は、ULとTUV Rheinlandのテストにおいて、最大出力315Wに到達した。
(※前面の標準出力比で11%プラス
発電電力量 最新の統計によると、「PANDA BIFACIAL」モジュールを用いている山西省・大同(Datong)でのプロジェクトでは、月間の発電量が、従来の多結晶型による同容量のプロジェクト比で、最大で19.02%上回った


裏・表の両面で発電できる太陽電池モジュール自体は、過去にも既に、幾つかの日本や海外メーカーが製品化していました。(例えば関連記事)

しかしその発電能力が、通常モジュール(片面のみで発電)と比べて実際にどの程度優れているのか、という点については、私はこれまで具体的な情報(数値など)を殆ど見たことがありませんでした。

そのため、今回のYingli社による発表は、非常に興味深いです。


まず、認証機関が測定した最大出力が、前面のみの場合と比べて約11%増というのは、正直思ったほど高くないと思いました。

いっぽう実際の大規模発電所においては、月間発電量で(最大で)2割に近いプラスとのこと。

比較対象が単結晶型でなく多結晶型(※「PANDA BIFACIAL」はn型単結晶)という点が、少し残念ですが、それでも両面モジュールの明確な優位性は、感じられる気がします。


両面モジュールについては、裏面でも発電できることから、積雪の白さで地面からの反射光が強くなる冬期間に、それ以外の時期と比べて(前面への積雪によるマイナスとの差し引きで)発電電力量が最終的にどう違ってくるのか、という点も、今後明らかになってくることを期待したいです。


※参照・参考資料:
[1]Yingli's PANDA BIFACIAL Module Became the World's First Bifacial Module Certified by CGC, UL, and TUV Rheinland(Yingli Solar社、2018/6/7)
http://ir.yinglisolar.com/phoenix.zhtml?c=213018&p=irol-newsArticle&ID=2353651
[2]単結晶モジュール (同上)
http://www.yinglisolar.com/jp/products/monocrystalline/
[3]PANDA BIFACIAL 60CF(同上)
http://www.yinglisolar.com/en/products/monocrystalline/panda-bifacial-60cf/

※関連記事:

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2018年04月04日

Canadian Solar社の2017年通期の太陽電池モジュール出荷量は過去最高の6828MW、進行中の大規模発電所プロジェクトでは新興国が目立つ

Canadian Solar社が2018年3月19日に、2017年4Qと同年通期の業績を発表していました[1]。

その中から2017年通期について、個人的に目に付いた数字などを抜き出してみました。


太陽電池モジュールの出荷量 過去最高の6828MW。(※前年は5232MW)
中国・インド・欧州・米国の強い需要に支えられた。
大規模発電所プロジェクトの
パイプライン
のうち、
後期段階のもの
(主に2〜4年以内に建設予定)
計約2.0GWp。
地域別では、
  • 米国:459MWp
  • メキシコ:435.7MWp
  • 中国:410MWp
  • 日本:362.2MWp
  • ブラジル:215.6MWp
  • インド:59MWp
  • 豪州:24.2MWp
  • チリ:18.4MWp
  • 英国:8.2MWp


太陽電池モジュールの出荷量は、7GWが目前という規模であり、JinkoSolar社の同期実績(9807MW)と同様に、世界の太陽電池需要の旺盛な伸びが、強く感じられます。

ただしモジュールの出荷先に関して、新興国に特段の言及が無い点は、「成長の最大の原動力」という表現があったJinkoSolar社とは異なっており、この点は販売展開の違いかと思われます。


もっとも、後期段階の大規模発電所プロジェクトの内訳を見ると、メキシコ・ブラジルが米・中・日に並ぶ・または次ぐ規模となっています。

加えてCanadian Solar社は、先月の末にも、アルゼンチンで97.6MWpのプロジェクトを獲得したことを、発表していました[2]。

こうして見ると、メーカー毎の状況は異なるものの、新興国での太陽光発電の導入が、過去に無いペースと地域的広がりとなりつつあること自体は、もはや間違い無いものと思われます。


