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2014年06月13日

京セラ等5社が長崎県宇久島での大規模発電事業(430MW)の検討で基本合意、畜産との両立を目指す

京セラ2014年6月12日に、

  • 長崎県佐世保市宇久島で計画されている営農型太陽光発電事業(430MW)の検討を、
    ・独「Photovolt Development Partners GmbH(PVDP)」
    九電工
    オリックス
    みずほ銀行
    ・京セラ
    の5社共同で進めることで基本合意した。
と発表していました[1]。

概要は下記の通り。

背景

  • 本事業は2013年4月から独PVDP社が計画しているもので、
    地球環境保護への貢献
    ・宇久島の経済活性化(離島の再生)
    を狙いとしている。
    他の4社はこれに賛同し、今回の基本合意に至った。

事業計画

  • 土地面積:計約630万m2(島面積の約1/4
  • 発電容量430MW
  • 太陽電池パネル
    ・メーカー・種類:京セラ製の多結晶型
    ・設置枚数:約172万
    ・設置方法:
     農地に支柱を立て、上部空間に設置する。
     これにより、発電所内での営農畜産)を可能にする。
  • 年間発電電力量:約50万MWh
    宇久島と本土の間に敷設する海底ケーブル(約60km)による、九州電力への売電を想定。
  • スキーム
    下記の取り組みにより、農業と発電事業による地域振興への貢献を図る。
    • 宇久島メガソーラーパークサービス(UMSPS)」社が農地・耕作放棄地などを借り受け、発電事業のSPC(テラソール合同会社)に転貸する。
    • テラソール合同会社は、上記の土地に太陽光発電所を建設して発電事業を運営する。
    • UMSPSが、畜産農家に農作業を委託し支援する。(テラソール合同会社からの営農支援金を活用)
  • 各社の担当予定
    ・京セラ:
     ・太陽電池モジュールの全量供給
     ・施工・保守・管理(九電工と共同)
    ・みずほ銀行:
     プロジェクトファイナンスのスキーム検討と取りまとめ
    (その他、京セラ・九電工・オリックスの3社は、テラソール合同会社への出資を検討する)
  • 総投資額:約1500億

今後の予定

  • 長崎県・佐世保市・地元関係者などの協力を得ながら、
    ・事業スキーム
    ・自然環境に配慮した設置場所・方法
    等の検討を進める
    着工は2015年度を目指す。

地域への配慮については約1年前の発表時点でも言及されていたものの、具体的な内容は不明でしたが、今回は敷地内での農業との両立が明記されており、想像以上に地域振興(主要産業の支援など)に重点を置いていることが伺えます。

太陽電池パネルの高所設置に、農業との両立というと、作物栽培を行う「ソーラーシェアリング」がまず思い浮かびますが、今回の事業では畜産を行うとのことで、(現状はあくまで検討段階とはいえ)一体どのような設備・方式になるのか、非常に興味を引かれるところです。

ただ年間発電電力量(約13万8800世帯分の消費量に相当)は、宇久島(人口約2000人)の電力需要を遥かに上回るもので、それだけの大規模だけに、自然環境や文化財への影響を懸念する意見もあります[3]。

今回の事業では、環境保護と地域活性化への寄与をうたっているだけに、既存の環境や文化財との調和を如何に実現するのか、または事業の妥当性の判断自体も含めて、これから慎重・丁寧な検討を尽くして欲しいものです。


※参照・参考サイト:
[1]長崎県佐世保市宇久島での太陽光発電事業の検討に関する基本合意(京セラ)
http://www.kyocera.co.jp/news/2014/0602_nobi.html
[2]同上(オリックス)
http://www.orix.co.jp/grp/news/2014/140612_ORIXJ.html
[3]小さな島が「自然エネルギー」で埋め尽くされようとしています。(日本自然保護協会のブログ)
http://www.nacsj.or.jp/diary2/2013/07/post-385.html

