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2014年03月29日

住友電気工業がCPVを製品化、薄型・軽量モジュールに絵や文字も表示可能

住友電気工業2014年3月27日に、

  • 集光型太陽光発電装置製品化し、宮崎大学の木花キャンパス内に設置・稼動開始した。
と発表していました[1]。

装置の特徴は下記の通り。

  • 高い発電能力
    太陽を追尾しつつ、レンズにより発電素子(化合物半導体)に集光して発電する。
    その発電能力は、通常の結晶シリコン型の約2倍に達する。
    加えて発電素子には温度依存性が殆ど無く、高温地域での有効性が期待できる。
  • モジュールが薄型・軽量
    モジュールは厚さ約100mm・1枚の重さ10kg未満に抑えており、
    ・輸送・設置作業の効率アップ
    ・追尾架台への搭載量増加
    等のメリットにより、発電システムのトータルコスト低減が見込まれる。
  • モジュール下のスペースを活用可能
    柱状の追尾架台にモジュールを設置するので、モジュール下のスペースを
    ・駐車場
    ・花壇
    ・農地
    等に活用することが考えられる。
  • 絵や文字の表示が可能
    発電能力落とさずに、モジュール表面に絵・文字を表示することができる。
    (宮崎大学の設置設備では、1基の全面に大学ロゴマークを表示している)

また、宮崎大学の設置設備の概要は下記の通り。

  • 設置目的:将来有望な次世代型太陽光発電システムとしての研究設備
  • 設置数:64モジュール搭載システム2基
  • 定格出力:計15kW以上
  • 稼動開始日:2014年3月19日

軽量・コンパクトさや意匠性といった特徴はCPVとしては意外であり、例えば企業の発電兼PR用設備としての普及が期待できるのでは、と考えます。

ただ「製品化」と言っても具体的な展開方針は示されておらず、まだ商用化の途上にあるものと見受けられますが、国内企業製のCPVの一つとして、新たな市場を開拓するものとなりうるのか、注目したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]集光型太陽光発電装置(CPV)を製品化(住友電気工業)
http://www.sei.co.jp/news/press/14/prs025_s.html

※関連記事:
posted by 管理人 at 07:08 | Comment(0) | 集光型太陽光発電

2013年06月16日

シャープが化合物3接合型太陽電池セル(4mm四方)で、集光時の変換効率44.4%を達成

シャープ2013年6月14日に、

  • 化合物3接合型太陽電池セル(4mm四方)で、集光時変換効率44.4%を達成した。
と発表していました[1][2]。

これは2012年4月に達成した記録(43.5%)を更新するもので、概要は下記の通り。

  • 今回の適用技術
    コンタクト層(受光面と電極の間)の形成処理を最適化。
    コンタクト層電極同じにすることで、受光面積を拡大している。
  • 変換効率の測定条件
    独「Fraun Hofer ISE(太陽エネルギーシステム研究所)」が実施。
    セル面積:約0.165cm2
    集光倍率302

コンタクト層を電極からはみ出ないようにしただけで1%近く上がっていることに驚きますが、セル自体のサイズが小さいこと、またその用途(集光型用)から、僅かな受光面積の拡大でも発電出力・変換効率に大きな影響が及ぶものと思われます。

となるとモジュールに組み上げる際に、僅かな塵でもセル表面に付着すると、発電性能において致命的なマイナスになり、セルの変換効率が高まるほど、モジュールが非常にデリケートな機器となることも想像されます。(レンズとセル間の空間がクリーンな状態で密閉されれば、ほぼ問題無くなるとは思いますが)

とはいえ、セル段階で現在40%超の変換効率は(太陽電池のタイプ別の中では)群を抜いており、大きな魅力です。

プロジェクトでは変換効率のアップだけでなく、実用化に向けたコストダウンも進める方針とのことで、明確なグリッドパリティ実現に向けた取り組みとして、今後の進展に注目していきたいところです。


※参照・参考サイト:
[1]集光型太陽電池セルで世界最高変換効率44.4%を達成(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/130614-a.html
[2]世界最高変換効率44.4%を達成―集光型化合物3接合太陽電池―(NEDO)
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100201.html

