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2019年04月28日

中国製の「太陽電池部品」は韓国製より約10%安い、「朝鮮日報」の社説より

「朝鮮日報」の2019年4月25日の社説[1]の中で、

  • 中国製韓国製の太陽電池の価格差
に関する言及がありました。

具体的には、韓国内の再エネ市場の状況を解説する中で、

  • 中国製の太陽電池部品は国産品よりも約10%安い

との記述があります。



「太陽電池部品」がセルなのかモジュールなのかは不明ですが、仮にモジュールの段階で約1割の価格差、と考えると、韓国メーカー製品の価格競争力も、決して低くないように思われます。

日本市場ではハンファQセルズ社が近年、2017年度の1位など、モジュール出荷量のトップクラスに位置していますが、この価格競争力が大きな要因の一つになっているものと推測します。

こうなると現在、日本メーカー製モジュールと中国製・韓国製でどの程度の価格差となっているのかが、非常に気になるところです。


※参照・参考資料:
[1]【社説】中国メーカーに流れる韓国の太陽光発電補助金(朝鮮日報、2019/4/25)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/04/25/2019042580009.html

2019年04月27日

オンウェーブ社が軽量・フレキシブルな太陽電池パネル「MagflexSolar」を発売、出力125W、裏面のマグネットシートで自動車などに設置可能

オンウェーブ」社が2019年4月19日に、

  • マグネット式で自動車屋根などに簡単に設置できる、軽量・フレキシブルな太陽電池パネル「MagflexSolar」を発売した。
と発表していました[1]。

製品の主な特徴・仕様は次の通り。


特徴
  • マグネットシートを採用:
    裏面には柔らかい屋外用マグネットシートを用いており、自動車鉄製物置などに設置できる。
    また、ハトメ2ヶ所も備えている。
  • CIGS薄膜型
    MiaSole社製の太陽電池(最高効率16%以上)を採用。
  • 軽量・フレキシブルかつ耐久性に優れる。
サイズ等
  • 外形寸法:2598×370×4mm
  • 重量:5.6Kg
  • 最大発電出力:125W
  • 出力端子:MC-4
想定用途 温暖化防止、防災、アウトドアや車中泊などの電力確保
価格 税別6万8000
発売日 2019年4月19日


軽量・フレキシブルで設置が簡単な点は大きな魅力ですが、7万円に近い価格は、お手軽な水準とは言い難いです。

ただ振り返ると、同社が7年前(2012年)に発売したフレキシブルCIGS薄膜太陽電池(100W)+蓄電池(12V、24Ah)の「FlexSolarPod」の価格は約30万円でした。

それを考えると、太陽電池シートのみで6万8000円という今回の「MagflexSolar」の価格は、(太陽電池部分のメーカーは違いますが)この7年間でのフレキシブルCIGS薄膜型のコスト低下を示しているように思われます。

製品の特性自体は非常に魅力的なので、フレキシブルCIGS薄膜型のコストダウンが今後更に進んでいくことを、期待したいところです。


※参照・参考資料:
[1]車載可能な軽量・高効率マグネット式CIGS薄膜フレキシブルソーラーパネル『MagflexSolar (マグフレックスソーラー)』 発売!!(オンウェーブ社、2019/4/19)
http://www.onwave.co.jp/info/index.php?news=1555092308

※関連記事:

