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2018年12月08日

ハンファQセルズ社が、中国・湖北省での太陽光発電所プロジェクト(計約150MW)に太陽電池モジュール100MWを供給予定

ハンファQセルズ社が2018年12月3日に、

  • 中国・湖北省での太陽光発電所プロジェクト向けに、100MW太陽電池モジュール供給契約を締結した。
と発表していました[1]。

プロジェクトの概要は次の通り。


建設場所 中国湖北省通山県
事業者 中国の「CGNニュー・エナジー」社。
※同社にハンファQセルズ社が供給した太陽電池モジュールは、計約400MWに達する。
合計出力 150MWの見込み。
うち100MW分が、Qセルズ製のQ.ANTUM「Q.PEAK-G5」。
発電電力量 145.76GWh/年の見込み。
スケジュール
  • 2018年11月2日:最初の30MW分のモジュールを納品、設置を開始。
  • 同年12月末系統連系開始の予定。


まず意外だったのは、中国国内での太陽光発電プロジェクトにも関わらず、中国以外のメーカーの太陽電池モジュールが採用されている点です。

と言うのも、昨年(2017年)には、中国の太陽光発電市場について「市場には中国メーカーばかり」「価格が安すぎて日本メーカーは参入できない」との情報がありました[2]。

また、(JinkoSolarなど)中国の太陽電池メーカーの近年の成長は著しく、極めて高い価格競争力を持っていることが推測されます。

そのため、(日本に限らず)中国国外メーカーによる中国市場への太陽電池モジュール供給は極めて難しい、と思っていました。

実際にどうなのかは判りませんが、このハードルを越えるだけのコスト低減を、ハンファQセルズ社が実現しているとすれば、驚異的なことだと考えます。


また今回の発電所では、合計出力約150MWに対し、年間の発電電力量見込みは約146GW(=約14万6000MWh)。

「湖北省は日射量が多い」にも関わらず、日本国内での見込み数値(発電容量×1000)と、ほぼ同じ水準になっています。

日照に恵まれた新興国での太陽光発電プロジェクトでは、海外メーカーはもちろんのこと、日本のシャープ社によるものでさえ、×1000よりもかなり大きい数字なので、今回の湖北省でのプロジェクトの見込みがどのような考えに基づいているのかは、興味を惹かれるところです。
(例えば、従来よりも堅実な推量をするように変ってきているとか?)


※参照・参考資料:
[1]ハンファQセルズ、中国・CGNニュー・エナジー社向け 100MWの太陽電池モジュール供給契約を締結(ハンファQセルズ社、2018/12/3)
http://www.hanwha-japan.com/news/news-letter/overseas-news-letter/2018/1203/
[2]世界の太陽光発電、昨年は5割増。なぜFITがない米国が2位?(ニュースイッチ、2017/1/28)
https://newswitch.jp/p/7736

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2018年10月02日

シャープ社がモンゴルで16.5MWのメガソーラーを完成、ベトナムでは49MW×2ヶ所の建設を受注

シャープ社が2018年9月に、

  • モンゴルでのメガソーラー完成
  • ベトナムでのメガソーラー建設の受注
を相次いで発表していました[1]。

各々の主な情報は下記の通り。


<モンゴル>

場所 ドルノゴビ県ザミンウード市
太陽電池モジュールの容量 16.5MWdc
発電電力量 約3万1162MWh/年の見込み。
スケジュール
  • 2018年9月中旬:運転開始の予定
建設の背景
  • モンゴル政府は、
    • 2020までに、発電電力量に占める再エネの構成比25に引き上げる。
    との目標を掲げている。
  • シャープ社は2016年12月に、重光商事などとの共同で、同国初の太陽光発電所(約10MWdc)を建設している。
    今回の発電所は、
    • 重光商事
    • モンゴルのエネルギー関連企業「Solar Tech LLC」
    と共同で建設した。