※参照・参考資料:
[1]Canadian Solar Reports Fourth Quarter and Full Year 2017 Results(Canadian Solar社、2018/3/19)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2338614
[2]Canadian Solar Acquires a 97.6 MWp Solar Power Project in Argentina(同上、2018/3/29)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2340311

※関連記事:

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2017年10月23日

台湾の「Neo Solar Power」「Gintech Energy」「Solartech Energy」が合併する方針、垂直統合の旗艦企業「UREC」となり、ファウンダリからの脱却や台湾内の産業強化を狙う

台湾の太陽電池セルメーカー「Neo Solar Power」(NSP)社が2017年10月16日に、

  • 台湾の同業者である
    • Gintech Energy
    • Solartech Energy
    とNSPの各々の取締役会が、1社への合併を目指す意向表明書を実行することを、決議した。
と発表していました[1]。

その中から、主な情報をまとめてみました。


<合併後の企業名>

  • United Renewable Energy Co., Ltd.」 (「UREC」)
    ※3社は対等の立場での合併を目指すが、台湾の法律に基づき、NSPを存続会社として、合併後に会社名を上記に変更する。

<合併を目指す背景>

  • 3社は各々、台湾における、独自のニッチな太陽電池セルメーカーとして、10年以上営業している。
    またセル以外に、
    • シリコンウエハー
    • モジュール
    • 電力網
    • その他の太陽エネルギーのサプライチェーン
    の生産にも携わっている。
  • 太陽電池市場は競争が激化し、集中がますます進んでいる。
    この状況下で3社は、
    • 世界市場における高い競争力
    • 豊かな統合プラットフォーム
    を持つ旗艦企業を、台湾のメーカーが共同で形成すべきだと考えている。

<期待される効果>

1社への統合により、台湾のグリーンエネルギー産業の、新しいビジネスモデルを創出する。
これは、太陽電池セル技術での先導的な役割の維持だけでなく、

  • 国内外での、太陽電池モジュールへの投資の拡大
  • 自己保有の、高品質な太陽電池モジュールブランドの構築
  • 発電所開発事業への参入
により、台湾の産業を垂直統合する。
そして、台湾における
  • 太陽電池セル産業の、ファウンダリからの脱却
  • グリーンエネルギー産業の成長力の拡大
  • 関連する産業チェーン(素材、電気機械、その他関連サービス)の、共同開発の推進
をもたらす。


<政府機関との協力>

  • URECの競争力の強化
  • 3社による、産業のアップグレード計画
という狙いと、台湾のエネルギー政策の方向性の中で、3社は関連する政府機関との協力を開始している。
最初のコンセンサスは、適切な条件下における、「National Development Fund」や他の(政府から任命された)機関から、3社への投資である。
この出資は主に、3社の設備投資に用いられる予定。


<今後の予定>

  • 2017年12月末まで:法的拘束力のある合併契約を締結する。
    (※今回の意向表明書には、法的拘束力は無い)
  • 2018年3Q合併プロセスを完了する。
  • 今回のプラットフォームには、台湾の他の太陽電池企業の参加も、歓迎する方針。


台湾の太陽電池産業については、かつてのSolvisto誌の特集記事で取り上げられており[2]、それによると当時の台湾のセル生産能力は計約10GWでした。

いっぽう、今回の合併方針を報じた日経新聞の記事[3]によると、合併後の生産能力は計5GW程度とのこと。(※ただし、セルの生産能力との明記は無し)

この数値は、2014年と2017年で3年のギャップはありますが、それでも合併企業「UREC」は、台湾全体のセル生産能力の中で、非常に大きな割合を占めることが推測されます。

それだけに、今回の合併が実現すれば、台湾の太陽電池産業において、極めて大きな動きとなることは間違い無いと思われます。


このような重大事項ながら、NSP以外の2社のウェブサイト[4][5]では、今回の件に関する発表は掲載されていませんでした。(と言うより、英語サイトのプレスリリースの更新自体が止まっている)

ただ、Solartech社の「月間売上高レポート」[6]を見ると、2016年7月以降の「年間増加率」が、(2017年9月を除く)全ての月で、2ケタ%の大幅なマイナスとなっています。

