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2017年09月03日

サンテックパワージャパン社が5本バスバーの産業用太陽電池モジュール2種(325W・275W)を発表、公称最大出力は現行モデルから5〜10Wアップ

サンテックパワージャパン社が2017年8月28日に、

  • 5本バスバーを採用した産業用太陽電池モジュール(多結晶型)の新製品2種
を発表していました[1]。

今回はその発表に基づき、現行機種との違いを表にしてみました。

※カッコ内は現行機種からの変化。


形式 STP325-24/Vfw
(※現行機種は
STP320-24/Vem)
STP275-20/Wfw
(※現行機種は
STP265-20/Wem)
バスバーの数 5本(1)
公称最大出力 325W(5W) 275W(10W)
モジュール変換効率 16.7%(0.4ポイント) 16.8%(0.3ポイント)
外形の全長 1960mm(4mm) 1650mm(10mm)
質量 25.9kg(0.1kg) 18.3kg(0.1kg)
コネクタのタイプ H4(※現行機種はMC4)

また出荷開始時期は、2017年10月予定とのことです。



思い返すと、3本バスバーの特許を持つ京セラ社が、同特許権の侵害でハンファQセルズ社を訴えたのがほぼ3年前(2014年7月)でした。(※その後両社は2015年10月に和解

ちょうどその頃には4本バスバーのモジュール(REC Solar社)が発表され、脱3本バスバーの動きが伺えましたが、今回のサンテック社の5本バスバーも、その流れの延長線上なのでは、と想像します。


バスバーの本数がこれだけ増えると、製造コストの上昇や、セルの受光面を遮る面積の増加、といったマイナス方向の影響が無いのかが気になります。

ただ今回の製品については、現行モデルと殆ど同じモジュールのサイズ・重量で、公称最大出力が明確に上がっており、少なくとも発電性能の点では、5本バスバー化のメリットのほうが大きいようです。


最後にコネクターについては、発表[1]で説明が全く無いので、変更の正確な理由は判りません。

ただ他社のサイトを見ると、「MCコネクタ」は「世界標準のPVコネクター」[2]であり、いっぽう「H4コネクタ」は「市場にすでにある業界標準のコネクタと嵌合する」[3]とのこと。

このことから、現行モデル・新モデル間でコネクタの互換製を保ちつつ、新モデルではコネクタのコスト削減と、耐久性・性能の向上を図ったものと推測します。


※参照資料:
[1]サンテックパワージャパン 産業用太陽光発電モジュール新製品を発売 〜 集電性能を高め出力を向上 〜(サンテックパワージャパン社、2017/8/28)
http://www.suntech-power.co.jp/news/2017/0828202.html
[2]MC PVコネクタ(太陽電池モジュール用コネクタ)(ソルトン社)
http://www.solton.co.jp/products/connector009.html
[3]Helios H4コネクタ(Degi-Key社)
https://www.digikey.jp/ja/product-highlight/a/amphenol-industrial-operations/helios-h4-connectors

2014年05月20日

サンテックパワージャパンが子会社「サンテックエナジーディベロップメント」を設立、電力小売事業向けに電力供給を担う

1ヶ月以上前になりますが、サンテックパワージャパン2014年3月31日に、

  • 太陽光発電事業特化した新会社「サンテックエナジーディベロップメント」を設立した。
と発表していました[1]。

その事業内容は下記の通り。

  • 発電設備の建設・運営・管理
  • 発電設備の立地に係る各種調査
  • 発電設備・システムの企画・設計・工事施工・保守・販売
  • 発電設備・システムに係るコンサルタント業務
  • 太陽光発電による電力供給と、それらの債権化商品の販売
  • 太陽光発電や小電力システム(制御システム装置)の製造・販売

また最近のニュース記事[2]では、サンテックパワージャパンの新事業(電力小売事業への進出)について報じられており、それによると太陽光発電電力に特化する「新電力」として、主に今回の子会社から電力を調達する方針とのことです。


サンテックパワージャパンはグループ企業の再編に見舞われただけに、太陽電池パネルの生産・販売以外に収益の柱を構築することを、急務と考えているものと想像します。

シャープも似た方針(エネルギーソリューションへの転換)を示していますが、発電事業については、サンテックのほうは子会社を発電事業者として電力小売事業に進出するもので、自社での発電所所有(そしてFITによる電力会社への売電)とどちらが合理的なのかは、強く興味を引かれるところです。