※関連記事:
posted by 管理人 at 01:00 | Comment(0) | 集光型太陽光発電

2013年05月04日

IBMが太陽光発電+太陽熱利用の「HCPVT」を開発中、人体の血管を模した冷却システムを採用

IBM社が2013年4月22日に、太陽光発電+太陽熱利用の「High Concentration PhotoVoltaic Thermal (HCPVT) system」について発表していました。

同社のサイト[1]やニュース記事[2]によると、システムの概要(構想)は下記の通り。


構成:
  • 大型のパラボラ反射鏡
  • 太陽光追尾システム
  • 3接合型の太陽電池チップ
    プロトタイプのサイズは1cm四方で、200〜250Wを発電可能。
  • 水冷式の冷却装置
    人体の階層的な分岐鎖状の血液供給システムをヒントに開発されたもので、数十μmのパイプ内を冷却水が循環し、太陽電池チップを冷却する。
    (IBMのスーパーコンピューター「Aquasar」では、CPUチップ冷却用として既に採用されている)
    冷却能力は空冷型の10倍以上で、集光倍率5,000倍まで、太陽電池チップを安全な温度に保つことができる。

期待される性能・メリット:
  • 太陽光の集光倍率2,000
  • 太陽エネルギーの利用効率80
    太陽光発電の効率は30%以上
  • 廃熱の回収:廃熱の50%を回収できる。
    サハラ砂漠の2%に設置すれば、世界の電力需要分が得られる計算。
  • 設備コストの低減
    従来の発電システムに用いられている高価な鋼やガラスを、安価なコンクリートや金属フォイルに置き換えることができる。
    ・設置コスト:1m2あたり250米ドル(従来の同様なシステムの1/3以下)
    ・エネルギーのコスト:1kWhあたり10セント未満

技術
  • 「European Solar Thermal Electricity Association(ESTELA)」や「Greenpeace International」の技術に基づいている。
    太陽光の追尾・集光システムは「ETH Zurich」が開発した。

想定用途
  • 遠隔地(離島など)での飲料水や電力の供給。

現在の取り組み
  • スイス・チューリヒの「IBM Research」で、プロトタイプ(出力1kW)の試験が行われている。
  • 今後は、電力25kWと熱50kWを供給できる大型システムを作る予定。

またYouTubeには、プロトタイプ装置を紹介する動画が投稿されています。


(アカウント「IBMSocialMedia」さんの動画)

個人的には水冷式の冷却システムというと、かなり大がかりな装置というイメージが強かったので、極細のパイプを使い高い冷却性能を得られるというのは、非常に興味深いです。(阿その部分の写真や解説図が無いのは残念)

今回の発表で挙げられている性能は、あくまでプロトタイプや構想の段階のものであり、過度な期待はするべきでないとは思いますが、ユニークな手法によりコストの大幅引き下げをもたらす太陽光発電+太陽熱利用の手法として、商業的な確立に漕ぎつけることができるのか、注目したいところです。


※参照・参考サイト:
  • [1]Made in IBM Labs: Collaboration Aims to Harness the Energy of 2,000 Suns(IBM社)
    http://www-03.ibm.com/press/us/en/pressrelease/40912.wss
  • [2]「効率80%の太陽光技術」をIBMが開発(Wired.jp)
    http://wired.jp/2013/05/01/ibms-solar-tech-is-80-efficient-thanks-to-supercomputer-know-how/?utm_source%3dfeed%26utm_medium%3dlivedoor
  • [3]ESTELA
    http://www.estelasolar.eu/
  • [4]ETH Zurich
    http://www.ethz.ch/

※関連記事:
posted by 管理人 at 01:47 | Comment(0) | 集光型太陽光発電

2013年04月29日

米Amonix社が、集光型太陽光発電モジュールの屋外試験で変換効率34.9%を達成

米「Amonix」社が2013年4月25日に、集光型太陽光発電モジュール屋外試験において、変換効率の記録を更新したことを発表していました。

同社の発表[1][2]によると、概要は下記の通り。

試験期間2013年2月後半〜4月

変換効率
 ・ピーク:3月14日に36.2%(※従来の記録は、2012年5月の34.2%)
  環境は
  ・DNI:876W/m2
  ・気温:セ氏16
  ・瞬間風速:1m/s
 ・試験期間全体34.9%(従来の記録は、2012年5月の33.5%)
  集光型太陽光発電の国際的な標準運転条件に従い、
  ・DNI:900W/m2
  ・気温:セ氏20
  ・風速:2m/s
  の環境下で達成。
  NRELが屋外定格効率として評価した。

