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2018年07月09日

コロンビアの大規模太陽光発電所(86MWDC)は、水力発電メインの同国(=乾季に課題あり)に適する見込み

JinkoSolar社が2018年7月5日に、

  • 南米コロンビアの大規模太陽光発電所に、太陽電池モジュール86MWDCを供給する予定。
と発表していました[1]。

今回は、その発電所の概要をまとめてみました。


背景 コロンビア市場は、主に水力発電に依存しており、乾季に問題となる可能性が有る。
太陽光発電は、同国のエネルギーマトリックスの集約において、良いソリューションとなる見込みである。
場所 Colombia北部のCesar県。
太陽電池モジュール
  • メーカー:JinkoSolar
  • 種類:単結晶シリコン型
  • 供給量:86MWDC
  • 1枚の出力:345W
  • 使用枚数:25万枚
システム電圧 1500V
発電電力量 平均176GWh/年の見込み。


ウィキペディア[2]を読むと、降水量の多さと、急峻な山岳地域の存在が、コロンビアの水力発電を支えていると見受けられます。

そうなると、雨が減る乾季は確かにネックになりますが、他方で乾季は日照量が増えることから、太陽光発電がカウンターバランスとして期待されるのは、合点が行きます。

またこの点は、2010〜2017年で約7割ダウンという、太陽光発電の低コスト化の大幅な進展が、現実性を高めたものと思われます。

ただ今後、もし太陽光発電を大規模導入するとしても、(日照が無い)夜間の電力供給はどうするのか、という課題は残りますが、山岳地域を生かして、揚水発電所を十分に設けることが、一つの有効策になるのでは・・・と考えます。

その意味で、コロンビアがこれからどのように太陽光発電を導入し、電力供給の体制を整備していくのか、というのは、興味を惹かれるところです。


※参照・参考資料:
[1]JinkoSolar will supply 86 MWdc of Solar Modules for the largest PV plant in Colombia(JinkoSolar社、2018/7/5)
http://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-will-supply-86-mwdc-solar-modules-largest-pv-plant
[2]コロンビア(ウィキペディア)
セサール県(同上)

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2018年07月07日

シャープ社がインドネシアの複合競技施設「ジャカバリン・スポーツシティ」内にメガソーラー(約1.6MW-dc)を完成、二国間クレジット制度を利用

シャープ社が2018年7月2日に、

  • インドネシアの複合競技施設「ジャカバリン・スポーツシティ」の敷地内で、メガソーラーを竣工した。
と発表していました[1]。

その概要をまとめてみました。


背景 日本の環境省による「二国間クレジット制度に基づく設備補助事業」の採択を受け、現地企業「Perusahaan Daerah Pertambangan Dan Energi」と共同で建設した。
設置場所 南スマトラ州パレンバン市
太陽電池モジュール容量 1.6MW
予想される発電電力量 約1922MWh/年
スケジュール
  • 運転開始日:2018年4月10日
  • 竣工式:同年6月30日


二国間クレジットを利用しての、日本メーカーによる新興国での太陽光発電関連事業については、今年4月の日刊工業新聞の記事[2]で紹介されていましたが、今回のメガソーラー建設も、それにズバリ当てはまるものと思われます。

2017年度通期の業績で、シャープは海外EPC事業が堅調としていたので、今回のメガソーラーも、「エネルギーソリューション事業」の収益に寄与するのではないでしょうか。

とりあえず、海外メーカーの勢いが強い中で、シャープ社が(二国間クレジットという条件付きの中とは言え)EPC事業をしっかり続けていることが伺え、何かホッとする発表でした。


※参照・参考資料:
[1]インドネシア共和国の複合競技施設「ジャカバリン・スポーツシティ」に太陽光発電所(メガソーラー)を建設、竣工式を開催(シャープ社、2018/7/2)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180702-a.html
[2]シャープやパナソニックの太陽電池、生き残りのカギは「海外進出」(ニュースイッチ、2018/4/13)
https://newswitch.jp/p/12595

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2018年04月26日

Canadian Solar社がアルゼンチンで97.6MWp、ブラジルで計364MWpの太陽光発電プロジェクトを落札、JinkoSolar社はメキシコの754MWプロジェクトに太陽電池モジュールを供給予定