2019年04月26日

エクソル社が住宅向け商品「ジャストコンパクト」を発売、マイクロインバータ採用により、太陽電池モジュール3枚以下での設置も可能

エクソル社が2019年4月11日に、

  • 少ない枚数(3枚以下)の太陽電池モジュールでも設置できる、住宅向け商品「ジャストコンパクト」を販売開始した。
と発表していました[1][2]。

商品の概要は次の通り。


商品開発の背景
  • 国内の住宅用太陽光発電の導入件数は、2013年度(34万4000件)をピークに、年々減少している。
    また新築住宅での搭載率も、2017年度は17.5%に留まっている。
    (※新築住宅の着工件数は約42万件、うち太陽光発電の搭載件数は約7万3000件)
  • エクソル社が行ったアンケート(戸建住宅の居住者、または購入予定者が対象)では、太陽光発電に対する
    • 高価格
    • 荷重に耐えられる広い屋根が必要
    というイメージにより、設置を諦めた・検討しなかった人が多い、との結果が得られた。
  • 太陽光発電システム用のパワーコンディショナでは、電圧の関係上、太陽電池モジュールを最低4設置する必要がある。
    (=3枚以下では設置不可)
特徴
  • マイクロインバータを採用
    太陽電池モジュールとセットで動作するマイクロインバータにより、
    • モジュール1枚からの設置
    • 方位に関係無い設置
    が可能となり、小さな屋根や複雑な形の屋根にも対応できる。
  • 小規模でも高い省エネ効果
    電力使用量が300kWh/月の家庭で、太陽電池モジュール3枚設置の場合、
    • 日中の電力使用量をほぼ賄うこと
    • 電気購入量の30%削減
    が見込まれる。
    また、余剰電力の売電も可能。(※電力会社との契約が必要)
  • 機器の20年保証
    • 太陽電池モジュール
    • マイクロインバータ(※故障時は修理ではなく交換のみ)
    • 架台・金具
    が故障した場合の
    • 修理対応時の修理費用
    • 交換対応時の代替品費用(※撤去・再設置・運送の費用は除く)
    を、無償で20年保証する。
予想実売価格
  • 太陽電池モジュール3枚
  • 新築時の設置
の場合、39万8000円前後(工事費用含む)。
その他 [3]のQ&Aより。
  • 停電時の使用は不可能
    自立運転機能が無いため。
  • 蓄電池の接続は現状では不可。


今年1月には、カナメ社が同種の小規模商品「マイクロソーラー」を発表していました[4]が、そちらは法人限定で材料のみの販売(卸のようなもの?)であるのが、今回のエクソル社の商品と大きく異なっています。

そのエクソル社「ジャストコンパクト」は、従来より大幅な低価格化が可能となり、またモジュール設置の自由度も大きく向上したとのことで、マイクロインバータ採用の恩恵が強く感じられる、非常に魅力的な商品です。

しかし一方で、停電時の使用ができず、また蓄電池の接続もできないというのは、災害時・非常時への備えにはならないということであり、かなり残念です。

この点は、現状のマイクロインバータが持つ課題なのかもしれませんが、災害への意識が高まっている日本国内向けの商品としては、是非とも今後の対応を願いたいところです。

ただそのような難点があるとしても、「マイクロソーラー」「ジャストコンパクト」のような小規模商品は、住宅用太陽光発電の新しい姿を示すものだと思うので、このカテゴリは(企業・メーカーを問わず)今後盛り上がってほしいものです。


※参照・参考資料:
[1]住宅用太陽光発電システムが39万8千円前後で設置できる「ジャストコンパクト」の販売を開始(エクソル社、2019/4/11)
https://www.xsol.co.jp/news/2019/04/20686/
[2]同上(PR TIMES、同上)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000043644.html
[3]ジャストコンパクト(エクソル社)
https://www.xsol.co.jp/house/just_compact/
[4]自家消費型小規模太陽光発電「マイクロソーラー」発売開始(カナメ社、2019/1/1)
http://www.caname.net/topics/index.php?id=667