<ベトナム>

場所ビントゥアン省ロンアン省
太陽電池モジュールの容量49MWdc49MWdc
発電電力量約7万6920MWh/年の見込み約7万2820MWh/年の見込み
スケジュール
  • 2018年8月:着工
  • 2019年4月:完工・運転開始の予定
  • 2018年9月:着工
  • 2019年5月:完工・運転開始の予定
建設の背景
  • ベトナム政府は、再エネ普及のため、2017年6月FIT(固定価格買取制度)を導入した。
    また、太陽光発電の施設容量
    • 2020年:850MW
    • 20301万2000MW
    とする計画を掲げている。
  • 今回の2事業は、不動産・エネルギー・農業・教育などの複合企業「Thanh Thanh Cong Group」から受注した。


今回の3事業については、(インドネシアでのメガソーラーのように)二国間クレジットを利用しているかは不明です。

ただそれはともかく、シャープ社は2017年度の業績発表で海外EPC事業が堅調と記述しており、今回の2つの発表からは、同事業に現在も継続して取り組んでいることが伺えます。


モンゴルでは2000年以降に、政府が伝統的な住居(ゲル)への、約10万台の小型太陽光発電の供給を実施

更に現在では、具体的な再エネの導入目標(エネルギー構成比25%)も掲げているとのことから、今後はメガソーラーの建設も、更に増えていくものと考えます。


ベトナム国内におけるメガソーラー事業については、先月(8月)には

との、海外大手メーカーによる太陽電池モジュール供給予定が、相次いで発表されていました。

そして更に、今回のシャープ社による建設受注ですが、ベトナム政府による太陽光発電の導入目標の大きさ(2030年には2020年の約15倍)を考えると、これらの活況ぶりも納得できます。

そのためベトナムも今後しばらく、太陽光発電市場の急成長が見込まれるものと考えます。


これまでとは異なる新興国市場の成長については、JinkoSolar社の2017年業績の中で言及されていました。

今回のシャープ社の発表も、そのような世界市場に起こっている流れを示す、一つの事例なのかもしれません。


※参照・参考資料:
[1]モンゴル国ザミンウード市に太陽光発電所(メガソーラー)を建設(シャープ社、2018/9/14)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180914-a.html
[2]ベトナムのビントゥアン省とロンアン省において太陽光発電所(メガソーラー)の建設を受注(同上、2018/9/21)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180921-a.html
[3]ザミンウード(ウィキペディア)
[4]ビントゥアン省(同上)
[5]ロンアン省(同上)

※関連記事:

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2018年08月29日

JinkoSolar社がベトナム「Dau Tieng solar plant」プロジェクトの第2フェーズ(420MW)向けに、太陽電池モジュール240MWを供給予定

JinkoSolar社が2018年8月24日に、

  • ベトナムの大規模太陽光発電プロジェクト向けに、太陽電池モジュールの供給契約を結んだ。
と発表していました[1]。

その中から、同プロジェクトに関する情報をまとめてみました。


発電所の名前 Dau Tieng solar plant
太陽電池モジュールの供給量 JinkoSolar社は240MWを供給する。
(※これは、プロジェクトの第2フェイズ(420MW)に含まれる)
建設場所 ベトナム南西部のTay Ninh州
開発企業 下記の2社。
  • ベトナムの「Xuan Cau Co Ltd」
  • タイの「B.Grimm Power Public Co Ltd.」
EPC 「POWERCHINA Huadong Engineering Corporation Limited」が担当。
※同社が、今回のモジュール供給契約の相手。
※同社が開発してきたプロジェクトは、「Belt and Road(一帯一路)」ルートに沿った電力不足の国々に多数ある。


本プロジェクトの全体のモジュール設置量は不明ですが、第2フェイズだけでも420MWという規模に驚かされます。

また、事業者の1社・B.Grimmは今月に、ベトナムでの他のプロジェクト「Phu Yen Solar Power Plant」(257MW)の調印を行っていました[2]。

中東中南米に続き、東南アジア地域でも、大規模太陽光発電プロジェクトが活発化しつつあるのかもしれません。


ただ東南アジアは、(中東・中米と異なり)湿度の高い熱帯地域が多い筈なので、大規模プロジェクトの開発に向く土地が果たしてどの程度有るのか、というのは気になるところです。