技術
 ・Spectrolab社の太陽電池セル(変換効率40%)
 ・Amonix社専有のCPV技術
 を用いている。


CPVの変換効率は、セル段階では40%超を達成しているケースが複数ありますが、モジュール段階で40%を超えるにはまだ時間がかかる、ということでしょうか。

仮に通常のモジュールの2倍の発電能力が実現するとして、設備の費用(初期コスト、運営コスト)に見合うだけの経済的な利点が得られるのか、という点も気になるところです。


※参照・参考サイト:
・[1]Amonix Achieves World Record for PV Module Efficiency in Test at NREL(Amonix社)
 http://amonix.com/pressreleases/amonix-achieves-world-record-pv-module-efficiency-test-nrel
・[2]アモニクス、NRELでの試験で太陽光発電効率の世界記録を樹立(財経新聞)
 http://www.zaikei.co.jp/releases/100422/
posted by 管理人 at 21:26 | Comment(0) | 集光型太陽光発電

2012年12月02日

SME Researchのレポートで、集光型太陽光発電の設置容量は2009年に3.5MW、2012年見込みは505MW

グローバルインフォメーション社が、SNE Research発行のレポート

・「CPV (Concentrated Photovoltaics) Technology and Market Forecast (2009~2020)

を発売したとのことです。

(ニュース記事)
・世界の集光太陽光発電の設置容量は2020年に3.9GWに達する見込み [株式会社グローバルインフォメーション]
http://www.asahi.com/business/pressrelease/N2U201211290017.html

(グローバルインフォメーション社のサイト内ページ)
・CPV(集光型太陽光発電)技術・市場の予測
 http://www.gii.co.jp/report/sne254755-cpv-concentrated-photovoltaics-technology-market.html

上記URL先ページでは、下記の数字が挙げられています。

・集光型太陽光発電の設置容量
 ・2009年:3.5MW
 ・2012年:505MWの見込み
 ・2020年:3.9GWの予想

2020年の太陽電池の種類別シェア予想
 ・結晶シリコン型:68.3
 ・CPV:27.3
 ・薄膜型:4.4


通常のモジュールより発電効率が大幅に高く、発電コストも低いとされているはずの集光型ですが、伸びは急速とはいえ、設置量自体が小さい規模に留まっているのにはどのような要因・理由があるのか、非常に気になるところです。

やはり、集光レンズや太陽光追尾など、通常の太陽光発電システムより複雑な設備・機構が、普及のネックになっているんでしょうか?
posted by 管理人 at 01:48 | Comment(0) | 集光型太陽光発電

2012年08月09日

中国の新疆ウイグル自治区で、高集光型太陽光発電設備の工場建設が計画

中国の新疆ウイグル自治区で、高集光型太陽光発電設備の工場建設計画されているとのこと。

(ニュース記事)
・高集光型太陽光発電設備の工場、新疆ウイグル・クムルに(新華社)
 http://www.xinhua.jp/socioeconomy/politics_economics_society/303421/

上記URL先ページによると、計画の概要は

・場所:クムル市の石城子太陽光発電産業園区
・生産能力:第1期分は2MW

とのことです。


新疆ウイグル自治区での太陽電池産業計画については、5月に自治区政府による「新疆太陽光電池産業発展計画」の発表が報じられていましたが、今回の集光型設備の工場も、この計画の一部ということなんでしょうか。

とはいえ、当初の生産能力はさほど大きくは無いようですが、新工場で生産する発電設備がどこに供給・使用されるのか、というのが気になるところです。
(やはり、地元での設置が中心になるのだろうか)


※参考サイト:
・[1]クムル市(ウィキペディア)


※関連記事:
新疆ウイグル自治区政府が「新疆太陽光電池産業発展計画」(2011-2015年)を発表、太陽電池の生産規模600MW/年・自治区内の発電容量2,000MW超などを目指す(2012/05/01)