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2014年05月16日

CISパネル採用の「おおた鶴生田町太陽光発電所」(1.5MW)が、半年間で約93万kWhを発電

ソーラーフロンティア社が2014年5月8日に、群馬県の「おおた鶴生田町太陽光発電所」(1.5MW)の発電実績などを発表していました[1]。

概要は下記の通り。

おおた鶴生田町太陽光発電所の発電実績

  • 発電電力量6ヶ月間で約93万kWh
    設置前想定発電量を25%上回った。

「北部運動公園中央駐車場」での発電実績比較

パネル1kWあたりの発電電力量について、微結晶タンデム型を100として比較。
  • 微結晶タンデム型:100
  • 多結晶型:126
  • CIS化合物型:136

記載の数字から計算すると「おおた鶴生田町太陽光発電所」の想定発電量は930000/1.25=744000kWhで、この2倍(1年分、148万8000kWh)は1.5MW×1000とほぼ同じ値であり、半年の発電実績約93万kWh(1.25倍)に対する「日照時間等他の条件の変動分を含まない」の意味は、今回の発表だけでは正直よく判りません。

とはいえ同時に示されている、同じ太田市内の公園でのパネル3種の比較から、CIS型の(同一容量における)発電電力量の優位性は間違いないことが伺えます。

変換効率の点で、同じ土地(または屋根)面積に設置できるパネルの容量では、結晶シリコン型に譲ると考えられ、トータルで見たときに発電電力量でどちらが優位なのか、というのは気になりますが、「発電電力量が1.25倍」という実績を実際に挙げたことは、やはりCIS型の魅力を大きく高めるものと考えます。


※参照・参考サイト:
[1]おおた鶴生田町太陽光発電所(古墳の周りに1,500KW)の発電実績を公開(ソーラーフロンティア)
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2014/C032563.html

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2014年05月05日

再春館製薬の太陽光発電設備が8MWに到達予定、自社の年間電力需要を賄える規模

もう1ヶ月ほど前になりますが、「再春館製薬」社が2014年3月29日に、

  • 自社保有太陽光発電設備が、2014年9月8MW(自社の年間消費電力を充当できる規模)に到達する予定。
と発表していました[1]。

取り組みの概要は下記の通り。

背景

  • 再春館製薬では、環境保護の取り組みの一つとして、2004年に太陽光発電の導入を開始。
    これまで
    • 本社建物の壁面、屋上
    • 周辺地区
    に発電設備を設置しており、2013年には計4075kW(電力自給率50%)に達していた。

新規設備

  • 場所:「再春館パーク」内
  • 名称:「西原第1発電所」「西原第2発電所
  • 規模:各2MW(計4MW)
  • スケジュール:
    ・起工式:2014年4月2日(第1発電所)・8日(第2発電所)
    ・完成:同年9月の予定

電力供給能力

  • 計8MWの太陽光発電設備により、自社敷地「再春館ヒルトップ」の年間使用電力量を、100%自前で賄える見込み。

流石に蓄電設備までは設置していないと見受けられるので、実際には電力系統との間で送受電を行うものと思われますが、FITによる現在の活況など欠片もない10年前に、数百kWの太陽光発電設備を導入したという点に、「売電収入ではなく、二酸化炭素の排出削減を目指したもの」[2]という言葉の説得力が感じられます。

また発電設備の役割について、自社施設の使用電力量に100%充当できるというのは、(FITに依る収益ではない)太陽光発電の発電電力の役割を、一企業が判りやすく示したという点で、先駆的な意味も大きいものと考えます。

その「電力自給率」は、2011年までの到達規模(25%)から、僅か3年で100%に達する(予定)とのことで、急激にペースアップしていますが、これは近年のモジュール価格の急低下が、最大の追い風となったものと推測します。


※参照・参考サイト:
[1]電気需給率100%を実現するメガソーラーシステム9月完成(再春館製薬)
http://www.saishunkan.co.jp/getFile.html?news_id=27
[2]電力自給率100%達成へ 再春館製薬所、メガソーラー建設 熊本(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/region/news/140503/kmt14050302040001-n1.htm
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2014年04月25日