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2019年04月25日

京セラとTEPCOホームテック社が、初期費用ゼロの住宅向けサービス「エネカリ with KYOCERA」を提供開始

京セラTEPCOホームテック社が2019年4月22日に、

  • 初期費用ゼロで太陽光発電システムや蓄電池を導入できる住宅向けサービス「エネカリ with KYOCERA」を開始する。
と発表していました[1][2]。

主な内容は次の通り。


背景・目的
  • 経済産業省によるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及目標(2020年までに標準的な注文戸建住宅の過半数)などから、日本国内では今後のZEHの普及加速が見込まれる。
  • 2社は今回のサービスにより、
    • 環境配慮型住宅の普及推進
    • FIT期間終了(2019年11月〜)の顧客への、蓄電池導入による自家消費の提案
    を行う。
仕組み・特徴
  • TEPCOホームテックが運用する「エネカリ」のスキームに、京セラが太陽光発電システムや蓄電池を提供する。
    ユーザーは初期費用を負担する必要が無いが、毎月定額の利用料金(機器の種類・容量などによる)を、TEPCOホームテックに支払う。
  • ユーザーは、
    • 太陽光発電電力の自家消費による、電気料金の削減
    • 余剰電力による売電収入
    • 蓄電池の併設による、発電電力の更なる有効活用
    が可能となる。
  • サービスの契約終了後(10年後)には、機器やユーザーに無償で譲渡される。
提供開始日 2019年4月22日
提供の方法 全国に展開する
  • 京セラソーラーフランチャイズ店
  • 販売店
を通じて行う。


京セラは先月(2019/3)末には、関西電力と組んでの同様の「初期費用ゼロ」サービスの提供開始予定を発表していました。

またTEPCOホームテックは、今回の発表の翌日(4/23)に、長州産業が「エネカリ」に参画したことを発表[4]。

これで「エネカリ」に参画する太陽電池パネルメーカー等は計8社になったとのことで、住宅向けの「初期費用ゼロ」のサービス提供の動きは、急速に活発化している印象です。

ただ、同じサービスに多くのメーカーが参画するとなると、「エネカリ」を利用したいユーザーは何を基準に機器のメーカーを選ぶことになるのか・・・という疑問が浮かびましたが、今回の京セラの発表から、顧客への「エネカリ」の提案は参画メーカー各社の販売網に委ねる、ということなのかもしれません。


※参照・参考資料:
[1]「エネカリ with KYOCERA」のサービスを開始(京セラ、2019/4/22)
https://www.kyocera.co.jp/news/2019/0404_eneg.html
[2]京セラとZEHや自家消費に対応する「エネカリ with KYOCERA」サービスを開始(TEPCOホームテック、同上)
https://www.tepco-ht.co.jp/news/page/730/
[3]エネカリ with Kyocera で協働開始いたしました!(同上)
https://www.tepco-ht.co.jp/blog/2019/04/%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%82%AB%E3%83%AA-with-kyocera-%E3%81%A7%E5%8D%94%E5%83%8D%E9%96%8B%E5%A7%8B%E3%81%84%E3%81%9F%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%EF%BC%81/
[4]長州産業とエネカリで協働開始!(同上、2019/4/23)
https://www.tepco-ht.co.jp/blog/2019/04/%E9%95%B7%E5%B7%9E%E7%94%A3%E6%A5%AD%E3%81%A8%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%81%A7%E5%8D%94%E5%83%8D%E9%96%8B%E5%A7%8B%EF%BC%81/

※関連記事:

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2019年04月22日

SunPower社が出力400W超の住宅楊太陽電池モジュールを発売、米国では大きさ65%アップの第5世代Maxeonセルを用いた「A-Series」、欧州・豪州ではセル104枚の「Maxeon 3」

1ヵ月半ほど前になりますが、SunPower社が2019年3月5日に、

  • 出力400W以上住宅用太陽電池モジュールを、米国・欧州・豪州で発売した。
と発表していました[1]。

モジュールの概要は次の通り。


<A-Series>

特徴
  • 第5世代のMaxeonセル(Gen 5)を採用:
    Maxeonセルは銅の基盤上に構築されており、腐食や亀裂に強い。
    今回の第5世代セルは「Silicon Valley Research Facility」で開発され、新しい素材・ツール・プロセスを必要とする。
    その結果として、セルの大きさを過去の世代から65%拡大しており、より多くの太陽光を吸収できる。
  • 「Equinox」プラットフォームに最適:
    工場でマイクロインバーターと統合されており、住宅用の一括提供ソリューション「Equinox」プラットフォームに理想的な太陽電池モジュールになっている。
出力 400W415W
モジュール
の大きさ等
  • 大きさ、重さ:不明
  • セル枚数:6×11の66枚([2]の写真より)
発売地域 米国