くれぐれも、太陽光発電所建設のために森林を大規模伐採するような愚は、避けて欲しいものです。


※参照・参考資料:
[1]JinkoSolar Signs Solar Module Supply Agreement for the Development of Southeast Asia's Largest Solar Power Project(JinkoSolar社、2018/8/24)
http://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-signs-solar-module-supply-agreement-development
[2]Signing Ceremony between B.Grimm Power and TTVN Group for the Development of 257 MW Phu Yen Solar Power Plant(B.Grimm社、2018/8/16)
https://www.bgrimmpower.com/en/update/news/159/signing-ceremony-between-bgrimm-power-and-ttvn-group-for-the-development-of-257-mw-phu-yen-solar-power-plant
[3]タイニン省(ウィキペディア)
[4]D?u Ti?ng District(Wikipedia)

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2018年08月21日

JA Solar社がメキシコの大規模太陽光発電プロジェクトに太陽電池モジュール404MWを供給、Trina Solar社はベトナムのプロジェクトに258MWを供給

JA Solar社とTrina Solar社が2018年8月3日に、新興国の大規模太陽光発電プロジェクトへの太陽電池モジュール供給予定を発表していました[1][2]。

今回はその中から、各プロジェクトの概要をまとめてみました。


<JA Solar社の供給先プロジェクト>

建設場所
    メキシコのPuerto Libertad。
    (Sonoran Desertの中)
太陽電池モジュール供給量 404MW
発電電力量 963GWhの見込み。
プロジェクトの開発企業 ACCIONA EnergyとTuto Energyが合弁で開発する。
その他
  • 建設場所には
    • 高い気温
    • 強い紫外線
    • 砂嵐
    という厳しい環境がある。
  • JA Solar社の製品は、様々な耐久テスト・環境テストをパスしており、同じ地域での大規模プロジェクト(IEnova社による)にモジュール200MWを供給した実績がある。

<Trina Solar社の供給先プロジェクト>

建設場所 ベトナムのニントゥアン省の省都ファンラン=タップチャム。
敷地面積 264ha
太陽光発電と風力発電を組み合わせた発電所となる。
太陽電池モジュールの供給量 258MW
太陽電池モジュールの種類 単結晶PERC両面ガラスモジュール。
完成時期 2019年6月30日の予定。
その他 このプロジェクトは、ベトナムの大手投資企業「Trung Nam Group」の出資を受けている。


私がこれまでチェックしてきた限りでも、アジア・中南米でいろいろな規模の太陽光発電プロジェクトが進行していました(※記事末尾の関連記事)。

そして今回の2件は、いずれも数百MW規模のプロジェクトであり、新興国における大規模太陽光発電の導入の活発さが感じられます。


メキシコのプロジェクトについては、砂漠の中という厳しい環境でありながら、発電電力量の見込み数値(年963GWh)は、太陽電池モジュール供給量の数値(404MW)×1000の、更に2倍以上に達しています。

建設予定場所の日照の豊富さもさることながら、JA Solar社がモジュールの安定稼動・性能維持に高い自信を持っていることが伺えます。

またベトナムのプロジェクトでは、単結晶PERC型・かつ両面発電という高性能モジュールを、200MW以上も供給するとのことで、こちらも高い発電性能が予想されます。


いずれの件からも、新しい市場への進出を進める海外モジュールメーカーの勢いが、伝わってくる気がします。


※参照・参考資料:
[1]JA Solar Further Expands Reach in Mexican Market(JA Solar社、2018/8/3)
http://www.jasolar.com/index.php?m=content&c=index&a=show&catid=55&id=38
[2]トリナ・ソーラー ベトナム最大の民間PVプロジェクトにモジュール供給を発表 急増する新興市場での需要(Trina Solar社、2018/8/3)
https://www.trinasolar.com/jp/resources/newsroom/fri-08032018-1800

※関連記事:

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2018年07月09日

コロンビアの大規模太陽光発電所(86MWDC)は、水力発電メインの同国(=乾季に課題あり)に適する見込み

JinkoSolar社が2018年7月5日に、

  • 南米コロンビアの大規模太陽光発電所に、太陽電池モジュール86MWDCを供給する予定。
と発表していました[1]。

今回は、その発電所の概要をまとめてみました。


背景 コロンビア市場は、主に水力発電に依存しており、乾季に問題となる可能性が有る。
太陽光発電は、同国のエネルギーマトリックスの集約において、良いソリューションとなる見込みである。
場所 Colombia北部のCesar県。
太陽電池モジュール
  • メーカー:JinkoSolar
  • 種類:単結晶シリコン型
  • 供給量:86MWDC
  • 1枚の出力:345W
  • 使用枚数:25万枚
システム電圧 1500V
発電電力量 平均176GWh/年の見込み。