福島県富岡町とシャープが「シャープ富岡太陽光発電事業」(2.2MW)の基本協定を締結、避難区域でのメガソーラー事業で復興支援を狙う

福島県富岡町シャープ2014年4月17日に、同町内での「シャープ富岡太陽光発電事業」に係る基本協定を締結したとのことです[1][2]。

事業の概要は下記の通り。

  • 背景・目的
    ・建設予定場所の工業団地は、福島第一原発事故の避難区域(原発から約11km)であり、企業誘致の再開目処が立っていない。
    ・今回はメガソーラーの建設・稼動により、
     ・民間事業を活用した再生可能エネルギーの推進
     ・東日本大震災・福島第一原発事故の被災地における、新しい産業モデルの創出
     を図る。
  • 場所:町内の「富岡工業団地
    富岡町が用地を貸与する。
  • 発電事業者:「クリスタル・クリア・ソーラー」社
    シャープと芙蓉総合リースによる合同会社。
  • 設置面積3万1000m2
  • 発電容量2.2MW
  • 発電電力量:年2386MWhの見込み
    全量を売電する。
  • スケジュール
    ・建設:2014年12月〜2015年6月
    ・稼動:2015年6月から20年間
  • 地元への経済効果
    売電収入の還元
     富岡町の復興支援金として、発電事業者が稼動後5年間で2500万円を、売電収益から富岡町に還元する。
    富岡町の収益
     事業期間(20年)では、上記の支援金と借地料・固定資産税の合計で、計1億1200万円が見込まれる。

着工予定時期(今年12月)は今回の協定締結から8ヶ月後ですが、該当の工業団地の場所(大字本岡)は、今年3月末時点では除染作業が「着手済み」(一部が行われた状態)[4]とのことなので、まず除染に相応の時間がかかるものと推測されます。

予定場所(居住制限地域と見受けられる)の空間線量を仮に年15mSvとすると、1時間あたり(÷365÷24)では約1.8μSvで、流石に緊急時の下限数値(年間20mSv)[5]は下回っているとはいえ、私の住んでいる場所(北海道札幌市近郊、0.05μSv/h以下)と比べてやはりかなり高く、その点でも除染作業は必要なものと思われます。

まず着工までのハードルがあるものと思われますが、何と言っても原発被災地におけるメガソーラー事業であり、その狙い通りに、地元復興の一助となることを、強く期待したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]大規模太陽光発電 富岡工業団地に(平成26年4月18日更新)(福島県富岡町)
http://www.tomioka-town.jp/living/cat25/2014/04/001568.html
[2]シャープなど、福島第1原発近くの工業団地で2.2MWのメガソーラー事業、復興支援金として富岡町に2500万円還元(日経テクノロジーonline)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140422/348080/?bpnet
[3]富岡工業団地(福島県企業立地ガイド)
http://www4.pref.fukushima.jp/investment/02danti/layout.php?number=28
[4]富岡町(環境省の「除染情報サイト」)
http://josen.env.go.jp/area/details/tomioka.html
[5]【解説・被ばく限度は1ミリ?20ミリ?100ミリ?】(NHK「かぶん」ブログ)
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/600/79535.html
posted by 管理人 at 09:39 | Comment(0) | 国内のメガソーラー