<Maxeon 3>

出力 400W
セル 3世代のMaxeonセル
モジュール
の大きさ等
([3]より)
  • 大きさ:1690×1046×40mm
  • 重さ:19kg
  • セル枚数:8×13の104枚
発売地域 欧州、豪州
※SunPower社の中核である分散型発電市場(欧州・豪州を含む)において、同社の供給量は2016年以来、年間の平均成長率60%超が続いている。
特に欧州では、市場シェアがになっている。


モジュールの出力について、個人的には300Wを超えると「大型」というイメージを持っていたので、住宅用で400Wまたは415Wという今回の製品情報には、かなり驚きました。

ただ高性能の製品でありながら、日本が(少なくとも現状では)販売地域に入っていないのは意外でしたが、日本の場合は屋根への設置量を増やすために、逆に小型のモジュール(台形型など)が販売されているぐらいなので、今回のような大きいサイズのモジュールは適さない、と考えられているのかもしれません。


また製品情報ではないですが、分散型市場におけるSunPower社の旺盛な伸びにも驚きました。

特に欧州について振り返ると、かつて最大市場だったドイツ市場の縮小や、中国製品への反ダンピング課税・反補助金関税という激動があり、それらを経て高性能製品を強みとするSunPower社の存在感が増しているというのは興味深いです。


※参照・参考資料:
[1]SunPower Launches Industry's First 400-Plus-Watt Home Solar Panels, the Most Powerful Residential Solar Panels in the World(SunPower社、2019/3/5)
https://newsroom.sunpower.com/2019-03-05-SunPower-Launches-Industrys-First-400-Plus-Watt-Home-Solar-Panels-the-Most-Powerful-Residential-Solar-Panels-in-the-World
[2]A-Series Solar Panels(SunPower社)
https://us.sunpower.com/solar-panels-technology/a-series-solar-panels
[3]「Maxeon 3」のデータシート(同上)
https://www.sunpowercorp.co.uk/sites/default/files/sunpower-maxeon-3-residential-solar-panels-400-390-370.pdf
(※「https://www.sunpowercorp.co.uk/products/maxeon-solar-panels」内)

※SunPower社の太陽電池モジュールに関する過去の記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 他の海外メーカー

2019年04月17日

関西電力+京セラによる「京セラ関電エナジー合同会社」が新設、住宅向けに太陽光発電の設置(初期費用ゼロ)+電力供給を行い、契約満了後はPVを無償譲渡

3週間近く前になりますが、京セラ関西電力の2社が2019年3月27日に、

  • 住宅用太陽光発電システムを用いて新たな電力サービスを提供する「京セラ関電エナジー合同会社」を設立することで合意した。
と発表していました[1][2]。

事業の概要は次の通り。


新会社設立の目的
  • 京セラグループの太陽光発電システムと、施工・メンテナンス等に関する技術
  • 関西電力グループにおけるエネルギーサービスのノウハウ
という経営リソースのシナジーを追求して、顧客に新サービスを提供し、再エネ市場での事業拡大を目指す。
サービスの内容 顧客が初期費用なしで太陽光発電システム(10kW未満)を導入できる。
  • 新築戸建住宅を中心に、
    • 住宅屋根への太陽光発電システムの設置
    • 顧客宅への電力供給(太陽光発電の電力と系統電力)
    を行う。
    (※既築住宅の場合は、別途施工費用などが必要になる可能性あり)
  • 原則10の契約満了後は、太陽光発電システムは顧客に無償譲渡される。
  • 停電時には、自立運転機能により太陽光発電の電力を利用できる。
  • 契約期間中は、京セラの10年保証が受けられる。
  • サービスの料金は「魅力を感じていただける料金」。
対象エリア
  • 関東
  • 中部
提供開始時期 2019年秋頃の予定。


