【現在位置】トップページ > 中国メーカー

(このページ内の記事一覧)
(スポンサード リンク)

2015年06月08日

Yingli Solar社の2015年1Qは、モジュール出荷量の伸び(前年同期比19.6%増)が1Qの過去最高、粗利益率が低下も赤字の縮小は続く

Yingli Green EnergyYingli Solar)社が6月5日に、2015年第1四半期の業績を発表していました[1]。

概要は下記の通り。(※一部の数字は当ブログ管理人が計算)


業績

実績値前四半期(2014年4Q)比前年同期(2014年1Q)比
売上高4億6870万米ドル16%8%増
粗利益率全体14.12.7ポイント1.6ポイント
モジュール販売14.8
営業利益1070万ドルの赤字67%の縮小49%の縮小
純利益5860万ドルの赤字34%の縮小6%の縮小

モジュール出荷量

実績値前四半期(2014年4Q)比前年同期(2014年1Q)比
総出荷量754.2MW20%19.6%増
出荷先別自社の下流事業27.5MW63%

背景

  • 売上高の増減
    • 前四半期比での減少は、主にモジュール出荷量の減少による。
  • モジュール出荷量の増減
    • 前四半期比での減少:
      中国国内での、伝統的な季節的影響による。
      ただし一部は、日本と新興市場への出荷量増加により相殺された。
    • 前年同期比での増加:
      伸び幅は、1Qでは過去最大となった。
      これは
      日本
      新興市場(東南アジア、南アフリカ等)
      での需要に支えられた。
  • 粗利益率の低下
    前四半期比での低下は、
    • 生産設備の稼働率低下
    が主因。
  • 市場別の状況
    • 新興市場
      新興市場(※中・日・欧米以外の地域)向けの出荷量は、全出荷量の19%を占めた。(※前四半期は9%)
    • 日本
      出荷量は、前四半期比で100%超の伸びとなった。
    • 中国
      中国国内市場の成長は、前年同期より勢いがある。
    • 米国
      販売は横ばいだった。
      これは顧客が、輸入関税の引き下げ実施(今年下半期?)を期待し、買い控えたことによる。
    • 欧州
      自社製品に対する需要は、安定していた。
  • 下流事業
    安定したスピードで拡大を続けた。
    • 着工:計94MW
    • 接続済み128MW(※殆どが中国国内)
      2015年末には、計約400〜600MWに到達する見込み。
      またその約半分を、同年内に売却することを見込んでいる。

営業損失・純損失は縮小していますが、その幅は前四半期と2014年通期よりも、かなり小さくなっています。

中国市場の季節的な弱さがあったとはいえ、粗利益率の低下を含めて、(記載は有りませんが)やはり他メーカーと同じく、厳しい競争による販売価格低下は影響しているのではないでしょうか。

モジュールの地域別出荷量は、例によって明記されていないですが、日本向けが前四半期比で2倍以上になりながら、全体の出荷量は2割マイナスであることから、現状では中国国内市場の割合が非常に高いことが推測されます。

また自社の下流事業向けは、減少幅(63%マイナス)が全体のそれを大幅に上回っており、開発案件を継続的に安定して獲得・進行できるかどうかが、(他メーカーもそうですが)業績への寄与における大きな課題という気がします。

今年の残り期間で接続予定の数字(270〜470MWを追加)をみると、これまでと比べてかなりハイペースでの建設となりそうですが、ソリューション事業は利益率が高いと言われるだけに、発電施設の売却が上手く行って業績の黒字化につながるものとなるかは、注目したいところです。

最後に、米国で関税引き下げを期待しての買い控えが起こっている、というのは私は初耳であり、中国製モジュールに対するアンチダンピング関税や相殺関税の扱いがどうなるのか、という点も注視したいと思います。


※参照資料:
[1]Yingli Green Energy Reports First Quarter 2015 Results(Yingli Green Energy社)
http://ir.yinglisolar.com/phoenix.zhtml?c=213018&p=irol-newsArticle&ID=2056774

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2015年06月05日

JA Solar社の2015年1Qは、モジュール出荷量が前年同期比50%増加、ただ米州向けの割合は低下

今回は、JA Solar社の2015年第1四半期の業績(5月18日発表[1])を見てみました。

業績の概要は下記の通り。(※一部の数字は、当ブログ管理人が計算)


業績

実績値前四半期(2014年4Q)比前年同期(2014年1Q)比
売上高3億8870万米ドル32.8%5.6%増
粗利益率16.16ポイント増6ポイント
営業利益2410万ドル33%7%
純利益560万ドル79%59%

モジュール出荷量

実績値前四半期(2014年4Q)比前年同期(2014年1Q)比
総出荷量584.1MW33.6%50.5%増
地域別
の割合
※セル(97.4MW)
を含む。
中国21.4%19.6ポイント4.6ポイント
アジア太平洋
(中国除く)
53.9%16.6ポイント増1.1ポイント増
欧州22.6%9.8ポイント増7.8ポイント増
米州1.0%3.4ポイント3.1ポイント
その他1.1%3.4ポイント1.2ポイント