今回は、今年(2018年)のこれまでに発表された海外の大規模太陽光発電プロジェクトに関する情報から、個人的に目に付いたものをまとめてみました。


<Canadian Solar社>

  • 2018/1/29発表[1]:
    豪州での5プロジェクト(1.14GWp)を共同開発することで、Photon Energy社と合意した。
  • 2018/3/29発表[2]:
    アルゼンチンのSalta州での「Cafayate Project」(97.6MWp)を落札した。
    • PPSの契約価格:56.28米ドル/MWh
    • 運転開始時期:2019年2Qの予定
    • 発電電力量:23万5777MWh/年の見込み
  • 2018/4/10発表[3]:
    4月4日に、ブラジルのMinas Gerais州とCeara州での、3プロジェクト(364MWp)を落札した。
    • PPSの契約価格:平均約35.58米ドル/MWh
    • 運転開始時期:2022年までに開始の予定
    • 発電電力量:70万6056MWh/年の見込み
  • 2018/4/16発表[4]:
    ブラジルでの「Guimarania solar energy project」(0.6MWp)の権利を、Global Power Generation(スペイン「Gas Natural Fenosa」グループの子会社)に売却した。
    • 運転開始時期:2018年4Qの予定
    • 発電電力量:16万2471MWh/年の見込み

<JinkoSolar社>

  • 2018/4/5発表[5]:
    メキシコでの754MWのプロジェクトに、太陽電池モジュールを供給する契約を結んだ。
    • 運転開始時期:2018年下半期の予定
    • 発電電力量:1700GWh/年の見込み


今回チェックしたのは、プレスリリースが判りやすかったCanadian SolarとJinkoSolarの2社のみですが、それだけでも中南米で数十〜数百MWのプロジェクトが一気に動き出していることに驚きました。

Canadian Solar社がブラジル市場に参入したのは2017年[4]であり、これらの市場の活性化が極めて最近であることが伺えますが、この点はやはり、2016年の中国メーカーによる供給過剰に端を発した、太陽電池モジュールの価格低下の加速が、最大の要因だと推測します。


また、今回チェックした中南米のプロジェクトはいずれも、発電電力量の見込みは、日本での目安(発電容量×1000)の実に2倍前後です。

この発電条件の優位さも、大規模プロジェクトの強い後押しになっているものと考えます。


そして中南米だけでなく、豪州でも計1GW超のプロジェクトが進行中であること、またそこまで大規模なプロジェクトではないものの、日本のパナソニックとシャープも、アジア・中東への進出を強めている[6]とのことであり、産業用太陽光発電市場の世界的な拡大ペースは、私がこれまで持っていたイメージを、大きく超えているようです。


※参照・参考資料:
[1]Canadian Solar to Partner with Photon Energy for Co-development of 1.14 GWp Solar Projects in Australia(Canadian Solar社、2018/1/29)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2328812
[2]Canadian Solar Acquires a 97.6 MWp Solar Power Project in Argentina(同上、2018/3/29)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2340311
[3]Canadian Solar Awarded 364 MWp Solar Projects in Brazil(同上、2018/4/10)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2341759
[4]Canadian Solar completed sale of 80.6 MWp solar energy project in Brazil to Global Power Generation(同上、2018/4/16)
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2342641
[5]JinkoSolar Supplies Modules for America's Largest Solar PV Plant in Mexico(JinkoSolar社、2018/4/5)
http://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-supplies-modules-americas-largest-solar-pv-plant
[6]シャープやパナソニックの太陽電池、生き残りのカギは「海外進出」(ニュースイッチ、2018/)
https://newswitch.jp/p/12595