ただ[2]を見る限り、サンテックで調達・販売する電力は太陽光発電由来のものに限定するとのことで、確かに魅力的ではありますが、一方で太陽光発電は日照のある時間帯しか電力を供給できず、サンテックがその難点にどう対処するのか、という点にも注目したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]新会社設立に関するご案内(サンテックパワージャパン)
http://www.suntech-power.co.jp/news/2014/0331134.html
[2]サンテックパワー、電力小売り参入−パネル依存から脱却(日刊工業新聞)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0320140516aaar.html

2013年12月20日

サンテックパワージャパンがシステム保証15年の「ロングラン保証」を、有償で提供開始する予定

サンテックパワージャパンが2013年12月19日に、

  • 自社の太陽光発電システム向けに、15システム保証を選択できる「ロングラン保証」の提供を開始する。
との予定を発表していました[1]。

サービスの概要は下記の通り。

  • 背景
    ・サンテックパワージャパンではこれまで、全ての太陽光発電システムに対して
     ・25年のモジュール出力保証
     ・10年のシステム保証
     を無償提供してきた。
     今回の新保証は、顧客の要望を受けて、有償での提供を開始する。
    ・同社は日本市場で、
     ・アフターサービス拠点(長野テクニカルサポートセンター)の保有
     ・全国170ヶ所の点検サービス網
     ・自然災害補償と漏水補償を組み合わせた総合補償制度
     等、独自のサービスを提供してきた。
     また「JIS Q 8901」も取得しており、15年のシステム保証には自信を持っている。
  • 対象設備
    ・住宅用太陽光発電システム
    ・傾斜屋根設置で10kW超の、小規模産業用システム
  • 対象商品
    ・単結晶太陽電池モジュール
    ・パワーコンディショナ(GPシリーズ)
    ・接続箱
    ・ケーブル
    ・サンテックパワージャパン専用架台
  • 適用条件
    正常に使用していたにも関わらず、
    ・製品そのものの問題により、発電量が自社規定値に満たない場合
    ・製品に故障・異常が発生した場合
    (※自社規程を満たさない施工、購入後の改造など、保証書記載免責事由に該当する場合は対象外となる)
  • 対応
    上記の発生問題を特定し、該当するシステム部材について、修理または代替品への交換を行う。
  • 保証開始日:システムの設置日
  • 受付開始日2014年1月6日

Suntechでは先月にグループの再編が行われましたが、今回の新たなサービスの発表には、(これまでと変わらずに)日本での事業を継続していく、という姿勢が感じられます。

また有償とはいえ、従来より長い保証期間を用意したところには、参入からの5年弱で、日本市場への対応力を高め自信を得てきたことが伺えます。

サンテックパワージャパンの日本市場での現在のシェアは判りませんが、安定した事業運営を続け、今後も製品・サービスの品質向上を継続していけば、確固たる地位を占めることになるのでは、と考えます。


※参照・参考サイト:
[1]サンテックパワー「ロングラン保証」を開始(サンテックパワージャパン)
http://www.suntech-power.co.jp/news/2013/1219132.html

※関連記事:

2013年11月15日

江蘇順風光電科技が無錫サンテックパワーを子会社化、サンテックパワージャパンは無錫サンテックの傘下に

サンテックパワージャパン2013年11月13日に、資本関係・事業体制刷新を発表していました[1]。

概要は下記の通り。

背景

  • Suntech Powerにおいてはこれまで、
    ・Suntech Power Holdingsの転換社債償還延期
    ・「無錫サンテックパワー」の会社更生法申請
    を受けて、グループ全体の再建計画が検討されてきた。
    その結果、無錫サンテックパワーの第2回債権者会議(11月12日)で、「江蘇順風光電科技有限公司」から出資を受けることで合意された。
  • 江蘇順風光電科技は、
    ・インゴット〜太陽電池モジュールの生産
    ・太陽光発電事業
    を手がける「順風光電国際有限公司」の子会社であり、グループ内でセル・モジュールの生産を手がけている。
  • 順風光電国際は、太陽光発電事業では
    ・2013年中:600MWの発電所を完成予定
    ・2014年末まで:1.8GWの発電所建設を計画
    と、中国国内最大の事業者の一つとなっている。
    同社は中期目標として、世界最大の発電事業者になることを掲げているが、その達成には、グループの生産能力向上が必要だった。