背景

  • モジュール出荷量の増減
    • 前四半期からの減少:季節的な弱さによる。
    • 前年同期比での増加:
      日本欧州での需要が強かったことによる。
  • 粗利益率の変化
    前四半期からのアップは、
    • 素材コストの低下
    • 日本市場での高い需要(販売価格が予想より高かった)
    による。

その他

  • マレーシアで新工場を計画
    新しいセル生産施設の設立に向けて取り組み中。
    (同国での生産拠点新設は、新興市場(インド、南米など)への展開において都合が良い)

4Q比でのモジュール出荷量・売上高の減少は、国内(中国)市場での販売費率が高い、中国メーカーに共通する状況(季節的理由)のようで、今回のJA Solarもそれに沿っています。

粗利益率については、前年同期比での減少幅がJinkoSolar(3.7ポイント減)Trina Solar(2.6ポイント減)より大きめ。

ただ自社の前年通期(15.6%)よりは向上しており、その点ではコストダウンは(他メーカーと同じく)現在も堅調に進んでいると推測されます。
(それ以上に、販売価格の低下が効いているとは思われますが・・・)

いっぽう、前四半期比アップの要因の一つである「素材価格の低下」については、詳細は書かれていませんが、JA Solar社の垂直統合サプライチェーンにシリコンインゴットは含まれておらず[2]、その外部調達コストが低下した可能性が高そうです。

その点ではやはり、ポリシリコンの長期調達契約を結んでしまっているシャープの不利さは否めないと感じます。

モジュール出荷量は、総量が1年前から5割増と大幅な伸びであり、(中国大手メーカーらしい)成長の強い勢いが感じられます。

その中で地域別では、中国国内向けが(季節的要因がある前四半期比だけでなく)前年同期比でも比率を落としており、販売地域の分散が進んでいることが伺えます。

ただし、現在好調であるはずの米国市場と、新興市場である南米を含む「米州」が明らかに低下しているのは、どのような事情があるのか気になるところです。

最後にマレーシアの生産拠点については、中国メーカーでは既にJinkoSolar(3月に稼動開始)とTrina Solarも開設済み。

もっと以前には、パナソニックが数年前に設置済み、また米First Solarも(2012年に閉鎖しましたが)かつて生産ラインを構えており、マレーシアが今後、太陽電池メーカーの生産拠点の一大集積地となっていくのかは、注目したいところです。


※参照資料:
[1]JA Solar Announces First Quarter 2015 Results(JA Solar社)
http://investors.jasolar.com/phoenix.zhtml?c=208005&p=irol-newsArticle&ID=2048979
[2]Overview(同上)
http://www.jasolar.com/webroot/company/

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2015年06月04日

Trina Solar社の2015年1Qはモジュール出荷量が1GW超、前四半期比での販売価格低下は生産コスト低減が上回る

Trina Solar社が5月21日に、2015年第1四半期の業績を発表していました[1]。

概要は下記の通り。(※一部の数字は当ブログ管理人が計算)


業績

実績値前四半期(2014年4Q)比前年同期(2014年1Q)比
売上高5億5810万米ドル20.8%25.5%増
粗利益率18.02.3ポイント増2.6ポイント
営業利益2920万ドルの黒字4.4%24%
純利益1570万ドルの黒字12.7%増41%

モジュール出荷量

実績値前四半期(2014年4Q)比前年同期(2014年1Q)比
総出荷量1026.2MW6.6%84%増
出荷先別外部顧客891.7MW17%67%増
自社下流事業134.5MW375%増465%増

背景

  • 売上高とモジュール出荷量の増減
    前四半期(2014年4Q)からの減少は、中国国内需要の季節的な減速が主因だった。
    ただし一部は、欧州・日本での需要増で相殺された。
    また前年同期(2014年1Q)比での伸びは、キー市場での需要増、特に
    • 中国
    • 日本
    • 米国
    での需要増加が、主要な原因だった。
  • 粗利益率の増減
    前四半期からのアップは、主に
    • Wあたりの製造コストの縮小(平均販売価格(ASP)の低下分を上回った)
    • 販売地域の比率の変化(ASPが相対的に高い、米国・日本・欧州への出荷量増)
    によりもたらされた。
    いっぽうで前年同期比での低下は、ASPの低下スピードが、自社での製造コスト引き下げより速かったことによる。
  • 下流事業
    第1四半期には、計55MWのプロジェクトが系統連系しており、これには。
    • 中国国内(5MWのDG(分散型))
    • 英国(49.99MW)
    が含まれる。

自社内の生産能力(2015年3月31日時点)

  • インゴット:約2.2GW
  • ウエハー:約1.7GW
  • セル:約3.2GW
  • モジュール:約4.0GW

「the strongest first quarter in our company's history」の通り、季節的な販売減がありながらも、モジュール出荷量は1GW超に到達したあたりは、流石に生産能力トップクラスのメーカーであり、また世界の太陽光発電市場自体が拡大を続けていることも伺えます。