ウィキペディア[2]を読むと、降水量の多さと、急峻な山岳地域の存在が、コロンビアの水力発電を支えていると見受けられます。

そうなると、雨が減る乾季は確かにネックになりますが、他方で乾季は日照量が増えることから、太陽光発電がカウンターバランスとして期待されるのは、合点が行きます。

またこの点は、2010〜2017年で約7割ダウンという、太陽光発電の低コスト化の大幅な進展が、現実性を高めたものと思われます。

ただ今後、もし太陽光発電を大規模導入するとしても、(日照が無い)夜間の電力供給はどうするのか、という課題は残りますが、山岳地域を生かして、揚水発電所を十分に設けることが、一つの有効策になるのでは・・・と考えます。

その意味で、コロンビアがこれからどのように太陽光発電を導入し、電力供給の体制を整備していくのか、というのは、興味を惹かれるところです。


※参照・参考資料:
[1]JinkoSolar will supply 86 MWdc of Solar Modules for the largest PV plant in Colombia(JinkoSolar社、2018/7/5)
http://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-will-supply-86-mwdc-solar-modules-largest-pv-plant
[2]コロンビア(ウィキペディア)
セサール県(同上)

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2018年07月07日

シャープ社がインドネシアの複合競技施設「ジャカバリン・スポーツシティ」内にメガソーラー(約1.6MW-dc)を完成、二国間クレジット制度を利用

シャープ社が2018年7月2日に、

  • インドネシアの複合競技施設「ジャカバリン・スポーツシティ」の敷地内で、メガソーラーを竣工した。
と発表していました[1]。

その概要をまとめてみました。


背景 日本の環境省による「二国間クレジット制度に基づく設備補助事業」の採択を受け、現地企業「Perusahaan Daerah Pertambangan Dan Energi」と共同で建設した。
設置場所 南スマトラ州パレンバン市
太陽電池モジュール容量 1.6MW
予想される発電電力量 約1922MWh/年
スケジュール
  • 運転開始日:2018年4月10日
  • 竣工式:同年6月30日


二国間クレジットを利用しての、日本メーカーによる新興国での太陽光発電関連事業については、今年4月の日刊工業新聞の記事[2]で紹介されていましたが、今回のメガソーラー建設も、それにズバリ当てはまるものと思われます。

2017年度通期の業績で、シャープは海外EPC事業が堅調としていたので、今回のメガソーラーも、「エネルギーソリューション事業」の収益に寄与するのではないでしょうか。

とりあえず、海外メーカーの勢いが強い中で、シャープ社が(二国間クレジットという条件付きの中とは言え)EPC事業をしっかり続けていることが伺え、何かホッとする発表でした。


※参照・参考資料:
[1]インドネシア共和国の複合競技施設「ジャカバリン・スポーツシティ」に太陽光発電所(メガソーラー)を建設、竣工式を開催(シャープ社、2018/7/2)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180702-a.html
[2]シャープやパナソニックの太陽電池、生き残りのカギは「海外進出」(ニュースイッチ、2018/4/13)
https://newswitch.jp/p/12595

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2018年04月26日

Canadian Solar社がアルゼンチンで97.6MWp、ブラジルで計364MWpの太陽光発電プロジェクトを落札、JinkoSolar社はメキシコの754MWプロジェクトに太陽電池モジュールを供給予定