2016年と言うと、米国に中国製の余剰モジュールが大量に流入し、モジュール価格の下落が加速した年でした。

その中で、今年になって米Suniva社独SolarWorld社が経営破綻していますが、今回の台湾3社の合併構想も、この市場の急激な変化を受けて、判断を余儀なくされた面が強いのでは、と想像します。


ただ、どのようなきっかけであれ、OEM供給元として技術力とシェアを高めてきた台湾のセルメーカーに、ファウンダリとしてのポジションから脱却しようという、明確な動きが出てきたことは確かです。

また、台湾の政府機関も支援するということで、「国策」として太陽電池産業を振興しようという側面も感じられます。

それらの意志や意図を背景として、「UREC」が実現した場合に、世界市場においてどのような存在となっていくのかは、非常に強く興味を惹かれるところです。


※参照・参考資料:
[1]Gintech, Solartech and NSP to Merge and Establish United Renewable Energy Co., Ltd. to Create a New Winning Model in Line with Taiwan’s Renewable Energy Policies(NSP、2017/10/16)
https://www.nsp.com/2017%e6%96%b0%e8%81%9e%e7%99%bc%e5%b8%83/gintech-solartech-and-nsp-to-merge-and-establish-united-renewable-energy-co-ltd-to-create-a-new-winning-model-in-line-with-taiwans-renewable-energy-policies?lang=en
[2]セル王国台湾で進む 高効率システム開発(月刊「Solvisto」誌、2014年7月号17〜21p)
[3]台湾の太陽電池大手3社が合併へ 新日光など(日本経済新聞、2017/10/16)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22317540W7A011C1FFE000/
[4]News Releases(Gintech)
http://www.gintechenergy.com/en/index.php/news-events/news-releases/news-releases-all
[5]広報及びイベント(Solartech Energy)
http://jp.solartech-energy.com/news/
[6]月間売上高レポート(同上)
http://jp.solartech-energy.com/invest/report-mon.aspx
[7]ファウンドリ(ウィキペディア)

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2017年08月22日

独「SolarWorld Industries」が破綻した「SolarWorld AG」の事業の大部分を継承、カタールのソーラー企業が関わる

独「SolarWorld Industries」社が2017年8月11日に、

  • 経営破綻した「SolarWorld AG」の事業(の大部分)を、引き継ぐことを決定した。
と発表していました[1]。

今回は他の発表・資料[2]〜[6]と合わせて、事業継続についての概要をまとめてみました。


「SolarWorld Industries」の株主
  • 「SolarWorld AG」創立者のFrank Asbeck
  • カタールのソーラー企業「Qatar Solar Technologies
    ※同社は「Qatar Foundation(カタール財団)」の子会社で、太陽光発電のバリューチェーン全体をカバーする統合企業を目指している。
    ※「Qatar Foundation」はカタールの前首長夫妻により1995年に設立され、カタールの経済を(石油ベースから)知識ベースに変えていくことを目的に活動している[4]。
引き継ぎの対象
  • SolarWorld AGが保有していた、ドイツ国内生産施設
  • 同社が保有していた、欧州・アジア・アフリカ販売子会社
事業の方針
  • 生産は、単結晶PERCセルをベースとするプレミアム製品(両面ガラスモジュール等)に特化する。
  • ソーラー技術を共同で進化させる目的で、研究部門を産業のパートナーに対してよりオープンにしていく方針。
スケジュール
  • [1]の発表日(2017/8/11):債務者とドイツ当局が、今回の買収を承認した。
  • [1]発表の翌週:セル・モジュールの生産を再開する。
    当初の生産能力は700MW。(※製品別内訳の記載は無し)
雇用 ドイツ3拠点で500名以上からスタートする。
将来的には、1200名超まで拡大する予定。


QSTec社のサイトを見ると、同社は今年(2017年)3月にポリシリコンの生産を開始[7]したばかりであり、太陽電池セル・モジュールについては、まだ製造を手がけていない模様です。

そのため(今回のSolarWorldのような)他社との提携はともかく、「メーカー」としてのQSTec社は、まだスタートしたばかりと見受けられます。


中東地域というと、8年前(2009年)に欧州の企業から太陽エネルギーの活用に消極的と指摘されていたのが、個人的には根強く記憶に残っています。

現在ではアブダビでの1GW超の発電所プロジェクト等、発電設備の導入はかなり活発化してきた印象ですが、一方で太陽光発電機器(太陽電池モジュール等)の製造産業は、まだ確固とした存在には至っていないものと思われます。