粗利益は1年前(前年同期)からは低下したものの、直近の前四半期比では製造コストダウンの効果のほうが上回ったとのことで、それが今回たまたまだったのか、それとも既に持続的な状態になっているのか、というのは気になるところです。

もし「製造コストの引き下げスピード>販売価格の低下スピード」という状態が持続的に実現できれば、販売価格を引き下げつつ利益の維持が可能になり、他メーカーとの販売競争を明らかにリードすることになると思われるので、その点は今後の業績でも注目して見ていきたいと思います。

モジュール出荷量については、自社の下流事業向け(前四半期は全体の2.6%程度)が、今回は1割超(13%)に到達。

前四半期比約4.8倍・前年同期比約5.7倍という伸び率の大きさからも、手がける発電所プロジェクトの拡大が急激に進んでいることが推測されますが、それだけに他の明確な数字(売上高に占める割合、利益率など)が示されていないのは残念です。


※参照資料:
[1]Trina Solar Announces First quarter 2015 Results(Trina Solar社)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2052260

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2015年06月03日

JinkoSolar社の2015年1Qは、前年同期比で大幅な増収増益、マレーシア工場(モジュール年産能力500MW)も稼動開始

JinkoSolar社が5月28日に、2015年第1四半期の業績を発表していました[1]。

主な数字・状況は下記の通り。(※一部は当ブログ管理人が計算)


業績

実績値前四半期(2014年4Q)比前年同期(2014年1Q)比
売上高4億4350万米ドル7.5%36.5%増
粗利益率20.32.5ポイント3.7ポイント
営業利益3710万ドルの黒字2.8%13%増
純利益820万ドルの黒字79%437%増

モジュール出荷量

出荷先実績値前四半期比前年同期比
サードパーティ703.5MW5.8%35.8%増
自社の下流事業50.3MW85%

下流事業

実績値前四半期比前年同期比
売上高1650万米ドル26.9%増111.1%増
粗利益率42.8
プロジェクトの状態完了済み617MW
建設中370MW
(今回の業績発表時点)
発電電力量115.27GWh25.3%増149.1%増

背景

  • 売上高の増減
    前四半期比での減少は、
    • モジュール出荷量の減少(主に季節的なもの)
    • 平均販売価格(ASP)の若干の減少(人民元に対するユーロ安と円安による)
    が主な原因だった。
    いっぽう、前年同期比での増加は
    • モジュール出荷量の増加
    • 発電事業からの電力収入の増加
    が主因だった。
  • 粗利益率の低下
    前四半期比・前年同期比ともに、平均販売価格の漸減が、低下の主因となった。
  • 下流事業の増収
    自社保有の発電事業の
    • 容量
    が増えたことが、売上高増の主な原因だった。

地域別の展開状況

  • 米国、新興市場(チリ、ブラジル等):成長を継続した。
  • 日本、英国:市場シェアとモジュール出荷量を大きく伸ばした。
  • 中国
    次の四半期以降に、強い需要を期待している。
  • マレーシア工場が稼動開始
    2015年3月26日に稼動を開始した。
    年産能力は
    • セル:500MW
    • モジュール:450MW
    で、既にフル稼働が予約されている。

自社内の生産能力

2015年3月31日現在で、

  • ウエハー3.0GW
  • セル2.0GW
  • モジュール3.5GW

全体の業績とモジュール出荷量は、前四半期からは減少しているものの、1年間(前年同期)からは殆どが大きく伸びており、業績の成長が続いていることが伺えます。

ただし、その中で粗利益率は明らかに低下。

それが本当に為替レートの都合(人民元安)のみによるのか、それとも価格競争の過熱が響いてきたのか、というのは気になるところですが、この点については、中国の他メーカーの業績も見て確認していきたいと思います。

いっぽう下流事業では、売上高はまだ全体の4%未満に留まっているものの、粗利益率は40%超と、全体での数字(20.3%)の実に2倍以上に達していることに驚きました。

ただ、同事業向けのモジュール出荷量は、前四半期の1/6以下でしかなく、やはり大規模プロジェクトが(売電による収益源としてはともかく)モジュールの安定的な需要先になることは、難しいのかもしれません。

もう一つ、生産能力については、新工場が稼動開始したばかりのマレーシアで、更にセル・モジュール工場の新設を計画しているとのことで、市場シェア拡大への攻勢が伺えますが、同時に低価格競争が更にヒートアップし、メーカー側の負担が増していくことも懸念されます。

その点では、日本のパナソニックシャープのように真っ向勝負を避ける戦略は、合理性があると思われます。(成功するか否かは、また別ではありますが)


※参照資料:
[1]JinkoSolar Announces First Quarter 2015 Financial Results(JinkoSolar社)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=234421&p=irol-newsArticle_print&ID=2053910