日本国内でも太陽光発電設備のコスト低下は進んできたとはいえ、サービス提供者が(設備譲渡までの)10年間で、初期費用の回収+十分な利益を得られるものなのか、というのはやはり非常に気になります。


とはいえ今回の発表に先立ち、他の事業者では既に

  • ハンファQセルズジャパン+TEPCOホームテック社による「Q.HOME ZERO powered by エネカリ」(住宅用が対象)[3]
  • 新出光+ソーラーフロンティア社による「SFPVシステム」(産業用が対象とみられる)[4]

と、同様な「初期費用ゼロ」のサービスが開始済み。

国内の太陽電池需要の減少が続く中で、これらのサービスによる市場の活性化が成るか、というのは強く興味を引かれるところです。


※参照・参考資料:
[1]京セラと関西電力が新会社「京セラ関電エナジー合同会社」を設立(京セラ社、2019/3/27)
https://www.kyocera.co.jp/news/2019/0305_cool.html
[2]同上(関西電力、同上)
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2019/0327_1j.html
[3]ハンファQセルズジャパン、住宅用太陽光発電システムの初期費用「0円」サービス 「Q.HOME ZERO powered by エネカリ」開始 ― 東京電力グループ TEPCOホームテック株式会社と業務提携し、協働で販売 ―(ハンファQセルズジャパン社、2019/2/4)
http://www.hanwha-japan.com/news/2019/0204/
[4]新出光とソーラーフロンティア、太陽光発電システムの初期費用ゼロ設置モデルで協働(ソーラーフロンティア、2019/3/14)
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2019/0314_press.html

※関連記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | メーカー:京セラ

2019年04月16日

シャープの「ソーラー充電スタンド」が北海道むかわ町に5台・福島県「Jヴィレッジ」に6台設置、スマホ等を気軽に充電可能

2〜3週間ほど前になりますが、シャープ社が

  • 北海道むかわ町
  • 福島県双葉郡楢葉町のスポーツ施設「Jヴィレッジ
における「ソーラー充電スタンド」の設置を、相次いで発表していました[1][2]。

概要は次の通り。


<北海道むかわ町>

設置機種 キャスター付きで移動可能な「LN-CB1AA」
設置場所と台数 下記の5
  • 役場本庁舎:1台
  • 役場穂別総合支所:1台
  • 穂別博物館:1台
  • 道の駅『むかわ 四季の館』:2台
機能
  • 通常時:地域住民や観光客などが、スマホ等を手軽に充電できる。
  • 災害発生時:
    地域の避難場所に移動して使用される。
    蓄電池搭載であり、停電時でも利用可能
    また、本体背面に最大A1サイズのポスター等を掲示でき、災害情報などの掲示板としても活用できる。
運用開始日 2019年3月27日より順次。

<福島県「Jヴィレッジ」>

設置機種 「LN-CA2A」
設置場所と台数 6を、「Jヴィレッジ」敷地内の6ヶ所に設置。
※「Jヴィレッジ」は原発事故収束の対応拠点として営業を休止していたが、2019年4月から全面的な営業再開。
機能
  • スマートフォンや携帯電話を手軽に充電できる。
  • 蓄電池を搭載しており、日照量が少ない日夜間でも利用可能。
運用開始日 2019年4月1日


今回の設置場所は、むかわ町が北海道胆振東部地震[3]、「Jヴィレッジ」が東日本大震災+福島第一原発事故と、両方とも近年の大規模災害の被災地です。

設置された充電スタンドは、機種・形式は異なるものの、両方とも発電機能(太陽光発電)と蓄電池を備えており、(災害を経験したことによる)非常時への備えへの意識の強さが、今回の導入に繋がったものと推測します。