今回は、今年(2018年)のこれまでに発表された海外の大規模太陽光発電プロジェクトに関する情報から、個人的に目に付いたものをまとめてみました。


<Canadian Solar社>

  • 2018/1/29発表[1]:
    豪州での5プロジェクト(1.14GWp)を共同開発することで、Photon Energy社と合意した。
  • 2018/3/29発表[2]:
    アルゼンチンのSalta州での「Cafayate Project」(97.6MWp)を落札した。
    • PPSの契約価格:56.28米ドル/MWh
    • 運転開始時期:2019年2Qの予定
    • 発電電力量:23万5777MWh/年の見込み
  • 2018/4/10発表[3]:
    4月4日に、ブラジルのMinas Gerais州とCeara州での、3プロジェクト(364MWp)を落札した。
    • PPSの契約価格:平均約35.58米ドル/MWh
    • 運転開始時期:2022年までに開始の予定
    • 発電電力量:70万6056MWh/年の見込み
  • 2018/4/16発表[4]:
    ブラジルでの「Guimarania solar energy project」(0.6MWp)の権利を、Global Power Generation(スペイン「Gas Natural Fenosa」グループの子会社)に売却した。
    • 運転開始時期:2018年4Qの予定
    • 発電電力量:16万2471MWh/年の見込み

<JinkoSolar社>

  • 2018/4/5発表[5]:
    メキシコでの754MWのプロジェクトに、太陽電池モジュールを供給する契約を結んだ。
    • 運転開始時期:2018年下半期の予定
    • 発電電力量:1700GWh/年の見込み


今回チェックしたのは、プレスリリースが判りやすかったCanadian SolarとJinkoSolarの2社のみですが、それだけでも中南米で数十〜数百MWのプロジェクトが一気に動き出していることに驚きました。

Canadian Solar社がブラジル市場に参入したのは2017年[4]であり、これらの市場の活性化が極めて最近であることが伺えますが、この点はやはり、2016年の中国メーカーによる供給過剰に端を発した、太陽電池モジュールの価格低下の加速が、最大の要因だと推測します。


また、今回チェックした中南米のプロジェクトはいずれも、発電電力量の見込みは、日本での目安(発電容量×1000)の実に2倍前後です。

この発電条件の優位さも、大規模プロジェクトの強い後押しになっているものと考えます。


そして中南米だけでなく、豪州でも計1GW超のプロジェクトが進行中であること、またそこまで大規模なプロジェクトではないものの、日本のパナソニックとシャープも、アジア・中東への進出を強めている[6]とのことであり、産業用太陽光発電市場の世界的な拡大ペースは、私がこれまで持っていたイメージを、大きく超えているようです。


※参照・参考資料:
[1]Canadian Solar to Partner with Photon Energy for Co-development of 1.14 GWp Solar Projects in Australia(Canadian Solar社、2018/1/29)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2328812
[2]Canadian Solar Acquires a 97.6 MWp Solar Power Project in Argentina(同上、2018/3/29)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2340311
[3]Canadian Solar Awarded 364 MWp Solar Projects in Brazil(同上、2018/4/10)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2341759
[4]Canadian Solar completed sale of 80.6 MWp solar energy project in Brazil to Global Power Generation(同上、2018/4/16)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2342641
[5]JinkoSolar Supplies Modules for America's Largest Solar PV Plant in Mexico(JinkoSolar社、2018/4/5)
http://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-supplies-modules-americas-largest-solar-pv-plant
[6]シャープやパナソニックの太陽電池、生き残りのカギは「海外進出」(ニュースイッチ、2018/)
https://newswitch.jp/p/12595

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2017年10月16日

北米トヨタの新本部の駐車場に、SunPower社製の太陽光発電カーポート(8.79MW)が設置、本部キャンパスの電力需要の1/3を賄える見込み

SunPower社が2017年10月11日に、

  • Toyota Motor North America」の新本部の駐車場に、8.79MW太陽光発電カーポートを設置した。
と発表していました[1]。

設備の概要は下記の通り。


設置場所 テキサス州Planoの「Toyota Motor North America」の新本部(100エーカー)にある、4ヶ所の駐車場。
規模 8.79MW
本部キャンパスの電力需要の約1/3を賄える見込み。
太陽電池モジュール E-Series」を2万枚以上使用。
(この「E-Series」は、最初の25年間のエネルギー生産量が、(同一面積の従来品と比べて)30%多く見込まれる)
その他 システムの設計はSunPower社が担当。
また設備には、同社のカーポートソリューションを用いた。