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2017年10月16日

北米トヨタの新本部の駐車場に、SunPower社製の太陽光発電カーポート(8.79MW)が設置、本部キャンパスの電力需要の1/3を賄える見込み

SunPower社が2017年10月11日に、

  • Toyota Motor North America」の新本部の駐車場に、8.79MW太陽光発電カーポートを設置した。
と発表していました[1]。

設備の概要は下記の通り。


設置場所 テキサス州Planoの「Toyota Motor North America」の新本部(100エーカー)にある、4ヶ所の駐車場。
規模 8.79MW
本部キャンパスの電力需要の約1/3を賄える見込み。
太陽電池モジュール E-Series」を2万枚以上使用。
(この「E-Series」は、最初の25年間のエネルギー生産量が、(同一面積の従来品と比べて)30%多く見込まれる)
その他 システムの設計はSunPower社が担当。
また設備には、同社のカーポートソリューションを用いた。


通常の建物屋根ではなくカーポートとは言え、野立て(地上設置)ではない太陽光発電設備で、8.79MWという規模を実現していることに、まず非常に驚きました。

また個人的にはこれまで、太陽電池モジュール設置のカーポートというと、戸建住宅用の小規模なものしかイメージに有りませんでした。

そのため、大型駐車場にピッタリ適合しているSunPower社のカーポートソリューション[3]にも、強いインパクトを受けました。

今回のプロジェクトでは、発電電力量が(従来製品より)格段に優れるという「Eシリーズ」モジュールの採用と合わせて、SunPower社が持つ強みが良く感じられる気がします。

中国製品の大量流入に端を発し、太陽電池モジュールが急激に値下がりした中で、世界有数の自動車メーカーであるトヨタが、このような大規模設備において、(高品質・高性能をアピールポイントとする)SunPower社の製品やソリューションを選択したことは、非常に興味深いです。


また今回のプロジェクトは、駐車場やカーポートが、太陽電池モジュールの設置場所として有力であることも、示しているように感じられます。

日本は、日照条件や駐車場の規模の点で(アメリカと比べて)不利とは思いますが、それでも国内で太陽光発電カーポートが増えていくことを、是非期待したいものです。


※参照・参考資料:
[1]SunPower Completes 8.79-Megawatt Solar Project at Toyota Motor North America(SunPower社、2017/10/11)
http://newsroom.sunpower.com/2017-10-11-SunPower-Completes-8-79-Megawatt-Solar-Project-at-Toyota-Motor-North-America
[2]サンパワーEシリーズ 太陽光パネル(SunPower社)
http://www.sunpowercorp.jp/products/e-series-solar-panels/
[3]SunPower Solar Carports(同上)
https://us.sunpower.com/commercial-solar/products/solar-carport/

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2017年03月13日

JinkoSolar+丸紅のコンソーシアムが、アラブ首長国連邦で1177MWの太陽光発電プロジェクトを手がける

JinkoSolar社と日本の丸紅2017年3月1日に、

  • 2社によるコンソーシアムが、アラブ首長国連邦における1GW超の太陽光発電プロジェクトについて、アブダビ水力発電会社(ADWEC)との間で電力買取契約(PPA)を締結した。
と発表していました[1]。

プロジェクトの概要は次の通り。


  • 名称Sweihan Photovoltaic Independent Power Project
  • 事業の体制
    下記3者が出資する特別目的会社が、建設・運営・メンテナンスを担う。
    • JinkoSolar:20%を出資
    • 丸紅:同上
    • アブダビ水電力省(ADWEA):60%を出資
  • 建設場所:アブダビ市の約120km東
  • 発電容量1177MWDC
  • 発電電力の用途
    25年間にわたり、全量をADWECに売電する。
    (※ADWECは、ADWEAが完全に所有している)
  • 商業運転の開始時期2019年4月の予定。

当ブログの開設から約10年目にして、実際に「ギガソーラー」のプロジェクト立ち上げを見聞きすることになるとは、全く思いもしませんでした。

肝心なPPAの具体的な金額は、2社の発表には書かれていません。

しかし「日経テクノロジーonline」の記事[3]には、本プロジェクトの応札の結果が掲載されており、全ての事業者が4セント/kWh以下を提示していたことには、強く驚かされます。

もっとも今回のように莫大な規模のプロジェクトだと、1kWhあたりの売電価格の差はほんの少しに見えても、事業期間トータルでの売電額では相当大きな差になる(=初期コスト・運営コストにも相応の差がある)と考えられます。