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2015年05月08日

Trina Solar社が、タイで新工場(モジュール年産500MW、セル700MW)の建設を計画

Trina Solar社が2015年5月6日に、タイでの生産拠点新設計画を発表していました[1]。

概要は下記の通り。

  • 背景・目的
    • Trina Solar社にとって、タイは
      ・アジア太平洋地域の主要な新興市場に近い
      投資環境が良い(土地取得・労働力確保においてコストの優位性がある)
      との利点があり、新工場の設置に理想的である。
    • またタイは、太陽光発電市場としても
      日照環境
      ・長期的な補助金
      ・ソーラー分野での政策の良さ
      との点で魅力が高い。
    • 今回のタイ工場新設により、Trina Solarでは
      ・既存のキー市場+新興市場で成長する需要への対応
      ・リソースのより良い活用(コスト効果のアップ)
      ・海外市場での競争力強化
      ・世界市場でのシェア拡大
      といった効果を期待している。
      また地域への寄与としても、
      ・雇用の創出
      ・地域経済の発展
      ・タイのソーラー産業の開発促進
      といった効果が見込まれる。
  • 場所:Rayong県
  • 事業者:「Trina Solar Science & Technology (Thailand) Ltd.,」(Trina Solarの現地子会社)
  • 生産規模
    • 太陽電池モジュール:年産500MW
    • セル:同700MW
  • 投資額1億6000万米ドル
  • 生産開始時期2015年の後期〜2016年早期の予定。

中国メーカーでの生産能力増強というと、かつてトップメーカーだった独Qセルズ無錫サンテックが経営破たんに陥り、他の大手メーカーでも軒並み赤字が続いた、数年前の状況がどうしても思い起こされます。

ただ現在は、世界市場がより多様な地域に拡大しており、Trina Solar社のモジュール出荷も2014年が3.66GW(前年比41.9%増)と極めて好調。

米国市場でも住宅用システム大手・Vivint Solar社へのモジュール供給が決定しており、今回の年産0.5GWという大規模増強は、以前より格段に合理性が高いように思われます。

またこの生産規模拡大により、Trina Solar製モジュールの価格競争力が更に高まることで、世界市場でのメーカー間の競争も、より厳しさを増していくものと予想します。


※参照資料:
[1]Trina Solar Announces Establishment of New Manufacturing Base in Thailand to Add 500 MW Module and 700 MW Cell Capacity(Trina Solar社)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2044569
[2]ラヨーン県(ウィキペディア)
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2015年04月28日

米国の住宅用PV供給大手「Vivint Solar」社が、「Trinasmart」モジュールの取り扱いを決定

もう1ヶ月半前になりますが、Trina Solar社が2015年3月10日に、

  • 米国住宅用太陽光発電システムの供給を手がける「Vivint Solar」社(業界2位)が、「Trinasmartモジュールを、顧客向けソリューションの一つとして取り扱うことになった。
と発表していました[1]。

同モジュールの概要は下記の通り。

  • モジュール単位での監視・制御が可能
    太陽電池モジュールのジャンクションボックスに、
    • 出力の最適化機能
    • 監視機能
    を搭載。
    これにより、太陽電池アレイの出力制御や監視を、モジュール単位で行うことができる。
    (※この制御・監視は、モバイル端末やパソコンにより、リアルタイムで行える)
  • システム導入の負担を軽減
    上記の機能集約により、
    • システム設置スピードの向上
    • BOSコストの削減
    が期待できる。
  • システムの安全性を向上
    電気的な不具合(アーク発生など)が起こった際は、影響を受けたモジュールを自動的にシャットダウンできる。
    また火災の発生時にも、発電を停止して高電圧を排除し、消防士の安全を確保する。
  • 保証
    トリナソーラーの
    • 10年間製品保証
    • 25年間リニア性能保証
    の対象になっている。
    また、NECの「690.12 Rapid Shutdown requirement」に準拠している。

「Trinasmart」は現状で、大手モジュールメーカーの中では他に類を見ない技術だと思いますが、今回米国での住宅用PV供給大手に採用されたことで、製品に対する評価を確実に積み重ねていることが伺えます。

Trina Solarは中国メーカーの1社として、米国では反ダンピング関税・相殺関税の対象。

加えて、急拡大を続けてきた米国の住宅用PV市場自体に、減速の可能性が出てきた[3]とのことで、Trina Solarの今後の米市場での展開も、決して楽観はできないと思われます。

その中での今回の提携であり、そこで「Trinasmart」技術が、(発表の中で述べられている通りに)従来よりも優れた価値(コストダウン、設置の容易化、安全性の向上など)を実際に顧客に提供できるか、というのは、Trina社にとって一つの試金石にもなるのではないでしょうか。


※参照・参考資料:
[1]Trina Solar and Vivint Solar Announce Agreement to Install Trinasmart Modules in North America(Trina Solar社)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2024159
[2]Vivint Solar
http://www.vivintsolar.com/
[3]電力会社が住宅用太陽光の増加に警戒、ネットメータリング廃止へ(日経テクノロジーonline)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20150417/414923/
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2015年03月29日