「Jヴィレッジ」に設置されたポール型の「LN-CA2A」は、2015年に東京都の「シティチャージ」事業で先行設置され、その後2016年に製品化されています。

その後の(今回以外の)導入事例はチェックしていませんでしたが、ソーラー充電スタンドは身近な場所に設置されていれば何かと心強い設備だと思うので、メーカー・機種を問わず、地道に日本各地への導入が進んでいくことを期待するものです。


※参照・参考資料:
[1]移動可能型ソーラー充電スタンド<LN-CB1AA>計5台が北海道むかわ町の「役場本庁舎」や「道の駅」などに設置(シャープ社、2019/3/20)
https://corporate.jp.sharp/corporate/news/190320-a.html
[2]ソーラー充電スタンド<LN-CA2A>6台が福島県の大型スポーツ施設「Jヴィレッジ」に設置(同上、2019/3/27)
https://corporate.jp.sharp/corporate/news/190327-a.html
[3]北海道地震、被災3町で仮設住宅入居始まる 家賃は無料(朝日新聞、2018/11/1)
https://www.asahi.com/sp/articles/ASLC132YSLC1IIPE001.html

※シャープのソーラー充電スタンドに関する過去記事:

2019年03月29日

経産省が2019年度の太陽光発電の電力買取価格を発表、ここで過去11年度分の買取価格を表にまとめてみた

経済産業省が2019年3月22日に、

  • FIT制度における2019年度以降の買取価格など
を発表していました[1]。

今回は、その中から太陽光発電の買取価格(1kWhあたり)について、過去の価格(FIT以前の余剰電力買取制度も含む)と合わせて一覧表にしてみました。

※過去の数値は、当ブログの過去記事を参照しています。
そのため、数値の漏れや記述の曖昧さ(特にW発電のあたり)があり、また記録していた情報に誤りが残っている可能性もあります。
しかし、買取価格の推移や条件の変化を眺めるには、概ね問題ないものと考え、上記の点を承知の上で表を掲載します。


FIT以前(余剰電力のみ)
年度 住宅 非住宅
2009 太陽光のみ W発電 太陽光のみ W発電
48円 39円 24円 20円
2010 48円 39円 24円 20円
2011 42円 不明 40円 不明
FIT以後(住宅は余剰、非住宅は全量)
年度 住宅用(10kW未満) 事業用
(10kW以上、税別)
2012 42円 42円
2013 38円 36円
2014 37円 32円
2015 出力制御対応機器
の設置義務あり
設置義務なし 29円(接続契約締結が4〜6月)
・27円(同7月以降)
35円 33円
2016 太陽光のみ W発電 太陽光のみ W発電 24円
33円 27円 31円 25円
2017 30円 27円 28円 25円 10kW以上
2000kW未満
2000kW以上
21円 入札で決定
2018 28円 27円 26円 25円 18円 入札で決定
2019 26円 24円 10kW以上
500kW未満
500kW以上
14円 入札で決定


経産省の古いプレスリリースは削除されているので、当ブログの過去記事からデータをかき集めて表を作成しました。

条件の追加や変化(出力制御対応機器や入札制)も入れたため、煩雑な表になってしまいましたが、そのことも含めて、こうして日本の電力買取制度の(11年ぶんの)推移を眺めると、感慨が湧いてきます。


ちょっと面白いと思ったのは、FIT開始の前年度(2011年度)に、「非住宅」の買取価格が大きく引き上げられていたことです。

この発表は2011年の2月であり、東日本大震災(3月発生)の前ですが、太陽光発電の普及を進めようという機運が、既に高まっていたことが伺えます。


そして2012年度にはFIT制度の開始ですが、40円を超える買取価格は、今となっては遥か昔のようにも感じられます。

今回発表された2019年度においては、事業用は住宅用の約1/2と、この点は奇しくも10年前と同様です。

しかし買取価格じたいは、住宅・非住宅とも10年前の半額近くまで下がっており、この10年間における初期投資額(太陽電池モジュールの価格など)の劇的な下がり具合が偲ばれます。