大分市でメガソーラー「大分ソーラーパワー」(82MW)が竣工、現時点で国内最大規模

丸紅日立製作所2014年4月23日に、メガソーラー「大分ソーラーパワー」の完成を発表していました[1][2]。

事業の概要は下記の通り。

  • 場所:大分県大分市の大分臨海工業地帯6号地
  • 敷地面積105ha
  • 事業担当:「大分ソーラーパワー株式会社
    丸紅の100%出資子会社。
  • 発電容量82.02MW
    単一事業者による1ヶ所での太陽光発電事業は国内最大規模。
  • 年間予想発電量8700万kWh
    一般家庭約3万世帯分の年間消費電力量に相当。
    全量を、九州電力に20年間売電する。
  • 建設期間2013年3月〜2014年3月
    建設(日立製作所が受注)では下記の取り組みにより、作業人数の削減・工期の短縮(予定より50日前倒し)を実現した。
    現地工事管理システム
     これまでの大型プラント建設ノウハウを結集し、資材や作業工程の管理を厳密化。
    コンクリート連続打設工法スリップフォーム工法):
     型枠を設置しない工法を、基礎工事に採用。
     これにより、少人数で、かつ工期の短縮を実現した。
  • 保守:日立製作所が20年間担う。
    24時間遠隔監視サービス
     日立のデータセンターを活用し、
     ・運転情報レポート等の提供
     ・障害発生時の迅速な対応
    モジュール故障監視アルゴリズム
     日立の中央研究所が開発。
     故障の検出感度・確度をアップしており、通常の監視技術で警報が発生しないレベルの劣化・故障も検出できる。

現時点では日本最大規模とのことで、日照条件の良い地域において土地の確保・系統連係が順調にできた事例(工業地帯の中に大規模な遊休地があった)、ということかもしれません。

隣には日揮が先行稼動しているメガソーラー(26MW)がありますが、同じ場所の大規模設備でも、上空からの外観(通路の配置など)が異なっているのは、興味深いです。(流石にパネルの設置方角は同じようですが)

遠隔監視では高感度な日立の独自技術を用いているとのことなので、個人的には特に、海に面した今回の大規模設備で、塩害の影響がどう検出されてくるのか、という点に強く注目したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]大分市でのメガソーラー稼動・竣工式開催の件(丸紅)
http://www.marubeni.co.jp/news/2014/release/140423.pdf
[2]日立が一括受注した国内最大規模のメガソーラー発電所が竣工(日立製作所)
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2014/04/0423a.html
[3]国内最大のメガソーラーが大分に完成、日産の土地で26MW(スマートジャパン)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1305/17/news021.html
[4]大分で国内最大級のメガソーラーが稼働(日経テクノロジーonline)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/FEATURE/20130925/305311/

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2014年04月15日

丸紅が宮城県岩沼市で、28.3MWのメガソーラーを建設予定

丸紅2014年4月10日に、宮城県岩沼市でのメガソーラー事業計画(30MW弱)を発表していました[1]。

これは、同市が2012年5〜6月に公募していた「いわぬま臨空メガソーラー発電事業」[2]の事業者に選定されたもので、事業の概要は下記の通り。

  • 用地:約57.5ha
    この土地は東日本大震災による塩害(津波で浸水)と地盤沈下で、農地としての利用が困難になっている。
    (農地転用の許可、地権者の方々との契約は完了済み)
  • 発電容量28.3MW
  • 発電電力量:年間2900万kWhの見込み
  • 発電電力の用途:全量を20年間、東北電力に売電する。
  • 運営体制:丸紅が100%出資の運営会社を新設する。
  • スケジュール
    2014年4月:着工
    2015年4月:稼動開始

公募開始から約2年経過と、結構な期間が経っていますが、建設予定場所の海抜が低い(大部分が5m未満)ことへの対策、また元が農地であったことによる用地確保の手続きが、着工まで時間を要した要因だと想像します。

完了済みの用地の確保はともかく、土地の特性から、長期の安定稼動には入念な排水・塩害対策が必須と考えられますが、丸紅は既に大分臨海工業地帯(81.5MW)[3][4]や木曽岬干拓地(49MW)[5][6]と、海が(文字通り)目と鼻の先の場所での大規模太陽光発電事業に着手しており、どのような経験・ノウハウを持っているのか、というのは興味を引かれるところです。

また、これら3事業とも海抜が低い沿海部ですが、このような場所での太陽光発電事業において、津波が来た場合の想定(外れて流されたパネルによる感電対策など)は、何らかの基準を作る必要があるのでは、とも考えます。