新しい体制・事業方針

  • サンテックパワージャパンの全株式は、従来の親会社「Power Solar System Co., Ltd.」から、無錫サンテックパワー譲渡された。
    これにより、サンテックパワージャパンは無錫サンテックパワーの子会社となる。
    サンテックパワーブランドは無錫サンテックパワーが保有し、
    ・同ブランドのモジュールの生産供給
    ・モジュール保証の提供
    継続する。
  • 無錫サンテックパワーとSuntech Power Holdingsとの資本関係解消される。
    (無錫サンテックの再建は、今回で実質的に完了)
  • 一方Suntech Power Holdingsは、
    ・太陽光発電事業
    ・付加価値を持つ太陽光発電システム・サービスの開発、その販売
    に特化する方向で検討中であり、無錫サンテックパワーとの協力関係は継続する予定。

ちなみにSuntech Power Holdingsのサイトでは、現時点でこの件に関する発表は掲載されていませんでした。


「サンテックパワー」ブランドは存続しつつ、日本法人とSuntech Power Holdingsの資本上の関係は無くなる、というのは正直奇妙な印象ですが、Suntech Powerはかつて生産能力・売り上げの世界トップに位置したことがあるだけに、既存のユーザー・顧客の混乱を避ける意図もある、と想像します。

晶科能源のCFOは昨年、中国の文化のうえから、国内での太陽光発電関連企業のM&Aは多くならないとの見通しを示していましたが、一方で政府は同年末にM&Aを奨励する方針を掲げており、今回のSuntechにまつわる買収・再編は、その代表事例となるのかもしれません。

また発表を読む限りでは、順風光電国際の発電事業の強化につなげることが主な狙いと見受けられますが、製品の供給先が確保されるという点は、無錫サンテックにとって大きなプラスと言えるのではないでしょうか。


※参照・参考サイト:
[1]サンテックパワー新体制に関するお知らせ(サンテックパワージャパン)
http://www.suntech-power.co.jp/news/2013/1113129.html

※関連記事:

2013年09月27日

Suntech子会社保有のイタリアの太陽光発電所(37ヶ所・30MW)が、裁判所から差し押さえの通知

Suntech Power Holdings2013年9月26日に、

  • 子会社「Global Solar Fund(GSF)」がイタリアで保有する太陽光発電所のうち、37ヶ所について、9月19日に同国の裁判所から差し押さえの通知を受けた。
と発表していました[1]。

Suntech Powerは、GSFの株式の約88%を保有。

今回差し押さえの対象となった施設の発電容量(計約30MW)は、GSFが保有する太陽光発電所の約21%に相当するもので、更に発電で得られたFITによる収益も、差し押さえの対象になるとのことです。


違法と判断された詳しい内容・状況は判りませんが、差し押さえ対象の発電所の建設時期(2010〜2011年[2])は、太陽電池パネルの供給過剰状態が始まった頃であり、パネル出荷の上り調子からの転換時期に、収益確保のために何か無茶なことをやったのでしょうか。

どうもお粗末な感が拭えませんが、Suntechは経営建て直しの真っ最中だけに、今回の資産差し押さえがそれにどの程度影響するのか、非常に気になるところです。


※参照・参考サイト:
[1]Suntech Announces Developments with Respect to Global Solar Fund Assets in Brindisi, Italy(Suntech Power Holdings)
http://ir.suntech-power.com/phoenix.zhtml?c=192654&p=irol-newsArticle&ID=1856845&highlight=
[2]サンテックパワーのイタリア資産差し押さえ、企業再生にも新たな動き―中国メディア(新華経済)
http://www.xinhua.jp/socioeconomy/economy/360581/

※関連記事:

2013年09月15日

Suntech Powerの取締役3名が辞任、CEO・CFOも交代

Suntech Power社が2013年8月〜9月初めにかけて、役員人事の大幅な変動を発表していました[1][2][3]。

まず2013年8月21日には、取締役9名のうち3名が辞任

辞任した取締役たちは、自分達の責任を果たすために必要な情報が供給されなかったとしており、現状の問題点として

  • キャッシュフローの厳しい赤字、新たな資本確保の見通し不明瞭
  • 転換社債保有者との合意の再編完了が、困難な見通し
  • 明確な事業計画の欠如
  • 内部統制の潜在的な浸食
  • 従業員の能力(効果的な機能に必要)の減損
等の状況を指摘。