ただQSTec社を保有するカタール財団は、創設者の地位や創立の理念、また活動の目的(知識ベースの産業への転換)[4]から、カタールの産業・経済の将来について、極めて重要な役割を担っていると感じさせられます。

その活動の中にQSTec社がある、ということになりますが、太陽光発電の初期コスト(主にモジュール価格)が近年急激に下がってきたことで、太陽光発電の(現実的なエネルギー源としての)可能性・確実性を、いよいよ本格的に認めつつある、ということなのかもしれません。

そして、SolarWorld社が高い技術力と品質に注力してきたことが、今回のQSTec社による出資の、最大の理由になったものと推測します。


SolarWorld Industriesが「PERC単結晶型に注力」するという点は、Frank Asbeck氏が(SolarWorld AGの経営破綻前の)今年(2017年)2月に語っていた方針と同じであり、事業の継続性・一貫性が感じられます。

ただ今回の発表には、SolarWorld社の米国・Hillsboroの生産拠点について、全く言及がありません。

SolarWorldの太陽電池モジュールは、米カリフォルニア州の分散型向けで高いシェアを得ている[8]ことから、米国工場は業績のうえからも重要拠点だと推測されますが、それだけに今回の事業体制変更でどのような扱いになっているのかが、非常に気になるところです。


※参照資料:
[1]QSTec shines brightly for SolarWorld Industries(SolarWorld社、2017/8/11)
http://www.qstec.com/media-centre/media/press-release?item=66&backArt=24
[2]ドイツSolarWorld Industries GmbH社による業務移管(ヨーロッパ・ソーラー・イノベーション社、2017/8/13)
http://www.e-solar.co.jp/news/news38.html
[3]QSTec shines brightly for SolarWorld Industries(QSTec社、2017/8/20)
http://www.qstec.com/media-centre/media/press-release?item=66&backArt=24
[4]About(Qatar Foundation)
https://www.qf.org.qa/about/about
[5]カタール(ウィキペディア)
[6]サーニー家(同上)
[7]QSTec's first polysilicon was produced in March 2017.(QSTec社)
http://www.qstec.com/about/project-update
[8]米加州の太陽光パネルシェア、分散型では「米国製」が2強(日経テクノロジーオンライン、2017/4/10)
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/286991/040600045/

※関連記事:

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2017年05月17日

独SolarWorld社が経営破綻を発表、価格下落により今後の見通しが立たず

SolarWorld社が2017年5月10日に、

  • 自社が経営破綻した。
と発表していました[1]。

ここではその翌日の発表[2]と合わせて、主な情報を抜き出してみました。


倒産の背景 経営状況などについて、徹底的な見直しを行った結果
  • 進行している価格低下(the ongoing price erosion)
  • 事業の発展(the development of the business)
により、もはや今後に対してポジティブな見通しが持てず、過度の債務を負っている、との結論に至った。
動き
  • 2017/5/10(現地時間、以下同じ):プレスリリース[1]を発表。
  • 同11日:ボンの地方裁判所に、破産手続きを申請した。
  • 同12日:関連会社である
    • 「SolarWorld Industries Sachsen GmbH」
    • 「SolarWorld IndustriesThuringenGmbH」
    • 「SolarWorld Industries Deutschland GmbH」
    • 「SolarWorld Innovations GmbH」
    の4社が、同じ地方裁判所に、破産手続きを申請した。

ただし、破産申請が受理された後のこと(顧客サポートや事業の継続など)については、当記事の作成時点(5/17の1時ころ)では全く発表されていません。



思い返すと、SolarWolrd社は早いうちから(私が知る限りでは2011年から)、 中国製太陽電池パネルが不当な政府支援を受けていることを訴えていました。

そして実際にその後、欧州米国で、反ダンピング関税・相殺関税が導入されています。

しかし制裁措置が始まった後も、中国製パネルの勢いは止まらず。

2016年には、過剰生産により中国国内で余ったパネルが米国に流れ込み、急激な価格低下(40〜55セント/W)を引き起こす事態になっています。

SolarWolrd社は、今年2月にはその対策として、PERC単結晶シリコン型への集中などを発表していましたが、今回とうとう力尽きてしまった、ということのようです。