JinkoSolar+丸紅の応札価格は、2.42セント/kWhとなっていますが、これは2016年の新興国でのプロジェクトの最安価格(チリでの2.91セント/kWh)を優に下回っており、急速なコストダウンが一体どこまで進み得るのか、空恐ろしくもあります。

またこうなると、太陽光発電のコストに関するこれまでの一般的な認識は、少なくとも大規模事業においては、世界を見るときには、もう完全に改める必要があるように思われます。

そしてその真っ只中に、日本企業が中国の大手モジュールメーカーと組んで参加していることは、非常に興味深く、これも太陽光発電市場の急速な変化の一つなのでは、と感じるものです。


※参照資料:
[1]JinkoSolar and Marubeni Corporation Enter Into Power Purchase Agreement for Sweihan Photovoltaic Independent Power Project in Abu Dhabi(JinkoSolar社)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=234421&p=irol-newsArticle&ID=2250474
[2]アラブ首長国連邦・スワイハン太陽光発電プロジェクトの長期売電契約締結について(丸紅)
http://www.marubeni.co.jp/news/2017/release/20170301.pdf
[3]太陽光でコスト最安の「ギガソーラー」、アブダビで建設へ(日経テクノロジーonline)
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/030206542/?rt=nocnt
[4]アブダビ(ウィキペディア)

※関連記事:

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2017年02月27日

Apple社の新本社キャンパス「Apple Park」は17MWの屋上太陽光発電を設置、使用電力を全て再エネで賄う見込み

Apple社が2017年2月22日に、

  • 本社の新キャンパス「Apple Park」への従業員の移動が、今年4月に開始する予定。
と発表していました[1]。

このApple Parkは生前のSteve Jobs氏が構想していたもので、概要は次の通り。

(※数値の換算は、1フィート=約0.3m、1平方フィート=約0.09m2、1エーカー=約4000m2、1マイル=約1.6kmとしています。)


  • 場所:カリフォルニア州のSanta Clara Valley
  • 面積:175エーカー(約70万m2
  • 建物など
    ※本館内にどの施設が含まれているかは未確認。
    本館 280万平方フィート(約25万m2)。
    リング型で、世界最大の湾曲ガラスパネルを用いている。
    研究開発施設
    訪問者センター Apple Storeが一緒。
    劇場「スティーブ・ジョブズ・シアター」 1000人収容。
    パーク内の最も高い場所に位置し、本館などを見下ろすことができる。
    今年後半にオープン予定。
    カフェ 一般公開される。
    フィットネスセンター 従業員向け、10万平方フィート(約9000m2)。
    ウォーキング・ランニング用パス 従業員向け、公園内に設ける。長さ2マイル(約3.2km)。
    果樹園、牧草地、池 本館のリング内に設ける。
    その他 設計において、500万平方フィート(約45万m2)のアスファルトとコンクリートを
    • 草地
    • 干ばつに強い天然の木(9000本以上)
    に置き換えている。
  • 従業員1万2000人以上
    ※移動完了には6ヶ月かかる見通し。
  • 完成時期2017年夏頃の予定。
  • 省エネ
    キャンパスの使用電力は、全て再エネで賄える見込み
    • 太陽光発電設備屋上設置17MW
    • 自然換気能力:
      建物は1年のうち9ヶ月間、暖房・空調が不要となると予測されている。

アップル社の発表[1]を読むだけでも、故スティーブ・ジョブズ氏と現アップル社の並々ならぬ情熱が伝わってくるようで、圧倒される思いがします。

再エネ電源については、([1]には記載がありませんが)[2]では「バイオガス燃料電池」も利用とあり、太陽光発電ができない夜間の電力供給は、その燃料電池が担うものと思われます。

「Apple Park」の建設場所であるSanta Clara Valleyは、地中海性気候で、晴れの日は平均330日/年[3]にも達するとのことであり、日本などと比べると、太陽光発電を行うには、かなり有利な地域と考えられます。

また、米国では太陽電池モジュールの価格低下が顕著であり、これらの条件が、Apple Parkにおける太陽光発電の有用性を、大きく高めたものと推測します。

とは言えやはり、名実ともに世界トップクラスの企業であるアップル社において、巨大本社の使用電力をほぼ全て再エネで賄うことが、既に実現目前となっていることには、強く驚かされます。