Yingli Green Energyの2014年4Qと通年は営業利益・純利益が赤字、ただし赤字の幅は前年から大幅縮小

Yingli Green Energy社が3月25日に、2014年第4四半期通年の業績を発表していました[1]。

概要は下記の通り。


2014年4Q

  • モジュール出荷量939.2MW(前四半期比4%増)
    • 中国国内での自社の下流事業向け:73.7MW
  • 売上高:約5億5550万米ドル(前四半期比1.8%増、前年同期比7.1
  • 粗利益率16.8%(同4.1ポイント4.6ポイント増)
  • 営業利益:約3220万ドル(約2億人民元)の赤字
    (前四半期は約1億9970万元の黒字、前年同期は約5億9420万元の赤字)
  • 四半期純利益:約8870万ドル(約5億5000万元)の赤字
    (前四半期は約1億2280万元の赤字、前年同期は約7億7620万元の赤字)
  • 背景
    • 粗利益率の低下
      3Q比での低下は、
      ・人民元に対するユーロ安と円安
      ・モジュールのASP(平均販売価格)の低下(中国での販売増加による)
      が主な要因だった。
      (※全体的なモジュール製造コストの低減が、その一部を相殺した)
    • R&D費用の増加
      前四半期比での営業経費増加の一因となった。

2014年通年

  • モジュール出荷量3361.3MW(前年比3.9%増)
    • 新興国向け:計490MW(同90%増)
    • 中国国内での自社の下流事業向け:260.6MW
  • 売上高:約20億8350万米ドル(同3.7
  • 粗利益率17.3%(同6.4ポイント増)
  • 営業利益:約3470万ドル(約2億1520万人民元)の赤字
    (前年は約11億1840万元の赤字)
  • 純利益:約2億950万ドル(約12億9980万元)の赤字
    (前年は約19億4440万元の赤字)
  • 背景
    • 売上高の減少
      PVシステム販売での売上高(2014年認識分)の減少が、主な要因だった。
    • 継続的な努力
      モジュール出荷量(3.3GW超)と粗利益率は、過去最高を記録。
      これには主に
      ・市場での存在の多様化
      モジュール製造コストの(全プロセスにおける)低減
      収益性の改善
      における継続的な努力が寄与した。
    • R&D費用の増加
      技術革新に関連して研究開発費用が増加し、営業経費増加の主因の一つとなった。
    • 各市場
      モジュール需要は、中・日・米国・欧州・その他の新興地域で強かった。
      中国市場
       顧客数が前年から5割以上増加し、モジュール出荷量は前年の約3倍で、全出荷量の約37%を占めた。
      米国
       新しい貿易ケースによる不確実性にも関わらず、手堅い年となった。
      欧州
       企業契約の複雑さをナビゲートしつつ、重要な役割を担い続けた。
      新興国
       事業展開の拡大を継続。
       マレーシア、ボリビア、ホンジュラスでの最大の発電所プロジェクトに対する、唯一のモジュール供給者となった。
    • 下流事業
      中国では多数の省に、計1.6GW以上のプロジェクトパイプラインを保有している。

2015年の見通し

  • 太陽光発電市場の成長は継続
    2015年も、世界市場の成長が続くとみている。
    特に中国では、国家エネルギー局が2015年3月に、同年のPV導入量の公式目標17.8GWと発表しており、絶好の機会を迎えている。

他の中国大手メーカーの同期業績(Trina SolarJinkoSolarJA Solar)が軒並み黒字だったので、同じく大手の一角であるYingliが、今回赤字だったのは意外でした。

為替レートの人民元安や、モジュールの平均販売価格の低下といった要因は、他のメーカーも同じはずなので、Yingliのみ赤字となった原因(他メーカーとの違い)は気になるところです。

ただし赤字の幅自体は、4Qも通年も前年比で急速に縮小しているので、黒字化はそう遠くは無いのかもしれません。

地域別では、地元・中国市場における売上高は不明ですが、4QにモジュールのASP低下の要因になったことから、相当な割合を占めていると推測されます。

利益率の低下につながる不利さはあるものの、それでも他市場の急変(欧州需要の縮小や日本での接続条件変更)を考えると、大規模需要が当面安定して見込めることは、やはり非常に貴重なものではないでしょうか。

その一方で、通年のモジュール出荷量の1割超が、既に他の新興国向けとなっており、一部地域のみに依存しない体制を目指しているところには、(日本メーカーには乏しくなっている)勢いの強さを感じざるを得ません。


※参照資料:
[1]Yingli Green Energy Reports Fourth Quarter and Full Year 2014 Results(Yingli Green Energy社)
http://ir.yinglisolar.com/phoenix.zhtml?c=213018&p=irol-newsArticle&ID=2028326

※関連記事:
posted by 管理人 at 19:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2015年03月26日