この辞任について、残った取締役のうち3名は、経営陣と(辞任した)取締役たちの間で意思疎通の不足があった、との見方を示したとのことです。

そして8月31日には、David King氏(取締役の1人)がCEO・CFOの地位から降りる、と発表。

後任の暫定CEO・暫定CFOには、社長の周偉平(Weiping Zhou)氏(同じく取締役の1人)が就くとのことで、[2]では氏による

  • 私は、自分による会社の先導、また(全ての株式保有者とともに)今後の数ヶ月間での事業再編計画の実施が可能、と確信している。
等のコメントが紹介されています。


Suntech社については昨年来、役員人事の大幅な変動が続いていますが、いまだこのような不安定な状況が続いているのは、赤字を減らしつつあるYingli等との差の原因、という気がします。

辞任した取締役の1人のSusan Wang氏は、今年春に施正栄の後継として会長に就任していたはずですが、企業の経営陣・首脳陣の間で情報の共有が十分できていないというのは、組織として何か根本的な問題が存在しているようにも思われます。

Suntechはかつて生産能力で(Yingliと同じく)世界トップクラスの位置にあっただけに、個人的には、何とか現状を立て直して(アフターサービスも含めて)事業を安定的に継続してほしい、と考えます。


※参照・参考サイト:
[1]Suntech Announces Director Resignations and Election of New Chairman(Suntech Power社)
http://ir.suntech-power.com/phoenix.zhtml?c=192654&p=irol-newsArticle&ID=1850167&highlight=
[2]Suntech Announces Management Change, Appoints New CEO(同上)
http://ir.suntech-power.com/phoenix.zhtml?c=192654&p=irol-newsArticle&ID=1854686&highlight=
[3]中国の太陽電池大手サンテック、CEOが辞任(WSJ)
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324255404579073890806465598.html

※関連記事:

2013年06月19日

Suntech Power創業者・施正栄氏のコメントを紹介している「サンケイビズ」の記事

サンケイビズの記事[1]で、Suntech Power社の創業者・施正栄氏のコメントが紹介されています。

これは2013年5月に行われた講演会(上海市内)で語られたもので、具体的な内容は下記の通り。

  • グループ中核企業(無錫サンテック)の破綻に関して
    「私はつまずき、倒れた。業界にマイナスの影響を与えて遺憾だ」
  • 中国メーカーのかつての参入ラッシュについて
    「バブルだった。生産のだぶつきが価格の暴落を招いた」
  • 太陽光発電市場の今後について
    「環境問題を考えれば太陽光には将来性がある」

自身が「倒れた」との表現から、単なるグループ内の1社の倒産に留まるものではない、中核企業の経営破綻によるダメージの大きさが伺えます。

Suntechが生産量拡大の先陣を切ったとはいえ、続く他の中国メーカーの生産拡大を思い返すと、どのメーカーが首位に立ったにしろ、供給過剰・価格の大幅下落という状況が起きるのは必然だったとも思われます。

ただ今回の記事で、2010年にSuntechに続く生産量だったJA Solarが、対照的に生き残りに自信を見せるコメントをしているのは、非常に興味深いです。

中国メーカーが今後、事業の量・規模(生産能力)ではなく質(生産能力の適正化、製品付加価値など)を高めることで、世界の太陽光発電市場全体にとっても良い影響を及ぼしていくことを、期待したいところです。


※参照・参考サイト:
[1]「バブルだった」中国製太陽光パネル 米反ダンピング関税導入追い打ち(サンケイビズ)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130618/mcb1306180503009-n1.htm

※関連記事:

2013年03月22日

サンテックパワージャパンが、無錫サンテックの破綻の影響は無い、と発表

サンテックパワージャパン2013年3月21日に、「無錫サンテックパワー」の会社更生法の適用申請に関して、サイトで発表を行っていました[1]。

その中で、日本市場での事業展開に関する部分の概要は下記の通り。

グループ会社への影響
 ・親会社「Suntech Power Holeings」
 ・無錫サンテック以外の子会社(サンテックパワージャパンを含む)
 は、今回の会社更生法申請とは一切関係なく、事業は従来どおり継続される。