※参照・参考サイト:
[1]宮城県岩沼市でメガソーラー発電事業を実施する件(丸紅)
http://www.marubeni.co.jp/news/2014/release/00025.html
[2]いわぬま臨空メガソーラー事業発電事業者の募集について(岩沼市)
http://www.city.iwanuma.miyagi.jp/kakuka/011000/mega.html
[3]大分市でメガソーラー発電事業を実施する件(丸紅)
http://www.marubeni.co.jp/dbps_data/news/2012/121022.html
[4]大分臨海工業地帯(大分県企業立地ガイド)
http://www.ritti-oita.jp/kakuchi/1537/
[5]木曽岬干拓地(三重県木曽岬町、桑名市、愛知県弥富市)でメガソーラー発電事業を実施する件(同上)
http://www.marubeni.co.jp/news/2013/release/00044.html
[6]木曽岬干拓地整備事業(愛知県)
http://www.pref.aichi.jp/0000061635.html
posted by 管理人 at 08:51 | Comment(0) | 国内のメガソーラー

2014年04月09日

長崎空港隣接地で29MWのメガソーラー計画、ソーラーフロンティアと地元のLPG供給会社「チョープロ」の共同事業

  • ソーラーフロンティア
  • 長崎のLPG供給会社「チョープロ

の2社が2014年4月1日に、海上空港「長崎空港」の隣接地でのメガソーラー建設計画を発表していました[1][2]。

概要は下記の通り。

  • 発電容量29.1MW
  • 場所:長崎県大村市
  • 用地面積35.1ha
    2014年3月31日に長崎県と長崎県土地開発公社との間で、賃貸借の協定書を締結した。
  • その他:
    反射光の対策
     使用する太陽電池パネル(CIS薄膜型)は、シリコン系よりも防眩性が高く、飛行機の運航に影響を及ぼさないと考えられる。
    地域経済への貢献
     地元企業(チョープロ)の参加の他に、本事業の収益の一部を県に還元していく計画。

(特注品ではなく)通常製品でも、空港の隣接地への設置に問題がないほど、CIS型パネルが防眩性に優れている[3]というのは意外でしたが、このような空港近辺のメガソーラー事業での採用は、その利点を実地で示す効果も期待できるものと考えます。

ただ今回の建設予定場所は、海がすぐ傍(というより海の真ん中なので、塩害により機器・設備にどの程度のダメージが及ぶのか、というのは非常に気になるところです。

地上設置型ではありませんが、例えば沖縄県の糸満市庁舎(2002年に伝統建築と融合した太陽光発電設備を導入)[5]では、塩害によるパワコンの故障やケーブルの結束バンドの劣化・切断(台風によるケーブルの断線につながった)等の被害が多発し、台風によるパネルや集電箱へのダメージと合わせて、12年間で修繕費3000万円を費やしている[6]とのこと。

設置場所が低いメガソーラーとは(特に強風に関して)条件が異なるとは思いますが、少なくとも塩害については、約30MWという規模の今回の事業でどのような影響が出てくるのか、同じく海が極めて近い場所で稼動済みの「鹿児島七ツ島メガソーラー」(70MW)と合わせて、注意して見ていく必要があるものと考えます。


※参照・参考サイト:
[1]長崎県他と29MWのメガソーラープロジェクトに関し合意(ソーラーフロンティア)
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2014/C031163.html
[2]同上(チョープロ)
http://www.chopro.co.jp/blog_corp/archives/286
[3]世界初の海上空港に太陽光、長崎で29MW(スマートジャパン)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1404/08/news030.html
[4]長崎空港について(長崎空港)
http://www.nabic.co.jp/modules/kuko/
[5]糸満市庁舎 太陽光発電システム(新エネルギー財団)
http://www.nef.or.jp/award/kako/h14/p05.html
[6]「PVeye」誌2014年4月号「太陽電池の出力保証を疑え」14〜16ページ