中国・新疆ウイグル自治区での大規模太陽光発電事業を複数紹介している「APFBB」の記事(2012/07/26)
中国における太陽光発電の利用状況を紹介している「日経トレンディネット」の記事(2011/04/03)
中国・新疆ウイグル自治区の哈密市で、太陽光発電所「金太陽モデルプロジェクト」(3MW)が着工(2011/04/15)
posted by 管理人 at 13:53 | Comment(0) | 集光型太陽光発電

2012年07月25日

住友電工の横浜製作所で、大規模蓄発電システム(CSP+レドックスフロー電池+EMS)の実証運転が開始

住友電工」社が2012年7月24日に、横浜製作所大規模蓄発電システム実証運転を開始したとのこと。

(ニュース記事)
・住友電工が横浜製作所内でメガソーラーの実験開始 特殊な電池など新機軸で(サンケイビズ)
 http://www.sankeibiz.jp/business/news/120724/bsc1207241639007-n1.htm

(住友電工のサイト内ページ)
・横浜製作所においてメガワット級大規模蓄発電システムの実証運転を開始
 http://www.sei.co.jp/news/press/12/prs069_s.html

上記URL先ページによると、システムの概要は

・主な機能:
 ・横浜製作所でのピークカット運用(最大1MWのデマンド抑制)を行う。
 ・EMSにより、
  ・CPVの発電量
  ・レドックスフロー電池の蓄電量・消費量
  を監視する。
 ・レドックスフロー電池との組み合わせにより、太陽光発電を計画的に行う。
 ・予め設定したデマンドスケジュールに合うように、電力負荷に応じた放電量の調整を行う。
  (必要となる発電所の規模の低減につながる)
 ・太陽光発電の出力変動を、レドックスフロー電池の充放電により補償し、出力を平滑化する。
  (火力発電所の調整負荷軽減・太陽光発電の系統連系規模の拡大につながる)
 ・外部の商用電力系統とも連系する。

・設備:
 ・レドックスフロー電池
  ・容量:5MWh
  ・出力:1MW(横浜製作所の消費電力の8%相当)
 ・集光型太陽光発電システム
  ・基数:28
  ・発電容量:100kW(2012年中に200kWまで拡大する予定)
 ・エネルギーマネージメントシステム

・開発:
 ・日新電機
 ・住友電設
 ・明電舎
 と連携して開発した。

・建設費用:約10億

・製品化:2014年を目処に本格販売する予定。

等となっています。

またニュース記事では、住友電工の社長の方の

・「コストをどんどん下げていかないといけない。
  将来的には1,000億円規模の事業にしていく」

とのコメントが紹介されています。


発電施設の写真では、CSPが設置されている横の敷地に無骨で大きな蓄電設備が設置されており、外観だけでも従来の太陽光発電所との大きな違いが伺えます。

太陽光発電の大きな課題である、出力変動の大きさと夜間の出力不可を、今回の施設でどれだけ軽減できるのか、優れた成果が得られることを期待したいです。


※関連記事:
住友電気工業が、大規模な蓄電池や集光型太陽光発電装置などによるMW級蓄発電システムを開発(2012/04/18)
posted by 管理人 at 03:40 | Comment(2) | 集光型太陽光発電

2012年06月02日

シャープが、集光型太陽光発電向けの化合物3接合太陽電池セル(4mm四方)で変換効率43.5%を達成

シャープが、集光型太陽光発電向けの化合物3接合太陽電池セル4mm四方)において、変換効率43.5%を達成したとのこと。

(ニュース記事)
・シャープ、集光型太陽電池セルで“世界最高”変換効率43.5%を達成(家電Watch)
 http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20120531_536696.html
・シャープ、課題は100倍以上の製造コスト 世界最高変換効率の集光型太陽電池セル(サンケイビズ)
 http://www.sankeibiz.jp/business/news/120531/bsb1205312320005-n1.htm
・シャープが最高効率の太陽電池を開発、3接合で43.5%(EE Times)
 http://eetimes.jp/ee/articles/1206/01/news021.html