同社は、僅か約3週間前先月(2017/4/18)には、パネル内部の反射光も発電に利用する両面モジュール「Bisun」を発表していた[5]だけに、リリース[1]の淡白なタイトル・本文とともに、今回破綻を発表せざるを得なかったことの、無念さが想像されます。


ただ、中国の大手メーカーの2016年業績では、4Qの売上高・利益の減少が顕著。

また、一時は出荷量の世界トップだったTrina Solar社に至っては、いつの間にか上場廃止し、株式非公開企業になっていました。

これらのように、モジュール販売で強い競争力を持ち、出荷量で世界上位を占めている筈の中国メーカーが、安泰かと言えば、全くそうではない状況であることが伺えます。

中国メーカーが、数年前に軒並み赤字に陥った教訓を生かさず、生産過剰に走ったこと(そして結果として、自分達の首も絞めるような状況をもたらしていること)には、「一体何を考えているのか?」と強い疑問を抱きます。

ともかく、売電額が10セント/kWh未満の大規模発電所プロジェクトが登場してきていることもあり、(拠点の地域・国を問わず)モジュールメーカーにとっては、厳しい価格圧力が続く状況は、続かざるを得ないように思われます。


SolarWolrd社の事業の今後については全く判りませんが、米国では、カリフォルニア州の分散型市場でシェア2位に位置している[6]との報道もあり、高い品質へのこだわりが、一定の確かな評価を得ていることが伺えます。

同じドイツのQ-cells社は、経営破綻後に韓国のHanwha Groupによって買収され、その後もしっかり事業を継続しています。

今は極めて厳しい市場の状況とは思いますが、SolarWolrd社についても、何とか事業を継続する方向に行ってほしい、と願うものです。


※参照資料:
[1]SolarWorld AG: Insolvency(SolarWorld社)
http://www.solarworld.de/en/group/press/press-releases/corporate-news-ad-hoc/single-ansicht/article/solarworld-ag-insolvency/
[2]SolarWorld AG: Preliminary administrator / Insolvency of affiliated companies(同上)
http://www.solarworld.de/en/group/press/press-releases/corporate-news-ad-hoc/single-ansicht/article/solarworld-ag-preliminary-administrator-insolvency-of-affiliated-companies/
[3]ドイツSolarWorld AG社の経営破綻につきまして(ヨーロッパ・ソーラー・イノベーション社)
http://www.e-solar.co.jp/news/news36.html
[4]独太陽電池大手がまた破綻 「最後の砦」が手続き開始(日本経済新聞)
http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASDZ11H8M_R10C17A5000000/
[5]New flagship leads SolarWorld´s module fleet(SolarWorld社)
http://www.solarworld.jp/index.php?id=7641&L=8&tx_ttnews%5Btt_news%5D=1977&cHash=b24733226210da88fefdf16e3e2910fa
[6]米加州の太陽光パネルシェア、分散型では「米国製」が2強(日経テクノロジーオンライン、2017/4/10付)
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/286991/040600045/

※関連記事:

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2017年03月06日

米SunPower社とFirst Solar社の2016年4Qは、利益率が急激に低下

SunPower社とFirst Solar社が2017年2月中旬〜下旬に、

  • 2016年第4四半期2016/10-12
  • 同・通期
の業績を発表していました[1]〜[4]。

今回はその中から、第4四半期に起こった変化を見るべく、売上高と粗利益率の数字を抜き出してみました。

※一部の数字の計算や四捨五入は、当ブログ管理人が行った。


SunPower社の2016年4Qと通期業績(GAAP)

実績値前四半期(3Q)比前年同期比
2016年4Q売上高 約10億ドル41%増174%増
粗利益率 3.1%の赤字20.8ポイント8.5ポイント
2016年通期売上高 約26億ドル62%増
粗利益率 7.4%8.1ポイント