通常の建物屋根ではなくカーポートとは言え、野立て(地上設置)ではない太陽光発電設備で、8.79MWという規模を実現していることに、まず非常に驚きました。

また個人的にはこれまで、太陽電池モジュール設置のカーポートというと、戸建住宅用の小規模なものしかイメージに有りませんでした。

そのため、大型駐車場にピッタリ適合しているSunPower社のカーポートソリューション[3]にも、強いインパクトを受けました。

今回のプロジェクトでは、発電電力量が(従来製品より)格段に優れるという「Eシリーズ」モジュールの採用と合わせて、SunPower社が持つ強みが良く感じられる気がします。

中国製品の大量流入に端を発し、太陽電池モジュールが急激に値下がりした中で、世界有数の自動車メーカーであるトヨタが、このような大規模設備において、(高品質・高性能をアピールポイントとする)SunPower社の製品やソリューションを選択したことは、非常に興味深いです。


また今回のプロジェクトは、駐車場やカーポートが、太陽電池モジュールの設置場所として有力であることも、示しているように感じられます。

日本は、日照条件や駐車場の規模の点で(アメリカと比べて)不利とは思いますが、それでも国内で太陽光発電カーポートが増えていくことを、是非期待したいものです。


※参照・参考資料:
[1]SunPower Completes 8.79-Megawatt Solar Project at Toyota Motor North America(SunPower社、2017/10/11)
http://newsroom.sunpower.com/2017-10-11-SunPower-Completes-8-79-Megawatt-Solar-Project-at-Toyota-Motor-North-America
[2]サンパワーEシリーズ 太陽光パネル(SunPower社)
http://www.sunpowercorp.jp/products/e-series-solar-panels/
[3]SunPower Solar Carports(同上)
https://us.sunpower.com/commercial-solar/products/solar-carport/

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2017年03月13日

JinkoSolar+丸紅のコンソーシアムが、アラブ首長国連邦で1177MWの太陽光発電プロジェクトを手がける

JinkoSolar社と日本の丸紅2017年3月1日に、

  • 2社によるコンソーシアムが、アラブ首長国連邦における1GW超の太陽光発電プロジェクトについて、アブダビ水力発電会社(ADWEC)との間で電力買取契約(PPA)を締結した。
と発表していました[1]。

プロジェクトの概要は次の通り。


  • 名称Sweihan Photovoltaic Independent Power Project
  • 事業の体制
    下記3者が出資する特別目的会社が、建設・運営・メンテナンスを担う。
    • JinkoSolar:20%を出資
    • 丸紅:同上
    • アブダビ水電力省(ADWEA):60%を出資
  • 建設場所:アブダビ市の約120km東
  • 発電容量1177MWDC
  • 発電電力の用途
    25年間にわたり、全量をADWECに売電する。
    (※ADWECは、ADWEAが完全に所有している)
  • 商業運転の開始時期2019年4月の予定。

当ブログの開設から約10年目にして、実際に「ギガソーラー」のプロジェクト立ち上げを見聞きすることになるとは、全く思いもしませんでした。

肝心なPPAの具体的な金額は、2社の発表には書かれていません。

しかし「日経テクノロジーonline」の記事[3]には、本プロジェクトの応札の結果が掲載されており、全ての事業者が4セント/kWh以下を提示していたことには、強く驚かされます。

もっとも今回のように莫大な規模のプロジェクトだと、1kWhあたりの売電価格の差はほんの少しに見えても、事業期間トータルでの売電額では相当大きな差になる(=初期コスト・運営コストにも相応の差がある)と考えられます。

JinkoSolar+丸紅の応札価格は、2.42セント/kWhとなっていますが、これは2016年の新興国でのプロジェクトの最安価格(チリでの2.91セント/kWh)を優に下回っており、急速なコストダウンが一体どこまで進み得るのか、空恐ろしくもあります。

またこうなると、太陽光発電のコストに関するこれまでの一般的な認識は、少なくとも大規模事業においては、世界を見るときには、もう完全に改める必要があるように思われます。

そしてその真っ只中に、日本企業が中国の大手モジュールメーカーと組んで参加していることは、非常に興味深く、これも太陽光発電市場の急速な変化の一つなのでは、と感じるものです。