※参照・参考資料:
[1]FIT制度における2019年度以降の買取価格・賦課金単価等を決定しました(経済産業省、2019/3/2)
https://www.meti.go.jp/press/2018/03/20190322007/20190322007.html

※参照した過去記事:

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 国内の電力買取制度

2019年03月21日

「Direct Wafer」技術によるウエハー工場がマレーシアで立ち上げ予定、1366 Technologies社とHanwha Q CELLS社の共同

1ヶ月近く前になりますが、1366 Technologies社が2019年2月26日に、

  • Direct Wafer」製造プロセスによる太陽電池用シリコンウエハーの生産施設を、Hanwha Q CELLS社との共同で立ち上げる計画。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。


<マレーシアの「Direct Wafer Factory」>

場所 Cyberjaya」内にある、Hanwha Q CELLS社の既存のセル・モジュール製造施設に隣接している。
立ち上げ時期 20193Qよりも後にはならない予定。
※製造プロセス自体は、ほぼ完成している。
年産能力 記述無し。
※初期の生産が主要な性能基準を満たせば、今回の工場が、数GW規模の生産施設の基盤となる可能性がある。

<その他>

1366 Technologies社は今年、

  • ウエハー価格の急激な下落に対応するために、「3D Wafer」の開発を加速する。
との戦略的決定を行った。

(※「3D Wafer」は、従来ウエハーの標準的な厚さ(180μm)より薄いが、縁の部分を厚くして強度を確保している。)

そしてBedfordのデモ施設において、3D Wafer製品の製造を続けている。



溶融シリコンから(インゴット〜切断ではなく)直接ウエハーを作る「Direct Wafer」については、最近続報を見なかったので、どうなったのだろう・・・と思っていましたが、大量生産の実現に向けた取組みは、しっかり進められているようです。

ただ、マレーシア工場の生産能力は明記されておらず、将来に繋がる可能性が仄めかされているのみであり、本格的な商業生産を行うためには、製品の信頼性の検証など、まだ時間がかかるものと思われます。

1枚のウエハー内で異なる厚さを実現できる「3D Wafer」は、「Direct Wafer」技術により初めて可能になったものと思われるので、太陽電池モジュールひいては太陽光発電の更なるコスト低減を進めるためにも、商業化の実現を是非とも期待したいところです。


※参照・参考資料:
[1]1366 Technologies and Hanwha Q CELLS Partner on World’s First Factory to Feature Direct Wafer Manufacturing Process(1366 Technologies社、2019/2/26)
http://1366tech.com/2019/02/26/1366-technologies-and-hanwha-q-cells-partner-on-worlds-first-factory-to-feature-direct-wafer-manufacturing-process/
[2]「3D Wafers」での検索結果(1366 Technologies社)
http://1366tech.com/?s=3D+Wafers
[3]Why the “3D” Wafer Feature Brings Further Cost Reductions(同上)
http://1366tech.com/2017/04/20/3d-wafer-feature-brings-cost-reductions/
[4]Cyberjaya(Wikipedia)

※関連記事:

2019年03月11日

ハンファQセルズ社がPERC関連の特許侵害訴訟を提起、独・米で計3社が相手。ただしドイツでは裁判所への手数料未払いのため開始せず

ハンファQセルズ社が

  • 2019年3月4日米国ドイツで、PERC太陽電池に関する技術についての、特許侵害訴訟を提起した。
と発表していました[1]。

概要は次の通り。

対象の技術 太陽電池セル
  • 第1層目(酸化アルミニウム成分)
  • 第2層目(水素を含む、第1層とは異なる成分)
で構成されたを、安定的に形成させる技術。
(※これによりセル裏面にパッシベーション層を形成し、太陽光のエネルギーを閉じ込め発電効率を向上できる。
Qセルズ社はこの特許技術を用い、2012年にPERC技術をベースとする「Q.ANTUM」セルの量産化に成功した。)
訴訟相手の企業
  • 米国:
    • Jinko Solar
    • LONGi Solar
    • REC Group
  • ドイツ:
    • Jinko Solar
    • REC Group
訴訟で勝利した場合
  • 当該技術を侵害した被告企業の太陽電池セルとモジュールは、提訴が行われた国での販売・輸入が禁止される。
  • 特許侵害行為による過去の損害についての、損害賠償の請求も可能になる。