まず4Qでは、売上高は前四半期比・前年同期比ともに大きく伸びている一方で、粗利益率は大幅に低下。

4Qが赤字にまでなっていることには驚かされますが、中国製モジュールの大量流入による価格急落が、大きな影響を及ぼしたことを、強く感じられる数字です。

2016年通期で見ても、売上高が前年より6割超も伸びているものの、粗利益率は逆に8ポイントほども低下。

4Q単独と同様の傾向ではあるものの、「売上高の伸び」と「粗利益率の低下」のギャップは4Qのほうが大きく、4Q(10月〜12月)に生じた市場の変化が、特に急激だったことが伺えます。


First Solar社の2016年4Qと通期業績(GAAP)

実績値前四半期(3Q)比前年同期比
2016年4Q売上高 約4.8億ドル30%49%
粗利益率 13.2%13.9ポイント11.4ポイント
2016年通期売上高 約30億ドル18%
粗利益率 23.9%1.8ポイント

売上高は(SunPower社と対照的に)低下していますが、これは複数のプロジェクト開発が4Q中に完了したことが主因、とのことで、この点はSunPower社と事情がかなり異なるようです。

ただ、粗利益率はやはり大きく下がっており、好調だったというモジュール販売も、価格急落の影響を免れ得なかったことが推測されます。

それでも粗利益率の数値自体は、4Q・通期ともにSunPower社を大きく上回っており、特に通期では2割超をキープしたことに驚かされます。

この点は、CdTe型モジュールが持つ(結晶シリコン型に対する)コスト面の優位さ、ということかもしれませんが、やはり非常に興味深い数字です。


2016年4Qの主な動向

  • SunPower社:
    • 業界の環境は困難だったが、その中でも収益計画達成し、営業キャッシュフロー目標を上回った
      (※近い将来のキャッシュフローの最大化には、2017年に入ってからも重点を置いている)
    • ソリューション販売は、3つのエンドセグメント全てで、堅調な推移が続いた
      米国市場では「Residential Business」でシェア2位、「Commercial Business」では1位だった。
    • 生産体制では「Fab 2」を閉鎖し、生産能力を削減した。
  • First Solar社:
    • 複数のシステムプロジェクトが完了したことで、売上高が前四半期(3Q)より大幅に減少した。
    • モジュールの販売数は、前四半期から増加した。

少なくともモジュール販売については、2社とも決して不調ではない(むしろ堅調)様子であり、それだけに、SunPower社が生産施設を1ヶ所閉鎖したことは際立ちます。

そう言えば先月のSolarWorld社の発表の中で、モジュールメーカーの生産量削減については言及されていましたが、SunPower社の措置がちょうどその一例だったと考えられます。

ちなみに閉鎖されたという「Fab 2」は、2007年にフィリピンに開設されたもので、当初の生産能力は330MWとのこと[5]。

設置場所的に、生産コストの面ではまだまだ優位性がありそうなイメージですが、それでも閉鎖せざるを得なかったところには、昨年後半以降の価格急落が、極めて深刻だったことが伺えるものです。

もっとも他の生産施設を見ると、「Fab 1」は同じフィリピン(2004年開設)、「Fab 3」はマレーシア(生産能力1.4GW)であり、必要な生産能力とコスト競争力は十分に維持できる、ということかもしれません。


※参照資料:
[1]SunPower Reports Fourth Quarter 2016 Results(SunPower社)
http://newsroom.sunpower.com/2017-02-15-SunPower-Reports-Fourth-Quarter-2016-Results
[2]Q416 Suplementary Slides(同上)
http://investors.sunpower.com/common/download/download.cfm?companyid=SPWR&fileid=928184&filekey=076E771E-889A-451E-9621-BAC7E77DFE9D&filename=Q416_Suplementary_Slides_Final.pdf
[3]First Solar, Inc. Announces Fourth Quarter & Full Year 2016 Financial Results
http://investor.firstsolar.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=1012810
[4]View Presentation(同上)
http://investor.firstsolar.com/common/download/download.cfm?companyid=FSLR&fileid=929052&filekey=361B125B-7401-4BDC-8CAB-6D23E33E954A&filename=Q416_Earnings_Call_Presentation_Final.pdf
[5]History(SunPower社)
https://us.sunpower.com/company/history/