日本への製品供給
 無錫サンテック傘下の工場以外に、サンテックパワーの最新工場(P4、2011年設立)があるが、これは
 ・無錫政府傘下の投資会社(Guolian)
 ・Suntech Investment
 のジョイントベンチャーで建設・所有・運用されており、今回の件の影響は受けない。
 そして、現在の日本向け製品の生産発注・供給は、この工場とサンテックパワージャパンの間で行われており、今後の日本への製品供給にも影響は無い

ちなみにニュース記事[2]では、日本での事業の現状について、

・日本市場でのシェア:5%程度(外資系で最大手)
・日本法人の従業員数:100人前後

との数字が紹介されています。


発表資料の組織図では無錫サンテックに「旗艦法人」との記載があり、組織の体制上は関係ないとはいえ、日本事業に本当に影響は及ばないのか、気になるところです。

とはいえ今回の件について、日本法人から迅速に明確な発表が行われた点には安心感があり、今後の販売・サービス継続も発表どおりに維持・継続されることを、期待したいです。


※参照・参考サイト:
・[1]サンテックパワーホールディングス子会社 無錫サンテックパワーの会社更生法申請に関して(サンテックパワージャパン)
 http://www.suntech-power.co.jp/news/2013/0321111.html
・[2]日本向け供給「影響ない」 中国・サンテック破綻で日本法人(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGF2106D_R20C13A3TJ2000/


※関連記事:
Suntech Power Holdingsが中国子会社「無錫サンテック」の破産を発表、製品製造や保証は継続する見通し(2013/03/21)

2013年03月21日

Suntech Power Holdingsが中国子会社「無錫サンテック」の破産を発表、製品製造や保証は継続する見通し

Suntech Power Holdings2013年3月20日に、

・中国子会社の「Wuxi Suntech Power Holdings無錫サンテックパワーホールディングス)」が破産した。

と発表していました。

まず同社の発表[1]によると、主な状況は下記の通り。

・経緯:
 中国の8銀行によるグループが3月18日に、無錫サンテックの倒産やリストラについて、無錫市中級人民裁判所に申し立てを行った。
 無錫サンテックはこの申し立てに対し、異議を提起しないことを裁判所に通知した。

・今後の見通し・方針:
 ・無錫サンテックでは、裁判所の判断は数日のうちに下されるとみている。
 ・同社でのセル・モジュールの製造や製品保証については、裁判所が指定する管理者と協力して継続する

また今後について、ニュース記事[3]の最後では「現在明らかになっている情報」として

・「無錫市国聯発展(集団)有限公司」(無錫市人民政府が出資している企業)が再編を主導し、親会社または傘下の産業投資ファンドが接収する可能性がある。

との情報が紹介されています。


ニュース記事[2][3]からはサンテック社自体が破産したと受け止められる一方、同社の発表[1]では破産は子会社の無錫サンテックのみとされており、いまいち良く分からないところがありますが、とりあえず今回の破産が親会社・グループ会社の運営にどのような影響を及ぼすことになるのか、非常に気になるところです。

Suntech社での生産の地域別比率は分かりませんが、低価格を優位性としていたのであれば、やはり中国国内での生産がメインと考えられるので、今回の破産の影響も小さくはないでしょうか?

ただ今回の発表では一応、製品の製造・保証は維持する方針とされているので、少なくとも既存ユーザーへの影響は最小限に留められることを期待したいです。


※参照・参考サイト:
・[1]Suntech Power Holdings Co., Ltd. Announces Petition of Insolvency and Restructuring of its Chinese Subsidiary Wuxi Suntech Power Holdings Co., Ltd.(Suntech Power)
 http://ir.suntech-power.com/phoenix.zhtml?c=192654&p=irol-newsArticle&ID=1798292&highlight=
・[2]太陽光パネル大手のサンテック、転換社債が債務不履行に 自主再建は絶望的(新華社通信)
 http://www.xinhua.jp/socioeconomy/economy/338501/
・[3]中国太陽電池大手が破産 欧米との貿易摩擦響く(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2003X_Q3A320C1FF2000/