※参照資料:
[1]JinkoSolar and Marubeni Corporation Enter Into Power Purchase Agreement for Sweihan Photovoltaic Independent Power Project in Abu Dhabi(JinkoSolar社)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=234421&p=irol-newsArticle&ID=2250474
[2]アラブ首長国連邦・スワイハン太陽光発電プロジェクトの長期売電契約締結について(丸紅)
http://www.marubeni.co.jp/news/2017/release/20170301.pdf
[3]太陽光でコスト最安の「ギガソーラー」、アブダビで建設へ(日経テクノロジーonline)
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/030206542/?rt=nocnt
[4]アブダビ(ウィキペディア)

※関連記事:

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2017年02月27日

Apple社の新本社キャンパス「Apple Park」は17MWの屋上太陽光発電を設置、使用電力を全て再エネで賄う見込み

Apple社が2017年2月22日に、

  • 本社の新キャンパス「Apple Park」への従業員の移動が、今年4月に開始する予定。
と発表していました[1]。

このApple Parkは生前のSteve Jobs氏が構想していたもので、概要は次の通り。

(※数値の換算は、1フィート=約0.3m、1平方フィート=約0.09m2、1エーカー=約4000m2、1マイル=約1.6kmとしています。)


  • 場所:カリフォルニア州のSanta Clara Valley
  • 面積:175エーカー(約70万m2
  • 建物など
    ※本館内にどの施設が含まれているかは未確認。
    本館 280万平方フィート(約25万m2)。
    リング型で、世界最大の湾曲ガラスパネルを用いている。
    研究開発施設
    訪問者センター Apple Storeが一緒。
    劇場「スティーブ・ジョブズ・シアター」 1000人収容。
    パーク内の最も高い場所に位置し、本館などを見下ろすことができる。
    今年後半にオープン予定。
    カフェ 一般公開される。
    フィットネスセンター 従業員向け、10万平方フィート(約9000m2)。
    ウォーキング・ランニング用パス 従業員向け、公園内に設ける。長さ2マイル(約3.2km)。
    果樹園、牧草地、池 本館のリング内に設ける。
    その他 設計において、500万平方フィート(約45万m2)のアスファルトとコンクリートを
    • 草地
    • 干ばつに強い天然の木(9000本以上)
    に置き換えている。
  • 従業員1万2000人以上
    ※移動完了には6ヶ月かかる見通し。
  • 完成時期2017年夏頃の予定。
  • 省エネ
    キャンパスの使用電力は、全て再エネで賄える見込み
    • 太陽光発電設備屋上設置17MW
    • 自然換気能力:
      建物は1年のうち9ヶ月間、暖房・空調が不要となると予測されている。

アップル社の発表[1]を読むだけでも、故スティーブ・ジョブズ氏と現アップル社の並々ならぬ情熱が伝わってくるようで、圧倒される思いがします。

再エネ電源については、([1]には記載がありませんが)[2]では「バイオガス燃料電池」も利用とあり、太陽光発電ができない夜間の電力供給は、その燃料電池が担うものと思われます。

「Apple Park」の建設場所であるSanta Clara Valleyは、地中海性気候で、晴れの日は平均330日/年[3]にも達するとのことであり、日本などと比べると、太陽光発電を行うには、かなり有利な地域と考えられます。

また、米国では太陽電池モジュールの価格低下が顕著であり、これらの条件が、Apple Parkにおける太陽光発電の有用性を、大きく高めたものと推測します。

とは言えやはり、名実ともに世界トップクラスの企業であるアップル社において、巨大本社の使用電力をほぼ全て再エネで賄うことが、既に実現目前となっていることには、強く驚かされます。

個人的には、日本国内のニュース記事等を読んでいて、再エネはまだまだ「高価で出力が不安定なお荷物、お客さん」と見られていることを感じています。

その中で今回のアップル社の発表、更に[2]のような記事を読むと、再エネの本格実用化という点において、既に日本は海外に大きく遅れを取りつつあるのでは、と危惧せざるを得ません。


※参照資料:
[1]Apple Park Opens to Employees in April(Apple社)
http://www.apple.com/pr/library/2017/02/22Apple-Park-Opens-to-Employees-in-April.html
[2]自然エネルギー:アップル新本社に世界最大級の屋上メガソーラー、バイオガス燃料電池も併用(スマートジャパン)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/spv/1702/24/news049.html
[3]Climate(Wikipedia「Santa Clara Valley」内)

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posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 海外のメガソーラー