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2016年12月19日

英国ISG社がスペインの太陽電池メーカー「Tamesol」の経営権を取得、再エネ分野の国際的リーダー企業を目指す途上

  • 英国のISG
  • スペインの太陽電池メーカー「Tamesol」社

2016年12月12日に、

  • ISG社の「Solar International Group Ltd」が、Tamesol社が持つスペイン・Girona工場を買収し、同社の経営権を取得した。
等と発表していました[1]〜[3]。

概要は次の通り。

背景・目的
  • Tamesol社は12年以上に渡り
    • 太陽電池モジュール「TMシリーズ
    • 太陽光発電システム「TMシステム
    を製造しており、これまでのモジュール生産数は160万枚以上。
    事業の展開地域は30ヶ国以上にのぼり、世界に
    • 物流倉庫(オランダのロッテルダム)
    • 生産施設(中国、インド、台湾)
    • パートナー(20ヶ国以上)
    等を擁している。
    また、同社は現在
    • コストの削減
    • 主力モデル「TMシリーズ」での効率改善(現在は、30年間の線形性能保証を付けている)
    • プロジェクトの収益性の向上
    を主因に好況である。
  • ISG社は
    • 太陽電池モジュールの製造
    • ソーラーパークの推進
    • コンポーネントの建設・流通
    等、太陽光発電産業のバリューチェーン全体をカバーし、再エネ分野の基準的な企業となることを目指している。
    そして今後の5年間で、業績を拡大し、同分野の国際的リーダー企業になることを目指している。
  • ISG社によるTamesol社の経営権取得にあたっては、Tamesolが持つ経験と、潜在的な拡張可能性が評価された。
    またTamesol社にとっては、今後の拡大計画を実現するためのリソースが、今回の契約で実現される。
Tamesol社の体制 Tamesol社の人材・技術資源・経営資源は、全てを適所に維持することで、2社が合意している。
プロジェクトでの協力 ISG社がインドで初めて手がける大規模プロジェクト(300MW、2017年に完成予定)に、Tamesol社が太陽電池モジュールを供給する。
(Tamesol社にとっては、1億ドル以上の売上高に相当する見込み)


ISG社のサイト[4]には、同社の体制(経営者、歴史など)が書かれておらず、どのような企業なのか良く判りません。

ただ現時点で、Tamesolを含めて4社がパートナーになっており[5]、相応の資金力や、太陽光発電分野における経験を持った企業かと思われます。

Tamesol社のサイトでは、製造している太陽電池モジュールは勿論として、その(顧客への)輸送プロセスの信頼性についても、強くアピールしている[6]のがユニークです。
この点は、同社が「国際展開を明確に焦点化」していることが、具体的に良く伺えるものであり、ISG社が評価した点の一つかもしれません。

インド市場に関しては太陽電池モジュール輸入の大部分を中国製が占めているとの報道がありましたが、その中で300MWという大規模プロジェクトを推進するところに、Tamesol社を傘下に加えたISG社が持つ競争力の高さが、伺える気がします。

ISG社の「Solar International Group Ltd」の立ち上げは2015年とかなり新しい[4]ですが、世界の太陽光発電市場で中国の大手太陽電池メーカーの好調が際立つ中で、欧州を本拠地とするISG社が勢力を拡大し、今後5年間で大きな存在となり得るのか、というのは、市場の新たな動きとして興味を惹かれるところです。


※参照資料:
[1]Tamesolのジローナ生産施設をISG、ソーラー・インターナショナル・グループが買収(ビジネスワイヤ)
http://www.businesswire.com/news/home/20161211005020/ja
[2]Tamesol’s production facility in Girona is now part of ISG(Tamesol社)
https://www.tamesol.com/blog/tamesols-production-facility-girona-now-part-isg/
[3]同上(ISG社)
https://www.isg.solar/company/press-releases
[4]Our Gruop(同上)
https://www.isg.solar/company/about-us
[5]International Solar Holding(同上)
https://www.isg.solar/the-group
[6]International Customs Clearence(Tamesol社)
https://www.tamesol.com/services/customs-clearence/

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