JA Solarの2014年4Q・通期はともに増収増益、モジュールへのシフトや中国市場の強さが効果

JA Solar社が3月12日に、2014年第4四半期通期の業績を発表していました[1]。

概要は下記の通り。

2014年4Q

  • 製品出荷量
    • モジュール879.6MW(前四半期比26.8%増、前年同期比142.1%増)
    • セル:73.1MW(同20.5%・75.8%
    地域別の割合(※モジュールとセルの合計)は、
    • 中国41.0%(前四半期比6.2ポイント増、前年同期比12.2ポイント
    • アジア太平洋(中国除く)37.3%(同9.1ポイント減、5.6ポイント増)
    • 欧州12.8%(同3.6ポイント増、4.3ポイント増)
    • 米州4.4%(同0.3ポイント減、1.5ポイント減)
    • その他4.5%(同0.4ポイント減、3.8ポイント増)
  • 売上高:約5億7600万米ドル(同18.4%増、65.3%増)
  • 荒利益率:15.5%(同0.5ポイント増、横ばい)
  • 四半期純利益:2680万ドルの黒字(前四半期は2500万ドルの黒字、前年同期は2250万ドルの黒字)
  • 背景
    • 中国需要が強い
      政府が直接示したアグレッシブな目標に応えるべく、開発者・発電事業者が急ぎ、中国市場は期待通りの強さとなった。
      また、欧州・北米でも手堅い利益を得た。
    • 好調な受注と生産
      JA Solarでは、4Q開始時に受注が生産能力いっぱいになったが、その注文全てを満たす生産を実行。
      それにより、出荷量は大きく伸びた。
    • 粗利益率の向上
      製品(販売価格・利益率が高いモジュールの割合を9割超まで拡大)・地域のミックスシフトにより、粗利益率は前四半期より高まった。

2014年通期

  • 製品出荷量
    • モジュール:2406.8MW(前年比105.1%増)
    • セル:651.1MW(同27.4%
    また地域別の割合(※モジュールとセルの合計)は、
    • 中国33.0%(前年比10.2ポイント
    • アジア太平洋(中国除く)45.0%(同11.4ポイント増)
    • 欧州12.6%(同2.6ポイント減)
    • 米州5.9%(同0.5ポイント減)
    • その他3.5%(同1.8ポイント増)
  • 売上高:約18億米ドル(前年は12億ドル)
  • 荒利益率15.6%(前年は10.6%)
  • 純利益:7200万ドルの黒字(前年は6870万ドルの赤字)
  • 背景
    • 利益率の向上
      ・より収益性の高いモジュール製品
      ・より良い地域
      へのシフトを進める戦略が、粗利益率の大幅アップにつながった。
    • R&Dを重視
      研究開発への重点的な投資は継続しており、R&Dの費用は前年より58%増加した。
      しかし他の営業費用を抑えることで、営業利益率・純利益率は手堅く確保している。

2015年の方針

  • 成長と収益の維持
    2015年も2014年のような、
    • 急成長
    • 高い収益性
    の維持を目指す。
  • 焦点を変更
    2014年は、収益性の回復とモジュール製品のミックスシフトを完了できた。
    2015年は次の成長に向けて、
    • 北米・南米・インド市場等での販売拡大に注力
    • 技術的なリーダーシップの維持(Reciumセル・Perciumセルでの変換効率記録の更新)
    • 下流事業での開発の加速(導入量を2014年の2倍以上に拡大)
    と、焦点を変える。

製品出荷量では、モジュールが劇的な増加の一方でセルは大幅減少と、確かに明確な違いがあり、また4Qと通年の実績を比べると、その傾向が加速していることも伺えます。

ただこの移行については「our intended mix shift to modules complete」との表現があるので、今後完全にセルを外部調達するまでには至らないと思われますが、それでも出荷量で世界トップクラスのメーカーの1社が、セルの割合を大幅に縮小していることは、利益率アップの方策の一つとして興味深い動向です。

また地域別では、中国需要が強かったと言いつつも、同国が出荷量に占める割合は大きく減っており、一つの国・地域に依存しない販売体制を目指していることが推測されます。

その流れとしてか、2015年の重点地域の一つにインドが挙げられていますが、同国では中国製モジュールを非難する動きがあり、また政府が「Make in India」キャンペーンを掲げている中で、技術向上にも重点を置くJA Solarが市場に如何に食い込み得るのか、というのは強く興味を引かれるところです。


※参照資料:
[1]JA Solar Announces Fourth Quarter and Fiscal Year 2014 Results(JA Solar社)
http://investors.jasolar.com/phoenix.zhtml?c=208005&p=irol-newsArticle&ID=2025141

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2015年03月07日

JinkoSolarの2014年4Qのモジュール出荷量(1GWを突破)の3割は自社の下流事業向け、発電事業の売電収入も急増中

JinkoSolar社が3月2日に、2014年第4四半期通年業績を発表していました[1]。

主な数字や状況は下記の通り。(※一部数字は当ブログ管理人が計算)