※関連記事:
Suntech Power社がCEOを交代、施正栄氏は会社の戦略的方向性の判断などに注力(2012/08/19)
Suntech Power社CCOのAndrew Beebe氏が辞任、個人的な理由によるとのこと(2012/09/11)
Suntech Power社で、2012年8月以降に離職・辞職した経営陣(副社長級)が7人に達しているとのこと(2012/10/16)
Suntech Powerの施正栄会長が辞任、後任は取締役のSusan Wang氏(2013/03/07)
Suntech Powerが、米アリゾナ州Goodyearの太陽電池パネル工場を閉鎖する方針(2013/03/14)

半導体産業新聞による調査で、2010年の太陽電池世界市場での生産量トップは中国サンテック(1.5GW)、2位はJAソーラー
中国の大手太陽電池メーカー10社の債務は、2012年1-3月期末時点で計175億ドルとのこと(2013/02/09)

2013年03月14日

Suntech Powerが、米アリゾナ州Goodyearの太陽電池パネル工場を閉鎖する方針

Suntech Power社が2013年3月12日に、

米アリゾナ州での太陽電池パネル生産中止する。

との方針を発表していました。

同社の発表[1]やニュース記事[2][3]によると、今回の措置の概要は下記の通り。

・対象拠点:アリゾナ州Goodyearの太陽電池パネル工場

・背景:
 ・Goodyear工場は2010年10月に開設。
  最盛期(2011年)の生産量は50MW/年に達したが、2012年11月には15MW/年のペースにダウンしていた。
 ・世界的な太陽電池パネルの供給過剰に加えて、主要部材である
  ・中国製太陽電池セル
  ・同・アルミフレーム
  を対象とする、米国での輸入関税の引上げが生産コストを引上げ、今回の工場閉鎖につながった。
  Suntech社は
  ・営業経費を2013年に20%削減する。
  との目標を掲げており、今回の措置はその一貫。

・生産停止時期:2013年4月3日の予定
・雇用:43名の雇用者が影響を受ける。


Suntech社は前日に、

・転換社債の償還期限(3月15日)の延期に向けた取り組み[4]
・出資者・出資比率の変更[5]

に関しても発表しており、ここに来て状況が急に慌しくなっていますが、太陽電池の代表的メーカーの1社であるだけに、今後の動向が非常に気になるところです。

ただNNA.ASIAの記事[6]では、Suntech社の生産が行き詰まることが太陽電池産業にとってプラス、との業界関係者の声が紹介されていますが、供給過剰による価格下落が、太陽光発電システムのコストダウン・普及拡大に寄与した面は無視できないのでは、とも考えます。


※参照・参考サイト:
・[1]Suntech to Close Arizona Factory(Suntech Power社)
 http://ir.suntech-power.com/phoenix.zhtml?c=192654&p=irol-newsArticle&ID=1794801&highlight=
・[2]サンテック、米アリゾナ工場を閉鎖へ・輸入関税などが響き(WSJ)
 http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323596704578357293422551724.html
・[3]太陽電池大手が米工場閉鎖(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM13067_T10C13A3FF1000/
・[4]Suntech Signs Forbearance Agreement with Convertible Note Holders(Suntech Power社)
 http://ir.suntech-power.com/phoenix.zhtml?c=192654&p=irol-newsArticle&ID=1794390&highlight=
・[5]Suntech Reaches Settlement in Connection with GSF Investment(同上)
 http://ir.suntech-power.com/phoenix.zhtml?c=192654&p=irol-newsArticle&ID=1793509&highlight=
・[6]中国尚徳の経営危機、台湾勢に受注流入か[IT](NNA.ASIA)
 http://news.nna.jp/free/news/20130313twd006A.html


※関連記事:
米商務省が、中国製太陽電池への反ダンピング関税(18.32〜249.96%)・相殺関税(14.78〜15.97%)の課税を決定、実行はITCによる判断待ち(2012/10/12)

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中国の2012年8月のモジュール輸出数は前年同月比21.6%増、しかし輸出額は同51%減(2012/10/19)
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Solarbuzzの調査で、2012年第4四半期の太陽電池パネルの世界出荷量では中国が約1/3を占める(2013/01/23)
中国の大手太陽電池メーカー10社の債務は、2012年1-3月期末時点で計175億ドルとのこと(2013/02/09)