(各社・団体のサイト内ページ)
・集光型化合物3接合太陽電池で実現 集光型太陽電池セルで世界最高変換効率43.5%を達成(シャープ)
 http://www.sharp.co.jp/corporate/news/120531-a.html
・太陽電池セルで集光時世界最高効率43.5%を達成(NEDO)
 http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100129.html

上記URL先ページによると、今回の成果の概要は

・背景・経緯:
 NEDOの「革新的太陽光発電技術研究開発」プロジェクトの一環として開発。
 今回の変換効率は、独「フラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所」で測定された。

・セルの主な特徴:
 ・基本構造にはシャープの独自技術を用いて、3つの光吸収層を効率よく積み上げている。
  (ボトム層はインジウムガリウムヒ素)。
 ・受光面の電極間隔最適化することで、電気抵抗を最小限に抑制している。

・製造コスト:現在のところ、通常の結晶太陽電池セルの100倍以上。

・今後の方針:
 ・プロジェクト目標の「モジュール変換効率40%超」の達成を目指し、
  ・更なる効率向上
  ・実用化へ向けた技術開発(コスト低減など)
  を進める。
 ・集光型システムに応用し、地上用途への展開を目指す。
  (※化合物太陽電池は現在のところ、特殊用途として、主に人工衛星などに使用されている)

等となっています。


集光型向けのセルとしては世界トップ水準の変換効率を達成したとはいえ、元々が宇宙開発など向けのものであるだけに、製品化においては高額なコストが課題となる、ということでしょうか。

変換効率の更なる向上は勿論ですが、高い性能によるメリットを(ユーザー側が)十分に享受できる水準の製造コストを実現できるのか、という点にも注目したいところです。


※当ブログの関連記事:
シャープが、豪「グローバル・グリーン・チャレンジ」に出場する東海大学チームに、化合物太陽電池を提供(2009/06/25)
シャープが「化合物3接合型太陽電池」で、変換効率35.8%を達成(2009/10/23)
シャープが、フレキシブルで変換効率約36%の化合物太陽電池を開発(2009/12/23)
シャープが化合物3接合型太陽電池において、研究レベルでの変換効率36.9%を達成(2011/11/06)

米「Solar Junction」が、集光型太陽電池向けの多接合太陽電池セルで変換効率43.5%を達成(2011/04/20)
posted by 管理人 at 11:43 | Comment(0) | 集光型太陽光発電

2012年05月29日

カナダの「Morgan Solar」社が、低コストで薄型・軽量な集光型太陽電池パネル「Sun Simba」を開発中

カナダの集光型太陽電池パネルメーカー「Morgan Solar」が、独自技術による低コストで薄型・軽量な集光型太陽電池パネル「Sun Simba」の製品化を目指しているとのこと。

(ニュース記事)
・加モーガン・ソーラー、、軽量で安価な集光型パネル製造技術を確立(エクール)
 http://www.ecool.jp/global_press/2012/05/onta12-ms0528.html

(Morgan Solar社のサイト)
・Morgan Solar
 http://www.morgansolar.com/

上記URL先ページによると、まず同社の概要は

・創業年:2007年(当時Morgan氏は28歳)
・本社:カナダ・オンタリオ州のトロント
・設立の背景:
 創立者のJohn Paul Morgan氏はトロント大学工学部光学専攻を卒業後、「国境なき医師団」とともにコンゴ民主共和国において、病院管理責任者として活動。
 その中で現地のエネルギー事情を目にし、低コストでクリーンなエネルギーを供給する太陽光発電の必要性を痛感した。
 Morgan氏は帰国後、太陽光発電について独学し、独自集光方法(特殊な光学レンズ)を開発。
 その技術に米eSolar社の元CEOが着目し、Morgan Solar社の経営に参加したことから、同社の信用が高まり、
 ・スペイン「Iberdrola」
 ・北米「Enbridge」:10億カナダドル(約800億円)
 等からの大型出資を得ている。