2014年第4四半期

  • 太陽電池モジュール出荷量1078.3MW
    • サードパーティ向け:739.2MW(前四半期比12.3%増、前年同期比38.6%増)
    • 自社の下流事業向け:339.1MW
  • 売上高:約4億7888万ドル(前四半期比16%増、前年同期比35.8%増)
    うち、発電事業の売電収入は1300万ドル(前四半期比68.6%の増加)。
  • 販売原価:約12億4722万ドル(同12.8%増、同39.2%増)
  • 粗利益率:22.8%(同2.2ポイント増、同1.9ポイント減)
  • 営業経費:約7116万ドル(同53%増、同58.5%増)
  • 営業利益:約3810万ドル(同1.2%減、同9.8
  • 純利益:約4543万ドルの黒字(同4.6%減、同70.9%増)
    うち「Subsidy income」は約682万ドル(同928%増、同1100%増)。
  • 背景
    • 売上高の伸び
      前四半期比では、太陽電池モジュールの出荷量増加が主因だった。
      また前年同期比では、それに発電事業の売電収益も加わる。
    • 粗利益率の変化
      前四半期比での増加は、コスト削減と太陽光発電プロジェクトの売電収入が主因だった。
      一方前年同期比での減少は、ASPs(average sales prices)の低下による。
    • 下流事業
      系統連系している自社の太陽光発電プロジェクトは、2014年末時点で計502.6MW。
      (※当四半期に完成したのは270MWで、うち系統連系済みは150MW)
      冬の寒さや系統接続の遅れにより、当初予定よりは下回った。
      2015年上半期はそれを補うように、約360MWを系統接続できる見込み。

2014年通年

  • 太陽電池モジュール出荷量2943.6MW
    • サードパーティ向け:2423.2MW(前年比37.3%増)
    • 自社の下流事業向け:520.4MW
  • 売上高:約億825万ドル(前年比41%増)
    うち、発電事業の売電収入は3830万ドル(前年比209.7%増)。
  • 販売原価:約12億4722万ドル(同37.2%増)
  • 粗利益率:22.4%(同2.1ポイント増)
  • 営業経費:約2億1088万ドル(同65.2%増)
  • 営業利益:約1億5015万ドル(同44.3%増)
  • 純利益:約1億1704万ドルの黒字(同283%増)
    うち「Subsidy income」は約802万ドル(同557%増)。
  • 背景
    • 売上高の伸び
      太陽電池モジュールの出荷量増加が主因。
      ただしその一部は、ASPsの低下により相殺された。
    • 粗利益率の改善
      ・営業効率の改善
      ・コストダウンの継続
      ・発電事業の売電収入での、高い粗利益率
      が主因となった。
      (ただしその一部は、太陽電池モジュールのASPsの僅かな低下により相殺された)
    • 下流事業
      プロジェクト数と発電容量の増加が、売電収入増加の主因だった。
      日本市場では、下記のプロジェクトにモジュールを供給した。
      ・2014年11月:DMMによる三重県での地上設置型プロジェクト(5MWを供給)
      (※該当期間から外れるが、2015年2月には、IDEC社による兵庫県西宮での地上設置型プロジェクトに、2MWを供給している。)
    • 生産能力
      2014年末時点では下記の通り。
      ウエハー:2.5GW
      セル:2.0GW
      モジュール3.2GW
      また、米国商務省による2012年の予備的決定(positiveとの判断)を受けて、セル・モジュールの生産拠点は、貿易紛争の影響が無い地域に多様化させていく方針を採っている。

業績の各数字は、Trina Solarの同期と同様の大幅な伸びであり、ここでも中国太陽電池メーカーの勢いが強く感じられます。

モジュール出荷量は4Q・通年ともに、外部顧客向けは4割近くという大幅な伸び。
更に4Q単独では1GWに到達しており、Jinkoは出荷量でも世界トップクラスに入ったようです。

ただ、自社の下流事業向けの割合が2〜3割と、Trina(1割未満)より明らかに高いのがユニークです。
そしてそれを反映するかのように、発電事業の売電収入が前年より劇的に伸びていますが、同事業の利益率が明らかに高いということであれば、Jinko社は今後も(発電所を売却せずに)自社運営を続け、発電事業者としての面を強めていくことも考えられます。

利益については、通年ではどの数字も前年より大きく伸びていますが、4Qでは粗利益率や営業利益が(前年同期比で)減少しており、モジュールの価格競争が加速していることが推測されます。
その意味でも、発電事業は今後更に規模を拡大していくことで、Jinko社の収益源としての重要さを高めていくと思われます。

また好調な業績ながら、地域別の状況の紹介が乏しく、中でも日本市場については、DMMのプロジェクトへのモジュール供給(5MW)しか紹介されていないのが意外でしたが、海外ブランドのモジュールの市場シェアが3割で停滞している現状を、Jinko社もまだ破るには至っていない、ということだと思われます。


※参照資料:
[1]JinkoSolar Announces Fourth Quarter and Full Year 2014 Financial Results(JinkoSolar社)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=234421&p=irol-newsArticle_print&ID=2021453

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー

2015年03月06日

Trina Solarの2014年は売上高が前年比28.8%増で利益も黒字化、太陽電池モジュール出荷量は3.66GW(同41.9%増)

Trina Solar社が3月4日に、20144四半期(10-12月)通年の業績を発表していました[1]。

概要は下記の通り。(※一部の数字は当ブログ管理人が計算)