※関連記事:
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2014年04月03日

岡山県「錦海塩田跡地」のメガソーラー計画(約230MW)に米GEが出資する方針、総事業費のうち100〜200億円を負担する方向

岡山県の「錦海塩田跡地」(瀬戸内市)でのメガソーラー計画(約230MW)について、米GE社が出資に参画するとの報道がありました[1]〜[3]。

それらによると、事業の概要は下記の通り。

  • 用地
    ・面積:錦海塩田跡地約500haのうち、265ha。
    ・貸付契約:
     2014年3月31日に、所有者(瀬戸内市)と発電事業者(瀬戸内Kirei未来創り合同会社)の間で締結された。
    ・貸付期間:20年(更新可能)
    ・貸付料:
     ・工事期間(5年間の予定):年1億
     ・売電開始後:年4億
  • スケジュール
    2014年度上半期:着工
    2018年度:稼働
  • 総事業費:約800億
    ・津波対策(堤防の増強、防潮堤のかさ上げ、排水用補助ポンプの設置など):約30億
    ・地域振興に関する事業費:20年間で計16億
  • GEの参画
    出資
     同社の金融部門が、瀬戸内Kirei未来創り合同会社の株式51%以上を取得する方向で協議中。
     また、総事業費のうち100億〜200億円程度を負担する方向。
     (現在は最終合意に向けて、関係各社と条件を詰めている段階)
    機器の納入
     上記の出資と別に、パワーコンディショナーの納入についても交渉中。

ただし現時点では、まだ正式決定ではないためか、GE社のウェブサイト[4]に、この件に関する発表は掲載されていません。


錦海塩田跡地でのメガソーラー計画自体は、2年前に採択されていましたが、考えてみると200MW超は、確かに世界でも有数の(現状で)トップクラスの規模であり、そのようなプロジェクトが、米国ならともかく日本国内で実際に動き出していることには、やはり驚きがあります。

GEがパワコンを納入する場合、コストダウンのために最低でもDC1000V対応機種になると思いますが、同社は先日First Solar社との間でDC1500V採用の次世代太陽光発電所の開発で提携を結んでおり、今回の事業でもその新システム(ProSolar)が用いられる可能性があるのか、というのは興味を引かれるところです。

採用する太陽電池モジュールについては、現状では情報がありませんが、(上記のGEとの提携との関連、というわけではないですが)大規模発電所で既に多くの実績があり、また日本市場にも参入済みのFirst Solarが、CdTe型を供給する可能性はあると考えます。

ただ一方で、今回の建設場所は沿海部であり、米大陸内でのメガソーラー建設を手がけてきたFirst Solar社のモジュールが十分な耐塩害性を持っているのか、と言う点には疑問もあります。

ともかくその発電規模と、地域振興との密着を目指すプロジェクト方針により、完成すれば日本国内でシンボル的な太陽光発電所になると思われるので、今後の進捗状況(機器の選定など)には続けて注目していきたいと思います。


※参照・参考サイト:
[1]瀬戸内市の約230MWのメガソーラー、土地の貸付契約締結、GEが出資交渉(Tech-On!)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140402/343872/
[2]GE、日本国内最大の太陽光発電 岡山で、世界でも最大級(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201403/CN2014032901001549.html
[3]岡山)米GE社、メガソーラー参画へ 瀬戸内・塩田跡地(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASG305QFDG30PPZB00Y.html
[4]Press-Releases(GE社)
http://www.genewscenter.com/content/default.aspx?newsareaid=2

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2014年03月18日

First Solar社が北九州市でのメガソーラー(1.3MW)を完成

First Solar社が2014年3月17日に、北九州市内で建設していたメガソーラー1.3MWDC)が完成したことを発表していました[1][2]。

発電所の概要は下記の通り。

  • 設置場所
    「西日本板硝子センター」(日本板硝子の子会社)の建設用ガラス工場内(地上、屋根)
  • 太陽電池パネル:FS Series 3 Black PV モジュール
    使用されている高機能ガラスは、日本板硝子が供給している。
  • 発電電力量:年約1400MWhの見込み
    九州電力に売電する。
  • 事業担当
    ・設備の所有・運営:First Solar
    ・建設:大林組と安川電機
  • 建設中の雇用:ピーク時に約65人