いっぽうこの件について、訴訟相手のうちJinkoSolarとREC Groupは、メディアの報道を受けてのものとして、下記内容を含むプレスリリースを公表しています[2][3]。

JinkoSolar
(2019年3月6日発表)
  • ハンファ社の主張に対し、断固として反対する。
  • 同社が主張する特許の無効性の申し立てを含む、利用可能な全ての法的手段を検討している。
REC Group
(同3月7日発表)
  • 2019年3月6日のデュッセルドルフ地方裁判所による予備調査では、裁判所の手数料がHanwha Q-Cellsによって支払われていないことが判明している。
    従ってこの訴訟は、ドイツでは正式に開始されておらず、REC Groupは主張された請求を審査することはできない。
  • REC Groupはこの問題を調査中であり、弁護士と緊密に協力してしている。
    そして必要な措置をすべて講じ、自社・自社の顧客・自社のパートナーを、厳格に防衛する。


販売・輸入の禁止を示すあたり、ハンファ社の主張の強硬さを感じますが、一方で

  • ハンファ社が「訴訟を提起した」と明記しているにも関わらず、ドイツでは裁判所への手数料が未払い。

  • JinkoSolar社とREC Groupの発表は、「according to media reports」「from media reports」であり、ハンファ社の発表を受けてのものではない。
と不明瞭な状況があり、ハンファ社がどこまで本気なのか疑念が沸きます。


思い返すとハンファ社自身も、2014年に京セラから「3本バスバー電極構造」の特許侵害訴訟を起こされましたが、翌2015年には協力関係を結んで和解

そのため今回の件も、実際にはそう深刻にならず、収まるところに収まる可能性が高いのでは、と楽観的に考えます。


ハンファ社の提示資料([1]内)によると、2018年の世界のセル生産能力・生産量において、PERCが既に約半分を占めていることに驚きました。

PERCモジュール自体は、今回訴訟相手とされた3社(※[4]〜[6]は製品の一例)に限らず、当ブログで確認できる限りでも

と多くのメーカーが手がけており、その中でハンファ社の技術がどこまで独自性を有しているものなのかが、気になるところです。


※参照・参考資料:
[1]ハンファQセルズ、アメリカとドイツで 高効率太陽電池セルの技術で特許侵害訴訟を提起(ハンファQセルズ、2019/3/6)
http://www.hanwha-japan.com/news/news-letter/2019/0306/
[2]JinkoSolar Refutes Allegations Made by Hanwha Q Cells(JinkoSolar、2019/3/6)
http://ir.jinkosolar.com/news-releases/news-release-details/jinkosolar-refutes-allegations-made-hanwa-q-cells
[3]REC Group reacts to Hanwha Q-Cells press release raising patent infringement complaints(REC Group、2019/3/7)
https://www.recgroup.com/en/rec-group-reacts-hanwha-q-cells-press-release-raising-patent-infringement-complaints
[4]Eagle PERC(JinkoSolar)
https://www.jinkosolar.com/product_592.html?lan=en
[5]LR6-72MPH 360-380w(LONGi Solar)
http://en.longi-solar.com/home/products/module/id/43.html
[6]REC TwinPeak 2 Mono(REC Group)
https://www.recgroup.com/en/products/rec-twinpeak-2-mono-en

posted by 管理人 at 06:00 | Comment(0) | 市場・業界の動向:欧米