等というもの。

そして太陽電池パネル「Sun Simba」の概要は

・主な特徴:
 ・超薄型の集光デバイス(Light-guide Solar Optic、LSO)を採用。
 ・集光部分に用いる
  ・アクリル
  ・ガラス
  ・アルミニウム
  ・銀
  等の素材には、競合他社が使用しているものと同等以上の性能を持ちつつ、より安価なものを採用し、且つ少量化・簡素化している。
  また寿命(20年)の経過後は、素材を全てリサイクル可能。
 ・製造プロセスには射出成型(自動車部品やテレビの生産に用いられている)を採用。
  これにより、製造コストを大幅に低減している。
 ・高熱、高風荷重、極高湿度といった悪条件下でも機能するよう設計している。
・変換効率:25〜30
・太陽電池セル:最新の多接合型セル(V-W cells)を採用。
・今後の予定:
 ・地上設置型の商業製品としての出荷は、2012年半ば以降の見込み。
  (現在は、加オンタリオ州と米カリフォルニア州で実証試験中)
 ・将来的には、一般消費者市場への進出を狙っている。

等となっています。

またニュース記事では、

・(Morgan Solar社が目標としているグリッドパリティの実現について)
 「この目標は、カリフォルニア州、中東諸国や島国といった石油に依存した発電を行う高価格市場では、すでに達成されています。
  天然ガスとの比較では達成間近ですし、石炭ではほぼ拮抗するところまできています」
・「当社は材料費を大幅に低減し、太陽光エネルギーを低コストで生産しています。
  また、パネルは、既存の製造施設の単純な自動工程で生産できます」
・「当社は(補助金がなくても)自立してやっていけます」

等のコメントが紹介されています。


個人的に集光型の太陽電池モジュールでは、分厚いレンズ(フレネルレンズ等)が用いられているイメージが強いので、「Sun Simba」がかなり薄型に納められていることには驚きました。

また、素材や製造工程において徹底的な低コスト化に努めている点も、大きな特徴・魅力になっていると感じられ、製品化がかなり楽しみです。

ただ、モジュール自体が低価格・高性能だとしても、集光型であれば架台は追尾式になっている必要があると思いますが、その点のコストはどのように考えられているのか、というのが気になるところです。
posted by 管理人 at 08:36 | Comment(0) | 集光型太陽光発電

2012年05月18日

米Solectria Renewables社のインバーターが集光型太陽光発電「Alamosa project」に採用、自然環境における性能・信頼性が理由

太陽光発電用インバーターを手がける米「Solectria Renewables」社が5月17日に、

・自社製インバーターを採用した、世界最大の集光型太陽光発電施設Alamosa project」(コロラド州アラモサ、30MW)が稼動を開始した。

と発表したとのこと。

(ニュース記事)
・ソレクトリア・リニューアブルズ、世界最大の高集光型太陽光発電施設にインバーターを供給
 http://www.zaikei.co.jp/releases/44638/

(Solectria Renewables社のサイト内ページ)
・Solectria Renewables Supplies Inverters for the Largest High Concentrating Solar Photovoltaic Power Generation Facility in the World
 http://www.solren.com/?p=1315

上記URL先ページによると、事業者の「Cogentrix Energy」社は今回、

標高の高い場所における優れた製品性能
砂漠の厳しい自然環境における、信頼性の高い運用実績

といった理由により、Solectria Renewables社のインバーターを採用。

そしてインバーターの主な機能・特徴として、

・最先端のPVプラント・コントローラーにより、オペレーターは様々なスマートグリッドモードを選択できる。
・大量の無効電力の供給や
 ・閉ループの力率制御
 ・交流電圧制御
 が行える。
・コントローラーにより、必要に応じて施設の出力を調整し、グリッド周波数を制御できる。

との点が挙げられています。


太陽光発電設備の設置環境が多様化すれば、パネル以外の機器(インバーター等)にも当然、個々の環境に適する多様な製品が必要となってくる、ということでしょうか。

また、スマートグリッド向けに多様な機能を備えている点も、近い将来の市場動向を見越した、非常に魅力的な特徴だと考えます。


※参考サイト・ページ
・[1]Cogentrix Energy's Alamosa Solar Generating Plant Begins Commercial Operation(Cogentrix Energy社のサイト内)
 http://www.cogentrix.com/news.aspx?id=15
・[2]アラモサ郡 (コロラド州)(ウィキペディア)
posted by 管理人 at 09:48 | Comment(0) | 集光型太陽光発電