個人的には、日本国内のニュース記事等を読んでいて、再エネはまだまだ「高価で出力が不安定なお荷物、お客さん」と見られていることを感じています。

その中で今回のアップル社の発表、更に[2]のような記事を読むと、再エネの本格実用化という点において、既に日本は海外に大きく遅れを取りつつあるのでは、と危惧せざるを得ません。


※参照資料:
[1]Apple Park Opens to Employees in April(Apple社)
http://www.apple.com/pr/library/2017/02/22Apple-Park-Opens-to-Employees-in-April.html
[2]自然エネルギー:アップル新本社に世界最大級の屋上メガソーラー、バイオガス燃料電池も併用(スマートジャパン)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/spv/1702/24/news049.html
[3]Climate(Wikipedia「Santa Clara Valley」内)

※関連記事:

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2017年02月13日

イラン初の太陽光発電所(7MW)が稼動開始、建設費用は800万ユーロ

ウェブサイト「Pars Today」の記事(2017年2月4日付)で、

  • イラン初太陽光発電所が、稼動を開始した。
と報じられていました[1]。

発電所の概要は次の通り。


名称 ハリージェファールス太陽光発電所
場所 イラン西部のハメダーン州
発電容量 7MW規模
用地の面積 10ha
建設費用 800万ユーロ
その他
  • 外国資本による設計。
  • イラン国内の建築資材・設備も使用されている。

「初」の太陽光発電所が7MWという規模であることに、太陽光発電の導入ハードルが(一昔前と比べて)劇的に下がっていることを感じます。

設置場所のハメダーン州は、ウィキペディアの「ハマダーン州」[2]と同一だと思われますが、同州の降水量(年間約324mm)は東京(年約1529mm[3])の1/5程度であり、少なくとも日照の点では、太陽光発電にかなり有利な環境と思われます。

建設コストをみると、7MWで800万ユーロということで、1MWあたりでは約114万ユーロ。

1ユーロ=約120円とすると、1MWあたり約1億3700万円となりますが、これは2016年の新興国における平均コスト(1MWあたり165万ドル)さえも大きく下回る水準であることに、驚かされます。

これだけの低コストとなると、導入に関わったのはやはり中国企業かと思われますが、ともかくこうなると、新興国での太陽光発電の大規模導入は、今後更に活発化していくものと予想します。


※参照資料:
[1]イラン最大の太陽光発電所が稼動開始(Pars Today)
http://parstoday.com/ja/news/iran-i25811
[2]ハマダーン州(ウィキペディア)
[3]東京 平年値(年・月ごとの値)(気象庁)
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?prec_no=44&block_no=47662&year=&month=&day=
[4]ユーロ/円(EUR/JPY):外国為替レート(楽天証券)
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/market/data/eur.html

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2016年07月25日

シャープと重光商事がモンゴルでのメガソーラー事業(10MW)に参画、現地の自然環境に対応

シャープ重光商事(本社・石川県)の2社が2016年7月19日に、

  • モンゴル国におけるメガソーラー事業10MW)に参画する。
と発表していました[1][2]。

事業の概要は次の通り。


  • 建設場所:ダルハン市
  • 敷地面積:約29万1000m2
  • モジュール容量10MW
  • 年間予測発電量:約1万4182MWh/年
    25年に渡り売電する。
  • 事業者と担当:下記の3社。
    • シャープ:設計、エンジニアリング、機器・設備の供給
      現地の自然環境(冬期の寒さや積雪など)を考慮し対応する。
    • 重光商事:日本での経験・ノウハウを生かし、発電所の共同経営に携わる。
    • モンゴルの「Solar Power International LLC」
  • スケジュール
    • 2016年7月下旬:着工
    • 同年12月:商業運転を開始予定

モンゴルにおいては遊牧民の移動式住居「ゲル」への太陽光発電普及が進んでいるので、今回のプロジェクトが同国「初のメガソーラー」というのはちょっと意外でした。

今回の建設場所となるダルハン市はモンゴル第2の都市[3]とのことで、定置式の大規模発電設備の設置はまだ本格化していないようですが、太陽光発電の普及において可搬式の小型設備が(生活に密着した実用的なものとして)先行していることは、国・地域によるPV導入・普及の道筋の多様性が伺えて、興味深いです。