また発表[1]では、First Solar社による

  • 本プロジェクトを通じ、
    ・安全・迅速に展開可能
    ・CO2排出量が最小
    の代替エネルギーを供給することで、日本の太陽光発電開発目標支援する。
  • 本プロジェクト建設での雇用創出により、地元企業が今後、同様の太陽光発電プロジェクト建設に携わる際に必要となる能力・技術力の強化に貢献できた、と考えている。
との内容のコメントも記載されています。


建設計画の発表時(2013年11月)もそうでしたが、国内の導入目標や地元の雇用・技術力向上といった、発電事業を取り巻く要素に言及しているのは珍しく、大規模発電事業でのFirst Solar社の経験の豊富さが伺えます。

同社の日本での初メガソーラーは、部材調達先企業の設備への設置となりましたが、発電事業の投資予定額は計約1億ドルであり、今後どのような発電設備を建設していくのか、注目していきたいところです。


※参照・参考サイト:
[1]ファーストソーラー、北九州市で1.3MW DCの太陽光発電所の建設工事を完了(First Solar社)
http://investor.firstsolar.com/common/download/download.cfm?companyid=FSLR&fileid=734477&filekey=f505a046-24a8-4834-9ab5-f3ed75aa52a2&filename=KitakyushuGoLive_JPN_03142014.pdf
[2]北九州のガラス工場内に1.3MWのメガソーラー、米ファーストソーラー社が建設を完了(Tech-On!)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140317/340540/
[3]First Solar Series 3 Black Module(First Solar社)
http://www.firstsolar.com/Home/Technologies-and-Capabilities/PV-Modules/First-Solar-Series-3-Black-Module
[4]グローバルアドレス&グループ会社ウェブサイト(日本板硝子)
http://www.nsg.co.jp/ja-jp/about-nsg/nsggroupworldwide/globaladdresses

※関連記事:
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2014年02月14日

ハイブリッド・サービス社が、福島県郡山市でメガソーラー事業(50MW)の用地を取得

ハイブリッド・サービス社が2014年2月4日に、

  • 福島県郡山市で計画しているメガソーラー事業(50MW)について、建設用地の不動産売買契約を締結した。
と発表していました[1]。

今回は、東北電力による系統連系の承諾(※不動産売買契約の決済条件)が得られたことで、土地の取得が完了したとのことで、発電事業の概要は下記の通り。

  • 場所:郡山市逢瀬町夏出字砂欠山
    ※経済産業省による発電設備認定は、2013年3月に取得済み。
  • 土地
    ・面積:約110万m2
    ・現況:山林、荒地、宅地
    ・取得価格:9億9000万円
  • 想定発電能力50MW
  • 年間発電電力量5万〜5万5000MWhの見込み

FITによる認定容量と実際の稼動容量のギャップは依然として大きいですが、今回の事業も経産省の認定から1年近くが経過しており、系統連係の承諾に時間がかかることも、事業の進展に時間を要する要因になる、ということかもしれません。(今回の事業は規模が大きいだけに、仕方が無いのかもしれないが)

発電電力量については、スマートジャパンの記事[2]で「郡山市(人口33万人)の全世帯数の1割以上に相当」との記載がありますが、そう考えると、発電能力で何かと原発と比較され揶揄される太陽光発電でも、50MWという規模は決して小さくないと感じます。

もっとも本発電所の全電力が郡山市内で使われるわけではありませんが、本事業に限らず、太陽光発電が実際の電力供給においてどれだけの役割を果たしているのか、という点については、(ドイツ等のように)今後データの明示がなされることを、強く願うものです。


※参照・参考サイト:
[1]メガソーラー発電所建設用地取得完了についてのお知らせを掲載しました。(ハイブリッド・サービス社)
http://www.hbd.co.jp/pdf/ir/ir2014020401.pdf
[2]1万世帯をまかなう太陽光、福島県に50MWの発電所(スマートジャパン)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1402/13/news088.html
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