2014年第4四半期

  • 売上高7億500万ドル(前四半期比14.3%増、前年同期比34.1%増)
  • 粗利益率:15.7%(同1ポイント、同0.6ポイント増)
  • 営業利益:3050万ドルの黒字(同14.4、同54%増)
  • 太陽電池モジュール出荷量1098.8MW(同3.3%増、同42.7%増)
    四半期では同社最高を記録した。
    出荷先別では、
    • 外部顧客向け:1070.5MW
    • 自社の下流事業(発電プロジェクト)向け:28.3MW
  • 四半期純利益:1390万ドルの黒字(同31.5%増、同8.8
  • 背景
    • 下流事業
      中国
       ・新彊自治区(90MW)
       ・江蘇省(120MW)
       の大規模発電所が、稼動を開始した。
      欧州
       2014年12月に、英国で13.2MWのプロジェクトの売却を完了した。
    • モジュール販売
      ・前四半期比でのモジュール出荷量と売上の増加には
       ・中国(需要が急速に拡大中)
       ・他のアジア太平洋
       ・米国
       向けの出荷量の伸びが寄与した。
      ・一方、前年同期比での増加には、特に
       ・中国
       ・日本
       ・米国
       での需要増が寄与した。
      市場のaverage sales prices(ASPs)は下降を続けているが、Trinaでは
       ・製造プロセス
       ・サプライチェーン
       を再設計することで、製品の品質を損なわずコストダウンすることに成功した。
    • 粗利益率::
      前四半期比での低下は、
      ・中国や他のアジア太平洋(ASPsが相対的に低い)への出荷量増加
      ・日本(同・高い)への出荷量減少
      といった、地域別販売比率の変化が要因の一つだった。
      (※ASPsは、他の幾つかのキー市場でも低下した)
      いっぽう前年同期比の伸びは、(その前年同期にあった)米国での下流事業に関する処分及び減損損失が主な要因。
    • 営業利益
      従業員への給与などの増加が主因となり、営業費用は前四半期比19.9%増・前年同期比では35.7%。

2014年通年

  • 売上高22億9000万ドル(前年比28.8%増)
  • 粗利益率:16.9%(同4.6ポイント増)
  • 営業利益:1億2010万ドルの黒字(前年は3808万ドルの赤字)
  • 太陽電池モジュール出荷量3.66GW(同41.9%増)
    • 外部顧客向け:3.34GW
    • 自社の下流事業(発電プロジェクト)向け:324MW
  • 純利益:6130万ドルの黒字(前年は7224万ドルの赤字)
  • 背景
    • 下流事業
      ・2014年には、計337MWのプロジェクトが完工した。
       うち324MWが大規模事業で、13MWはEPCとDGプロジェクトだった。
      ・中国国内のDG(distributed generation、DG)は、下半期に開発を強化し、多数のプロジェクトを完成させた。
    • 生産能力
      2014年末時点では下記の規模。
      シリコンインゴット(内製):約2.2GW
      ウエハー:約1.7GW
      セル:約3.0GW
      モジュール:約4.0GW

2015年の現状や予定

  • 下流事業
    • 2015年3月4日現在、自社では計232MWの発電プロジェクトを運営中。
      うち中国国内が210MWで、他の地域は22MW。
    • 中国国内の分散型発電では、大規模発電事業とモジュール販売チャネルでの経験を生かし、引き続き取り組みを強化していく方針。
  • 生産能力の見込み(2015年末時点)
    • シリコンインゴット:約2.8GW
    • ウエハー:約2.3GW
    • セル:約3.5GW
    • モジュール:約4.8GW

第4四半期単独と通年ともに、太陽電池事業からの全面撤退との噂さえ挙がっているシャープとは対照的に好調な業績であり、製品価格ダウンのペースや生産能力の増強予定を含めて、勢いの違いを痛感せざるを得ません。

ただ、売上高やモジュール出荷量の地域別内訳は公表されていませんが、中国市場については「the world's largest market for solar products」と表現されており、同市場向けが相応の割合を占めていることが想像されます。

同様に自国内向けの販売割合が高いシャープが、その日本市場の状況変化(住宅建設の着工数減や電力会社の回答保留)に伴って業績が急に悪化したことを考えると、Trinaをはじめとする中国メーカーについても、自国での政策などの急変による業績急下降のリスクは懸念されます。

ただしTrinaについては、関税で相当なペナルティー措置を受けているはずの米国でも販売好調が継続しており、加えて中国・日本以外のアジア太平洋地域でも好調とのことで、販売先が分散されているのは、シャープと明確に異なる強みとも思われます。

もう一つ気になったのは、第4四半期に従業員の人件費の伸びが、売上高の伸びを上回っていることです。
中国は今後も経済成長が続き、労働者の賃金も当然更に上がっていくと思いますが、それが中国太陽電池メーカーのコスト競争力にどう影響してくるのか、というのは注目したいところです。


※参照資料:
[1]Trina Solar Announces Fourth Quarter and Full Year 2014 Results - See more at: http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2022493#sthash.MqhW61MO.dpuf(Trina Solar社)
http://ir.trinasolar.com/phoenix.zhtml?c=206405&p=irol-newsArticle&ID=2022493

※関連記事:
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 中国メーカー