また、参画する1社の重光商事は、積雪地域である石川県内で太陽光発電所を複数保有・運営されており[4]、それが今回の事業に携わる主な理由になったものと推測しますが、その実績をモンゴルでどのぐらい生かせるのか(=モンゴルと北陸で、自然環境にどの程度共通性があるのか)、というのも強く興味を引かれるところです。


※参照資料:
[1]モンゴル国初の太陽光発電所(メガソーラー)事業に参画(シャープ社)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/160719-a.html
[2]モンゴル初のメガソーラー発電事業への参画について(重光商事)
http://www.shigemitsu-shoji.co.jp/sub_images/20160715.pdf
[3]ダルハン市(ウィキペディア)
[4]重光商事サイト内の太陽光発電所紹介ページ
http://www.shigemitsu-shoji.co.jp/PV/TOP.html

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2016年01月23日

First Solar社が米国内で大規模発電所(計500MW)のPPAを締結、豪州では2ヶ所(計155MW)が完成

First Solar社が2016年1月19〜20日に、米国豪州における< strong>大規模太陽光発電所プロジェクトについての発表を行っていました[1]。

概要は下記の通り。


米国で計500MWのPPAを締結

  • 対象案件:下記の4プロジェクト(計500MW)で、2019年末までに稼動開始の予定。
    プロジェクト名場所発電容量予想発電電力量
    North Rosamond Solar Projectカリフォルニア州のRosamond150MWAC48万8000MWh/年
    Willow Springs Solar Project上記案件の近く100MWAC33万MWh/年
    Sunshine Valley Solar Projectネバダ州のAmargosa
    (※CAとの州境から4マイル未満)
    100MWAC30万2000MWh/年
    Sun Streams Solar Projectアリゾナ州のTonopah150MWAC46万4000MWh/年
  • 契約相手:「Southern California Edison」(SCE)社
    ※今回の契約により、First Solar社が開発・建設に携わったプロジェクトのうち、SCE社が契約しているものは計2.2GWに到達した。

豪州で計155MWが完成

発電所の概要は下記の通り。

  • 該当案件:下記の2つ。
    • Nyngan solar plant
    • Broken Hill solar plant
    First Solar社がEPCを担ったものであり、また今後5年はメンテナンスサポートも担当する予定。
  • 場所:New South Wales
  • 発電容量:計155MW
    オーストラリアの大規模太陽光発電所では、最大規模とのこと。
    またこれで、同国で稼動している大規模太陽光発電所は計245MWに到達し、うちFirst Solar社が建設したものは165MW。

まず米国については、100MW超のプロジェクトが並ぶスケールの大きさが圧巻ですが、発電量見込みが、どの案件も日本での見込み(発電容量の1000倍)の約3倍にも達していることには、当初目を疑いました。

いくら日本よりも発電の条件が有利な地域とは言え、この数字は大きすぎる(せめて2倍程度では)と思いましたが、少なくとも一軸の簡易追尾システム[3]は採用されているものと推測します。

豪州のプロジェクトのほうは、計画発表(2013年夏)から約2年半後の完工。

そのうちNyngan(102MW)の完成時期は、当初発表(2015年中頃の予定)より半年ほど早まっていますが、計画発表の後に技術・ノウハウの進歩により、First Solar社のプロジェクト推進スピードがアップした、ということなのかもしれません。


※参照資料:
[1]First Solar, California Utility Sign Agreements for 500MW(First Solar社)
http://investor.firstsolar.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=950665
[2]First Solar completes Australia's largest utility-scale solar plants(同上)
http://investor.firstsolar.com/common/download/download.cfm?companyid=FSLR&fileid=870903&filekey=10604E2E-60B0-4A65-87E3-BA4D23E3881A&filename=Media_Release_First_Solar_completes_Australias_largest_utility-scale_solar_plants_200115.pdf
[3]The First Solar Tracker(同上)
http://www.firstsolar.com/Home/Technologies-and-Capabilities/Mounting-Systems/The-First-Solar-Tracker

※関連記事:
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2015年10月08日

豪州の鉱山で「Weipa Solar Plant」(1.7MW)が稼動開始、First Solar社の技術でディーゼル発電とのハイブリッドを図る

First Solar社等が2015年9月29日に、

  • 豪州鉱山において、ディーゼルエンジンとの置換を目的とした太陽光発電所(同国初)が稼動を開始した。
と発表していました[1][2]。

概要は下記の通り。


  • 発電所の名称:「Weipa Solar Plant
  • 設置場所:Western Cape York半島(Queensland)の「Weipa鉱山」
    Rio Tinto社が運営するボーキサイト鉱山。
    既存のミニグリッドに連系している。
  • 発電容量1.7MW
    • First Solar社製の太陽電池パネル1万8000枚を使用。
    • 同社の「FuelSmart」ソリューションにより、化石燃料による発電と太陽光発電の組み合わせにおいて
      ・システムの信頼性の維持
      ・化石燃料の消費量節約
      の両立を図る。
      (既存のディーゼル発電所で消費する軽油を、年間60万リットル節約できる見込み)
  • 発電電力量年2800MWhの見込み。
  • 発電電力の用途
    Rio Tinto社が15年の購入契約(PPA)を締結しており、
    • 鉱山、加工施設
    • 近隣の町
    に供給する。
    (ピーク出力時には、町の昼間の電力需要の20%を賄える見込み)
  • 本設備についての関係者のコメント(一部)
    • 今回の電力購入契約は、僻地の電力網における代替電源導入の、試験的な機会である。
      (Rio Tinto社のゼネラルマネージャーGareth Manderson氏)
    • とりわけ僻地においては、太陽光発電はディーゼル発電よりも安価であることが、既に広く認識されている。
      First Solar社はここ数年、PV-ディーゼルのハイブリッドにおける技術的課題に焦点を当ててきた。
      今回のWeipa Solar Plantでは、Rio Tinto社の鉱山事業から資本コストを流用せずに、安定した電力供給を行うことに取り組んでいる。
      この商業モデルの証明は、PV-ディーゼルハイブリッドの世界展開に繋がる可能性がある。
      (First Solar社のアジア太平洋地域マネージャーのJack Curtis氏)
    • Australian Renewable Energy Agency (ARENA) では、この初期プロジェクト(第1フェーズ)に行った投資(350万ドル)に満足している。
      第2フェーズ(6.7MW)を実施する場合は、7800万ドルまで利用可能であり、オプションとして蓄電設備の導入も考えられる。
      (ARENA のCEOのIvor Frischknecht氏)

ここ数年は資源価格の低迷を受けて、世界的に新規鉱山の開発が停滞し、一方で既存鉱山の運営の効率化に注力されている状況があります。

今回の「Weipa Solar Plant」は、その状況下で建設されたものであることから、PV-ディーゼルハイブリッドの先駆的事例でありながら、コスト面での効果に対する期待の大きさが推測されます。

既存の発電所で見込まれる軽油の節約量(60万L/年)は、1日あたりだと1600Lちょっと(200Lドラム缶8本分)ですが、軽油自体の費用だけでなく、僻地への燃料の輸送コスト、また地域への環境負荷の低減(排ガス削減)も考慮すると、15年間で十分な導入効果が得られる、ということだと思われます。

実際の運用は始まったばかりですが、明らかなメリットが確認されれば、今後は豪州内だけでなく、日照が豊富な他の資源開発国・地域(南米やインドネシア、モンゴルあたり)の鉱山でも、導入が進む可能性があると考えます。


※参照資料:
[1]Australia's first commercial diesel displacement solar plant starts operation(First Solar社)
http://investor.firstsolar.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=934350
[2]Australia’s first commercial diesel displacement solar plant starts operation(ARENA)
http://arena.gov.au/media/australias-first-commercial-diesel-displacement-solar-plant-starts-operation/
[3]Weipa(同上)
http://www.riotinto.com/aluminium/weipa-4732.aspx
posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 海外のメガソーラー